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私は、王女だもん!
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馬車を強引に降りたので、当然、地面にズシャリとずっこける。
せっかくのドレスも土が付き、綺麗なレースは千切れてしまった。
可愛いドレスに、舞い上がってたんだけどな……。
「でもさ、ロロ。
私、思うんだ」
私の肩にひっついて、一緒に馬車を降りてくれたロロ。
少し目が回っているのか、頭を左右にグラグラ揺らしながら「何を?」と言った。
「可愛い綺麗なドレスを着るのって、確かに王女っぽいよね。
でもさ、私たちハート国のために、たくさん頑張ってくれる皆(兵士)を守るのも、王女っぽくない?」
「ミア……」
ロロは、私を見て、驚いたように目を開いていた。
でもね、ロロ。
実は、私の方が驚いてたりするんだ。
だって――
私を攫った男に、ただ震える事しか出来なくて、連くんに守られっぱなしだった私がさ。
今は、スター国の強そうな兵士を前に、堂々と立っていられるんだから。
「あ、足は、かなり震えてるけどね……!」
「ミア、お前……。
バカだな。それなら、馬車に乗ってさっさと逃げればよかったんだ!
こんな危ない所に残って!」
「ロロ、怒ってるの?」
「当たり前だろ!
ここじゃ、レンだってミアを助けられないんだ!
しかもお前は王女。
捕まればま、最悪……
死ぬかもしれないんだぞ!!」
その時、ロロの眉間にギュッとシワが寄った。なんだか、泣きそうな顔をしてる。
それを見た私は、なんだか……
心が温かくなった。
「ありがとう、ロロ。
でも大丈夫だよ!
こういう時のために、私、今日まで頑張ってきたでしょ!」
「え、でも」
「だから、見ててね!」
ニカッと笑みを浮かべた、その時。
この場に残ったハート国の兵士が、私を守るため、周りをグルリと囲む。
「王女、どうしてこんな所に!」
「なぜ王とお逃げにならなかったんですか!」
みんな、ロロと同じ事を言ってる。
そして、みんなロロと同じように、なんだか泣きそうだ。
「ふふ、あったかいなぁ」
ここにいる皆の気持ちが、一つになったような気がして。
私は、更にやる気が出て来た。
「さあ!
皆でハート国に帰ろう!
お父様も待ってるし、それに……
お腹も空いたしね」
頭をかきながら「へへ」と笑うと、兵士も肩の力を抜いて笑った。
だけど、兵の一人が「では、俺が先陣を切ります」と、剣を抜いて前進を始める。
ん?
ちょっと、何してるの!?
「待って、待って!
ストーップ!
絶対にスター国に攻撃しないで。
お願い!」
「え、でも……」
剣を持った兵士が立ち止まったのを見て、一安心。
だけど、どうして私が「攻撃しないで」と言ったのか、この場にいる皆が分かっていないようだった。
「ここ最近、各国の情勢を勉強してたんだけどね。
スター国はやっぱり、とんでもない兵力を持ってるよ。
それに、ここはスター国。
武器の貯蔵も、申し分ないほどあるでしょ?」
「でも、それじゃあ……。
ただ、逃げろって事ですか?」
兵士は戦いたかっただろうけど、我慢してほしい。
だって、ここで争ってもハート国の負け戦になるのは決まってる。
いくら私が皆を元気づけて、喝を入れたところで――負けるものは負ける。
「そう、逃げるの。
だけど、正式な手続きをして逃げるよ。
こちらには、何も非がないんだから」
「でも、どうやって?」
「良い考えがあるの」
皆にウィンクをして、私を囲む輪を抜ける。
そうして、迫ってきていたスター国の兵士の前に、仁王立ちをする。
そして大きな口を開けて、叫んだ。
「私は、ハート国の王女、ミア!
本日は創立記念のパーティという事で、招待を受け、こちらまでやって来ました!
それなのに――
剣を私たちに向けるとは、一体どういう事ですか!」
耳元でロロが「お~、言えたじゃねぇか」と拍手を送ってくれる。
さっきまでワタワタしてたのに、何でそんなに余裕そうなの!?
むしろ私、小鹿みたいに足がプルプルしてるんですけど!?
するとスター国側から、一人の背高のっぽの兵士が出て来た。
きっとスター国の偉い人だ。
私とズンズン距離を縮めていき、少し大きな声を出せば聞こえる――という距離まで、私達は近づいた。
う……、こ、怖そう!
