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38)再会(由岐視点)
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「かなで君が私の料理を沢山食べてくれると、幸せな気持ちになれるよ」
大好きだったあの人はいつも僕にそう言って、毎日のように食事を手作りしてくれた。
人の手料理を食べる機会は、以前いた親戚達の家でもそれなりにあった。正直僕は、他人の手料理を食べるのは苦手だった。
けれど彼の料理は何かが違っていて、食べると僕は彼に愛されているのだと不思議とそう実感できる。
それは翔李さんが僕に作ってくれたカレーも同様だった。
胃袋から伝わる愛情なんて少し笑ってしまうけれど、本当に伝わったんだからそれが真実なんだと思う。
だから僕も、そんな彼へ手料理を作ってみたい。そう思った。
テツを自宅に呼び出したあの日。帰りかけたテツを引き留めた僕は、こんな話を切り出した。
「テツさんは翔李さんのお友達なんですよね? 彼の好物を知りませんか? 僕、料理を覚えたいんです」
「え、由岐君が? ショーリのために??」
「ええ。カレー以外なら、何でもいいんですけど……」
「あー。ふーん……そういうこと」
僕の顔を見てニヤニヤと笑うテツは、玄関先の段差に腰を掛けた。
「翔李は肉が好きだよ。分かりやすく、男子学生がよく好むようなハイカロリーなやつ。ハンバーグとか唐揚げ……あ。生姜焼きなんかも良く食べてたなぁ。肉以外だと、意外と好評だったのはカルボナーラ」
「ええと、ハンバーグに唐揚げ……」
小声で復唱しながらスマートフォンにメモを取る僕を見て、テツはクスリと笑った。
「良かったら作り方も教えてあげよっか?」
「えっ、それはでも……」
「別にいいよー。そん代わり! 俺さー、今宿無しなんだよね。やっと次のアパート見つかったんだけど、契約スタートが来週頭からなんで、まだあと三日ある。今から別の男捕まえて転がり込むのも面倒だし、良かったらこのまま泊めてくんない?」
「泊めるのは構いませんけど、このことは翔李さんには……」
「わかってる、わかってる。秘密な。じゃー三日で由岐君が翔李の好物を作れるように特訓する代わりに、泊めてもらうってことで交渉成立?」
セックス不成立、からの、このトントン拍子。
僕は少し呆気にとられてしまった。だがビッチのイメージしかなかったテツが翔李さんの友達だと分かってからは、彼への不信感や警戒心などは不思議と薄くなっていた。
「……ええ、交渉成立で。食材代はもちろん僕が持ちます。勿論、セックスはなしで。よろしくお願いします」
「お。やったーっ、俺、食費も浮くじゃん」
そそくさと靴を脱いで上がり込んだテツは、持っていたカバンからエプロンを取り出した。
「由岐君はさ、誰かのために料理したいって思ったの、初めて?」
玉葱を手際よくみじん切りしながら、あの夜のテツは珍しく饒舌だった。鼻歌交じりにフライパンへ切り終えた玉葱を投下しながら、メモを取っていた僕にそう問う。
「ええ、まぁ」
「で、それが翔李だったんだ?」
「そうです。僕にも不思議なんですけど」
「まぁ、分かる気がする。翔李ってさ、なんかこうお人好しで、絶妙にイイヤツなんだよな。こないだなんかさー……」
玉ねぎを炒めながら楽しそうに翔李さんの話をするテツは、僕が知っている彼とは全く別の人物のように見えた。
不思議と嫉妬心は湧かず、僕の知らない翔李さんを知れることは僕にとって楽しいと感じられる時間になった。
「因みに、テツさんが料理を始めたきっかけは何だったんですか?」
「俺? 俺も一緒。昔からのツレがさ、俺の料理をめっちゃ褒めてくれんの。俺、人を喜ばせられるような特技、他に何にも持ってないからさ」
そう苦笑したテツは、合いびき肉に卵を割り入れながら僕を振り返る。
「由岐君みたいに何でもそつなくこなせる美人が羨ましいよ。あ、炒めた玉葱、皿に移して一旦冷蔵庫で少し冷やしてくれる?」
「……分かりました」
……僕という人間は、他人の目にはそういうふうに映っているのか。
翔李さんの目には、一体僕はどう映っているのかな……?
