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第二章 精霊産みといろいろ
68.精霊祭の準備 ※
しおりを挟む精霊祭の準備で神殿全体がなんとなくバタバタしてるなと、お菓子を作りにいった宿舎棟で思った。ヴェルナーも忙しいらしく、お昼を食べてすぐ仕事に戻ることがたまにある。大変そうだな~と思ってたら全員を集めて注意事項の説明があった。
「不審な動きをしてる団体がいる。精霊祭の日はくれぐれも警護から離れずにいてくれ。移動は全員でする。声を掛けられても付いて行かない、頼まれごとは断る、握手も拾い物もしないように」
「精霊に消えてほしい人たちのこと?」
「それもある」
「他にもいるの?」
「神殿に敵対する勢力とか、いろいろだ」
宗教戦争みたいなものなのかな?
なんだかんだと注意を受け、そのほかに混じりに成功した2人組を入れ替える話しもあった。ヴェルナーとサミー、リーリエとゲルトで見張りはラルフ。ゲルトは前回意識を保っていた理由をラルフに聞かれてしどろもどろになり、2人でコッソリ隅に行って話してた。
ヴェルナーは前回、『ヘビと絡まる女』が気に入ってたようだけど今回はどうかな。本人に聞いてみたらやっぱりしどろもどろに、見せつけるのが良いらしいことを言っていた。
サミーと粘土を練りながら今晩の話をする。
「サミーは和合するよね」
「俺らはそういう種族だからな。ヴェルナーは難しいんじゃねぇか?」
「いやーなんか、他の男に見せつけるのが良いらしいよ」
「あーそれで燃える奴か。めんどくせぇな」
「うん、抱きつぶされそう」
「おいおい、大丈夫か?」
「わかんない」
冗談で笑いながら話してたのに、サミーのため息が聞こえた。
「サヤカで止まらねぇなら俺に助けを求めてくれよ。サヤカよっか力あるから」
「冗談だよ、大丈夫」
「ホントかぁ? ヴェルナーのあと休むこと多いじゃねぇか」
「うん、まあ、たまにね」
「なぁ、自分の体大事にしろよ。俺らのことなんて気にしねぇでさ」
「うん、ありがとう。あと半年だし、大丈夫」
「……え、あ、ほら、ブローチ売れてっから、このままうまくいけばこっちでも稼げるんじゃねぇか?」
「はは、そんなに上手くいくかな」
「上手くいかなくても、……、上手くいくといいよなぁ。俺も稼ぎてぇし」
「そうだねぇ」
なんだか気まずい沈黙になってしまった。口が滑ったな。空気を変えたくて別の話題をふった。
「そういえば、ゲルトに字を習ってるの。サミーは読み書きできる?」
「できねぇな」
「ヨアヒムも一緒に習ってるからサミーもする?」
「いいな。独立すんなら必要だと思ってたんだよ。ここにいるあいだに仕事で使いそうな文字、教えてもらえんなら助かる」
お、話題転換はなかなか上手くいったぞ。
そのあとも読み書きできない庶民の事情なんかをボチボチ話しながら粘土をこねた。手仕事ってやっぱりいいな。
夜になって私の部屋に集まった。初めての組み合わせに緊張する。
「私からいいか?」
「ああ」
ギラギラして鼻息の荒いヴェルナーが私に向き合って抱きしめた。無茶苦茶キスをされるので頑張って応える。盛り上がってんなぁ、ヴィーちゃんは。そういや、前に指を齧ったときも物凄く興奮してたなと思い出す。
「ヴェルナーは齧られるの好きなの?」
「は? え、ああ、なんていうか、好きというより実感が湧くから」
「んん?」
「闇魔法は使う相手の精神と同調するんだ」
「うん」
チンコを勃てたまま説明し始めた。亀頭を指で突っつきながら返事をする。
「魔法を使い終わっても同調してた状態が残るというか、今こうして考えてるのは自分なのか相手の思念なのか、うっ、……よくわからなくなる」
「それは大変だ」
チンコをペロッと舐めて返事をした。
「それで?」
「それで、っ……、自分自身に戻ったと確かめるために、……ぅ、痛みを味わう。剣で切ったり、火であぶったりして。っふ」
「ふんふん」
口に咥えながら返事をして、カリをグルリと舐めまわす。
「っく、実際の痛みで頭をハッキリ、っぅ、させて現実にいると実感する。だからサヤカに齧られた痛みで、ぁは、夢じゃないとハッキリして嬉しかったんだ」
「今、齧ったらまたハッキリするね」
「そこだけは齧んねぇでくれよ。見てるこっちが痛てぇ」
「冗談だよ」
冗談のお詫びに咥えてた口から出して舌で丁寧に舐め上げる。これなら齧られる心配をしなくてもいい。全体を満遍なく舐めてたら、ヴェルナーの手が私の耳をくすぐった。
「サヤカ、口の中に入れてほしい」
「心配にならない?」
「ならない。齧っていい」
「うぇ。聞いてるだけで怖ぇ」
齧っていいのか。痛みがクセになってんのかね。
唇に咥えて舌を添わせ根元までゆっくり飲み込む。陰嚢を揉みながら吸い付いて上下運動をした。試しに前歯で甘噛みをする。
「っう、あっぁ、サヤカっ」
声を上げて体を揺らす。喜んでいるみたいなので、奥歯にも当たるように甘噛みを繰り返した。
「あっあっあ、サヤ、あ、もう、少し」
もう少し? 強く?