咄嗟にビクリと震えた私に、背高のっぽ――通称、のっぽさんは一言だけ言った。
「あなた方は、領土侵犯です」
「りょうど、しんぱん……?」
レッスンで習った。
確か、自分のエリア以外の土地に、勝手に入る事だよね?
ん?
「いやいや、あなた方スター国から招待して頂いたから来たんです!」
「確かにお送りいたしました。
しかし、そのお返事を頂けなかった。
つまりハート国は欠席する、という事でしょう?」
「……ぐっ」
やっぱり、そう来るよね!?
でも、こっちにも言い分はあるからね!?
「出席と名言していないにも関わらず、あなた方は勝手に現れ、スター国の領地に足を踏み入れた。
これは、立派な領土侵犯です」
「お、落ち着いて!
こちらにも聞きたい事があるんです!
スター国さん、本当は知ってたんじゃないですか!? 我々ハート国が”出席予定”だった事を!」
「返事の文が届いてないのに、私たちが知り得るわけありません」
「文を揉み消した、とか覚えがありませんか!?」
「侮辱罪も追加しておきます。
ということで王女、あなたは重罪人としてスター国の捕虜とさせていただきます」
「え、捕虜!?」
もしかして、牢屋!?
それだけは嫌ー!
「は、ハート国の兵士の皆さん……」
「はい!」
ギギギ……と、壊れたロボットみたいに首を回す。
すると、私に希望と尊敬の念を抱いた皆の瞳と目があった。
次の私の言葉を聞くまでは――
「一事が万事!
ここは逃げるが勝ちですー!!」
「えぇ~!?」
敵に背を向けて走り出す私を、兵士はポカン顔で見た。
そして「お待ちください王女~!」と、私に続いて駆け出す。
このまま逃げ切る事が出来れば――!
だけど、やっぱり。
敵を前に、そんなに甘いわけはなく。
スター国の兵士が、すごい勢いで迫ってきた。
「待てー!!!!」
「うわー!
すごい数の兵士だよー!?」
私は履いていた靴を脱ぎ、ドレスを持ち上げる。こうでもしないと、走れないもん!
周りの皆は、私を守るように逃げていた。
だけど……
キンッ
さっき私と話していた「のっぽさん」が振るった剣に、皆、なぎ倒されてしまった。
「あ! みんな!」
「ご心配なく。怪我はしてませんよ。
先制攻撃をすると、今度はスター国の方が悪者になりますからね」
地面に倒れた兵士は、ピクリとも動かなかった。
のっぽさんの言う通り、怪我はしていないみたいだけど……。
あ、でも!
のっぽさんの持っている剣!
すっごい大きいじゃん!
剣じゃなくて、むしろハンマーだよ!
「ひ、卑怯だー!」
「不法侵入した人たちがなにを。
それより、王女一人が捕虜となって頂ければ、この兵士たちは解放します。
傷一つなくハート国にお返しすると、約束しましょう」
「え……」
のっぽさんの話を聞いて、思わずドクンと心臓が鳴った。
だって、それって……。
「脅し、だよね?」
「等価交換、というやつです。
あなたにとって、兵士はとても大事なようですので」
「……っ」
皆の顔を見ると、みんな怒りに満ちた目をしていた。
そして私に向かって「ダメです」や「応じてはいけません」と首を振っている。
だけど、皆――ごめん。
「私は、ハート国の王女だから……。
だから、行きます。捕虜になる」
「おい! ミア!」
すると、今まで静かにしていたロロが、こらえきれなくなったように。
私の髪から抜け出して、その姿を人目にさらした。
「なんて事いうんだよ!
今度こそ命の保証はねーぞ!」
「な、妖精? そんなバカな……!」
叫ぶロロと、ロロを見て驚くのっぽさん。
あ~もう!
なんで出てきちゃったの、ロロ!
「こらロロ、隠れてないと!」
「いーや! もう我慢の限界だ!
お前って奴は、すぐ一人で暴走して!」
いつものように言い合う、私とロロ。
そんな私たちを見て、のっぽさんは「まさか」と、震える声で呟いた。
「まさか、本当に妖精がいるなんて……。
昔からの言い伝えは、本当だったのか?」
ん? 昔からの言い伝え?
なんなの、それ?
しばらく固まっていたのっぽさん。
だけど急にスイッチがオンになったらしく、素早く私に近づいた。
「もし言い伝えが本当なら、なおさら、王女をハート国に返すわけにはいきません」
「え?」
「やはり、スター国に来てもらいますよ……!」
グイッと腕を引っ張られる。
あまりの力の強さに、思わず顔が歪んだ。
「きゃあ!」
い、いたい!
もう、なんだって私がこんな目にー!!
