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第1章 召喚
中学最後の文化祭
しおりを挟む中学生活最後の文化祭。
中学3年生の私達には受験勉強で忙しい時期だが、地元の高校に通う生徒が多いこの中学では、受験勉強にゆとりが見られる。
だからだろうか。私達のクラスでは文化祭で『お化け屋敷』をすることになった。
「せっかくの文化祭だし、みんなで楽しもうよ!」
クラスの中心的女子の一言で、「どうせなら驚かせたい」とおばけ屋敷をする事になったけど、準備が大変だった……。
美容師の家の子がクラスにいたため、カット練習に使ったマネキンの頭をもらったり、ダンボールで壁を作ったり……。大変だった。大変だったけど、やりきった!!
準備バッチリ!文化祭当日を迎えた私は今、ゾンビマスクを被り、上はボロいベージュのシャツと、下は茶色いカーゴパンツ。古着屋で安く仕入れたけど、くたびれた感じがゾンビっぽく仕上がった。ただ、小柄な私が着るには男っぽい服装のゾンビだったため違和感を感じて怖さ半減って揶揄われたが。
そんな格好をして今はおばけ屋敷入り口に立っている。
誰かがハロウィンに使ったというその醜悪なマスクを被り、『ゾンビ受付』として今日は一日入口に立つんだけど…。
「脅かす役はまかせて⭐︎」
とクラスの中心メンバー達も仮装して会場内に待機している。中心的メンバーは中、それ以外は外。担当配置がとてもわかりやすいよね。
本当は黒髪ロングを活かした白襦袢日本のお化けや血みどろメイドとかに変装して驚かせてみたかったな。言わないけど。
時刻はAM9時過ぎ。
文化祭は9時30分からなので、少しずつ外がざわつき始めた。
「万茉~!お釣ここに置いとくよ」
「ありがと」
受付を2人でする予定だけど、相棒が着替えからなかなか戻ってこない。
まだまだ暑い季節。マスクは蒸れるが2時間で交代の予定だからなんとかなるだろうと顔にそっと指を当てた瞬間、眩暈のような視界がブレる感覚があった。
「え?」
熱中症?いや、体は大丈夫そうだなと思いながら、ふと自分の足元が光っていることに気がついた。
足元には光る円陣が徐々に描かれ始めた。
「なに…?!」
慌てて円の外に出ようとするけど円は私を中心にするように付いて回る。
逃げられないと悟った瞬間、私はその円陣がアニメで見る魔法陣のような形をしている事に気付いた。
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