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第一章〜神々と巨人たち〜
巨人の王
しおりを挟む「いってて……母さん、なんで加減ってものを知らないんだろ」
「そりゃ俺らなんかに加減なんていらねーって
思ってんじゃね? こうでもしねぇーと俺らって基本止まらないし」
「うぅぅ。今回ばかりは喧嘩両成敗かぁ~」
あの後、平等に母の愛が篭った拳骨とビンタで仲良く喧嘩両成敗され、氷の破片やら瓦礫が散乱する部屋の後片付けを厳命されたオーディン、ヴィリ、ヴェーの三兄弟。
ロキはそもそも喧嘩には参加せず、3神を止める為にベストラを呼んだだけなので、当然ながら特にお咎めなしと沙汰を貰っている。
「ロキの奴。ちゃっかり上手く逃げたな」
それがどうにも面白くないらしく、オーディンは口をくの字に曲げ、不満を零す。
どう足掻いても自分の責任であるのは間違いないので、何を言おうと意味も価値もない戯言
で終わるが。
「いや兄貴。前提としてアイツ喧嘩に参加してないからな? 俺らが勝手に派手にやっただけだぞ」
「そーゆー責任転嫁って、そろそろ辞めたら?
」
腐ってやがる。性根が。
心中で想いを一致させる弟二神。
そんな彼らの心境など露知らずとばかりにオーディンは瓦礫やら破片を魔術で処理していく
。
使用している魔術は"フォルガド"と呼ばれるもので、効果は『対象となる物体の時間を変質させる』というもの。
術者の身長を5倍超える巨大なものは対象外になってしまうが、それ以外なら時間を戻す事も進ませる事もできる。
だから、修復は容易だ。
本来なら瓦礫の片付け、修復という二重の手間を掛けるところを数分ばかりの時間で済ませてしまう。
「だいたい、母さんも母さんだし。俺たちがこうやって世界について議論してるってのに傍観決め込んで、停滞こそ正しいみたいな言い方してさ。りーふーじーんだッつーの!!」
丁度最後の瓦礫が空いた壁の一部に埋め込まれ、修復が終わる。
何やかんや言いつつ、言われた事をキッチリ
とやる所を見るに根は真面目なのだろう。
ただ、新しいことや変化、知識に対する欲求が貪欲なだけで。
「よし! こっちは終わったぞ」
「こっちも」
ヴィリはヴェーも同じ魔術で片付けを終えていた。部屋は先程の喧嘩が嘘のように綺麗に前の状態に戻されていた。
「はぁぁ……なんか疲れたわ俺。寝る」
「俺も。ヴェーは?」
「僕は別にいいよ。母さんと父さんが帰ってくるの待ってる」
「……そう言えば、今日は会合の日だったな」
思い出したように言うオーディンの顔には、
気色悪い苦虫でも噛み潰したような嫌悪感が明確に出ていた。
当然だ。
会合とは、本来なら相容れぬ神と巨人達が話し合う場を設け、語り合う。
そういった日だ。
巨人…というより凶暴な霜の巨人を忌み嫌うオーディンとしては、彼らと同じ席に座ること
自体、寒気どころか身の毛もよだつ。
はっきり言って想像すらしたくないのが本音だ。
「あんな奴等と話し合っても意味ないのにな」
「またそんな……霜の巨人でも、ユミルや他の巨人みたいな連中ばっかりじゃないよ」
霜の巨人は総じて、ユミルと同じ凶暴で悪質な者が殆どだが、ヴェーの言う通りその全てが
同じと言う訳じゃない。
そもそも、ベストラやその両親のボルソルン夫婦は元々霜の巨人。
一緒くたに巨人を害悪として見るのは、如何なものか。傲慢、歪な偏見、などと揶揄されても文句は言えないだろう。
「そんなことは分かってる。けど、神である父さんと契りを交わしたんだから、母さんはれっきとした神さ」
「屁理屈だなオイ」
ヴィリがツッコむが、敢えて無視する。
「と、に、か、く!! 俺は諦めないからな!
