転生した体のスペックがチート

モカ・ナト

文字の大きさ
上 下
4 / 11

武器と防具を買うそうです

しおりを挟む
冒険者ギルドの次は鍛冶屋で武器と防具を買おう。
そういえば鍛冶屋ってどこにあるんだろう。
冒険者ギルドで聞いておけばよかったな。
あ、冒険者ギルドを出る時に4人パーティーの冒険者に声をかけられて冒険者としてのマナーとかを教えてもらったよ、他の冒険者が攻撃しているモンスターには助けを求められなかったら攻撃するな、とかね。
モンスター素材とかは売れるから倒した後にもめるそうだ。
声をかけられた時はちょっと身構えたけどいい人達だったよ。
異世界に転生や転移した元日本人が冒険者ギルドで絡まれるのは定番だからね。
この体になってから力がみなぎっているけど、実際モンスターや人と戦ったわけではないからどれくらい動けるかわからないから、今絡まれるのは困る。
やっぱりどれくらい戦えるか知るためにも早くモンスターと戦いたいな。
僕が以前倒れていた森は冒険者からは<始まりの森>や<初心者の森>と呼ばれてるらしい。
モンスターの中でも比較的弱いモンスターしかいないらしいので気をつければ初心者でも充分戦えるそうだ。
早く試したいので鍛冶屋に行こう。



すれ違う冒険者にオススメの鍛冶屋を教えてもらった。
たどり着いたのはいかにもという感じのお店だった。
店の看板に剣や盾が描かれている。
入ってみると中には誰もいない。
周りを見てみるといろんな武器や防具がある。
その中の一つを解析眼で見てみると
<銅のショートソード>
と書かれていた。
これが武器の中では一番安そうだ。
他のを見てみるとミスリルの剣とかいかにも高そうな剣があった。
「すいませーん」
奥の方から聞こえて来る音が止まった。
しばらくすると30代くらいのおじさんが出てきた。
ドワーフとかがやってるのかと思ったら、人だった。
そういえばこの世界で人以外見たことがないな。
もしかしたら人族しかいないのかな?
「いらっしゃい、お嬢ちゃん冒険者かい?」
「はい、そうです、さっき冒険者になったばかりなので初心者用の武器と防具がほしいんですけど。」
「珍しいね、冒険者には15歳からなれるけど、その歳で冒険者になる女の子なんてほとんどいないからね。」

そうなんだ、でもいないことはないみたい。

「初心者用の武器と防具だったね。お嬢ちゃんは剣士なのか?だったら武器はこの銅のショートソードなんかどうだ?」
そういってさっき私が解析眼で見ていた剣を渡された。
剣士ってことはやっぱり魔術師とかもいるのか。
街の中でもそれっぽい格好の冒険者はいた。
私にも、魔法は使えるかな?
今度モンスターを倒す時に試してみよう。
そう思いながら渡されたショートソードを受け取る。
試しに振ってみると、重過ぎこともなく軽過ぎることもないな、ちょうどいいくらいだ。
お店の人が選んだんだからこれでいいだろう。
これにしよう。
つぎは防具だ。

「武器はこれにします。
防具はどれがいいですかね?」
「最初は革の防具だろうな。
これなんかどうだ?」

そう言って渡されたのは革の胸当てだ。
試しにつけてみると、大きさはちょうどよかった。
僕の体はそれほど胸が大きくない。
この世界には普通に風呂はあるらしく、目が覚めた日の夜にサーニャさんの家で入らせてもらった時、自分の体を見てみたが興奮しなかった。
いくら女の子の体でも結局は自分の体だ。
話がずれたけど、防具はこの胸当てでいいか。

「これでお願いします。」
「じゃあ銅のショートソードと合わせて銀貨8枚だな。」
僕は懐から取り出すフリをして、アイテムボックスから銀貨8枚を取り出す。
アイテムボックスはレアなスキルらしいからバレると面倒だ。

買ったものを受け取った僕は鍛冶屋を出て、そのまま森へ行こうとしたが、もう夕方になっていることに気付いた。
暗い時に森へ行くのは危険だと聞いた。
なんでもモンスターは暗くても周りが見えてるようなので一方的に攻撃されることがあるらしい。
なので今日は森へは行かずにこのまま帰ろう。
いつまでもサーニャさんにお世話になるのは悪いので、お礼を言って今日は宿に泊まろう。
お金ならある。



「今までありがとうございました。
いつまでもここのお世話になるのは悪いので、今日からは宿に泊まります。
サーニャさん、今までよくしてくれてありがとうございました。」

「あら、残念ね、ジュンちゃんかわいいからいつまでもいていいのに。」
「そうか、元気でな、まぁジュンも冒険者をするんならそのうち会えるか。
でも無理はするなよ。
もう森の中で倒れてる女の子を見るのはごめんだ、心臓に悪い。」
「え、ジュン姉ちゃんいなくなっちゃうの?
そっか…でもまた遊びにきてね。」
上からサーニャさん、倒れていた私を助けてくれたゲイルさん、2人の一人娘のミリの言葉だ。

「ゲイルさん、助けてくれて本当にありがとうございました。」
「いいって、それは何回も聞いたよ。
その礼にってわけじゃないが、たまにはミリと遊びに来てやってくれ。」
「わかりました。
ミリ、また来るからね。」
「うん、約束だよ!」
ミリはさっきまでの悲しそうな表情ではなく笑顔でそう言った。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

スキル【アイテムコピー】を駆使して金貨のお風呂に入りたい

兎屋亀吉
ファンタジー
異世界転生にあたって、神様から提示されたスキルは4つ。1.【剣術】2.【火魔法】3.【アイテムボックス】4.【アイテムコピー】。これらのスキルの中から、選ぶことのできるスキルは一つだけ。さて、僕は何を選ぶべきか。タイトルで答え出てた。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

異世界転生は、0歳からがいいよね

八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。 神様からのギフト(チート能力)で無双します。 初めてなので誤字があったらすいません。 自由気ままに投稿していきます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

処理中です...