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【寿司職人】【ビールかけ】
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・
・【寿司職人】
・
俺は一応、お盆に乗った寿司を一貫もらって食べると、うん、美味しい。
「すごく美味しいです。ありがとうございます」
ちょっと生温かくて、衛生面大丈夫かなと思ったけども、味は全然普通に食べられたから多分大丈夫だろう。
「あの! もしよろしければ! てやんでぇした仲ということで、うちのお店で、もう少し寿司の試食品食べてくれないかなっ?」
てやんでぇした仲ということが良く分からないけども、まあ助けてもらった恩もあるし、誠実に対応しないといけないので、寿司職人のお店に付いていくことにした。
寿司職人はもうまさに割烹着というような服を着て、髪型はスキンヘッド、髪の毛が混入しないための配慮だろう。
鼻の穴はちょっとデカめで、全体的に滑稽な見た目だった。
だから俺は少し油断をしてしまったのかもしれない。
寿司職人のお店に入った刹那、何かが落ちてくる音がした。
”ガシャン”
「ようこそ! てやんでぇ! べらんめぇ!」
一瞬何が落ちたのか分からなかったが、周りを見渡した時、何が落ちてきたか理解した。
それは”檻”だった。
「どっ! どういうことだっ!」
突然のことに我を忘れて思ったことをそのまま口にした俺。
そんな俺を満足げに眺めてくる寿司職人。
寿司職人は檻の外にいて、こう叫んだ。
「てやんでぇ! べらんめぇ! でらべっぴん! 毎日読んでます!」
な、何だその変な台詞は……でらべっぴんという読み物があるのか? 何なんだ一体……。
「でらべっぴんは昔のエロ本でぇい!」
そう満面の笑みで叫んだ寿司職人。
いや!
「食事処で急にエロ本とか言い出すなよ!」
もう丁寧語で喋っている場合じゃないので、俺はもう素で叫ぶ。
すると、
「素で叫ぶ! ハイ! 酢飯一丁!」
そう言ってネタの無い酢飯だけのご飯を俺の目の前に出した。
檻からは腕だけが出せるくらいの幅で、その酢飯を食べることができそうだ。
いや!
「食べないよ! 酢飯だけ頂かないよ!」
「ならばネタも乗せちゃう」
そう言ってイカを乗せた寿司職人。
いやもう
「ネタが乗ったところで食べないよ、何なんだよ、この状況。異常過ぎるだろ」
「閉じ込めて寿司、閉じ込め寿司」
「江戸前寿司みたいに言うな! 無いから! こんなん普通に犯罪だから!」
「いやオヤッサンはそんなつもりはない! 宣伝をしているだけだから!」
自分のことオヤッサンと言い出した……多いな、自分のこと自分の名前で呼ぶヤツ。
菜乃にシューカに、今度はオヤッサンと言い出すとは、いやもう名前じゃないし、女子が自分の名前を言うヤツじゃなくて、オッサンが愛称を自分で言うヤツの段階まできちゃった。
「イカがクサくて嫌いなら貝もある、そういう回」
そう言って貝の寿司を目の前に出してきたオヤッサンと名乗る寿司職人。
いやまあオヤッサンでいいか、オヤッサンで。
「オヤッサンさぁ、俺ってどうやったらここから抜け出せるのっ?」
「寿司を堪能してくれ! 堪能山! 堪能山!」
「天王山みたいに言うな! ここの何が分水嶺なんだよ!」
「オヤッサンのお店のターニングポイント!」
いやいろんな言い方するな、オマエは天王山もとい堪能山で統一しろ。
というか俺一人に宣伝したところで、何にもなんないだろ。
俺一人に嫌われるだけだろ。
まあいいや、食べないと終わらないということは大体分かった。
俺はまずイカの寿司から食べた。
「高校生はみんなイカの寿司を握るでぇい!」
「いや何か下ネタみたいに言うな!」
食べてみて、まあ美味しい、美味しいは美味しい。
あっ、ちゃんと美味しいと言ったほうがいいかな?