!!」
乱暴にドアを開けて、もう用はないとばかりにドシドシと苛立ちを込めた重みのある足取りで部屋を出ていく。
長兄の去った方をしばらく見ていた弟神たち
だが、やがて、疲れ気味の息を吐き出す。
※ ※ ※
「それで……やはり"ガルド"は……」
「ああ。『矮小な神も、それに組みする巨人に
も"エネ"は分けない。僅かでもな』と」
「………」
混沌の世界の南側、灼熱沸る炎が絶えず巻き起こるムスペルヘイムは、巨人はもちろん、本来なら神であっても踏み入ることはできない。
しかし、にも関わらず、ムスペルヘイム全域を見渡せる渓谷の上には神々と巨人たちの姿があった。
片や、オーディンたちの祖父である『ブーリ
』とその眷属であるボル、その妻ベストラ。
彼女の両親『ボルソルン』と『ベス』。
もう一方は、霜の巨人たちの中で比較的穏健派に属し、神との共存を望んでいる『ヴルズ』
。
狼とも犬ともつかない獣の頭を持つヴルズの
言葉は、今日こそは…と神々が密かに望んでいた返答とは大きく違っていた
それも、最悪な意味で、だ。
「"エネ"の発生量が日に日に落ちている。何とか霊脈を作って僕らのヘイム(領地)に流したいんだけど……」
「やはりガルドが許さぬか」
"エネ"とは、神々や巨人の命を生かす為に
は欠かせない因子だ。
多くは混沌から自然発生する形で発生し、何もしなくても、ただ息をするだけで摂取できる
。
エネが無いと巨人はいくら混沌を喰らっても腹が満たされず、その凶暴的な力を発揮できない。
逆に神は空腹感を何とかできても、魔術を行使する為の魔力を生成できず弱体化してしまう
。
場合によっては、それが死に繋がるだろう。
あるいは、死ねない苦痛を永遠に負う羽目になるか。
巨人の増加、停滞した混沌世界が変わろうとしている始まりの合図、またはこの世界が消滅して消え果てる終焉の兆し、等等。
仮説はいくつか立てられているが、そのどれもが個人感情の混じったものばかり。
必要な合理的、論理性が欠如しまくったもの
ばかりで、説得力は欠けるどころか皆無。
話にならない、とは。
まさにこの事だろう。とにかくエネの発生量が段々減少している以上、今は原因究明以上にこれをどうにかする事に視野を向けるべきだ。
ボルはエネを効率的に得られる方法を考えていた。霊脈という、一種のパイプを使ってエネの奔流を造り、神々が住む領地(ヘイム)に運ばせるというもの。
流れの起点は、現状まだ発生量が落ちていない東の果て。距離自体は長いが、そこに起点となるエネの源泉を設け、流れを作ればそれだけで神々の下へエネが運ばれて来る。
ただ一つ問題なのは其処を巨人……引いてはあのユミルに次ぐ地位を有する巨人"ガルド"
が独占管理していることだ。
ガルドの許しなしにそんな事をすれば、神々は蹂躙され、徹底的に皆殺しにされる。
巨人の上位者に妥協も分与もない。
あるのは、煮え滾った破壊衝動と邪悪な思考だけだ。
「霊脈計画は早くも頓挫……かな」
「ガルド様が許可しないことには、なんとも」
申し訳なさそうな表情のヴルズ。
そんな彼に首を横に振って『仕方ないさ』、
とボルはジェスチャーを送る。
彼としても予想はしていたし、半ば諦観さえしていた。
しかしそれでも計画自体は申し分なく、逆にこれ以上に優れた案も無かったからこそ、一縷の望みに縋ってしまった。
縋った分、絶望から来る苦痛はキツいもの。
それを改めてボルは痛感した。
「ん……そろそろお開きとしよう。結界が緩み始めた」
沈黙の空気の中、蛇のようにうねり長い髭と髪を逆立てた風貌の神々の父『ブーリ』が閉幕の一言を告げた。
この会場はムスペルヘイムの中で1番高い渓谷の頂上に魔術による結界を張って作り上げた場所だ。
ブーリとボルによる『防火』と『防熱』の二重結界は強力で、ムスペルヘイムの業火とそれに伴う灼熱を一切通さない。
しかし、長時間の展開はできない。
それだけムスペルヘイムの火力、熱量によるエネルギーは凄まじいからだ。
「そうですねブーリ。では…」
ボルが閉幕の言葉を述べようとしたその時、
「なーに? もう辞めるの?」
"ソレ"は声と共に現れた。何気ない一つの幼さを残す声。それがその場全てを支配する。
ブーリ、ボルの両神は安易に動けない。
ベストラも同じだ。
ヴルズに至っては震え、冷や汗が止まらない
。
声の主は、なんてことのない一人の子供。
