9 / 29
ずっと、会いたかった!
しおりを挟む
「この子には、指一本、触れさせないから」
そう言って、背中を見せるその人を。
私は不思議と、怖いとは思わなかった。
「おい、ミア……ミア!」
「ハッ!」
いけない、ついボーッとしちゃった。
ロロに髪を引っ張られて、やっと意識がハッキリする。
ロロの無事を確認した後、目の前の男の人に、視線を移した。
男の人は、スラリと綺麗な長身だった。
身に着けている服も、すごく綺麗で高級そう。
という事は、どこかの偉い人?
それに、男の人を語るうえで外せないのが……
「とっても明るい、茶色の髪……」
ふだん黒髪のロロを見ているから、男の人の髪色がすごく明るく見える。
キレイな色だなぁ。
すると、私の肩に止まっていたロロが、私より前に飛んで出る。
そして、
「なんで……、アンタがここにいるんだよ」
と、不思議そうな声を出した。
「アンタって誰?」と聞こうとしたけど、更にこの場に、新たな声が登場する。
「ロロー! 久しぶりぃ! 元気だったあ?」
「げ! ネネ!!」
「え……?」
今、ロロはネネって言った?
だって、ネネって確か……。
スター国の連くんと一緒にいる、妖精さんでしょ?
「え、待って……?」
じゃあ、私の目の前にいる、この男の人って。
まさか――
「連、くん……?」
やっとのことで、絞り出した声。
声が震えて、上手く喋れなかった。
だけど……
男の人は、そんな私の声に気付いて振り向き、笑顔で答えてくれた。
「久しぶりだね、美亜」
「!」
「元気そうで、なによりだよ」
「うそ、本当に連くんなの……?」
私の目に写った人。
それは、私の初恋の人。
そして、小学四年生から一気に二十歳へと成長してしまった人。
「そう。連だよ。
本当に無事でよかった、美亜」
「連くん……っ」
ポロポロと、目から涙が零れ落ちる。
だって、お手紙を貰っただけでも嬉しかったのに。
まさか、会えるなんて!
「連くん……。
あい、会いたかったよ~!」
ぶえーんと泣く私の頭を、連くんは優しく撫でた。
「また後で話そう、美亜。
今は、ここから逃げないとね」
「え、でも……、どうするの?
相手は大人の男の人だよ?」
逃げようよ、走って逃げよう!
そう言うと、ロロが「今のミアには無理だ」と連くんに伝える。
「さっきも立てなかった。腰が抜けてる」
「そう……、分かった。
じゃあ美亜を連れて、ロロは少し離れてくれるかな? ネネも」
「わかった」
「はーい!」
返事をした妖精二人組は、私の服を掴む。
そして体の大きさに似合わない力で、ズンズンと私を引っ張った。
連くんの姿が、だんだんと小さくなっていく。
「え! ちょ、力強い!
ま、待ってよ、連くん!」
「先に行って待っててね、美亜」
「そ、そんな~!!」
ロロとネネちゃんに引きずられ、あっという間に、私は前線から後退させられる。
引っ張られている途中に「離して」とか「連くんが危ない」とか、二人に色々と言ったんだけど……。
「じゃあ、あなたが行って、何か変わるの?」
「え……」
「あなたがレンの近くにいても、レンが戦いにくいだけだよ。
レンを無傷で勝たせたいなら、あなたが引かないと」
と、ネネちゃんに、そんな事を言われた。
可愛い顔をして、結構キツイ……!
じゃなくて。
「そ、それってさ……」
さっきのネネちゃんの言い分だと、私が邪魔ってこと――?