肉ダネを丸めながら、僕は翔李さんの喜ぶ顔を想像して頬を緩めた。
数日後に翔李さんに無事振る舞う事ができた手料理は想像以上に翔李さんに好評だった。
◆◇◆◇◆◇
「由岐、今週土曜日空いてるか? 一緒に行きたい場所があるんたけど」
「ええと……午後からでしたら。でも、一体どちらへ?」
「秘密。じゃあ、駅前で十四時に待ち合わせな」
突然翔李さんからそんな誘いを受けて、僕は昼下がりの駅前に赴いた。行き先を伏せられたまま電車に乗って、小一時間ほど電車に揺られる。
車窓は緑が増えて、随分と田舎の方までやってきたらしいことがわかる。
降りたことのない駅で降りた翔李さんは、更にバスに乗って山の方へと向かった。降りた先で地図アプリを片手にしばらく歩き、辿り着いたのは小高い丘の上にある小綺麗な墓地だった。
「えーっと、このへんだと思うんだけど……」
そう言って辿り着いたのは墓地の最奥。
洋風墓石……とでも言うのだろうか。いわゆる日本の墓石ではなく、平らな御影石の上に、文字の刻まれた四角い石版のようなものが置かれている。
「ここは……?」
翔李さんの出身地は関東ではないはずだし、そもそもご両親も祖父母も健在だと聞いた気がする……。
「ここは、東塔慶史さんのお墓だよ」
「え…………っ!?」
『ちょっと、昔の友人に会ってくるよ』
あの日僕にそう言って家を出たっきり、家に戻らなかった慶史さん。もう、二度と会えないと思っていたのに……。
あの家の権利書を送付してくれた弁護士は「東塔様に口止めされており、守秘義務があります」と言って、僕がいくら聞いても彼のお墓の場所を教えてくれなかった。
そう言われてしまえば、僕にお墓を探すすべなどない。
そう、思っていたのに。
「あー、余計な事だったかもしれないけど。やっぱり墓参りくらいはしたいかなって思ったから」
「…………っ」
数年越しの再会。会いたくて会いたくて焦がれていた慶史さんが、この石の下に眠っている。そう思ったら、体が震えた。
「ど……やって……?」
「うちの会社の社長って、東塔さんの元部下だったから今の会社を譲られたんだろ? 俺、こないだ駄目元で社内メール送ってみたんだ。社長、由岐のこと知ってたよ。同居人が亡くなって気落ちしていた東塔さんを、元気にしてくれた少年だったんだって」
「あ……」
「会ってきなよ、東塔さんに。俺、あっちで待ってるからさ」
そう言って去ろうとする翔李さんの腕を、僕は震える手で掴む。
「行かないでください……っ。お願いします、側にいて……」
「っ……。分かった」
急に腕を引かれた翔李さんは少しつんのめりながらも、何故か赤い顔で僕の側に戻ってきてくれる。
それから僕は慶史さんの墓前で、キクのこと、今の自分のこと、そして翔李さんのことを話した。
話したと言っても、隣にいる翔李さんに聞かれるのは恥ずかしいので、口に出した訳ではないけれど。
ーーーー帰り道。夕日を背に、僕達は手を繋いで墓地へと続く石段を歩いた。
僕の顔をちらりと見た翔李さんは立ち止まり、僕の前におずおずと両手を広げた。
「えーっと。もしかして今、こういうの。ほしい感じ?」
翔李さんの顔が赤いのは、きっと夕日のせいだけではない。
「ふふ。ありがとうございます。翔李さん、大好きです」
僕は彼の腕の中に包まれながら、幸せな気持ちでそう言った。
大好きだったあの人はいつも僕にそう言って、毎日のように食事を手作りしてくれた。
人の手料理を食べる機会は、以前いた親戚達の家でもそれなりにあった。正直僕は、他人の手料理を食べるのは苦手だった。