両目の中に収まった3つの瞳と、太い腕。
その先にある指は三つしかなく、両足の指も同じ数だ。
荒らく刺々しい長髪はそれが髪ではなく、まるで生き物のように蠢めいている。
「ユミル、様……」
ヴルズは、呟く。
自らの種の起源、故に君臨する王の名を。
※ ※ ※
「はっはっはっ。なーに? みんなして固まっちゃってさ」
無邪気に笑う。その姿はさして子供のソレと変わらない。変わらないが……ユミルの三つの瞳は油断も隙もなく、この場にいるもの全てを
捉え、決して離そうとはしない。
「どうして、貴方のようなお人がムスペルヘイムに……」
「うーん……強いて言えば散歩かな? 特に目的なんか無いよ」
ユミルはそう言いながら一歩一歩、彼等が囲う会議の円卓に近付いていく。
誰も止めない。止めようとは思わない。
円卓に腰を下ろし、堂々と乗っかる彼の姿は
それが正しいとでも言わんばかりの傲慢さを表していた。
すると何を思ったのか。ぐるんと首を不規則に動かし、周りを嘗めるかのように見ていく。
「ふーん……まさかムスペルヘイムを利用して
こーんな場所作るなんて。やるじゃん神々連中も」
形だけの賞賛だが、仕方ない。
ユミルからすれば、ムスペルヘイムの業火を防ごうとする意味はなく、そもそも必要すらないからだ。
巨人や神々が恐れるムスペルヘイムは奴にとって"少し熱いだけ"で終わる。
神々や自分の眷属どもが脆いだけで、自分は
普通だ。ただ、それだけのこと……と言うのが
ユミルの中の認識になっている。
あくまで自分本位。自己中心に物事を図る。
それが巨人の王の本質の一片だ。
「我らが始祖よ。少しばかり、いや、ほんの僅かでも私の声を貴方様の耳に留めて頂きたい」
重厚で、張り詰めた空気。
そこに一声入れて切り裂いたのは、ヴルズ。
「ん? 構わないけど、なに?」
「ユミル様。大変不快に思われるかもしれないのですが……今、各地でエネがゆっくり、ですが確実に消えている事実は既にご存知かと思います」
「あー、ん。その辺は僕も感じてるよ」
「よって此度において、このヴルズ率いる一族は神たちと同盟を結び、まだそれほど失われていない領域のエネを神々の領域へと運ぶ計画を
考えました」
「ふむふむ、続けて」
特に指摘する部分もない為、説明の続きを催促する。
「簡単に言ってしまえば、霊脈という流れを作り、エネを自然に運ばせるというものです」
「……へぇ。ヴルズは僕に何かさせたいわけ?
」
ここまで何事もなく進んでいたが、只でさえ
重い空気が更に重くなり、まるで鋭い刃にでもなったかのような冷たさが伴い始める。
ユミルは意外にも話し自体は聞くし、要求にも答える口だ。しかし、それはその時、かなり
機嫌が良い時だけ。
平時や頗る悪い時には容赦なく無礼打ちと称して対象者を容赦なく殺す。
場合によってはオーバーキルと言わんばかりに徹底的に相手を壊し、その親族や友人まで手にかける。
そして今、ユミルは"平時の心境"。
そんな状況で何かを頼むなど、まさに命知らずの所業だ。
「とんでもございません。私はただ始祖の許可が欲しいのです」
ヴルズの目的は、ユミル直々に許可を貰う事だ。いかにガルドとは言え、始祖ユミルの言葉に逆らう事などできはしない。
始祖への忠誠まで抱いているくらいだ。
例え余程の事があったとしても、ユミルに矛を向けるような真似は断じてしない。
だからこそ、ユミルの許可が欲しいのだ。
そうすればボルの考案した霊脈計画は実現できる。その恩恵を自らの一族にも与えることが
できる。
だが、あのユミルが相手なのが問題だ。
自身の眷属であっても、いや、ソレ以前に誰であろうと他者に関心はない。
あるとすれば『こうすれば潰れて面白いだろう』や『あー、この程度で壊れるんだ』くらいの興味程度しかない。
そんな相手にまともな交渉ができるのか。
不安しかないが、ユミルという絶対的存在の権威は他の巨人たちに手を出させない為の防波堤になるのは確実である。
「ふーん……まぁ、そんくらいなら許可の一つや二つ、全然良いよ?」
「!ッ 本当ですか、始祖よ! まこと、ありがとうございます!!」
機嫌を損ねずに済んだ。
おかげで事は穏便に運ぶ。
少なくともヴルズ含め、神々もそう思った事は間違いない。
「けどさ。エネが少ない原因って僕だけど、其処んところは問題ないの?」
は?
この始祖は、何を言った?
