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一章

二十六話 反乱

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朝起きるとアズサが部屋にいなかった。私は、外へ行ったのだろうと思い私は窓を開けた。朝風が気持ちよかった。

私は、髪を整えて服を着替えて宿の廊下へと出る。一回に降りて私はカウンターにアズサの行方ゆくえを聞こうとしたが…

「すみません…あっいなかったんだった」

あの事件の日からカウンターの人はいない。どうやって宿を経営しているかは謎ばかりである。
私は、外へ出て大通りを歩いているといつもより人がいない。私はどこに行ったのか考えながら石造りの道を歩いていると…

「声…?」

私は思わず出てしまった。私は、声のする方に体を向けて歩き出す。

すると、そこには、沢山の人たちがいた。そのうちの後ろの方にいる男の人に聞く。

「どうして、ここに?」

こっちを向いて男の人は言った。

「なんか、領主の悪事があるらしいという噂を聞いてな。俺たちは、領主に対してボイコットを起こしているんだ」

「そうなんですか」

私は、興味なさげに言った。

「アズサいないしどうしようかな」

私は空を見ながら言った。なんだか心に穴が空いた気分であった。アズサがいないとこんなにも寂しい気持ちになるなんて私は思いに思わなかった。

ーーーーーーーーー
私は、目が覚めた。いつもとは違う場所でなんだか薄暗かった。私は手を動かそうとしたが…

「動か…ない!」

私は思わず行ってしまった。足と手を見ると拘束されていた。誰に拘束されているかは大体見当がついた。ダディだと私は確信した。

「お目覚めかな?」

暗いところから出てくる黒い影。私は警戒しながらその影を見た。出て来たのは案の定ダディだった。

「私を拘束して何になるのよ」

「え…あの小娘が助けに来るだろうから…助けに来たところであんな小娘がワシに勝てるはずがない」

私は、聞いていてものすごくバカだなと思った。エマは表向きはあんな感じだが…裏ではバリバリの魔法使いである。ワンチャン一回魔法を打っただけで死んでしまうかもしれない。

ダディは私に近づいてくる。

「お前…エルフみたいだな…」

「何か悪いか?」

「いや…最高だ…」

ダディは不的な笑みを浮かべながら言った。私はその顔を睨みつけるしかなかった。

「最高って…何よ?」

「失礼だが…初めてか?」

「初めてって?」

ダディは、ジェスチャーで表して来た。それは…

「性行為ってこと?」

私が聞くと、ダディは静かに頷いた。私はドヤ顔をしながら言った。

「私が…初めてだと思う?」

「お前は…なんだか守りが固い気がするからな…初めてだろうな」

「それはどうかな…」

ダディに挑発を入れると、ダディは怒った顔をして言う。

「さっさと言わんかい!」

足を床に思い切り叩きつけて言った。私は、これ以上怒らせては行けないなと思い言う。

「初めてでは…ないわ。だけど…」

「だけど…?」

「もうここ百年ほどしてないから…初めてみたいなものよ」

「ほうほう…それはいいなぁ」

「で、私をどうするの?舐め回す?使いまくる?それとも壊れるまでヤるの?」

私が質問攻めをすると、ダディは静かに近づいて言う。

「まずは…これだな…」

そう言いながら、私の服を脱がせて来た。私は少し恥じらいを感じながら我慢する。すると、ダディは服を脱がせてガン見をしながら言う。

「まぁまぁな胸じゃなぇか」

「そう?嬉しいわ」

そう言うと、ダディは私の肩に腕を回して言う。

「お前の友達が痛い目に会いたくなかったら俺に従うんだな」

「従うって何をするの?」

「夜のお相手だぁ…」

吐息の多い言い方でものすごく口臭が臭かった。

「お相手…」

私は、迷った。エマには何もされて欲しくない。だけど…私も嫌だ。私の心の中で悪魔と天使が戦っていた。

「いいわよ…最高の夜にしてあげるわ…」

「おお?度胸あるじゃねぇか?お前のテクニック期待してるぞ」

そう言いながら、ダディは部屋を出て行った。私は一安心して地面を見る。

「こんなので…私の初めてが奪われるのか…好きな人に奪われたかったな…」

私はポツリと呟くのだった。

ーーーーーーーーー
私は、何もしないまま夕方になっていた。私は途方に暮れながら宿に帰っていた。
すると、帰る道でクワを持った人がいた。私は気になりその人のところまで行く。

「何かされるんですか?」

「おっ…びっくりしたな…今から反乱を起こそうかとみんなで話し合って決まったんだ」

「反乱…?」

「反乱…ちょっとみんな領主様に不満が募り過ぎてストレスになっていたんだ。この街の人口も年々減っている。これは揺るがしい事体だと思ってな」

その人は、そう言ってどこかへ行ってしまった。私は、その人の後を追った。
すると、人だかりができていた。私は、その人だかりの後ろの方にひょこっと顔を出した。

中央にはなんだかリーダ的存在がいた。

「みんな集まってくれてありがとう。これから、領主の家を襲うがいいな?まず、門番を倒す。それから家の中に入る。単純な作戦だ。成功するかわからないが頑張ろう」

「おー!」

みんな、手をあげてたので私の手をあげて周りと合わせた。
私は、先に領主邸に向かいやってしまおうと移動を開始した。

移動はものの数分で完了した。
私は無計画のまま領主邸の前に立つ。

「なんだお前は!」

門番の声があたりに響く。時は夕暮れ。私は魔法を撃つ。

「闇属性魔法範囲魔法!ブラックホール」

私は、領主邸の入り口の置くように放った。少しずれたが大体入り口付近に起きことができた。
領主邸を吸い込むそこは跡形もなくなった。すると、地下へと続く階段が領主邸の跡地から見つかった。


私はその階段を降りる。すると、そこにはドアがあった。私はドアを開けた。

「お邪魔しまーす」

「誰だ!」

そこには、アズサとダディがいた。

「何してんの?アズサ」

私が気が抜けた声で言うとアズサは泣き出した。私は状況が飲み込めなかったが…これは…アズサはヤられるところだったなと少し察してしまった。アズサは私を見ながら言う。

「私をそんなに見ないで~!」

「おら!テメェ!」

ダディはナイフを持って襲って来たがその速度は遅かった。素人でも避けられるほどだった。
私は、ダディの頭を杖で殴った。あたりどころが悪かったのか気絶した。

「アズサ!」

「エマ!」

私たちは、抱きついた。私は、彼女に服を着させながら言った。

「大丈夫だった?」

「怪我はないわ…ねぇさっきすごい音したけど…」

「ブラックホールで上消しといた」

アズサは、言葉を失っていた。私はドアを開けて部屋を出ようとすると…

「待って…消した?なんで?」

「なんでって…めんどいから?」

「はぁ…」

アズサは大きなため息をついた。私たちは、机の上にあったお金を根こそぎ持って行った。これではどっちが盗人かわからないなと思った。

外へ出るとさっきの集団が唖然とこちらを見ている。

「倒しました~下にますよ~!」

私が声をかけると、こちらに集団で近づいて来て言う。

「本当か!?」

私は、静かに頷いた。私たちは集団をかき分けながら大通りへ足を運んだ。アズサが月を見ながら言った。

「私はエマが助けてくれると思っていたわ」

「えへへ…」

私は照れたのだった。この街はただ経路の一つ目の街だったのに…こんなに濃い思い出ができるとは思わなかったのである。

私は、空を見ながらポツリと言う。

「アズサが無事でよかった」と…
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