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10−②*
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「感度がいいのね。気持ちいい……?」
優しい表情をしたカヴァが、限界に耐えながら震えて布を突き上げている熱の先を布越しに舐めた。
布に滲み出た恥ずかしい蜜が、カヴァの唾液と混じってじんわりと俺に熱を伝える。
濡れた布越しにぱくんと含まれ、キャンディのように舐められた。
「ぅあ……
「ぅあ……っ、あっ……、あ……だめだっ、て……」
必死に耐えて快楽をやり過ごしていたはずなのに、布越しのもどかしい快楽を与えられたそこは、必死に快楽を拾おうと逆に研ぎ澄まされてしまう。
いつかカヴァが舐めていた雁首キャンディ……。そのいやらしい舌の動きをつい思い出してしまい、今されている布越しのじれったさに、思わず涙が滲む。
「鷹夜、何か今変なこと考えてるでしょ?」
カヴァがそう言いながら、パンツに手をかける。否定しなきゃ……と思うのに、カヴァの瞳を見ていると、不思議と力が抜けた。
「いつか舐めてたキャンディ……」
「ああ、雁首キャンディ?」
カヴァの手によって下着から取り出された俺の性器は、狭い布の中から開放されて、嬉しそうに跳ねた。
それを優しく手で包んだカヴァは、芯を包む皮ごと軽く上下させながら、先端の艶を舌先でぺろんと舐める。
「あんなふうに舐めてほしいのね?」
「あっ……やぁ……っ、ちが……っ!」
「ふふ。大丈夫、歯は立てないわ。昔から、あの街ではどうしてあんなモノをキャンディの形にしたのかしら? って、ずっと不思議だったんたけど……」
楽しそうなカヴァの声が聞こえたけれど、伸ばしたペロペロとリズムをつけて舐められると、もはや思考が上手くまとまらない……。
俺の思考はまさしく飴のようにドロドロと溶けて、その輪郭はカヴァの口の中で唾液に混じり、溶けてゆく。
カヴァの舌の動きに合わせて甘ったるく声が漏れて、俺は快楽に必死に耐えるようにシーツを掴んだ。
「鷹夜の体液、蜂蜜みたいに甘いのよ。あのキャンディはきっと、魔王や候補者達のアレを模して作られたのね。街に下った脱落者を囲って、しゃぶり尽くす奴らの気持ちが、ちょっとだけ分かったわ」
「なっ……!」
「ふふ、勿論アタシはそんなことしないわよ? だって、そんなことしなくたって」
「や、あぁっ…………」
ぬるり、と不意に温かな粘膜の感触に包まれるのを感じて、俺は再び小さく声を上げた。口の中に含まれては、もはやこの快楽に逃げ場などない。
トロトロと熱をおびた頬の粘膜と僅かにざらつく濡れた舌が、普段皮の内側に守られている俺の敏感なところをごく薄い皮膚ごしに擦る。
ゾワリと温かな快楽の波が走って、腹の奥まったところにぶつかって逃げ場のないまま溜まっていく。
先端に伝わるカヴァのぬめる体温は、少し擦れただけでも堪らなく俺を追い詰めた。
先端の蜜を何度も舌先で舐め取られるたび、腰から力が抜けて思考が霞む。限界を超えて耐えた昂ぶりが、痛いほどじんじんと腫れて疼いている。
熱く疼いて涙をにじませる先端をちゅぅっと吸われると、瞼の裏側に星が弾けるほど気持ちよかった。もはや意思に反してヒクヒクと震える喉や舌が、呼吸すらも不規則にして苛む。
「いっ……い、……ぁ……っ、イク……っ、い……っ!」
もう出るっ……離して……!