すると、その時だった。
「そこまでだよ、トードー」
せっかくのドレスも土が付き、綺麗なレースは千切れてしまった。
可愛いドレスに、舞い上がってたんだけどな……。
「でもさ、ロロ。
私、思うんだ」
私の肩にひっついて、一緒に馬車を降りてくれたロロ。
少し目が回っているのか、頭を左右にグラグラ揺らしながら「何を?」と言った。
「可愛い綺麗なドレスを着るのって、確かに王女っぽいよね。
でもさ、私たちハート国のために、たくさん頑張ってくれる皆(兵士)を守るのも、王女っぽくない?」
「ミア……」
ロロは、私を見て、驚いたように目を開いていた。
でもね、ロロ。
実は、私の方が驚いてたりするんだ。
だって――
私を攫った男に、ただ震える事しか出来なくて、連くんに守られっぱなしだった私がさ。
今は、スター国の強そうな兵士を前に、堂々と立っていられるんだから。
「あ、足は、かなり震えてるけどね……!」
「ミア、お前……。
バカだな。それなら、馬車に乗ってさっさと逃げればよかったんだ!
こんな危ない所に残って!」
「ロロ、怒ってるの?」
「当たり前だろ!
ここじゃ、レンだってミアを助けられないんだ!
しかもお前は王女。
捕まればま、最悪……
死ぬかもしれないんだぞ!!」
その時、ロロの眉間にギュッとシワが寄った。なんだか、泣きそうな顔をしてる。
それを見た私は、なんだか……
心が温かくなった。
「ありがとう、ロロ。
でも大丈夫だよ!
こういう時のために、私、今日まで頑張ってきたでしょ!」
「え、でも」
「だから、見ててね!」
ニカッと笑みを浮かべた、その時。
この場に残ったハート国の兵士が、私を守るため、周りをグルリと囲む。
「王女、どうしてこんな所に!」
「なぜ王とお逃げにならなかったんですか!」
みんな、ロロと同じ事を言ってる。
そして、みんなロロと同じように、なんだか泣きそうだ。
「ふふ、あったかいなぁ」
ここにいる皆の気持ちが、一つになったような気がして。
私は、更にやる気が出て来た。
「さあ!
皆でハート国に帰ろう!
お父様も待ってるし、それに……
お腹も空いたしね」
頭をかきながら「へへ」と笑うと、兵士も肩の力を抜いて笑った。
だけど、兵の一人が「では、俺が先陣を切ります」と、剣を抜いて前進を始める。
ん?
ちょっと、何してるの!?
「待って、待って!
ストーップ!
絶対にスター国に攻撃しないで。
お願い!」
「え、でも……」
剣を持った兵士が立ち止まったのを見て、一安心。
だけど、どうして私が「攻撃しないで」と言ったのか、この場にいる皆が分かっていないようだった。
「ここ最近、各国の情勢を勉強してたんだけどね。
スター国はやっぱり、とんでもない兵力を持ってるよ。
それに、ここはスター国。
武器の貯蔵も、申し分ないほどあるでしょ?」
「でも、それじゃあ……。
ただ、逃げろって事ですか?」
兵士は戦いたかっただろうけど、我慢してほしい。
だって、ここで争ってもハート国の負け戦になるのは決まってる。
いくら私が皆を元気づけて、喝を入れたところで――負けるものは負ける。
「そう、逃げるの。
だけど、正式な手続きをして逃げるよ。
こちらには、何も非がないんだから」
「でも、どうやって?」
「良い考えがあるの」
皆にウィンクをして、私を囲む輪を抜ける。
そうして、迫ってきていたスター国の兵士の前に、仁王立ちをする。
そして大きな口を開けて、叫んだ。
「私は、ハート国の王女、ミア!
本日は創立記念のパーティという事で、招待を受け、こちらまでやって来ました!
それなのに――
剣を私たちに向けるとは、一体どういう事ですか!」
耳元でロロが「お~、言えたじゃねぇか」と拍手を送ってくれる。
さっきまでワタワタしてたのに、何でそんなに余裕そうなの!?
むしろ私、小鹿みたいに足がプルプルしてるんですけど!?
するとスター国側から、一人の背高のっぽの兵士が出て来た。
きっとスター国の偉い人だ。
私とズンズン距離を縮めていき、少し大きな声を出せば聞こえる――という距離まで、私達は近づいた。
う……、こ、怖そう!
咄嗟にビクリと震えた私に、背高のっぽ――通称、のっぽさんは一言だけ言った。
「あなた方は、領土侵犯です」
「りょうど、しんぱん……?」
レッスンで習った。
確か、自分のエリア以外の土地に、勝手に入る事だよね?
