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【商店街でのライブ】
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・【商店街でのライブ】
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あれから誹謗中傷の言葉は減った。
あのSNSアカウントに乗せられて悪口を言っていた人もいたみたいで、確かに減った。
でも減っただけだった。
産み出された悪口の流れはそんな簡単には消えないし、そもそももう消えることも無いだろう。
だからここでアタルの最初の言葉が響くんだ。
誹謗中傷は有名になれば誰にでも出てくるモノ、そんなことを言っていた。
もうこれは有名になったからこその試練だと思って、俺も、そして紗栄子も受け入れることにした。
紗栄子は一応、一番の犯人を倒すことができて、満足したみたいだ。
さて、アーティストの人生は物語だ。
できるだけ品行方正にいきたい。
だからってペコペコしていればいいわけじゃない。
それなりの傲慢さだって必要だと思う。
結局は自分らしく。
この塩対応だってある意味、俺のらしさだ。
そこは失わないままで、生きていきたい、が、今はみんなに手を明るく振るわないとなっ!
アタルが叫ぶ。
「僕たちカラダラッパーのライブに来てくれてありがとう! これから商店街のテーマソングを作ったのでラップさせて頂きます!」
紗栄子も堂々と喋る。
「めちゃくちゃ真剣にやるので、よろしくお願いします! もうテカテカの鋼鉄くらい真剣です!」
そこで俺がツッコむ。
「鋼鉄に別に真剣さ感じないから。あとテカテカだと逆にちょっとふざけているみたいだろ。キレキレの刃物でいい」
と言ったところでアタルが、
「翔太も何か意気込み喋って! 良いカラダと叫んで!」
「俺はそういうヤツじゃないし、良いカラダと叫んでと指定するな。俺には俺の言葉がある。まあよろしく」
そう言って軽く笑顔で会場へ手を振った。
まあ準備万端といった感じ。
そしてアタルが音響係さんのほうをチラリと見てから、言った。
「というわけで『負けない商店街』をラップします! 音響さん! スタート!」
ちょっと攻撃的なロック系のトラック。
エレキギターに乗る商店街の音が少しミスマッチに響く。
でもそこが心のとっかかり、つまりフックになって印象的に耳へ残るように作った。
トラックの時点での反応は上々、よしっ、ここから歌とラップだ。
《フック(翔太)》
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
負けないし、沈まない 輝き続ける商店街
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
勝ち続けてやる 輝き続ける商店街
《アタル》
商店街は不屈で作る、それが続く みんなの明るい声が祝す
カラダは笑い出したいワッハッハ 元気は勿論百パー(100%)だ
商店街は闇を切り裂くカッターだ 美味しい実も熟すし、かつ、開花
カラダも喜ぶ揃ってる衣食住が 店主さんはみんな師匠風(ふう)だ
教えてくれるカラダにいいことを 喜びという名の星が瞬き良い心
ずっと歩いていたい、足が動く この商店街には様々な価値が集う
覚えることができる、多様性 楽しさを僕らに誘う系
商店街は課外授業の宝庫だ 勉強し放題、黒々・ノートは
《フック(翔太)》
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
負けないし、沈まない 輝き続ける商店街
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
勝ち続けてやる 輝き続ける商店街
《紗栄子》
魚も野菜も肉もどんとある 知らないモノは今度買う
私たちは何色にも染まるシャリ 商店街は知識が集まり
上にいろんなネタを乗せていく そして苦難を越えていく
シャリも勿論毎日自分磨き 試合を重ねてどんどん生きたい
期待を持って、進んでいく未来 先に教えの印アリ
先輩である商店街が見守ってくれる だから喜び増える
そしてついにシャリは輝き でもまだまだ続く闘い
私たちは商店街と共に生きる 自分のカラダはしっかり仕切る
≪アタル≫
負けないからな、商店街は 僕たちは強い応援隊だ
≪紗栄子≫
負けないから、商店街は 私たちは強い応援隊だ
《フック(翔太)》
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
勝ち続けてやる 輝き続ける商店街
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
何もかも続き続ける 輝き続ける商店街
そして俺たちはどんどん持ち歌をラップしていった。
ライブをしていると清々しい気持ちになる。
というかすごく気分が良い。
まだ俺が歌で参加する前の曲をアタルがラップすると、何で俺は歌わなかったんだろうと後悔する。
こんな人生になるとは思わなかった。
こんなに人前で歌いたいとなるとは思わなかった。
俺の物語はまだまだ続く。
アタルと紗栄子も俺の物語の最重要人物だ。
ずっと、ずっと、3人でこんなことができればいいな、そんなことを思った。
ライブも終わり、3人で商店街のちょっとお洒落なカフェで、ご飯を食べることにした。
・【商店街でのライブ】
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あれから誹謗中傷の言葉は減った。
あのSNSアカウントに乗せられて悪口を言っていた人もいたみたいで、確かに減った。
でも減っただけだった。
産み出された悪口の流れはそんな簡単には消えないし、そもそももう消えることも無いだろう。
だからここでアタルの最初の言葉が響くんだ。
誹謗中傷は有名になれば誰にでも出てくるモノ、そんなことを言っていた。
もうこれは有名になったからこその試練だと思って、俺も、そして紗栄子も受け入れることにした。
紗栄子は一応、一番の犯人を倒すことができて、満足したみたいだ。
さて、アーティストの人生は物語だ。
できるだけ品行方正にいきたい。
だからってペコペコしていればいいわけじゃない。
それなりの傲慢さだって必要だと思う。
結局は自分らしく。
この塩対応だってある意味、俺のらしさだ。
そこは失わないままで、生きていきたい、が、今はみんなに手を明るく振るわないとなっ!