そう伝えたつもりだったのに、カヴァはいっそう深く俺の欲を咥え込むと、口に出せと言うように唇でピストンしてみせた。
既に限界を訴えていた俺の欲望は、カヴァのその行為にあっさりと陥落する。
シーツにしがみついたまま、俺は涙を滲ませながら果てた。
下半身から生まれた鋭い快楽が、体中を一気に駆け抜けて、脳内を快楽の波が全身を支配する。
びくびくと小さく痙攣した両膝が、間に割入っていたカヴァの熱い耳に擦れてドキリとした。吐精の波を煽るように何度も吸われて、涙が溢れた。
ようやく精を放ち終えた俺は、半目を開けてカヴァを覗き見る。目が合うとカヴァは当たり前のように口の中のそれを飲み下して、さも美味しそうにペロリと舌舐めずりをする。
「ーーーー甘い。お砂糖より、蜂蜜より」
「そんな馬鹿な……っ」
そう言ってはみたものの、唾液やカウパーすら甘く感じるのだから、あり得ないことではないだろう。
魔力って、舐めると甘いんだな……。流石はファンタジー……!
俺は気持ち良さを遮る面倒な思考の全てを、その一言で片付ける事にした。俺のその様子を見ていたらしいカヴァが、くっくっくっ、と小さく堪え笑いをしている。
「くそっ。人の腹の上で笑うなよ」
「やーね、鷹夜の頭の整理が終わるまで待っててあげたのに」
カヴァは楽しそうにそう笑って、引き寄せた荷物からローションの小瓶を取り出した。
カヴァのしなやかな指が、俺の奥まったところを探る。
まだ入り口を浅く探られているだけなのに、爪の先が狭い肉をかきわける僅かな刺激がもどかしくて、俺はカヴァの肩を掴んだ。
カヴァは肩にある俺の手に気が付くと、俺を宥めるようにその手にキスを落とした。
そのキスにすらお腹の奥からジンと甘い感覚が走って、俺はどうしようもなく困惑しながら、眉根を寄せた。
「あ、あ……早く、もっと奥に……っ」
先程射精したばかりだというのに、腹の奥が熱を持って疼く。
俺は普段そこまで快楽に飢える事などないのに、この感じは何なんだろう……?
優しい表情をしたカヴァが、限界に耐えながら震えて布を突き上げている熱の先を布越しに舐めた。
布に滲み出た恥ずかしい蜜が、カヴァの唾液と混じってじんわりと俺に熱を伝える。
濡れた布越しにぱくんと含まれ、キャンディのように舐められた。
「ぅあ……
「ぅあ……っ、あっ……、あ……だめだっ、て……」
必死に耐えて快楽をやり過ごしていたはずなのに、布越しのもどかしい快楽を与えられたそこは、必死に快楽を拾おうと逆に研ぎ澄まされてしまう。
いつかカヴァが舐めていた雁首キャンディ……。そのいやらしい舌の動きをつい思い出してしまい、今されている布越しのじれったさに、思わず涙が滲む。
「鷹夜、何か今変なこと考えてるでしょ?」
カヴァがそう言いながら、パンツに手をかける。否定しなきゃ……と思うのに、カヴァの瞳を見ていると、不思議と力が抜けた。
「いつか舐めてたキャンディ……」
「ああ、雁首キャンディ?」
カヴァの手によって下着から取り出された俺の性器は、狭い布の中から開放されて、嬉しそうに跳ねた。
それを優しく手で包んだカヴァは、芯を包む皮ごと軽く上下させながら、先端の艶を舌先でぺろんと舐める。
「あんなふうに舐めてほしいのね?」
「あっ……やぁ……っ、ちが……っ!」
「ふふ。大丈夫、歯は立てないわ。昔から、あの街ではどうしてあんなモノをキャンディの形にしたのかしら? って、ずっと不思議だったんたけど……」
楽しそうなカヴァの声が聞こえたけれど、伸ばしたペロペロとリズムをつけて舐められると、もはや思考が上手くまとまらない……。