そう疑問に思ったけど、言えなかった。
なぜなら、ロロが私を庇わなかったから。
ロロは、口は悪くても優しい性格だから、基本的には私を庇ってくれる。助けてくれる。
だけど……今のロロは、何も言わない。
それは、ネネちゃんのいう事が正解だからだって……何となく分かった。
「それに、レンはあなたに何かあるのも嫌なんだよ。
あなただけでも先に逃がしてあげようって思ってるんだから、大人しく守られてて」
「わ……、分かった……」
大人しくなった私に、妖精二人は顔を見合わせた。
そして更に連くんから距離を取るよう、引き続き後退したのだった。
◇
「美亜、お待たせ」
「連くん!」
少し経った頃、連くんは何事もなかったように、私たちと合流した。
「だ、大丈夫だった!?」
「うん、大丈夫だよ。すぐにやっつけたから」
ニコリと笑った連くんを見て、小学生の頃の彼の面影を思い出す。
あぁ、そうだ。
確か、同じクラスで授業を受けていた連くんも、こうして私を見て、ほほ笑んでくれて――
といっても、目の前にいるのは、二十歳の大人の連くん。
カッコよさはそのままに……っていうか、倍以上にカッコよくなってる。
ゆえに、どこを見ていいのか、全く分からない!
「美亜?」
「へ!? え、あ……」
思えば、名前で呼ばれるのも初めてだし、ましてや呼び捨てなんて!
私の顔が、ゆでだこのように、どんどんと熱くなってくる。
「顔が赤いよ、美亜。
ちょっと木陰に座ろう」
「あ……。う、うん」
ロロとネネが「水を探してくるな」と言って、私達から離れて行く。
すると、この場にいるのは――私と連くんの二人きり。
やっと二人きりになれた!
会いたかった!
私ね、ずっと連くんの事が好きだったの!
とか。色々と言いたいことはあったのだけど、なぜか言葉に出来ない。
っていうか、緊張しすぎて無理!
いま口を開くと、絶対に変な声が出るに決まってる!
だけど連くんは、不思議なくらいいつも通りだった。
「まさか、二人揃って異世界にいるなんてね」
連くんは、まるで休み時間のように。
木陰に座る、私の横に静かに腰を下ろす。
「ね、異世界なんて信じられないよね」
「しかも、敵国同士でね」
「ほんと……ヒドイよ」
ひどいよ――と私が口にした途端。
連くんは「本当だよね」と、立てた両ひざの間に顔を埋めた。
どうしたのかな?と思っていると……
「ずっと……、会いたかった」
「ッ!」
まるで消えそうなほどの、小さな声で。
連くんは、そう呟いた。
「俺、転生してすぐにハート国の王女のことを知ったよ。
ミア王女は、美亜の事なのかもしれないって。そう思ってた」
「わ、私も……。
レン王子の事は、連くんなのかもって……!」
でも、ハート国とスター国は仲が悪かった。
だから、私たちは、今までずっと会えずじまいだったんだ。
「俺ね、どうやって美亜に会おうか、そんな事ばかり考えてたよ」
「え……、本当?」
「うん。本当」
ニッと笑う連くんが、ウソをついてるようには見えなくて。
「私もだよ」と、私も本音を打ち明ける。
「連くんと同じ世界にいるのに、でも会えなくって……。
何のために生きてるんだろうって、そんな事ばかり考えてた。
だけど、ロロと出会ってから、変わったの。
私が王女として頑張って、政治を任されるようになれば……。
スター国のレン王子とも、いつか会えるんじゃないかって」
「美亜……」
連くんは、さっきと同じように私の頭を撫でる。
そして「ありがとう」と、柔らかい笑みで笑った。
「最近、城内の噂でさ。
ハート国のミア王女が成長してる――って心配する声が上がってるよ」
「心配? 私が成長すると、どうして心配になるの?」
「敵国が力をつけると、警戒するもんなんだよ」
「あ、なるほど」
でも、そっか。
私の頑張りは、連くんの国にも届いていたんだね。
それがすっごく嬉しい!
だけど――
思い出すのは、さっきの光景。
私一人では何も出来なかった、力のない自分の情けなさ。
「私、まだまだ成長出来てなかった。
もっと、頑張らないとなぁ」
「何を頑張るの?」
「色々。例えば、剣術とか?
だって、さっきの男の人相手に、何も出来なかったもん。逃げることも……。
それに比べて、連くんはスゴイよ。
たった一人で対峙してさ…………。
ん?」
ここで、疑問が浮かぶ。
どうして、ハート国に連くんがいるの?
敵国の領内に、王子がいたら、危ないじゃないの?
「ねぇ連くん。
どうして連くんは、ここにいるの?