「……な、なにを仰られているのか……貴方さまが、原因、と聞こえたのですが」
「だーかーらー、言ってんじゃん僕がそうしてるって。耳と頭あんの?」
耳を穿り、寝そべり、退屈とばかりに溜息を 吐く姿は自分が何を言っているのか。その重大性を理解していないように見えるが、逆だ。
理解した上で、そう言っている。
「いやーね。混沌やら、冷気ばっかりで喰いに飽きが出てきちゃってさ。だから最近エネを喰らうようになったんだよ。いや! もうこれが美味くてさーー!! びっくりしたよ!」
「……あの、しかしエネは……神々、ひいては
我々巨人の繁栄に欠かせないものです。それを
…!!?ッ」
「"それを"……なに? 文句あんの?」
いつの間にか。反応する隙も与えず一気に近付いたユミルはヴルズの首をその手で締め上げ
、吊し上げる。
「そんなこと、言われなくても分かるよ?」
締められている為、上手く呼吸ができず苦悶の表情を浮かべるヴルズを気にも止めないまま
、そのまま話を続ける。
「たださ、僕は自分含めどうなろうといいんだよ。神々どもが、眷属たちが、この混沌に満ちた世界が。楽しみ尽くしたんだよ」
とうとう耐え切れず泡を吐く。哀れな眷属の姿を見ても、ユミルは締め上げることを辞めない。
「飽きた世界に自分も何もかも、価値なんてない。だったら、いっそのこと全滅してスッキリした方が良くないかな?」
硬いものを柔らかいもので挟んで潰したような、そんな鈍く生々しい音が響き渡る。
ユミルの手が、異形の3本指の手の握力がヴルズの首を容赦なくへし折り、潰した。
破裂した首から夥しい鮮血が溢れてユミルに
そのまま伝わっていく。
その時点でやっと己の眷属から手を離した。
勿論、もはや何も喋らなくなったヴルズには
、到底意味のない行為だが。
「!!ッ」
次は自分かもしれない。
なら、勝てなくても、妻と始祖たちを転移の魔術で逃す為にほんの僅かでも時間を稼がなくては。
間髪入れず、ボルの脳内はそんな判断を捻出した。
「(けど、難しいかッ?!)」
同時にその判断による結果が簡単なことではない事も理解していた。
言うは容易い、という諺の通り口に出すだけならソレは難しくなどない。
だが、それを実際に行い、成功させるとなると話は違って来る。成功させる為には、いくつかのリスクを負わなければならない。
まず、今この会合の場の結界が綻び始めている点。
魔術は基本的にその種類と規模の大きさによるが精神的消耗を伴う。場合によっては肉体的苦痛を負ってしまうことさえ珍しくない。
この『負担』が耐えられる程度なら、そこまで騒ぎ立てる必要はない。特に問題はないから
だ。
しかし規模の大きい魔術を同時使用するとなると、それに比例して負担もかなり大きくなる
。
場合によっては……神々を神たらしめるもの
。心臓の位置にある『神貴核』が崩壊し、神々にとっての死……『存在消滅』を引き起こして
しまいかねない。
結界を保持しつつ、転移の魔術も使用した場合、そうなる結末は八割の確率で成立してしまう。
「(けど! ここで共倒れはマズい!)」
相手は巨人の王ユミル。
生半可な覚悟と力量でどうこうできる相手じゃない。それこそ命を捨ててようやっと互角か
、多少はできるという所まで持っていけるに過ぎない。
そんなもの、虫ケラと大型猛獣の対比だ。
悔しいことにボル自身がその"虫ケラ"だが
。
「(虫ケラの意地を見せてやる!!)ブーリ様
!! 妻と義両親をお願いします!」
「……すまん。頼んだ!」
「ボル!」
ベストラが叫ぶ。それを合図にユミルは一回の跳躍でボルの懐に迫った。
「ガラ空きじゃない?」
だいぶ加減した拳がボルの鳩尾に決まる。
肉が衝撃を受ける音と共に骨の何本かが折れる音が悪趣味な二重奏を作り上げる。
それでも、血を吐きつつ、ボルはその手に魔力を凝縮させた淡い水色の光球を生成。
すかさず、ユミルの顔面に叩きつけた。
「うぉッ?!」
大したダメージじゃない。
巨人の王に一撃入れた程度で気を緩めることなく、よろめいた隙を捉えたボルは今度は対象の身体を蝕む黒紫の煙を当て付ける。
「重い一撃の次に、これか。なかなか凄いじゃないか。小さな存在でしかない神が」
ユミルの身体が黒に黄土色を練り混ぜたような不気味な紋様が広がり、全身を包んでいく。
「……僕たち神は争いを好まないし、僕自身使いたくないけど……こういう時の為に巨人殺し
の魔術を作ってたんだ」
ボルは命を賭けた闘争を、相手を傷つける事を良しとはしない。本当に優しく温厚な神だ。
だが巨人にそういったものは、一切通用しない。
自衛の為、何より大切な家族を守る為。
そういった手段を持っていかなければ、巨人に容易く奪われてしまう。
「ゲホッ、ゲッ、オェッ……ハッハッハッ!! イイね! 俄然面白くなって来たよ!!」
咳き込む都度に血反吐を出す様は魔術の効果が正常に動いている証拠だ。にも関わらず、ユミルは笑う。心底楽しいとばかりに。
「ちっぽけで無力無価値な存在としか思ってなかったけど、それ。改める必要あるかも」
ゆっくり立ち上がる。
そして、異様なほど。
口の端を無理やり吊り上げたように笑みを一層と深めた。
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