言ったほうが宣伝になったと思って、すぐに納得してくれるかもしれない。
「普通に美味しいです、美味しいです」
「じゃあ貝もお食べぇい! オヤッサンの好きな朝ドラはべっぴんでぇい!」
それ、そのでらべっぴんというヤツありきだろ、と思いつつ、俺は貝の寿司も食べた。
というか貝の寿司て、何貝か言えよ。
「うん、美味しい、とても美味しいです」
俺がそう言うと嬉しそうに顔を震わせてから、強く拳を握ってガッツポーズをしながらオヤッサンは、
「売れたーっ!」
と叫んだ。
いや全然売れてないし、えっ、お金払わないといけないの?
強制的に食べてお金を払わせるって最悪じゃん、試食品じゃないの、とか思っていると、オヤッサンは急にこんなことを言い出した。
「魚介カイカイ! キンタマかいかい!」
いや!
「寿司職人がキンタマかいちゃダメだろ!」
「そのまま寿司握れぇい!」
「絶対ダメだ! この寿司職人は特に最悪だ!」
「助六寿司ならOKだろぉぉおおおおおおおおお!」
いや何助六寿司を下に見ているんだよ、絶対ダメだろ、その思想そのものが。
でも叫び終えたオヤッサンは何かやり切ったような表情をし、どこからともなく取りだしたボタンを押すと、俺の後ろの、店の出入り口側の檻が開いた。
「今日のところは、帰っていいよっ」
そう微笑んだオヤッサン。
いや!
「二度と来ねぇよ!」
俺はそう声を荒上げてからその場を去った。
なんというイカれた寿司職人だったんだ!
・
・【ビールかけ】
・
寿司屋から出て、なんとか家に向かっている途中。
いやダメだ、これ……一人でビールかけしているヤバイオジサンが目の前にいる。
さすがにこれは道を変えようと思ったその時、俺は何かに思い切り押されて、ぶっ飛んだ。
最初車に轢かれたんだと思った。
でも後ろを振り返っても何もいなくて。ケガとかも特にしていなくて。
ただぶっ飛んだ拍子に尻もちをついたので、それだけちょっと痛い。
いやしかし何なんだと思っていると、俺の顔に何か液体が掛かり出した。
……あっ。
俺は視線を上にやると、俺の頭にビールをかけているヤバイオジサンがいた。
「めでてぇ日はビールかけに限るなぁ」
俺はすぐさま立ち上がり、その場を去ろうとしたが、服を掴まれて動けない。
なんて力の強いヤバイオジサンなんだ。
白髪だけども顔に精気は漲っていて、結構筋肉質のオジサンだ。
逃げられない、もう誠実に対応しなければどうにもならない相手だ。
でも!
「俺! 未成年なんでビールは勘弁して下さい!」
「大丈夫ぅ、これはノンアルコールビールだからぁ、アルコールありならワシも酔っ払ってしまうぜぇ、楽しくいこうぜぇ、楽しくいこうぜぇ、人生楽しくなぁ」
ノンアルコールビールでビールかけ! 何だそれ! 醍醐味大丈夫か!
いやでもまあそれなら少し安心か! いや安心できるかぁい!
「すみません! 俺はめでたいことがあったわけではないので、俺がいると貴方の邪魔になると思います。それでは!」
と一礼すると、すぐにその頭へビールをドボドボ。
ダメだ、全然話を聞いてくれない。
ということは俺が喋ってはダメなんだ。
こういう時は多分、この人が、めでたいことを話したいというわけだ。
だから
「そのめでたいということを教えてくれませんか、一緒に喜びを分かち合いたいので」
俺が誠実そうにそう言うと、急に困ったような顔をしたオジサン。
まるで、めでたいことなんて別に無いように。
「あの、めでたいこと、教えて下さい」
「……考えてきて無いです……」
突然敬語になってションボリしたオジサン。
明らかに肩を落として静かになった。
これはチャンスだと思って走り出してみると、服は掴まれていない。
つまりこのまま走り切れる!
ここで走って逃げるのは不誠実かもしれないけども、会話も止まったし、あの落ち込みようなら多分報復は無いだろう。
俺は走って走って走りまくった。
それにしても”考えてきて無いです”って一体何だったのだろうか。
別に理由なんて無くてただただビールかけしていただけ、とかでも全然アリだったと思うんだけども。いやナシだけども。
しかし何だこの違和感、まるで無理して変わった人を演じにやって来たみたいな。
とか考えていると、また目の前に怪しい人がいた。
もう! 今日は何人こういう人がいるんだよ!