それに側近の人は? 一人じゃ危ないよ!」
連くんの腕をキュッと掴む。
だけど、そんな私の手を、更に連くんが掴んだ。
「ごめん美亜、それはね――俺のセリフなんだ」
「へ?」
すると、連くんは私と向かい合って、手を握る。
「今からする質問に答えてね」と、連くんが前置きをした。
「な、何か真剣な話?」
「うん。すっごく真剣」
「な、なんでしょう!」
すると、連くんは、真っ過ぐに私の目を見た。
そして――
「美亜はどうして、スター国に来たの?
護衛もつけずにさ。会った時はビックリしたよ」
「へ? スター国?」
首を傾げる私に向かって、連くんは頷いた。
「そう。ここはスター国。
今、危ない状況にいるのは美亜なんだよ。
誰かに見つかったら、捕まっちゃうよ?」
「え……、え~!?」
一難去って、また一難。
どうやら私は、連れ去られている内に――
敵国であるスター国まで入っちゃったみたいです!
そう言って、背中を見せるその人を。
私は不思議と、怖いとは思わなかった。
「おい、ミア……ミア!」
「ハッ!」
いけない、ついボーッとしちゃった。
ロロに髪を引っ張られて、やっと意識がハッキリする。
ロロの無事を確認した後、目の前の男の人に、視線を移した。
男の人は、スラリと綺麗な長身だった。
身に着けている服も、すごく綺麗で高級そう。
という事は、どこかの偉い人?
それに、男の人を語るうえで外せないのが……
「とっても明るい、茶色の髪……」
ふだん黒髪のロロを見ているから、男の人の髪色がすごく明るく見える。
キレイな色だなぁ。
すると、私の肩に止まっていたロロが、私より前に飛んで出る。
そして、
「なんで……、アンタがここにいるんだよ」
と、不思議そうな声を出した。
「アンタって誰?」と聞こうとしたけど、更にこの場に、新たな声が登場する。
「ロロー! 久しぶりぃ! 元気だったあ?」
「げ! ネネ!!」
「え……?」
今、ロロはネネって言った?
だって、ネネって確か……。
スター国の連くんと一緒にいる、妖精さんでしょ?
「え、待って……?」
じゃあ、私の目の前にいる、この男の人って。
まさか――
「連、くん……?」
やっとのことで、絞り出した声。
声が震えて、上手く喋れなかった。
だけど……
男の人は、そんな私の声に気付いて振り向き、笑顔で答えてくれた。
「久しぶりだね、美亜」
「!」
「元気そうで、なによりだよ」
「うそ、本当に連くんなの……?」
私の目に写った人。
それは、私の初恋の人。
そして、小学四年生から一気に二十歳へと成長してしまった人。
「そう。連だよ。
本当に無事でよかった、美亜」
「連くん……っ」
ポロポロと、目から涙が零れ落ちる。
だって、お手紙を貰っただけでも嬉しかったのに。
まさか、会えるなんて!
「連くん……。
あい、会いたかったよ~!」
ぶえーんと泣く私の頭を、連くんは優しく撫でた。
「また後で話そう、美亜。
今は、ここから逃げないとね」
「え、でも……、どうするの?
相手は大人の男の人だよ?」
逃げようよ、走って逃げよう!
そう言うと、ロロが「今のミアには無理だ」と連くんに伝える。
「さっきも立てなかった。腰が抜けてる」
「そう……、分かった。
じゃあ美亜を連れて、ロロは少し離れてくれるかな? ネネも」
「わかった」
「はーい!」
返事をした妖精二人組は、私の服を掴む。
そして体の大きさに似合わない力で、ズンズンと私を引っ張った。
連くんの姿が、だんだんと小さくなっていく。
「え! ちょ、力強い!
ま、待ってよ、連くん!」
「先に行って待っててね、美亜」
「そ、そんな~!!」
ロロとネネちゃんに引きずられ、あっという間に、私は前線から後退させられる。
引っ張られている途中に「離して」とか「連くんが危ない」とか、二人に色々と言ったんだけど……。
「じゃあ、あなたが行って、何か変わるの?」
「え……」
「あなたがレンの近くにいても、レンが戦いにくいだけだよ。
レンを無傷で勝たせたいなら、あなたが引かないと」
と、ネネちゃんに、そんな事を言われた。
可愛い顔をして、結構キツイ……!
