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一章
四十一話 ラムレッダ様
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私たちは宿を出てあるところに向かった。
ここから少し遠い洞窟に向かっていた。そこにはアイスドラゴンがいると言う噂があった。
私たちはその噂を鵜呑みにして今向かっている。ジャンは少し怯えている声で言った。
「本当に…アイスドラゴン倒しにいくんすか?」
「もちろん行くわよ。じゃないとこの旅の意味がないからね」
ウィンクしながら言うと、ジャンは少し引きながらも頷いた。流石の私の歳でウィンクはキツかったかと思いながら歩いた。そして、いく道中に村があった。
街より小さい村。村に入ると、住人は少ないが人が出迎えてくれたなんだか心が穏やかになった。
私たちは、村の酒場で休んでいた。
「ねぇ…なんだか酒場なのに人少ないわね」
アズサが私の耳元で言うので私は少し肩をビクッと震わせながら言った。
「…そうね確かにいないわね…まだ昼だからじゃないかしら」
アズサに率直な意見を言うとアズサは頷いた。私たちは、その村を水一杯飲んで再び歩き出した。
その道中森に入ったが、モンスターなどに襲われずに私たちは通り抜けることができた。
通り抜けると小さな川が流れていた。アズサはここで休もうと言うので私たちは端に荷物を置いて石に座って休んだ。
「ねぇアズサあの子どうなったの?」
私は主語がない質問をした。アズサも最初の方は少し戸惑っていたが何かを理解したかのような顔で言った。
「あぁ…あの子なら確かどこかに預けたけど…」
「そう。ならいいわ」
とりあえず、あの子が安全な場所にいると言うことが私の中でホッと一安心をした。
すると、茂みが揺れている。私たちは、揺れている茂みに警戒を向けた。
出てきたのは…
「わぁ!」
出てきたのは可愛らしい少女。どこかに預けたと言った少女がなぜかここにいる。私たちは見て唖然としていた。すると、少女はアズサの足元に行き裾を引っ張って言った。
「なんで!私を置いていくのですか!」
「なんでって…」
アズサは困った顔をしていた。私たちに助けを求めるかのように視線を送ってくるが私とジャンは視線を逸らした。
「あっそうそう。ちょっと今日は危ないところに行くから…ね?」
アズサは最後の方にウィンクをしながら言った。すると、少女は俯いて…浮かんだ。
私は少女を見て驚いていると少女は空に腕を広げた。
「なんで…どこも私を少女扱いするのかしら!!」
少女は怒っているのか…わからないが…この子が強いと言うことはわかった。
天候が変わり雲がだんだん集まってくる。そして、黒い雲に辺りが覆われて雷が鳴り始める。
「待って!わかったから!」
アズサは落ち着かせるように言い少女に謝っていた。少女は納得したのか空が青空に戻った。
私は内心ホッとした。
少女は言った。
「私が誰かわかるんですの?」
アズサは少し考えた動作をして閃いたと言う人差し指を立てて言った。
「あなた…ラムレッダ様ね?」
そう言うと少女はドヤ顔をして…言った。
「そう!我が名はラムレッダ!天界で三層目に住む神。地上ではこんな見た目をしているが天界では一位2位を争うほどの美少女…」
長い長い自己紹介が終わった。私たちは他の方向を見て時間を潰した。
すると、ラムレッダがこちらを見て言った。
「お主ら…死にたいのか?」
「申し訳ございません!」
アズサは速攻謝った。私たちも謝ろうとしたが…
「お主…いい体しとるなぁ」
そう言いながら私に近づいてくる。これは危ないと思い私は後退りする。砂漠にいた時とは大違いであった。
ラムレッダに逃げながら私たちはアイスドラゴンのいる洞窟に入った。
中に入ると、外とは比べ物にならないほど寒い。
私は談笑をした。
「ラムレッダって神様なの?」
「そうじゃが?何か後様をつけろ様を!」
「えーと、ラムレッダ様ってルーナのこと知ってる?」
それを聞いた瞬間ラムレッダの足が止まった。私もしかして聞いてはいけないことを聞いてしまったかと思ってしまった。徐々に近づいてくる。私は後退りしようとするが…
「今お主…ルーナと言ったな…」
「そうだけど…」
私は戸惑いながらも言った。すると、ラムレッダは猛烈な勢いで話してくる。
「ルーナ様…天界で二番目に偉い方。ここ少し前、ルーナ様が急に天界から消えて大騒ぎになって…天界は乱れたわ。騒ぎを落ち着かせるのに…二十年はかかったと言われる。ルーナ様は天界からの異名だと…災厄の神と呼ばれている。天界をこんなにも荒らしたからね…」
ラムレッダは一息置いて言った。
「ここ最近の天界は落ち着いてきたのだけど…やはりまだルーナ様を批判する人はいて…」
その後ラムレッダは俯きながら黙った。私はそんな彼女の背中に周り…
「それは聞いてはいけないことを聞いてしまったね…ごめんね」
「て言うか、お前がなんでルーナ様を知っているんだ?」
「うーん…私の師匠の家にいたから?」
ラムレッダは聞いて驚いていた。まぁ、偉い神が家にいたらそりゃ誰でも驚くかと考えていると…
「今すぐそこに家に行きたい!」
「けど…今はアイスドラゴンだから!」
そう言うと、ラムレッダは少ししょんぼりして言った。
「そうね…これが終わってからね…」
私たちは、この洞窟の奥深くまで足を進めた。
大きな空間にたどり着いた。そこの中央に眠っているのがアイスドラゴンだった。
思っていた以上にアイスドラゴンは大きかった。そんな相手でも私は怯まずに倒そうと考えていた。
