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【10 蓋】
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・【10 蓋】
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扉をくぐると周りはまた霧に包まれて、後ろを振り返ればまた扉は無くなっていて、霧に囲まれていて。
さっきの怪物のところと違うところは、床がタイルのような床ではなくて、地面になっていることだ。
ちょっと歩いてみると、目の前に長い板があった。
十メートルくらいの長い長い板、太さというか幅はあんまり無い、五センチくらいだろうか、厚みはそこそこ、三センチくらいある。頑丈そうだ。
さらにその近くにノコギリがあり、どうやらこのノコギリで木を切るらしい。それは明白だ。
大きさの違う四角い石もたくさんあるので、そこに板を持ってきて、自分に合った高さで切ればいいらしい。
果たしてこの板を切ってどうするのだろうと思っていると、急に僕の目の先にある地面がボコッと隆起して、そこから水が噴き出した。
噴き出した水は上空を舞い、落ちてきた時、飛沫が僕に当たったんだけども、その飛沫は少し熱かった。
どうやらお湯が噴き出す場所らしい。
噴き出したお湯が上空に飛び、落ちてくるまで間が長かったので、どうやら相当な勢いで吹き出しているらしい。
これが直撃したら、熱いとかよりも、まず衝撃で骨が折れるかもしれない。近付かないようにしよう。
僕はリーエのほうを向きながら、
「あの水、多分お湯だね、あまり触れないほうが良さそうだ」
「そうだね、で、どうするの?」
リーエに直球で言われたが、確かにその通りだ。
どうすればクリアになるのか、その条件が分からない。
ノコギリで板を切っただけでクリアになるようにはとても思えないから。
多分切った板をどうにかするのだろう、と思うと、またお湯が噴き出した。
その噴き出した場所を見た時、なんとなく分かった。
何故なら、噴き出した場所が穴のようになっていて、その穴が真四角だったから。
普通、隆起して穴ができたのならば、丸みを帯びるはず。
でもそれが不自然に真四角なら、これをどうにかすればいいということ。
そして真四角ということならきっと、
「板を切って、板でこの穴を埋めるんだ」
「おっ、そうかもしれないねぇ~」
リーエの【~】だ、リーエが【~】と言葉を揺らぐように伸ばすのはヒントで、何か核心を突いている状態なんだと思う。
ということはノコギリで板を切るだけだ。
まず板を引きずるように持ち、穴のところまで持っていく。
いつお湯が噴き出すか分からないので、できるだけ迅速に設置し、ノコギリで板に目印を付けようとすると、そのノコギリが異様に重いような気がした。
いや別に持てないというわけではなくて、切る時の動作が重いというか、つまるところ”なまくら”といった印象だ。切れ味がすこぶる悪いのだ。
このノコギリ、大丈夫か、と思いつつも、なんとか印をつけて、また板を引きずるように持ち、四角い石の上に置き、もう片っぽの端はその端の近くに同じ高さの四角い石があったので、その上に置き、僕はノコギリで切り始めた。
「がんばれー」
リーエの応援空しく、このノコギリでは全く切れそうな雰囲気すらしない。
完全に刃の部分が悪くなっているらしい。
「リーエ、このノコギリ、切れ味が悪すぎるよ」
「そうだよねぇ、アタシも何かそんな感じしたよ」
「ということはノコギリの刃を、切れ味を元に戻さないといけないわけだよね」
「そうなるねぇ~」
と会話したところでまたお湯が噴き出した。
板を設置した場所がさっきより近かったということもあるかもしれないけど、降ってきたお湯が多めに僕に掛かった。
やっぱり量が多いとより熱く感じる。
というかもしかすると、
「このお湯、量が増えてきてる……?」
僕がそう呟くとリーエは頷きながら、
「そうかもしれないね、早いとこ突破しないとヤバいかもっ」
それは危険過ぎる。早く状況を把握し、クリアしなければ。
僕の目の前には細長い板とノコギリ、四角い石とお湯が噴き出す穴は四角形。
もしかしたら四角い穴に直接入る石があるのでは、と、石を探してみたが、そういった石は無いらしい。
そもそも石は大きすぎて、持てるどころか動かせるサイズではなかった。
ということはノコギリの刃を石で削るのか……?
「リーエ、ノコギリの刃を石で削るってどうかな?」
「石が砥ぐ石ということねぇ、でもちょっと違うんじゃないかなぁ、四角いと言ってもゴツゴツしてるし、そもそも砥ぐための石ではないと思うよ? 下手すると刃がこぼれちゃうかも」
リーエがここまで否定するということはきっと違うんだ。
分かる、やっぱり僕とリーエは通じ合っていると思う。僕がちゃんとリーエの気持ちを汲めているから。
でも一体、何でノコギリの刃を砥ぐのか、いや考えているだけじゃダメだ、まず何か行動をしなきゃ。
そう思って、ノコギリで地面を切ってみると、リーエが、
「何してんの? そういう訳の分からない行動は止めたほうがいいと思うよ?」
「いやでも土を切ったら砥ぐことができるかなって」
「下手したらノコギリが折れちゃうかもしれないし、欠けちゃうかもしれないし」
分かった、リーエがそう言うということは違うんだろう、と思っていると、リーエが少し声を荒らげながら、
「もうちょっとよく考えなよ、ヒロは頭が良いんだからさ、むやみやたらにツッコまないで、しっかり思考しなよ」
「別に、僕は頭が良くないよ、頭が良ければこんな……」
と言いかけてハッとした。
僕は一体何を言おうとしたんだろうか。
一瞬、重要なことを言いかけたような気がした。
いっそのことそのまま喋ればいいと思った。
こんな、の、次に出る言葉は一体何だったんだ、こんな状況? か?