じゃなくて。
「そ、それってさ……」
さっきのネネちゃんの言い分だと、私が邪魔ってこと――?
そう疑問に思ったけど、言えなかった。
なぜなら、ロロが私を庇わなかったから。
ロロは、口は悪くても優しい性格だから、基本的には私を庇ってくれる。助けてくれる。
だけど……今のロロは、何も言わない。
それは、ネネちゃんのいう事が正解だからだって……何となく分かった。
「それに、レンはあなたに何かあるのも嫌なんだよ。
あなただけでも先に逃がしてあげようって思ってるんだから、大人しく守られてて」
「わ……、分かった……」
大人しくなった私に、妖精二人は顔を見合わせた。
そして更に連くんから距離を取るよう、引き続き後退したのだった。
◇
「美亜、お待たせ」
「連くん!」
少し経った頃、連くんは何事もなかったように、私たちと合流した。
「だ、大丈夫だった!?」
「うん、大丈夫だよ。すぐにやっつけたから」
ニコリと笑った連くんを見て、小学生の頃の彼の面影を思い出す。
あぁ、そうだ。
確か、同じクラスで授業を受けていた連くんも、こうして私を見て、ほほ笑んでくれて――
といっても、目の前にいるのは、二十歳の大人の連くん。
カッコよさはそのままに……っていうか、倍以上にカッコよくなってる。
ゆえに、どこを見ていいのか、全く分からない!
「美亜?」
「へ!? え、あ……」
思えば、名前で呼ばれるのも初めてだし、ましてや呼び捨てなんて!
私の顔が、ゆでだこのように、どんどんと熱くなってくる。
「顔が赤いよ、美亜。
ちょっと木陰に座ろう」
「あ……。う、うん」
ロロとネネが「水を探してくるな」と言って、私達から離れて行く。
すると、この場にいるのは――私と連くんの二人きり。
やっと二人きりになれた!
会いたかった!
私ね、ずっと連くんの事が好きだったの!
とか。色々と言いたいことはあったのだけど、なぜか言葉に出来ない。
っていうか、緊張しすぎて無理!
いま口を開くと、絶対に変な声が出るに決まってる!
だけど連くんは、不思議なくらいいつも通りだった。
「まさか、二人揃って異世界にいるなんてね」
連くんは、まるで休み時間のように。
木陰に座る、私の横に静かに腰を下ろす。
「ね、異世界なんて信じられないよね」
「しかも、敵国同士でね」
「ほんと……ヒドイよ」
ひどいよ――と私が口にした途端。
連くんは「本当だよね」と、立てた両ひざの間に顔を埋めた。
どうしたのかな?と思っていると……
「ずっと……、会いたかった」
「ッ!」
まるで消えそうなほどの、小さな声で。
連くんは、そう呟いた。
「俺、転生してすぐにハート国の王女のことを知ったよ。
ミア王女は、美亜の事なのかもしれないって。そう思ってた」
「わ、私も……。
レン王子の事は、連くんなのかもって……!」
でも、ハート国とスター国は仲が悪かった。
だから、私たちは、今までずっと会えずじまいだったんだ。
「俺ね、どうやって美亜に会おうか、そんな事ばかり考えてたよ」
「え……、本当?」
「うん。本当」
ニッと笑う連くんが、ウソをついてるようには見えなくて。
「私もだよ」と、私も本音を打ち明ける。
「連くんと同じ世界にいるのに、でも会えなくって……。
何のために生きてるんだろうって、そんな事ばかり考えてた。
だけど、ロロと出会ってから、変わったの。
私が王女として頑張って、政治を任されるようになれば……。
スター国のレン王子とも、いつか会えるんじゃないかって」
「美亜……」
連くんは、さっきと同じように私の頭を撫でる。
そして「ありがとう」と、柔らかい笑みで笑った。
「最近、城内の噂でさ。
ハート国のミア王女が成長してる――って心配する声が上がってるよ」
「心配? 私が成長すると、どうして心配になるの?」
「敵国が力をつけると、警戒するもんなんだよ」
「あ、なるほど」
でも、そっか。
私の頑張りは、連くんの国にも届いていたんだね。
それがすっごく嬉しい!
