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【一緒に曲作り】
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・【一緒に曲作り】
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放課後、俺とアタルと紗栄子で集まって、早速どんな曲を作るか会議をすることになった。
アタルが叫ぶ。
「やっぱり盛り上がるパーティ・チューンを作りたいよね! カラダ桜が満開するような!」
「カラダ桜って何だよ、健康に良い色なのか、ちょっと風邪っぽい色なのか分かんないわ」
「まあ健康だね! 色!」
「何だよ最後に追加した色という台詞。浮いているんだよ」
そんないつもの意味の無い会話を、俺とアタルで積み重ねていると、紗栄子が喋り出した。
「パーティ・チューンは必然的にアガるからダンシング・ナイト!」
「おっ、おぅ……」
なんとなく同意してみたが、イマイチ分からない。
ここはちゃんと言うか。
「紗栄子、普通に喋ってくれないか、何でそんな変な言い回しをするんだ?」
「変じゃない! 全く事変じゃない!」
紗栄子はそう言って首をブンブン横に振った。
いやでも、
「特に俺に対してそれが顕著に出るじゃないか、正直よく分かんないんだがっ」
「ショータは分かんなくていいのっ! テストで0点とってなさい!」
プリプリと怒っているように紗栄子がそう言うと、アタルが
「でもカラダのテストは百点満開だねっ、花見カラダ見、万々歳だね」
「いやアタルも意味分かんなくなってる!」
この二人と会話するのは大変だな……。
俺は話を本筋に戻して、
「とにかくパーティ・チューンは決定として、あとはどうする? メッセージ性強いヤツも作っておくか」
すると、アタルも同調するように、頷きながら、
「メッセージ性はそうだね、紗栄子ちゃんは寿司だよね?」
「まあそういう感じでやっていく、ゴーイング・マイウェイ」
紗栄子の台詞をしっかり聞いてからアタルが、
「じゃあ健康がテーマがいいんじゃないかなぁ」
そもそも俺、寿司が健康食だとも思わないんだけどな。
野菜とかのほうが健康食っぽいけども。
まあそれ言い出したら、変なカラダで言う世界平和って何、って話だからまあいいか。
そんなことを考えていると、紗栄子が言った。
「アタルくん、ショータ、私、健康でいいと思う! 人間の元気の素だから!」
それを聞いて、俺は言う。
「まあそんなに曲数もできないだろうし、新曲はこの二曲でいいか」
俺は早速スマホを取り出して、曲作りアプリを起動し、イメージでコードを割り振り始めた。
そのタイミングでアタルは立ち上がり、何だろうと思うと、
「ちょっとお手洗いに行ってきます!」
と言って、水兵さんの敬礼のようなポーズをして、そのポーズのまま走り出した。
いや腕は普通に振って走れよ。
敬礼のようなポーズで動き出したら逆に失礼だろ。
さて、俺と紗栄子と二人っきりになってしまった。
ちょっと気まずいなぁ。
「ショータ?」
何故かちょっと甘ったるい声で俺に話し掛けてきた紗栄子。
一体どうしたのだろうか。
「ん、何だよ」
「久しぶりだね、五十億年ぶりくらい? こうやって二人で会話するの」
「地球が始まっているのか始まっていないかも分からないほど前じゃないだろ」
何かあって俺の名前を呼んだんだろうけども、その後は妙にモジモジしているだけでなかなか話そうとしない。
言いにくいことでもあるのだろうか。
それこそこんな状況じゃ気まずいので、俺が会話を振ることにした。
「紗栄子ってラップ好きだったんだ、意外だな」
「あっ、えっと、うん、ちょっと勉強したんだ……大学院で研究みたいな感じ」
「まだ大学院の全貌見えていないだろ、小学五年生なんだから。お父さん元気? 紗栄子の寿司屋のお父さん、だいぶヨボヨボだけども」
「うん、お父さんは物心ついた頃からヨボヨボだけども、昔の写真をお母さんから見せてもらったら、その時から既にヨボヨボだから大丈夫」
筋金入りのヨボヨボなんだ。
まあ実際まだ若いだろうから、それでももうヨボヨボなんだから、そうか。
……相変わらず紗栄子はモジモジしていて、何なら顔が赤いくらいだ。
「何か、風邪引いてるのか? 疲れているなら休んだほういいぞ」
そう俺が言うと今度は耳まで真っ赤にして、こう言った。
「赤く、なってる? 作りたてのリンゴ飴くらい、赤い?」
「作りたてでも赤さは変わらないが、すごく赤いぞ」
何でこんなに赤いんだろう、と思いつつ、俺はアタルが早く来ないかなと待っていると、紗栄子はポツリとこう呟いた。
「そっか、やっぱり、そうだよね……ショータだもん……」
そう言いながら俯いた。
でも何だか笑っているみたいだ。
何だろう、すごく気味が悪い。
早くアタル帰ってこないかな、と思ったその時だった。
「あのショータ!」
急に焦っている様に、俺の肩を掴んだ紗栄子。
俺はつい『わっ』と驚いた時に上げる声を漏らした。
俺は『わっ』とか『うっ』とか言いがちだな。
「私! あのね! いつも変な言い回ししてゴメン!」
掴んだ肩をバッと離しながら、そう言った紗栄子。
いや。
「……そんなことかよ、急にそんなことを謝ったのかよ」
でも何か怖いことじゃなくて、ホッとしていると、
「ショータの前では今までずっと素直になれなかったけども!」
……えっ?
