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八代とお嬢(番外編)
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鵺は毎日様子を見にやって来る。
お目当てはみくるではなくみくるの子まあやだ。
八代とみくるの間にはまた強い霊力を持った子供が生まれた。
その子供がまあやだった。
まあやは鵺によく懐いていた。
鵺が後ろ盾になっているので小物の妖たちは下手に手が出せなかった。
「ぬえ、だいすきなの。おおきくなったらおよめさんにしてくれる?」
まあやは真剣に鵺にそう告げた。
「ああ、約束だからな?」
そう言い2人は指切りをした。
「でも、その前に君の両親にご挨拶しなきゃいけないなぁ」
「お父さま絶対にだめって言うよ。ふたりでどこかへいちゃおうよ」
「それもおもしろそうだな」
鵺はまあやを抱え空へ飛び立った。
まあやと鵺は幸せだった。
まだ幼いけれど鵺はまあやに恋心を抱き始めていた。
「まあやは私が一生守ってやるから安心しろ」
「うん」
2人は満開の桜の下を歩きながら穏やかな日を過ごした。
家に帰ると八代から忠告を受けた。
「俺の愛娘に手を出すのはやめてくれないか?」
「残念だったな、今日まあやからプロポーズされた」
八代はくらりと眩暈がした。
それを見ていたみくるが笑っていた。
「ちゃんとまあやを護ってくださるなら婚約を認めます」
「命に代えても護りますよ」
「ぬえー!!あそぼうよー!!」
「わかった。わかったよ、今行く」
こうやって日々が過ぎて行った。
まあやが言い出した事なら止める必要はないだろう。
鵺も幸せそうにしている。
これが今の橋野家の日常だった。
お目当てはみくるではなくみくるの子まあやだ。
八代とみくるの間にはまた強い霊力を持った子供が生まれた。
その子供がまあやだった。
まあやは鵺によく懐いていた。
鵺が後ろ盾になっているので小物の妖たちは下手に手が出せなかった。
「ぬえ、だいすきなの。おおきくなったらおよめさんにしてくれる?」
まあやは真剣に鵺にそう告げた。
「ああ、約束だからな?」
そう言い2人は指切りをした。
「でも、その前に君の両親にご挨拶しなきゃいけないなぁ」
「お父さま絶対にだめって言うよ。ふたりでどこかへいちゃおうよ」
「それもおもしろそうだな」
鵺はまあやを抱え空へ飛び立った。
まあやと鵺は幸せだった。
まだ幼いけれど鵺はまあやに恋心を抱き始めていた。
「まあやは私が一生守ってやるから安心しろ」
「うん」
2人は満開の桜の下を歩きながら穏やかな日を過ごした。
家に帰ると八代から忠告を受けた。
「俺の愛娘に手を出すのはやめてくれないか?」
「残念だったな、今日まあやからプロポーズされた」
八代はくらりと眩暈がした。
それを見ていたみくるが笑っていた。
「ちゃんとまあやを護ってくださるなら婚約を認めます」
「命に代えても護りますよ」
「ぬえー!!あそぼうよー!!」
「わかった。わかったよ、今行く」
こうやって日々が過ぎて行った。
まあやが言い出した事なら止める必要はないだろう。
鵺も幸せそうにしている。
これが今の橋野家の日常だった。
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