だけど――
思い出すのは、さっきの光景。
私一人では何も出来なかった、力のない自分の情けなさ。
「私、まだまだ成長出来てなかった。
もっと、頑張らないとなぁ」
「何を頑張るの?」
「色々。例えば、剣術とか?
だって、さっきの男の人相手に、何も出来なかったもん。逃げることも……。
それに比べて、連くんはスゴイよ。
たった一人で対峙してさ…………。
ん?」
ここで、疑問が浮かぶ。
どうして、ハート国に連くんがいるの?
敵国の領内に、王子がいたら、危ないじゃないの?
「ねぇ連くん。
どうして連くんは、ここにいるの?
それに側近の人は? 一人じゃ危ないよ!」
連くんの腕をキュッと掴む。
だけど、そんな私の手を、更に連くんが掴んだ。
「ごめん美亜、それはね――俺のセリフなんだ」
「へ?」
すると、連くんは私と向かい合って、手を握る。
「今からする質問に答えてね」と、連くんが前置きをした。
「な、何か真剣な話?」
「うん。すっごく真剣」
「な、なんでしょう!」
すると、連くんは、真っ過ぐに私の目を見た。
そして――
「美亜はどうして、スター国に来たの?
護衛もつけずにさ。会った時はビックリしたよ」
「へ? スター国?」
首を傾げる私に向かって、連くんは頷いた。
「そう。ここはスター国。
今、危ない状況にいるのは美亜なんだよ。
誰かに見つかったら、捕まっちゃうよ?」
「え……、え~!?」
一難去って、また一難。
どうやら私は、連れ去られている内に――
敵国であるスター国まで入っちゃったみたいです!
10
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
超ポジティブ委員長の桂木くん
またり鈴春
児童書・童話
不登校の私の家に委員長がやって来た。
「この僕がいるのに、なぜ学校に来ないのですか?」
「……へ?」
初対面で、この発言。
実はこの人、超ポジティブ人間だった。
「同じクラスで僕と同じ空気を吸う、
それは高級エステに通ってると同じですよ」
自己肯定感の塊、それが委員長の桂木くん。最初は「変なヤツ」って思ってたけど…
バカな事を大まじめに言う桂木くんを、「学校で見てみたい」なんて…そんな事を思い始めた。
\委員長のお悩み相談室が開幕!/
守護霊のお仕事なんて出来ません!
柚月しずく
児童書・童話
事故に遭ってしまった未蘭が目が覚めると……そこは死後の世界だった。
死後の世界には「死亡予定者リスト」が存在するらしい。未蘭はリストに名前がなく「不法侵入者」と責められてしまう。
そんな未蘭を救ってくれたのは、白いスーツを着た少年。柊だった。
助けてもらいホッとしていた未蘭だったが、ある選択を迫られる。
・守護霊代行の仕事を手伝うか。
・死亡手続きを進められるか。
究極の選択を迫られた未蘭。
守護霊代行の仕事を引き受けることに。
人には視えない存在「守護霊代行」の任務を、なんとかこなしていたが……。
「視えないはずなのに、どうして私のことがわかるの?」
話しかけてくる男の子が現れて――⁉︎
ちょっと不思議で、信じられないような。だけど心温まるお話。
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。
【完結】またたく星空の下
mazecco
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 君とのきずな児童書賞 受賞作】
※こちらはweb版(改稿前)です※
※書籍版は『初恋×星空シンバル』と改題し、web版を大幅に改稿したものです※
◇◇◇冴えない中学一年生の女の子の、部活×恋愛の青春物語◇◇◇
主人公、海茅は、フルート志望で吹奏楽部に入部したのに、オーディションに落ちてパーカッションになってしまった。しかもコンクールでは地味なシンバルを担当することに。
クラスには馴染めないし、中学生活が全然楽しくない。
そんな中、海茅は一人の女性と一人の男の子と出会う。
シンバルと、絵が好きな男の子に恋に落ちる、小さなキュンとキュッが詰まった物語。
化け猫ミッケと黒い天使
ひろみ透夏
児童書・童話
運命の人と出会える逢生橋――。
そんな言い伝えのある橋の上で、化け猫《ミッケ》が出会ったのは、幽霊やお化けが見える小学五年生の少女《黒崎美玲》。
彼女の家に居候したミッケは、やがて美玲の親友《七海萌》や、内気な級友《蜂谷優斗》、怪奇クラブ部長《綾小路薫》らに巻き込まれて、様々な怪奇現象を体験する。
次々と怪奇現象を解決する《美玲》。しかし《七海萌》の暴走により、取り返しのつかない深刻な事態に……。
そこに現れたのは、妖しい能力を持った青年《四聖進》。彼に出会った事で、物語は急展開していく。
カラフルマジック ~恋の呪文は永遠に~
立花鏡河
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞】奨励賞を受賞しました!