さっきより少し強く歯を立ててみる。
「っうーー、うっああ、ぅくっ、サヤ、サヤカっ、あああっ」
グニグニ噛んでる私の頭を押さえたかと思うと、叫びながら口の中に射精した。出し切るのを待って口を離し、風呂場に行ってうがいをする。ベッドに戻ったらトロンとしたヴェルナーと、なんともしょっぱそうな顔したサミーが寝そべってて、あまりの温度差に笑った。
ヴェルナーが抱き付いて私に覆い被さる。唇を啄みながら私を呼ぶのが可愛らしい。
「会いたかった」
「会ってから結構たってるよ」
「夢が長かったからたまに不安になる」
おでこを擦りつけるヴェルナーの頭を撫でた。優しく唇を重ねて柔らかな感触を味わう。舌先で下唇をチロチロ撫でたら、ヴェルナーの吐息がかかった。生暖かい舌が侵入してヌルリと歯茎を舐め、口内を探索していく。絡みつく弾力のある舌に吸い付いて甘噛みをしたら、息を荒げて足の付け根に硬い物をグリグリ押し付けてきた。
口を離してまぶたを開けると、水の張った揺れる紫色の目に私が映っていた。
眉を歪めて私の首筋に顔を埋め、何度も吸い付き小さな痛みを残していく。乳房にも赤い痕をいくつか付けて乳首に軽く歯を立てた。ヒリついた痺れが背中を走る。
「あっ、アア、っんあぁ」
握られた乳房の押し潰された乳首から、体が跳ねるような刺激が与えられた。ヴェルナーの下で捩って藻掻いても逃げられない。
赤い痕をつけながら下腹まで辿った唇は割れ目の先端にあるクリトリスに触れた。温かい息がかかり、柔らかな舌先が根元をくすぐる。逃げようとした腰は膝裏を胸元まで押し込まれて、上向きに晒された。
「やだ、っん、あ、んんっ、や」
恥ずかしくて押さえつけるヴェルナーの腕をどけようとしてもビクともしない。陰唇のあいだを丹念に舐めまわされて腰が揺れてしまう。チロチロとくすぐる舌がクリトリスの周りも這いまわる。舌先でリズミカルに弾かれる振動が響いて絶頂に収束した。
「んんっ、ああっあ、っく、あっあっあっ、あアアアぁーーーーっ、んーー」
昇りつめて跳ねる体の足先まで硬直する。
強張った体から力が抜け、息が落ち着いたらすぐヴェルナーに押し込まれて喉が仰け反った。ガツガツ腰を振るヴェルナーから続けざまに刺激を与えられた中が、痙攣するように収縮し絶頂へ放り投げられる。
低い呻き声が聞こえて止まった動きは、ビクつきが治まらないうちに再開された。快感が止まらない体のすべての刺激が、背骨を駆け抜けて喉から出て行く。つぶった目から涙が滲んで、頭の中はバラバラになった。
何度目かの一時停止で抱きかかえられた。
「大丈夫か?」
落ち着いた声に目を開けるとサミーが覗き込んでいる。そうだった。ぼんやりした頭で次はサミーの番だったと思い出した。
「うん。サミーの番だね」
「……俺はいい。今日はもう眠ろう」
「そう。ごめんね」
「おやすみ」
「おやすみ」
ウトウトしてるところに布団を掛けられると安心してしまう。意識はすぐにとけた。
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