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第二章 精霊産みといろいろ
62.打ち明けてから2回目 Side リーリエ ※
しおりを挟むすこし遡ってます。リーリエが打ち明けてから2回目の話です。
Side リーリエ
産屋棟の天窓が光り輝くのを眺めた。土の精霊がたくさん産まれたということは、サミーも巫女に受け入れられたらしい。
今日は私の日。目覚めたときから胸が高鳴った。毎日、甘い口付けはもらえるけれど体に触れることはできずにいた。でも今日は違う。
いつもの時間に巫女の部屋へ行き、布団からのぞく裸の肩をゆすって起こした。なめらかな肌に触れるだけで体の血があつまり硬くなる。今日は私の日だから、目覚めたらいつも口付けをくれるから、そう言い訳をして肩に唇でふれた。一度ふれると止めることができず、何度も吸い付いて肩から胸元まで辿ってしまった。
巫女の手が私の頭を優しく撫でて目覚めを教えてくれるのに、私は巫女を起こさずに覆い被さって抱き付いた。
「おはよう、リーリエ」
「お早うございます、巫女」
「どうしたの?」
「今日は私の日です」
それだけでわかってほしくて胸元への口付けを繰り返した。布団をはがして隠れている膨らみにさわりたい。巫女の頬に口付けてから唇に重ねた。柔らかな唇を食んでいると、頬を手で挟まれて外される。
「体を洗いたいんだけど」
「はい」
私の願いは叶わないとわかり切なくなる。ベッドから出て浴室へ行き、お湯の準備をする。
巫女に受け入れられたからといって欲のままに行動するのは良くない。でも、巫女が欲に溺れてと言ったのに。あれは罰のときだけ? サミーの前でも口付けをくれたのは、いつでも受け入れてくれる証だと思ったのだけれど。
浴室に入ってきた巫女が私を後ろから抱きしめた。それだけで喜びに胸が疼く。
「リーリエも一緒に入る?」
「はい」
「じゃあ服脱いで」
嬉しいのに恥ずかしくて巫女を見ることができない。お湯を溜め終わってから急いで服を脱ぎ浴室に入った。巫女は湯船につかっている。近付いた私の手を引き浴槽のふちに腰掛けるよう促した。浴槽の中に入った私の足のあいだに巫女が座り、私を見上げて微笑む。期待に膨らんだ欲の塊に巫女が指先でふれた。
「なあに、これ?」
「っぁ、巫女、だって、裸なので」
「期待してるの?」
「っ、ぁ、はい」
先端の穴から出てきた透明な汁を巫女に撫で広げられ、ムズムズした気持ち良さに腰が動く。息があがってそれしか考えられない。自分で擦るのを見てくれますか。巫女が手で触ってくれますか。それとも、2人で触る?
巫女の指先が先端の穴を弄る気持ち良さに腰を揺らしながら、自分の指を根元に添えて緩く動かす。
「リーリエ、そんなに出したいの?」
「っはい、巫女」
巫女の指摘に顔が熱くなる。恥ずかしいのに、悪戯っぽく笑う巫女に見られながら手を動かすとゾクゾクする快感が背骨を走った。
巫女が顔を陰茎に近づけ舌で先端を舐めた。その背徳的な光景に頭まで走り抜けた衝撃がたちまち悦楽に変わる。あたたかな舌がヌルヌルと亀頭を這い、微かなざらつきが痺れるような快感を呼び起こした。頭の中はこの光景でいっぱいで心臓が痛いほど脈打つ。こんな、こんなことを、巫女。
初めて裸で抱き合った夜もしてくれた。混乱していて目をつぶっていたあのときも、こんなことを? 精霊を作るまぐわいじゃない、快感だけを味わう卑猥さに下腹がブルリと震えた。膨れ上がる欲望はお勤めに意味のないものなのに、巫女は唇でもふれて根元まで咥え込んだ。口の中のヌルついた凹凸に擦られて快感がこみ上げる。
「っあああっ、あぁあっ、巫女、みこ、っあぁ」
興奮と気持ち良さと衝撃に全身を揺さぶられながら射精した。巫女の口の中で脈打つ自分にたまらなく興奮する。出し終わっても硬いままの私を口から出した巫女は、お湯でうがいをして種を口から吐き出した。その姿を見て、吐き出すようなものを口に出したと気付き、いたたまれなさが湧き起こった。
「すみません、口を汚してしまいました」
「汚してない。私がしたくてしたんだから」
「巫女がしたくて?」
「そう、リーリエが可愛くて食べたくなった」
嬉しい。嬉しい。巫女、私も。
「巫女、巫女、私も巫女が食べたいです」
「どこを食べたい?」
「全部、巫女を全部食べてみたいです」
笑った巫女に手を引かれて浴槽に入り、抱き合った。
「巫女、今も」
巫女、重なりたいです。私の日になるのをどれだけ待ったかわからない。ずっと待ち遠しかった。こうして抱き合うと、今まで以上に欲しくてたまらなくなる。
「ベッドに行きたい?」
「はい。巫女、お願いします」
「乾かそうか」
巫女に承諾をもらい、胸が喜びにはちきれそうになる。体を乾かしてからベッドに入った。巫女に抱き付いて唇を重ねる。待ち切れない私はすぐ口内に入り込んで、巫女の舌をねだった。両手で胸の膨らみを揉むと、頭が痺れるような喜びに腰が重怠く熱を持つ。