ん?
「いやいや、あなた方スター国から招待して頂いたから来たんです!」
「確かにお送りいたしました。
しかし、そのお返事を頂けなかった。
つまりハート国は欠席する、という事でしょう?」
「……ぐっ」
やっぱり、そう来るよね!?
でも、こっちにも言い分はあるからね!?
「出席と名言していないにも関わらず、あなた方は勝手に現れ、スター国の領地に足を踏み入れた。
これは、立派な領土侵犯です」
「お、落ち着いて!
こちらにも聞きたい事があるんです!
スター国さん、本当は知ってたんじゃないですか!? 我々ハート国が”出席予定”だった事を!」
「返事の文が届いてないのに、私たちが知り得るわけありません」
「文を揉み消した、とか覚えがありませんか!?」
「侮辱罪も追加しておきます。
ということで王女、あなたは重罪人としてスター国の捕虜とさせていただきます」
「え、捕虜!?」
もしかして、牢屋!?
それだけは嫌ー!
「は、ハート国の兵士の皆さん……」
「はい!」
ギギギ……と、壊れたロボットみたいに首を回す。
すると、私に希望と尊敬の念を抱いた皆の瞳と目があった。
次の私の言葉を聞くまでは――
「一事が万事!
ここは逃げるが勝ちですー!!」
「えぇ~!?」
敵に背を向けて走り出す私を、兵士はポカン顔で見た。
そして「お待ちください王女~!」と、私に続いて駆け出す。
このまま逃げ切る事が出来れば――!
だけど、やっぱり。
敵を前に、そんなに甘いわけはなく。
スター国の兵士が、すごい勢いで迫ってきた。
「待てー!!!!」
「うわー!
すごい数の兵士だよー!?」
私は履いていた靴を脱ぎ、ドレスを持ち上げる。こうでもしないと、走れないもん!
周りの皆は、私を守るように逃げていた。
だけど……
キンッ
さっき私と話していた「のっぽさん」が振るった剣に、皆、なぎ倒されてしまった。
「あ! みんな!」
「ご心配なく。怪我はしてませんよ。
先制攻撃をすると、今度はスター国の方が悪者になりますからね」
地面に倒れた兵士は、ピクリとも動かなかった。
のっぽさんの言う通り、怪我はしていないみたいだけど……。
あ、でも!
のっぽさんの持っている剣!
すっごい大きいじゃん!
剣じゃなくて、むしろハンマーだよ!
「ひ、卑怯だー!」
「不法侵入した人たちがなにを。
それより、王女一人が捕虜となって頂ければ、この兵士たちは解放します。
傷一つなくハート国にお返しすると、約束しましょう」
「え……」
のっぽさんの話を聞いて、思わずドクンと心臓が鳴った。
だって、それって……。
「脅し、だよね?」
「等価交換、というやつです。
あなたにとって、兵士はとても大事なようですので」
「……っ」
皆の顔を見ると、みんな怒りに満ちた目をしていた。
そして私に向かって「ダメです」や「応じてはいけません」と首を振っている。
だけど、皆――ごめん。
「私は、ハート国の王女だから……。
だから、行きます。捕虜になる」
「おい! ミア!」
すると、今まで静かにしていたロロが、こらえきれなくなったように。
私の髪から抜け出して、その姿を人目にさらした。
「なんて事いうんだよ!
今度こそ命の保証はねーぞ!」
「な、妖精? そんなバカな……!」
叫ぶロロと、ロロを見て驚くのっぽさん。
あ~もう!
なんで出てきちゃったの、ロロ!
「こらロロ、隠れてないと!」
「いーや! もう我慢の限界だ!
お前って奴は、すぐ一人で暴走して!」
いつものように言い合う、私とロロ。
そんな私たちを見て、のっぽさんは「まさか」と、震える声で呟いた。
「まさか、本当に妖精がいるなんて……。
昔からの言い伝えは、本当だったのか?」
ん? 昔からの言い伝え?
なんなの、それ?
しばらく固まっていたのっぽさん。
だけど急にスイッチがオンになったらしく、素早く私に近づいた。
「もし言い伝えが本当なら、なおさら、王女をハート国に返すわけにはいきません」
「え?」
「やはり、スター国に来てもらいますよ……!」
グイッと腕を引っ張られる。
あまりの力の強さに、思わず顔が歪んだ。
「きゃあ!」
い、いたい!
もう、なんだって私がこんな目にー!!
すると、その時だった。
「そこまでだよ、トードー」
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