俺の思考はまさしく飴のようにドロドロと溶けて、その輪郭はカヴァの口の中で唾液に混じり、溶けてゆく。
カヴァの舌の動きに合わせて甘ったるく声が漏れて、俺は快楽に必死に耐えるようにシーツを掴んだ。
「鷹夜の体液、蜂蜜みたいに甘いのよ。あのキャンディはきっと、魔王や候補者達のアレを模して作られたのね。街に下った脱落者を囲って、しゃぶり尽くす奴らの気持ちが、ちょっとだけ分かったわ」
「なっ……!」
「ふふ、勿論アタシはそんなことしないわよ? だって、そんなことしなくたって」
「や、あぁっ…………」
ぬるり、と不意に温かな粘膜の感触に包まれるのを感じて、俺は再び小さく声を上げた。口の中に含まれては、もはやこの快楽に逃げ場などない。
トロトロと熱をおびた頬の粘膜と僅かにざらつく濡れた舌が、普段皮の内側に守られている俺の敏感なところをごく薄い皮膚ごしに擦る。
ゾワリと温かな快楽の波が走って、腹の奥まったところにぶつかって逃げ場のないまま溜まっていく。
先端に伝わるカヴァのぬめる体温は、少し擦れただけでも堪らなく俺を追い詰めた。
先端の蜜を何度も舌先で舐め取られるたび、腰から力が抜けて思考が霞む。限界を超えて耐えた昂ぶりが、痛いほどじんじんと腫れて疼いている。
熱く疼いて涙をにじませる先端をちゅぅっと吸われると、瞼の裏側に星が弾けるほど気持ちよかった。もはや意思に反してヒクヒクと震える喉や舌が、呼吸すらも不規則にして苛む。
「いっ……い、……ぁ……っ、イク……っ、い……っ!」
もう出るっ……離して……!
そう伝えたつもりだったのに、カヴァはいっそう深く俺の欲を咥え込むと、口に出せと言うように唇でピストンしてみせた。
既に限界を訴えていた俺の欲望は、カヴァのその行為にあっさりと陥落する。
シーツにしがみついたまま、俺は涙を滲ませながら果てた。
下半身から生まれた鋭い快楽が、体中を一気に駆け抜けて、脳内を快楽の波が全身を支配する。
びくびくと小さく痙攣した両膝が、間に割入っていたカヴァの熱い耳に擦れてドキリとした。吐精の波を煽るように何度も吸われて、涙が溢れた。
ようやく精を放ち終えた俺は、半目を開けてカヴァを覗き見る。目が合うとカヴァは当たり前のように口の中のそれを飲み下して、さも美味しそうにペロリと舌舐めずりをする。
「ーーーー甘い。お砂糖より、蜂蜜より」
「そんな馬鹿な……っ」
そう言ってはみたものの、唾液やカウパーすら甘く感じるのだから、あり得ないことではないだろう。
魔力って、舐めると甘いんだな……。流石はファンタジー……!
俺は気持ち良さを遮る面倒な思考の全てを、その一言で片付ける事にした。俺のその様子を見ていたらしいカヴァが、くっくっくっ、と小さく堪え笑いをしている。
「くそっ。人の腹の上で笑うなよ」
「やーね、鷹夜の頭の整理が終わるまで待っててあげたのに」
カヴァは楽しそうにそう笑って、引き寄せた荷物からローションの小瓶を取り出した。
カヴァのしなやかな指が、俺の奥まったところを探る。
まだ入り口を浅く探られているだけなのに、爪の先が狭い肉をかきわける僅かな刺激がもどかしくて、俺はカヴァの肩を掴んだ。
カヴァは肩にある俺の手に気が付くと、俺を宥めるようにその手にキスを落とした。
そのキスにすらお腹の奥からジンと甘い感覚が走って、俺はどうしようもなく困惑しながら、眉根を寄せた。
「あ、あ……早く、もっと奥に……っ」
先程射精したばかりだというのに、腹の奥が熱を持って疼く。
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