「さぁ行くわよ!」
作戦も無しで私たちはアイスドラゴンの巣に突入した。
私は少しくらい作戦考えても良かったかもと後悔するのだった。
ここから少し遠い洞窟に向かっていた。そこにはアイスドラゴンがいると言う噂があった。
私たちはその噂を鵜呑みにして今向かっている。ジャンは少し怯えている声で言った。
「本当に…アイスドラゴン倒しにいくんすか?」
「もちろん行くわよ。じゃないとこの旅の意味がないからね」
ウィンクしながら言うと、ジャンは少し引きながらも頷いた。流石の私の歳でウィンクはキツかったかと思いながら歩いた。そして、いく道中に村があった。
街より小さい村。村に入ると、住人は少ないが人が出迎えてくれたなんだか心が穏やかになった。
私たちは、村の酒場で休んでいた。
「ねぇ…なんだか酒場なのに人少ないわね」
アズサが私の耳元で言うので私は少し肩をビクッと震わせながら言った。
「…そうね確かにいないわね…まだ昼だからじゃないかしら」
アズサに率直な意見を言うとアズサは頷いた。私たちは、その村を水一杯飲んで再び歩き出した。
その道中森に入ったが、モンスターなどに襲われずに私たちは通り抜けることができた。
通り抜けると小さな川が流れていた。アズサはここで休もうと言うので私たちは端に荷物を置いて石に座って休んだ。
「ねぇアズサあの子どうなったの?」
私は主語がない質問をした。アズサも最初の方は少し戸惑っていたが何かを理解したかのような顔で言った。
「あぁ…あの子なら確かどこかに預けたけど…」
「そう。ならいいわ」
とりあえず、あの子が安全な場所にいると言うことが私の中でホッと一安心をした。
すると、茂みが揺れている。私たちは、揺れている茂みに警戒を向けた。
出てきたのは…
「わぁ!」
出てきたのは可愛らしい少女。どこかに預けたと言った少女がなぜかここにいる。私たちは見て唖然としていた。すると、少女はアズサの足元に行き裾を引っ張って言った。
「なんで!私を置いていくのですか!」
「なんでって…」
アズサは困った顔をしていた。私たちに助けを求めるかのように視線を送ってくるが私とジャンは視線を逸らした。
「あっそうそう。ちょっと今日は危ないところに行くから…ね?」
アズサは最後の方にウィンクをしながら言った。すると、少女は俯いて…浮かんだ。
私は少女を見て驚いていると少女は空に腕を広げた。
「なんで…どこも私を少女扱いするのかしら!!」
少女は怒っているのか…わからないが…この子が強いと言うことはわかった。
天候が変わり雲がだんだん集まってくる。そして、黒い雲に辺りが覆われて雷が鳴り始める。
「待って!わかったから!」
アズサは落ち着かせるように言い少女に謝っていた。少女は納得したのか空が青空に戻った。
私は内心ホッとした。
少女は言った。
「私が誰かわかるんですの?」
アズサは少し考えた動作をして閃いたと言う人差し指を立てて言った。
「あなた…ラムレッダ様ね?」
そう言うと少女はドヤ顔をして…言った。
「そう!我が名はラムレッダ!天界で三層目に住む神。地上ではこんな見た目をしているが天界では一位2位を争うほどの美少女…」
長い長い自己紹介が終わった。私たちは他の方向を見て時間を潰した。
すると、ラムレッダがこちらを見て言った。
「お主ら…死にたいのか?」
「申し訳ございません!」
アズサは速攻謝った。私たちも謝ろうとしたが…
「お主…いい体しとるなぁ」
そう言いながら私に近づいてくる。これは危ないと思い私は後退りする。砂漠にいた時とは大違いであった。
ラムレッダに逃げながら私たちはアイスドラゴンのいる洞窟に入った。
中に入ると、外とは比べ物にならないほど寒い。
私は談笑をした。
「ラムレッダって神様なの?」
「そうじゃが?何か後様をつけろ様を!」
「えーと、ラムレッダ様ってルーナのこと知ってる?」
それを聞いた瞬間ラムレッダの足が止まった。私もしかして聞いてはいけないことを聞いてしまったかと思ってしまった。徐々に近づいてくる。私は後退りしようとするが…
「今お主…ルーナと言ったな…」
「そうだけど…」
私は戸惑いながらも言った。すると、ラムレッダは猛烈な勢いで話してくる。
「ルーナ様…天界で二番目に偉い方。ここ少し前、ルーナ様が急に天界から消えて大騒ぎになって…天界は乱れたわ。騒ぎを落ち着かせるのに…二十年はかかったと言われる。ルーナ様は天界からの異名だと…災厄の神と呼ばれている。天界をこんなにも荒らしたからね…」
ラムレッダは一息置いて言った。
「ここ最近の天界は落ち着いてきたのだけど…やはりまだルーナ様を批判する人はいて…」
その後ラムレッダは俯きながら黙った。私はそんな彼女の背中に周り…
「それは聞いてはいけないことを聞いてしまったね…ごめんね」
「て言うか、お前がなんでルーナ様を知っているんだ?」
「うーん…私の師匠の家にいたから?」
ラムレッダは聞いて驚いていた。まぁ、偉い神が家にいたらそりゃ誰でも驚くかと考えていると…
「今すぐそこに家に行きたい!」
「けど…今はアイスドラゴンだから!」
そう言うと、ラムレッダは少ししょんぼりして言った。
「そうね…これが終わってからね…」
私たちは、この洞窟の奥深くまで足を進めた。
大きな空間にたどり着いた。そこの中央に眠っているのがアイスドラゴンだった。
思っていた以上にアイスドラゴンは大きかった。そんな相手でも私は怯まずに倒そうと考えていた。
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