と思ったところで、またお湯が噴き出した。
明らかにさっきよりも量が多いし、このお湯が噴き出す間隔が狭まっているような気がする。
このまま大量にお湯が出て、それが全部掛かったら、ゆでだこなんてコメディじゃ済まない。
まずは今あることに集中しなければ。
土を掘れば中から砥石が出てくるか?
いやでもそんなヒントは無い。
きっとこの状況にヒントがあるはずなんだ。
じゃあやっぱりこの四角い石がヒントなのか?
いやある、もう一つ、使えそうな要素があった!
「リーエ、板を動かす手伝いをしてほしい!」
「おっ、何か思いついたみたいだね! いいね! やろう! やろう!」
僕はリーエに指示を出して、板を穴の近くに置いた。
さらにノコギリも穴の近くに置いて、板の下に噛ませるように置いた。
「このノコギリの刃に、噴き出すお湯を当てて砥ごう!」
「でもヒロ、ノコギリがお湯に当てられて上空に飛んで行かない?」
「だから板の両端に僕とリーエで座って、重しになるんだ」
「おっ、いいねぇ~、いいねぇ~、それなら飛ばないかもしれないね。というかこの噴き出すお湯をウォーターカッターにするわけだねぇ~」
「そういうこと!」
僕とリーエで板の両端に座った。
そしてまたお湯が噴き出した時、板に圧も伝わったけども、ノコギリはちょっと左右に動くだけで、吹き飛ばずに、その場所のままだった。
「またノコギリの位置を動かして、満遍なく砥いでいこう」
「いいねぇ~、いいねぇ~」
僕とリーエは作業を重ねて、ついにノコギリの刃は綺麗に輝きだした。
「あとは切るだけ! リーエも抑えること手伝って!」
「分かった! あとはやりきるだけだね!」
僕とリーエで板を切り、穴にピッタリとハメると急に地面から階段がせり上がってきた。
「これでクリアだ!」
僕がそう叫ぶと、リーエが僕に向かってバンザイしてきたので、ちょっと恥ずかしかったけどもハイタッチをした。
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扉をくぐると周りはまた霧に包まれて、後ろを振り返ればまた扉は無くなっていて、霧に囲まれていて。
さっきの怪物のところと違うところは、床がタイルのような床ではなくて、地面になっていることだ。
ちょっと歩いてみると、目の前に長い板があった。
十メートルくらいの長い長い板、太さというか幅はあんまり無い、五センチくらいだろうか、厚みはそこそこ、三センチくらいある。頑丈そうだ。
さらにその近くにノコギリがあり、どうやらこのノコギリで木を切るらしい。それは明白だ。
大きさの違う四角い石もたくさんあるので、そこに板を持ってきて、自分に合った高さで切ればいいらしい。
果たしてこの板を切ってどうするのだろうと思っていると、急に僕の目の先にある地面がボコッと隆起して、そこから水が噴き出した。
噴き出した水は上空を舞い、落ちてきた時、飛沫が僕に当たったんだけども、その飛沫は少し熱かった。
どうやらお湯が噴き出す場所らしい。
噴き出したお湯が上空に飛び、落ちてくるまで間が長かったので、どうやら相当な勢いで吹き出しているらしい。
これが直撃したら、熱いとかよりも、まず衝撃で骨が折れるかもしれない。近付かないようにしよう。
僕はリーエのほうを向きながら、
「あの水、多分お湯だね、あまり触れないほうが良さそうだ」
「そうだね、で、どうするの?」
リーエに直球で言われたが、確かにその通りだ。
どうすればクリアになるのか、その条件が分からない。
ノコギリで板を切っただけでクリアになるようにはとても思えないから。
多分切った板をどうにかするのだろう、と思うと、またお湯が噴き出した。
その噴き出した場所を見た時、なんとなく分かった。
何故なら、噴き出した場所が穴のようになっていて、その穴が真四角だったから。
普通、隆起して穴ができたのならば、丸みを帯びるはず。
でもそれが不自然に真四角なら、これをどうにかすればいいということ。
そして真四角ということならきっと、
「板を切って、板でこの穴を埋めるんだ」
「おっ、そうかもしれないねぇ~」
リーエの【~】だ、リーエが【~】と言葉を揺らぐように伸ばすのはヒントで、何か核心を突いている状態なんだと思う。
ということはノコギリで板を切るだけだ。
まず板を引きずるように持ち、穴のところまで持っていく。
いつお湯が噴き出すか分からないので、できるだけ迅速に設置し、ノコギリで板に目印を付けようとすると、そのノコギリが異様に重いような気がした。
いや別に持てないというわけではなくて、切る時の動作が重いというか、つまるところ”なまくら”といった印象だ。切れ味がすこぶる悪いのだ。