アタルが叫ぶ。
「僕たちカラダラッパーのライブに来てくれてありがとう! これから商店街のテーマソングを作ったのでラップさせて頂きます!」
紗栄子も堂々と喋る。
「めちゃくちゃ真剣にやるので、よろしくお願いします! もうテカテカの鋼鉄くらい真剣です!」
そこで俺がツッコむ。
「鋼鉄に別に真剣さ感じないから。あとテカテカだと逆にちょっとふざけているみたいだろ。キレキレの刃物でいい」
と言ったところでアタルが、
「翔太も何か意気込み喋って! 良いカラダと叫んで!」
「俺はそういうヤツじゃないし、良いカラダと叫んでと指定するな。俺には俺の言葉がある。まあよろしく」
そう言って軽く笑顔で会場へ手を振った。
まあ準備万端といった感じ。
そしてアタルが音響係さんのほうをチラリと見てから、言った。
「というわけで『負けない商店街』をラップします! 音響さん! スタート!」
ちょっと攻撃的なロック系のトラック。
エレキギターに乗る商店街の音が少しミスマッチに響く。
でもそこが心のとっかかり、つまりフックになって印象的に耳へ残るように作った。
トラックの時点での反応は上々、よしっ、ここから歌とラップだ。
《フック(翔太)》
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
負けないし、沈まない 輝き続ける商店街
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
勝ち続けてやる 輝き続ける商店街
《アタル》
商店街は不屈で作る、それが続く みんなの明るい声が祝す
カラダは笑い出したいワッハッハ 元気は勿論百パー(100%)だ
商店街は闇を切り裂くカッターだ 美味しい実も熟すし、かつ、開花
カラダも喜ぶ揃ってる衣食住が 店主さんはみんな師匠風(ふう)だ
教えてくれるカラダにいいことを 喜びという名の星が瞬き良い心
ずっと歩いていたい、足が動く この商店街には様々な価値が集う
覚えることができる、多様性 楽しさを僕らに誘う系
商店街は課外授業の宝庫だ 勉強し放題、黒々・ノートは
《フック(翔太)》
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
負けないし、沈まない 輝き続ける商店街
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
勝ち続けてやる 輝き続ける商店街
《紗栄子》
魚も野菜も肉もどんとある 知らないモノは今度買う
私たちは何色にも染まるシャリ 商店街は知識が集まり
上にいろんなネタを乗せていく そして苦難を越えていく
シャリも勿論毎日自分磨き 試合を重ねてどんどん生きたい
期待を持って、進んでいく未来 先に教えの印アリ
先輩である商店街が見守ってくれる だから喜び増える
そしてついにシャリは輝き でもまだまだ続く闘い
私たちは商店街と共に生きる 自分のカラダはしっかり仕切る
≪アタル≫
負けないからな、商店街は 僕たちは強い応援隊だ
≪紗栄子≫
負けないから、商店街は 私たちは強い応援隊だ
《フック(翔太)》
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
勝ち続けてやる 輝き続ける商店街
周りがどうなろうが 商店街の価値は消えない
何もかも続き続ける 輝き続ける商店街
そして俺たちはどんどん持ち歌をラップしていった。
ライブをしていると清々しい気持ちになる。
というかすごく気分が良い。
まだ俺が歌で参加する前の曲をアタルがラップすると、何で俺は歌わなかったんだろうと後悔する。
こんな人生になるとは思わなかった。
こんなに人前で歌いたいとなるとは思わなかった。
俺の物語はまだまだ続く。
アタルと紗栄子も俺の物語の最重要人物だ。
ずっと、ずっと、3人でこんなことができればいいな、そんなことを思った。
ライブも終わり、3人で商店街のちょっとお洒落なカフェで、ご飯を食べることにした。
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