・【寿司職人】
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俺は一応、お盆に乗った寿司を一貫もらって食べると、うん、美味しい。
「すごく美味しいです。ありがとうございます」
ちょっと生温かくて、衛生面大丈夫かなと思ったけども、味は全然普通に食べられたから多分大丈夫だろう。
「あの! もしよろしければ! てやんでぇした仲ということで、うちのお店で、もう少し寿司の試食品食べてくれないかなっ?」
てやんでぇした仲ということが良く分からないけども、まあ助けてもらった恩もあるし、誠実に対応しないといけないので、寿司職人のお店に付いていくことにした。
寿司職人はもうまさに割烹着というような服を着て、髪型はスキンヘッド、髪の毛が混入しないための配慮だろう。
鼻の穴はちょっとデカめで、全体的に滑稽な見た目だった。
だから俺は少し油断をしてしまったのかもしれない。
寿司職人のお店に入った刹那、何かが落ちてくる音がした。
”ガシャン”
「ようこそ! てやんでぇ! べらんめぇ!」
一瞬何が落ちたのか分からなかったが、周りを見渡した時、何が落ちてきたか理解した。
それは”檻”だった。
「どっ! どういうことだっ!」
突然のことに我を忘れて思ったことをそのまま口にした俺。
そんな俺を満足げに眺めてくる寿司職人。
寿司職人は檻の外にいて、こう叫んだ。
「てやんでぇ! べらんめぇ! でらべっぴん! 毎日読んでます!」
な、何だその変な台詞は……でらべっぴんという読み物があるのか? 何なんだ一体……。
「でらべっぴんは昔のエロ本でぇい!」
そう満面の笑みで叫んだ寿司職人。
いや!
「食事処で急にエロ本とか言い出すなよ!」
もう丁寧語で喋っている場合じゃないので、俺はもう素で叫ぶ。
すると、
「素で叫ぶ! ハイ! 酢飯一丁!」
そう言ってネタの無い酢飯だけのご飯を俺の目の前に出した。
檻からは腕だけが出せるくらいの幅で、その酢飯を食べることができそうだ。
いや!
「食べないよ! 酢飯だけ頂かないよ!」
「ならばネタも乗せちゃう」
そう言ってイカを乗せた寿司職人。
いやもう
「ネタが乗ったところで食べないよ、何なんだよ、この状況。異常過ぎるだろ」
「閉じ込めて寿司、閉じ込め寿司」
「江戸前寿司みたいに言うな! 無いから! こんなん普通に犯罪だから!」
「いやオヤッサンはそんなつもりはない! 宣伝をしているだけだから!」
自分のことオヤッサンと言い出した……多いな、自分のこと自分の名前で呼ぶヤツ。
菜乃にシューカに、今度はオヤッサンと言い出すとは、いやもう名前じゃないし、女子が自分の名前を言うヤツじゃなくて、オッサンが愛称を自分で言うヤツの段階まできちゃった。
「イカがクサくて嫌いなら貝もある、そういう回」
そう言って貝の寿司を目の前に出してきたオヤッサンと名乗る寿司職人。
いやまあオヤッサンでいいか、オヤッサンで。
「オヤッサンさぁ、俺ってどうやったらここから抜け出せるのっ?」
「寿司を堪能してくれ! 堪能山! 堪能山!」
「天王山みたいに言うな! ここの何が分水嶺なんだよ!」
「オヤッサンのお店のターニングポイント!」
いやいろんな言い方するな、オマエは天王山もとい堪能山で統一しろ。
というか俺一人に宣伝したところで、何にもなんないだろ。
俺一人に嫌われるだけだろ。
まあいいや、食べないと終わらないということは大体分かった。
俺はまずイカの寿司から食べた。
「高校生はみんなイカの寿司を握るでぇい!」
「いや何か下ネタみたいに言うな!」
食べてみて、まあ美味しい、美味しいは美味しい。
あっ、ちゃんと美味しいと言ったほうがいいかな?