応援して下さった方々に、心より感謝申し上げます!
赤木姫奈(あかぎ ひな)=ヒナは、中学二年生のおとなしい女の子。
ミステリアスな転校生の黒江くんはなぜかヒナを気にかけ、いつも助けてくれる。
まるで「君を守ることが、俺の使命」とばかりに。
そして、ヒナが以前から気になっていた白野先輩との恋を応援するというが――。
中学生のキュンキュンする恋愛模様を、ファンタジックな味付けでお届けします♪
★もっと詳しい【あらすじ】★
ヒナは数年前からたびたび見る不思議な夢が気になっていた。それは、自分が魔法少女で、
使い魔の黒猫クロエとともに活躍するというもの。
夢の最後は決まって、魔力が取り上げられ、クロエとも離れ離れになって――。
そんなある日、ヒナのクラスに転校生の黒江晶人(くろえ あきと)がやってきた。
――はじめて会ったのに、なぜだろう。ずっと前から知っている気がするの……。
クールでミステリアスな黒江くんは、気弱なヒナをなにかと気にかけ、助けてくれる。
同級生とトラブルになったときも、黒江くんはヒナを守り抜くのだった。
ヒナもまた、自らの考えを言葉にして伝える強さを身につけていく。
吹奏楽を続けることよりも、ヒナの所属している文芸部に入部することを選んだ黒江くん。
それもまたヒナを守りたい一心だった。
個性的なオタク女子の門倉部長、突っ走る系イケメンの黒江くんに囲まれ、
にぎやかになるヒナの学校生活。
黒江くんは、ヒナが以前から気になっている白野先輩との恋を応援するというが――。
◆◆◆第15回絵本・児童書大賞エントリー作品です◆◆◆
表紙絵は「イラストAC」様からお借りしました。
今、この瞬間を走りゆく
佐々森りろ
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞 奨励賞】
皆様読んでくださり、応援、投票ありがとうございました!
小学校五年生の涼暮ミナは、父の知り合いの詩人・松風洋さんの住む東北に夏休みを利用して東京からやってきた。同い年の洋さんの孫のキカと、その友達ハヅキとアオイと仲良くなる。洋さんが初めて書いた物語を読ませてもらったミナは、みんなでその小説の通りに街を巡り、その中でそれぞれが抱いている見えない未来への不安や、過去の悲しみ、現実の自分と向き合っていく。
「時あかり、青嵐が吹いたら、一気に走り出せ」
合言葉を言いながら、もう使われていない古い鉄橋の上を走り抜ける覚悟を決めるが──
ひと夏の冒険ファンタジー
【完結】アシュリンと魔法の絵本
秋月一花
児童書・童話
田舎でくらしていたアシュリンは、家の掃除の手伝いをしている最中、なにかに呼ばれた気がして、使い魔の黒猫ノワールと一緒に地下へ向かう。
地下にはいろいろなものが置いてあり、アシュリンのもとにビュンっとなにかが飛んできた。
ぶつかることはなく、おそるおそる目を開けるとそこには本がぷかぷかと浮いていた。
「ほ、本がかってにうごいてるー!」
『ああ、やっと私のご主人さまにあえた! さぁあぁ、私とともに旅立とうではありませんか!』
と、アシュリンを旅に誘う。
どういうこと? とノワールに聞くと「説明するから、家族のもとにいこうか」と彼女をリビングにつれていった。
魔法の絵本を手に入れたアシュリンは、フォーサイス家の掟で旅立つことに。
アシュリンの夢と希望の冒険が、いま始まる!
※ほのぼの~ほんわかしたファンタジーです。
※この小説は7万字完結予定の中編です。
※表紙はあさぎ かな先生にいただいたファンアートです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる