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第二章 夏目と雪平編
11)男は皆、狼!?*(雪平視点)
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「えっ……な、なに?」
戸惑う僕に優しい笑顔を向けたまま、夏目は空いている方の手で再びローションを拾い上げた。
片手で器用にその液体を僕の下腹部に絞ると、それを絡めた手で再び僕の性器を掴む。
何をされるのかを悟った僕は、思わず息を呑んだ。
「賢者モードが終わるの、待ってたんス。怜さんに、いっぱい気持ちよくなって欲しかったから……」
そう言うなり、夏目はローションのぬめりに任せて僕の性器をしごき始めた。くちゅくちゅといやらしく濡れた音が夏目の手の中から響いて、僕は強烈な快楽に頭が真っ白になった。
「トロトロにとろけてる怜さん、可愛いです……」
「んん……っ、いぃ……ああ……っ……」
夏目がそう言いながら、前と後ろを同時に刺激してくる。強すぎる快楽に、もはや僕は甘い声を漏らすことしか出来なくなった。
羞恥心すらも捨てて、僕は舌っ足らずに喘いだ。
すっかり弛緩した秘孔を優しくかき混ぜられれば、快楽に痺れた僕の両足が小さく震える。出口を求めて胎内を駆け巡る熱は逃げ場を失い、燻るように僕を攻め立てた。どうしようもないその熱に、僕は涙を滲ませた。
「なつ、め……な、……もう、いいから……っっ」
「えっ……?」
「もうっ……慣らさなくて、……っ、いい、から……ッ」
絞り出すような僕の声に、夏目はゆっくりと指を抜いた。下着から取り出した固くそそり立つ自身のものをそこへあてがうと、それを軽く扱きながらローションを絡める。
「ホントに挿れて大丈夫っスか……? もっとゆっくりでも……」
自分も余裕などないくせに、夏目は優しい。けれど、欲しかったものを目の前に突きつけられて、我慢できるほど僕も大人ではない。
僕は潤んだままの瞳で夏目を見上げる。
「いい……、中に来て。早く、修一のが欲しい……」
そう言って、僕は夏目を誘うように大きく足を開いた。
「……っっ。その顔でそんなこと言われたら、止まらなくなっちゃいますよ……? 男はみんな、狼なんスから……!」
そう言いながら、夏目はゆっくりと腰を進めて僕の内部に侵入する。熱く滾る楔のようなそれは、予想外の質量で内部を圧迫した。
けれど、僕は精一杯涼しい顔を作って、夏目に向かって微笑む。
「修一になら……食べられてあげてもいいと思ったからっ、……んっ、……こうっ、してる」
僕は夏目にそう言って、浅く呼吸を繰り返しながら圧迫感をやり過ごす。そうしているうちに、この行為が快楽に変わっていく事を、僕は知っているからだ。
「はぁ……っ、怜さん……怜さん……っ! 好きです……好き……っ」
何度も僕の名前を呼びながら、ゆっくりと奥に挿入ってくる夏目。僕はそんな夏目を、心底愛おしいと思った。
「僕も修一が好き……。愛してる」
僕の言葉に、夏目は僕をぎゅっと抱きしめた。夏目を奥深くに受け入れたまま、全身が夏目と密着してとても気持ちがいい。
こんなにも夏目に愛されている。そう思うと、僕は貪欲なまでに次が欲しくなる。
「ねぇ、動いて……。僕は大丈夫だから、お願い」
苦しげな息のまま、僕は僅かに微笑みを浮かべて夏目にそうねだる。夏目はこくりと頷いて、僕を抱きしめたまま腰を揺するようにピストンした。
「あっ、あっ、あ……っ」
揺らされるリズムに合わせて、僕の口からは甘い嬌声がこぼれ落ちる。夏目が中を探るように角度を変えると、不意に体の奥にある堪らなく弱いその場所に、夏目のそれが当たる。
「んっ……ッ」
耐えたつもりだったのに、僅かに漏れ出てしまった声。その声に、夏目が気付かないはずもない。
「ここですか……?」
夏目はそう問いながら何度もそこをペニスの先で刺激した。
途端に、圧迫感など忘れてしまうほどの甘い疼きが僕の中で生まれ、僕は眉をしかめた。けれど、僕の意志とは裏腹に体はいやらしく腰をうねらせる。
「はっ、……そこばっか……んん、ああ……っ」
「だって、怜さんここ……好きでしょ? すごく、気持ち良さそう……っ」
夏目は呼吸を乱しながらもそう言って、深く埋めた自身でぐりぐりとそこを擦った。
「ぁ……っ、そこ、……だめ、だって……!」
僕は容赦なく追い立てられて、堪らずに弓のように背を反らせた。そんな僕の体を両腕でしっかりと支えた夏目は、僕の口を唇で塞ぐ。
「んんっ……んーーっっ……」
そうされれば、僕はただ快楽に追い立てられながら、夏目にしがみつくより他出来なかった。
逃げ場のない熱い熱が全身を麻薬のように駆け巡って、性器は痛いほど張り詰めている。僕は再び夏目の肩に爪を立てて、せめてもの抗議をした。
何度も舌を絡める濃厚な口付けをされて、ようやく開放された僕の唇はもはや、言葉にならないとろけた声が漏れ出るだけになっていた。僕は真っ白になりそうな頭をギリギリのラインで保ちながら、うわ言のように夏目の名前を繰り返した。
「しゅう、いち……、しゅういちぃ……ぁぁ…っ」
「怜さん……愛してるっス。もっといっぱい、俺でとろけて……」
ーー……最後に僕の耳に残ったのは、夏目の甘い囁きだった。
◇◆◇◆◇◆
僕が目を覚ましたのは、夕方だった。隣には、半裸姿の夏目の姿。夏目は相変わらずうっとりとした表情で、僕の顔を見ていた。
「……おはよう」
「おはようございます!」
挨拶をしただけなのに、夏目はとても嬉しそうだ。僕は起き上がって、昨日テーブルの上に置きっぱなしにしてしまったミネラルウォーターのペットボトルに口をつけた。喉の乾きを癒やしてからボトルを再びテーブルの上に置くと、夏目が背後から近づいて来てぎゅっと僕を抱きしめた。
「雪平さん、大好きっス。ずっと言いたかったから、堂々と言えるようになってうれしいっス!」
「…………。二人きりの時は、怜でいいよ。僕も今日から、修一って呼ぶし」
夏目を振り返った僕は、クールな涼しい顔でそう答えるつもりだったのに、表情を上手く作れずに変な顔をしてしまった。
緩んだ表情筋が赤く熱を持って、きちんと仕事をしてくれないのだ。
「うわー、なんスかその顔! それ、絶対他の男に見せたら駄目っスよ!?」
夏目はそんな事を言いながら、僕を抱きしめる腕に力を入れた。
「いっ……痛いんだけど……」
「えっ、あっ!? す、すんません!」
パッと腕を解いた夏目を振り返って、僕はぎゅっと夏目を抱きしめた。
戸惑う僕に優しい笑顔を向けたまま、夏目は空いている方の手で再びローションを拾い上げた。
片手で器用にその液体を僕の下腹部に絞ると、それを絡めた手で再び僕の性器を掴む。
何をされるのかを悟った僕は、思わず息を呑んだ。
「賢者モードが終わるの、待ってたんス。怜さんに、いっぱい気持ちよくなって欲しかったから……」
そう言うなり、夏目はローションのぬめりに任せて僕の性器をしごき始めた。くちゅくちゅといやらしく濡れた音が夏目の手の中から響いて、僕は強烈な快楽に頭が真っ白になった。
「トロトロにとろけてる怜さん、可愛いです……」
「んん……っ、いぃ……ああ……っ……」
夏目がそう言いながら、前と後ろを同時に刺激してくる。強すぎる快楽に、もはや僕は甘い声を漏らすことしか出来なくなった。
羞恥心すらも捨てて、僕は舌っ足らずに喘いだ。
すっかり弛緩した秘孔を優しくかき混ぜられれば、快楽に痺れた僕の両足が小さく震える。出口を求めて胎内を駆け巡る熱は逃げ場を失い、燻るように僕を攻め立てた。どうしようもないその熱に、僕は涙を滲ませた。
「なつ、め……な、……もう、いいから……っっ」
「えっ……?」
「もうっ……慣らさなくて、……っ、いい、から……ッ」
絞り出すような僕の声に、夏目はゆっくりと指を抜いた。下着から取り出した固くそそり立つ自身のものをそこへあてがうと、それを軽く扱きながらローションを絡める。
「ホントに挿れて大丈夫っスか……? もっとゆっくりでも……」
自分も余裕などないくせに、夏目は優しい。けれど、欲しかったものを目の前に突きつけられて、我慢できるほど僕も大人ではない。
僕は潤んだままの瞳で夏目を見上げる。
「いい……、中に来て。早く、修一のが欲しい……」
そう言って、僕は夏目を誘うように大きく足を開いた。
「……っっ。その顔でそんなこと言われたら、止まらなくなっちゃいますよ……? 男はみんな、狼なんスから……!」
そう言いながら、夏目はゆっくりと腰を進めて僕の内部に侵入する。熱く滾る楔のようなそれは、予想外の質量で内部を圧迫した。