けれど彼の料理は何かが違っていて、食べると僕は彼に愛されているのだと不思議とそう実感できる。
それは翔李さんが僕に作ってくれたカレーも同様だった。
胃袋から伝わる愛情なんて少し笑ってしまうけれど、本当に伝わったんだからそれが真実なんだと思う。
だから僕も、そんな彼へ手料理を作ってみたい。そう思った。
テツを自宅に呼び出したあの日。帰りかけたテツを引き留めた僕は、こんな話を切り出した。
「テツさんは翔李さんのお友達なんですよね? 彼の好物を知りませんか? 僕、料理を覚えたいんです」
「え、由岐君が? ショーリのために??」
「ええ。カレー以外なら、何でもいいんですけど……」
「あー。ふーん……そういうこと」
僕の顔を見てニヤニヤと笑うテツは、玄関先の段差に腰を掛けた。
「翔李は肉が好きだよ。分かりやすく、男子学生がよく好むようなハイカロリーなやつ。ハンバーグとか唐揚げ……あ。生姜焼きなんかも良く食べてたなぁ。肉以外だと、意外と好評だったのはカルボナーラ」
「ええと、ハンバーグに唐揚げ……」
小声で復唱しながらスマートフォンにメモを取る僕を見て、テツはクスリと笑った。
「良かったら作り方も教えてあげよっか?」
「えっ、それはでも……」
「別にいいよー。そん代わり! 俺さー、今宿無しなんだよね。やっと次のアパート見つかったんだけど、契約スタートが来週頭からなんで、まだあと三日ある。今から別の男捕まえて転がり込むのも面倒だし、良かったらこのまま泊めてくんない?」
「泊めるのは構いませんけど、このことは翔李さんには……」
「わかってる、わかってる。秘密な。じゃー三日で由岐君が翔李の好物を作れるように特訓する代わりに、泊めてもらうってことで交渉成立?」
セックス不成立、からの、このトントン拍子。
僕は少し呆気にとられてしまった。だがビッチのイメージしかなかったテツが翔李さんの友達だと分かってからは、彼への不信感や警戒心などは不思議と薄くなっていた。
「……ええ、交渉成立で。食材代はもちろん僕が持ちます。勿論、セックスはなしで。よろしくお願いします」
「お。やったーっ、俺、食費も浮くじゃん」
そそくさと靴を脱いで上がり込んだテツは、持っていたカバンからエプロンを取り出した。
「由岐君はさ、誰かのために料理したいって思ったの、初めて?」
玉葱を手際よくみじん切りしながら、あの夜のテツは珍しく饒舌だった。鼻歌交じりにフライパンへ切り終えた玉葱を投下しながら、メモを取っていた僕にそう問う。
「ええ、まぁ」
「で、それが翔李だったんだ?」
「そうです。僕にも不思議なんですけど」
「まぁ、分かる気がする。翔李ってさ、なんかこうお人好しで、絶妙にイイヤツなんだよな。こないだなんかさー……」
玉ねぎを炒めながら楽しそうに翔李さんの話をするテツは、僕が知っている彼とは全く別の人物のように見えた。
不思議と嫉妬心は湧かず、僕の知らない翔李さんを知れることは僕にとって楽しいと感じられる時間になった。
「因みに、テツさんが料理を始めたきっかけは何だったんですか?」
「俺? 俺も一緒。昔からのツレがさ、俺の料理をめっちゃ褒めてくれんの。俺、人を喜ばせられるような特技、他に何にも持ってないからさ」
そう苦笑したテツは、合いびき肉に卵を割り入れながら僕を振り返る。
「由岐君みたいに何でもそつなくこなせる美人が羨ましいよ。あ、炒めた玉葱、皿に移して一旦冷蔵庫で少し冷やしてくれる?」
「……分かりました」
……僕という人間は、他人の目にはそういうふうに映っているのか。
翔李さんの目には、一体僕はどう映っているのかな……?