言ったほうが宣伝になったと思って、すぐに納得してくれるかもしれない。
「普通に美味しいです、美味しいです」
「じゃあ貝もお食べぇい! オヤッサンの好きな朝ドラはべっぴんでぇい!」
それ、そのでらべっぴんというヤツありきだろ、と思いつつ、俺は貝の寿司も食べた。
というか貝の寿司て、何貝か言えよ。
「うん、美味しい、とても美味しいです」
俺がそう言うと嬉しそうに顔を震わせてから、強く拳を握ってガッツポーズをしながらオヤッサンは、
「売れたーっ!」
と叫んだ。
いや全然売れてないし、えっ、お金払わないといけないの?
強制的に食べてお金を払わせるって最悪じゃん、試食品じゃないの、とか思っていると、オヤッサンは急にこんなことを言い出した。
「魚介カイカイ! キンタマかいかい!」
いや!
「寿司職人がキンタマかいちゃダメだろ!」
「そのまま寿司握れぇい!」
「絶対ダメだ! この寿司職人は特に最悪だ!」
「助六寿司ならOKだろぉぉおおおおおおおおお!」
いや何助六寿司を下に見ているんだよ、絶対ダメだろ、その思想そのものが。
でも叫び終えたオヤッサンは何かやり切ったような表情をし、どこからともなく取りだしたボタンを押すと、俺の後ろの、店の出入り口側の檻が開いた。
「今日のところは、帰っていいよっ」
そう微笑んだオヤッサン。
いや!
「二度と来ねぇよ!」
俺はそう声を荒上げてからその場を去った。
なんというイカれた寿司職人だったんだ!
・
・【ビールかけ】
・
寿司屋から出て、なんとか家に向かっている途中。
いやダメだ、これ……一人でビールかけしているヤバイオジサンが目の前にいる。
さすがにこれは道を変えようと思ったその時、俺は何かに思い切り押されて、ぶっ飛んだ。
最初車に轢かれたんだと思った。
でも後ろを振り返っても何もいなくて。ケガとかも特にしていなくて。
ただぶっ飛んだ拍子に尻もちをついたので、それだけちょっと痛い。
いやしかし何なんだと思っていると、俺の顔に何か液体が掛かり出した。
……あっ。
俺は視線を上にやると、俺の頭にビールをかけているヤバイオジサンがいた。
「めでてぇ日はビールかけに限るなぁ」
俺はすぐさま立ち上がり、その場を去ろうとしたが、服を掴まれて動けない。
なんて力の強いヤバイオジサンなんだ。
白髪だけども顔に精気は漲っていて、結構筋肉質のオジサンだ。
逃げられない、もう誠実に対応しなければどうにもならない相手だ。
でも!
「俺! 未成年なんでビールは勘弁して下さい!」
「大丈夫ぅ、これはノンアルコールビールだからぁ、アルコールありならワシも酔っ払ってしまうぜぇ、楽しくいこうぜぇ、楽しくいこうぜぇ、人生楽しくなぁ」
ノンアルコールビールでビールかけ! 何だそれ! 醍醐味大丈夫か!
いやでもまあそれなら少し安心か! いや安心できるかぁい!
「すみません! 俺はめでたいことがあったわけではないので、俺がいると貴方の邪魔になると思います。それでは!」
と一礼すると、すぐにその頭へビールをドボドボ。
ダメだ、全然話を聞いてくれない。
ということは俺が喋ってはダメなんだ。
こういう時は多分、この人が、めでたいことを話したいというわけだ。
だから
「そのめでたいということを教えてくれませんか、一緒に喜びを分かち合いたいので」
俺が誠実そうにそう言うと、急に困ったような顔をしたオジサン。
まるで、めでたいことなんて別に無いように。
「あの、めでたいこと、教えて下さい」
「……考えてきて無いです……」
突然敬語になってションボリしたオジサン。
明らかに肩を落として静かになった。
これはチャンスだと思って走り出してみると、服は掴まれていない。
つまりこのまま走り切れる!
ここで走って逃げるのは不誠実かもしれないけども、会話も止まったし、あの落ち込みようなら多分報復は無いだろう。
俺は走って走って走りまくった。
それにしても”考えてきて無いです”って一体何だったのだろうか。
別に理由なんて無くてただただビールかけしていただけ、とかでも全然アリだったと思うんだけども。いやナシだけども。
しかし何だこの違和感、まるで無理して変わった人を演じにやって来たみたいな。
とか考えていると、また目の前に怪しい人がいた。
もう! 今日は何人こういう人がいるんだよ!
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