巫女の舌は音を立てて私と絡まり合い、巫女の指でいじられる乳首の快感に漏れた息は飲み込まれた。
裸の体を重ねて触れ合う幸せに、私の欲を受け止めてもらえる幸福に、気持ちがとろける。私の先端から漏れたものと、巫女から溢れたものが混ざってヌメリが広がった。潤う窪みを探し当ててゆっくりと押し込めばヌルついた温かさに包み込まれ、快感に下腹が震える。
「あぁああっ、巫女、みこ、あぁぁっ、あぁ、っあ」
「んっ、あぁ、あっ」
巫女の甲高い声が頭の中に響き、一緒に気持ち良くなる喜びで夢中になって打ち付けた。巫女に擦られて甘い痺れが腰に溜まり、力が抜けてしまいそうになる。巫女、もう少し、もっと、みこ、私の種を受け取って。みこ。
強張る体から熱がほとばしった。それを巫女が私を飲み込んで受け止めてくれる。
「っふ、みこ、巫女」
巫女に抱き付いて頬ずりすると頭を撫でてくれた。こんなに満ち足りて幸福なことは知らない。このままずっとこうしていたい。
「甘えてるの?」
「これは甘えているのですか?」
「可愛がられたくてそうしてるなら、甘えてるってことだよ」
「そうですか。では、私は甘えています」
「可愛い可愛い」
頬ずりを繰り返す私を巫女が笑いながら撫でる。
「起きようか」
「今日の予定はありますか?」
「特にないよ。本でも読もうかな」
「お昼までこうしていたいです」
「眠るだけならいいけど、するのはナシ」
「なぜですか?」
「体が疲れるからだよ。それとも、夜できなくてもいい?」
「嫌です。巫女、お願いします。巫女、あと少しだけ」
お終いにすると言われて焦燥に駆られた。巫女の中から出たくない。繋がったまま温かさに揺蕩っていたい。離れるなんて言わないで、巫女。
抱き付いて動かない私の頭を抱きしめて口付けをくれ、耳元で静かに囁いた。
「そんなに欲しいの?」
穏やかな声が私の中で甘く響いた。声を甘いと思う初めての感覚に、ぶるりと震え鳥肌が立つ。よくわからない気持ちが膨らんで駆り立てられ、巫女にしがみついた。
「欲しいです、巫女。ずっとずっとずっと待っていたのです」
「欲張り、リーリエ」
巫女は笑って私の崩れた右側をそっと撫でる。髪を梳き優しく見つめる目に映る醜い私に気付き現実に引き戻された。忘れていたみじめさに絡めとられそうになる。
「巫女、私をまだ、すき、ですか」
「好きだよ」
「欲張りで醜くて、それで」
「リーリエ、大好き」
私を強く抱きしめる巫女の腕の中で息をする。本当に? 本当?
巫女の目に映るのは醜い私なのにずっと優しいのだから、本当。巫女は大丈夫。顔を埋めた首元から温かい巫女の香りがした。深く吸い込んで私の中を巫女でいっぱいにすると、落ち着くのにドキドキした。
巫女が体を起こして私の上に座り、額や頬にたくさんの口付けをする。
「可愛いリーリエ。可愛いよ」
「巫女」
嬉しくてくすぐったい。巫女の中に埋めたままの陰茎がウズウズし出して腰を揺すった。巫女、巫女が欲しいです。私はとても欲張りで、巫女が必要で、巫女、私を。
「巫女」
微笑んだ巫女が体を起こしてゆっくり動かし始めた。見上げる光景は以前と同じだけれど違う。巫女は裸で、揺れる胸の膨らみが見える。先っぽの小さなとがりも。巫女の体の動きに合わせて揺れるさまは、私の目を釘付けにした。あのとき望んだものが目の前にあって、それを触ることもできる。巫女の中で張り詰めた私の膨らみが硬さを増した。
腕を伸ばして柔らかな膨らみを手の平で包み、硬くなった小さな粒を指先で擦る。巫女が喉を仰け反らせて声を上げ、腰の動きを強めた。
「っん、ふっ、ぁぁあ、んん」
巫女の吐息が耳から入り、私の肌を粟立たせる。目に見える光景に、耳から入る音に、締め付けられる喜びに興奮して体が熱い。巫女の腰を掴んで揺さぶり、快感を求めて下から突き上げた。
気持ち良いです、巫女。みこ、みこ。ああ、また種が。
たまらず、押し付けて射精すると、巫女も同じ様に押し付けて仰け反った。中が私に吸い付いて種をゴクゴク飲み込んでいるみたいだ。
飲み込んで、巫女。私の種を飲み込んで精霊をたくさん産んでください。私と巫女の2人の精霊を。
息切れした巫女が私の隣に横たわった。
「疲れた。お昼まで眠る」
「はい、お昼に起こしますね」
「お願い」
しばらくして眠ってしまった巫女の髪を撫で、起こさないようにベッドから出た。お昼を食べたあとも巫女と一緒に過ごしたい。予定はないと言っていたから大丈夫。
服を着て、いつものように洗濯物を持って宿舎棟に向かう。2人でゆっくり過ごせるように今日の巫女の部屋掃除は断っておかないと。幸せな一日を思って頬が緩んだ。
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