肉ダネを丸めながら、僕は翔李さんの喜ぶ顔を想像して頬を緩めた。
数日後に翔李さんに無事振る舞う事ができた手料理は想像以上に翔李さんに好評だった。
◆◇◆◇◆◇
「由岐、今週土曜日空いてるか? 一緒に行きたい場所があるんたけど」
「ええと……午後からでしたら。でも、一体どちらへ?」
「秘密。じゃあ、駅前で十四時に待ち合わせな」
突然翔李さんからそんな誘いを受けて、僕は昼下がりの駅前に赴いた。行き先を伏せられたまま電車に乗って、小一時間ほど電車に揺られる。
車窓は緑が増えて、随分と田舎の方までやってきたらしいことがわかる。
降りたことのない駅で降りた翔李さんは、更にバスに乗って山の方へと向かった。降りた先で地図アプリを片手にしばらく歩き、辿り着いたのは小高い丘の上にある小綺麗な墓地だった。
「えーっと、このへんだと思うんだけど……」
そう言って辿り着いたのは墓地の最奥。
洋風墓石……とでも言うのだろうか。いわゆる日本の墓石ではなく、平らな御影石の上に、文字の刻まれた四角い石版のようなものが置かれている。
「ここは……?」
翔李さんの出身地は関東ではないはずだし、そもそもご両親も祖父母も健在だと聞いた気がする……。
「ここは、東塔慶史さんのお墓だよ」
「え…………っ!?」
『ちょっと、昔の友人に会ってくるよ』
あの日僕にそう言って家を出たっきり、家に戻らなかった慶史さん。もう、二度と会えないと思っていたのに……。
あの家の権利書を送付してくれた弁護士は「東塔様に口止めされており、守秘義務があります」と言って、僕がいくら聞いても彼のお墓の場所を教えてくれなかった。
そう言われてしまえば、僕にお墓を探すすべなどない。
そう、思っていたのに。
「あー、余計な事だったかもしれないけど。やっぱり墓参りくらいはしたいかなって思ったから」
「…………っ」
数年越しの再会。会いたくて会いたくて焦がれていた慶史さんが、この石の下に眠っている。そう思ったら、体が震えた。
「ど……やって……?」
「うちの会社の社長って、東塔さんの元部下だったから今の会社を譲られたんだろ? 俺、こないだ駄目元で社内メール送ってみたんだ。社長、由岐のこと知ってたよ。同居人が亡くなって気落ちしていた東塔さんを、元気にしてくれた少年だったんだって」
「あ……」
「会ってきなよ、東塔さんに。俺、あっちで待ってるからさ」
そう言って去ろうとする翔李さんの腕を、僕は震える手で掴む。
「行かないでください……っ。お願いします、側にいて……」
「っ……。分かった」
急に腕を引かれた翔李さんは少しつんのめりながらも、何故か赤い顔で僕の側に戻ってきてくれる。
それから僕は慶史さんの墓前で、キクのこと、今の自分のこと、そして翔李さんのことを話した。
話したと言っても、隣にいる翔李さんに聞かれるのは恥ずかしいので、口に出した訳ではないけれど。
ーーーー帰り道。夕日を背に、僕達は手を繋いで墓地へと続く石段を歩いた。
僕の顔をちらりと見た翔李さんは立ち止まり、僕の前におずおずと両手を広げた。
「えーっと。もしかして今、こういうの。ほしい感じ?」
翔李さんの顔が赤いのは、きっと夕日のせいだけではない。
「ふふ。ありがとうございます。翔李さん、大好きです」
僕は彼の腕の中に包まれながら、幸せな気持ちでそう言った。
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