このノコギリ、大丈夫か、と思いつつも、なんとか印をつけて、また板を引きずるように持ち、四角い石の上に置き、もう片っぽの端はその端の近くに同じ高さの四角い石があったので、その上に置き、僕はノコギリで切り始めた。
「がんばれー」
リーエの応援空しく、このノコギリでは全く切れそうな雰囲気すらしない。
完全に刃の部分が悪くなっているらしい。
「リーエ、このノコギリ、切れ味が悪すぎるよ」
「そうだよねぇ、アタシも何かそんな感じしたよ」
「ということはノコギリの刃を、切れ味を元に戻さないといけないわけだよね」
「そうなるねぇ~」
と会話したところでまたお湯が噴き出した。
板を設置した場所がさっきより近かったということもあるかもしれないけど、降ってきたお湯が多めに僕に掛かった。
やっぱり量が多いとより熱く感じる。
というかもしかすると、
「このお湯、量が増えてきてる……?」
僕がそう呟くとリーエは頷きながら、
「そうかもしれないね、早いとこ突破しないとヤバいかもっ」
それは危険過ぎる。早く状況を把握し、クリアしなければ。
僕の目の前には細長い板とノコギリ、四角い石とお湯が噴き出す穴は四角形。
もしかしたら四角い穴に直接入る石があるのでは、と、石を探してみたが、そういった石は無いらしい。
そもそも石は大きすぎて、持てるどころか動かせるサイズではなかった。
ということはノコギリの刃を石で削るのか……?
「リーエ、ノコギリの刃を石で削るってどうかな?」
「石が砥ぐ石ということねぇ、でもちょっと違うんじゃないかなぁ、四角いと言ってもゴツゴツしてるし、そもそも砥ぐための石ではないと思うよ? 下手すると刃がこぼれちゃうかも」
リーエがここまで否定するということはきっと違うんだ。
分かる、やっぱり僕とリーエは通じ合っていると思う。僕がちゃんとリーエの気持ちを汲めているから。
でも一体、何でノコギリの刃を砥ぐのか、いや考えているだけじゃダメだ、まず何か行動をしなきゃ。
そう思って、ノコギリで地面を切ってみると、リーエが、
「何してんの? そういう訳の分からない行動は止めたほうがいいと思うよ?」
「いやでも土を切ったら砥ぐことができるかなって」
「下手したらノコギリが折れちゃうかもしれないし、欠けちゃうかもしれないし」
分かった、リーエがそう言うということは違うんだろう、と思っていると、リーエが少し声を荒らげながら、
「もうちょっとよく考えなよ、ヒロは頭が良いんだからさ、むやみやたらにツッコまないで、しっかり思考しなよ」
「別に、僕は頭が良くないよ、頭が良ければこんな……」
と言いかけてハッとした。
僕は一体何を言おうとしたんだろうか。
一瞬、重要なことを言いかけたような気がした。
いっそのことそのまま喋ればいいと思った。
こんな、の、次に出る言葉は一体何だったんだ、こんな状況? か?
と思ったところで、またお湯が噴き出した。
明らかにさっきよりも量が多いし、このお湯が噴き出す間隔が狭まっているような気がする。
このまま大量にお湯が出て、それが全部掛かったら、ゆでだこなんてコメディじゃ済まない。
まずは今あることに集中しなければ。
土を掘れば中から砥石が出てくるか?
いやでもそんなヒントは無い。
きっとこの状況にヒントがあるはずなんだ。
じゃあやっぱりこの四角い石がヒントなのか?
いやある、もう一つ、使えそうな要素があった!
「リーエ、板を動かす手伝いをしてほしい!」
「おっ、何か思いついたみたいだね! いいね! やろう! やろう!」
僕はリーエに指示を出して、板を穴の近くに置いた。
さらにノコギリも穴の近くに置いて、板の下に噛ませるように置いた。
「このノコギリの刃に、噴き出すお湯を当てて砥ごう!」
「でもヒロ、ノコギリがお湯に当てられて上空に飛んで行かない?」
「だから板の両端に僕とリーエで座って、重しになるんだ」
「おっ、いいねぇ~、いいねぇ~、それなら飛ばないかもしれないね。というかこの噴き出すお湯をウォーターカッターにするわけだねぇ~」
「そういうこと!」
僕とリーエで板の両端に座った。
そしてまたお湯が噴き出した時、板に圧も伝わったけども、ノコギリはちょっと左右に動くだけで、吹き飛ばずに、その場所のままだった。
「またノコギリの位置を動かして、満遍なく砥いでいこう」
「いいねぇ~、いいねぇ~」
僕とリーエは作業を重ねて、ついにノコギリの刃は綺麗に輝きだした。
「あとは切るだけ! リーエも抑えること手伝って!」
「分かった! あとはやりきるだけだね!」
僕とリーエで板を切り、穴にピッタリとハメると急に地面から階段がせり上がってきた。
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