けれど、僕は精一杯涼しい顔を作って、夏目に向かって微笑む。
「修一になら……食べられてあげてもいいと思ったからっ、……んっ、……こうっ、してる」
僕は夏目にそう言って、浅く呼吸を繰り返しながら圧迫感をやり過ごす。そうしているうちに、この行為が快楽に変わっていく事を、僕は知っているからだ。
「はぁ……っ、怜さん……怜さん……っ! 好きです……好き……っ」
何度も僕の名前を呼びながら、ゆっくりと奥に挿入ってくる夏目。僕はそんな夏目を、心底愛おしいと思った。
「僕も修一が好き……。愛してる」
僕の言葉に、夏目は僕をぎゅっと抱きしめた。夏目を奥深くに受け入れたまま、全身が夏目と密着してとても気持ちがいい。
こんなにも夏目に愛されている。そう思うと、僕は貪欲なまでに次が欲しくなる。
「ねぇ、動いて……。僕は大丈夫だから、お願い」
苦しげな息のまま、僕は僅かに微笑みを浮かべて夏目にそうねだる。夏目はこくりと頷いて、僕を抱きしめたまま腰を揺するようにピストンした。
「あっ、あっ、あ……っ」
揺らされるリズムに合わせて、僕の口からは甘い嬌声がこぼれ落ちる。夏目が中を探るように角度を変えると、不意に体の奥にある堪らなく弱いその場所に、夏目のそれが当たる。
「んっ……ッ」
耐えたつもりだったのに、僅かに漏れ出てしまった声。その声に、夏目が気付かないはずもない。
「ここですか……?」
夏目はそう問いながら何度もそこをペニスの先で刺激した。
途端に、圧迫感など忘れてしまうほどの甘い疼きが僕の中で生まれ、僕は眉をしかめた。けれど、僕の意志とは裏腹に体はいやらしく腰をうねらせる。
「はっ、……そこばっか……んん、ああ……っ」
「だって、怜さんここ……好きでしょ? すごく、気持ち良さそう……っ」
夏目は呼吸を乱しながらもそう言って、深く埋めた自身でぐりぐりとそこを擦った。
「ぁ……っ、そこ、……だめ、だって……!」
僕は容赦なく追い立てられて、堪らずに弓のように背を反らせた。そんな僕の体を両腕でしっかりと支えた夏目は、僕の口を唇で塞ぐ。
「んんっ……んーーっっ……」
そうされれば、僕はただ快楽に追い立てられながら、夏目にしがみつくより他出来なかった。
逃げ場のない熱い熱が全身を麻薬のように駆け巡って、性器は痛いほど張り詰めている。僕は再び夏目の肩に爪を立てて、せめてもの抗議をした。
何度も舌を絡める濃厚な口付けをされて、ようやく開放された僕の唇はもはや、言葉にならないとろけた声が漏れ出るだけになっていた。僕は真っ白になりそうな頭をギリギリのラインで保ちながら、うわ言のように夏目の名前を繰り返した。
「しゅう、いち……、しゅういちぃ……ぁぁ…っ」
「怜さん……愛してるっス。もっといっぱい、俺でとろけて……」
ーー……最後に僕の耳に残ったのは、夏目の甘い囁きだった。
◇◆◇◆◇◆
僕が目を覚ましたのは、夕方だった。隣には、半裸姿の夏目の姿。夏目は相変わらずうっとりとした表情で、僕の顔を見ていた。
「……おはよう」
「おはようございます!」
挨拶をしただけなのに、夏目はとても嬉しそうだ。僕は起き上がって、昨日テーブルの上に置きっぱなしにしてしまったミネラルウォーターのペットボトルに口をつけた。喉の乾きを癒やしてからボトルを再びテーブルの上に置くと、夏目が背後から近づいて来てぎゅっと僕を抱きしめた。
「雪平さん、大好きっス。ずっと言いたかったから、堂々と言えるようになってうれしいっス!」
「…………。二人きりの時は、怜でいいよ。僕も今日から、修一って呼ぶし」
夏目を振り返った僕は、クールな涼しい顔でそう答えるつもりだったのに、表情を上手く作れずに変な顔をしてしまった。
緩んだ表情筋が赤く熱を持って、きちんと仕事をしてくれないのだ。
「うわー、なんスかその顔! それ、絶対他の男に見せたら駄目っスよ!?」
夏目はそんな事を言いながら、僕を抱きしめる腕に力を入れた。
「いっ……痛いんだけど……」
「えっ、あっ!? す、すんません!」
パッと腕を解いた夏目を振り返って、僕はぎゅっと夏目を抱きしめた。
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