「私! ショータのこと好き! 大好き!」
……え……。
「ラップだって、ショータがアタルくんとユニットを組んだから一生懸命勉強したんだ! 最近はちょっと一人でいろいろメモして考えたりしていたんだ!」
……嘘だ……。
「ラップできれば共通点できるかなと思って! だから! あの! 私と付き合って下さい!」
……俺の相方のアタルが、お手洗いに行っている間に、告白だと……!
なんてファンキーなヤツなんだ! というかっ! えっ? 告白? 俺に? 嘘っ!
「いやいやいや! 俺に告白なんてなんでだよ!」
「いやだってずっと子供の頃から好きだったし!」
「そんなん……全然分かんなかった……」
「私もショータの前だと変な言い回ししちゃって、ゴメンなさい」
いや変な言い回しのほうが何か嫌だろ。
でも照れ隠しみたいなもんだったようだ。
う~、何か俺まで顔赤くなっていないか、大丈夫か……。
「あの、いきなり、そう言われても俺、分かんないからさ、とりあえず、改めて友達からってことでいいか?」
もしかしたら逃げかもしれないけども、今はこう言うしか方法が見つからなかった。
紗栄子が俺のこと好き? いややっぱり全然考えられないわ。
でも俺は別に紗栄子のこと嫌いではないし、変な言い回しが苦手だったけども、理由も種明かしされたし。
だから、一旦、これで、収まってくれ。
紗栄子はちょっと考えるような顔をしたが、すぐに笑顔になって俺の目を見ながら、
「分かった! まずは友達から! 改めてよろしくね!」
そう言って手を出したので、俺は恥ずかしさを抑え、握手することにした。
その手はとても温かくて柔らかくて、今の紗栄子の表情そのものだった……その時!
急に強く手を握られて、
「毎日よろしくね」
そう言って怪しく笑った紗栄子。
いや”毎日よろしくね”ってどういう意味だ。
その強い握りも、今の紗栄子の不気味な表情そのものな感じで、ちょっと怖くなった。
一体”毎日よろしくね”って、本当にどういう意味なんだ。
そんなこんなでアタルが戻ってきて、すぐに、
「めっちゃ長いオシッコが出たー!」
オシッコは長さじゃないし、女子がいる前でそんな発言をするな。
アタルは続ける。
「カラダも有難うって感じの気分になったし、完全無欠状態、もはや完全無料だね!」
いやもう全然意味が分からない。
アタルが戻ってくるとすぐに紗栄子は手を離し、そしてこんなことを言った。
「パーティ・チューンと健康テーマにした曲と、あと、好きなことをテーマにした曲も作らない?」
好きなこと、って、それ、好きな人じゃ……と思った時、俺は急に心臓がバクバクいい始めた。
いやいやいや、そんなこと恥ずかしいよ、恥ずかしいよ、紗栄子。
でも何故か、ちょっと聞きたい俺もいて……。
何だ俺! 急にどうした俺!
アタルは俺の気も知らず、大きな声で叫んだ。
「いいね! 僕もカラダ以外に好きなこともあるんだよなぁ!」
「じゃあ決まりね! じゃあその三曲は私も参加するから!」
そう言って俺のほうを見た紗栄子は、ウィンクをしてきた。
いや、何か、すごいな……急にすごいビッグ・ウェーブだな。
これから俺はどうなってしまうのだろうか。
・【一緒に曲作り】
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放課後、俺とアタルと紗栄子で集まって、早速どんな曲を作るか会議をすることになった。
アタルが叫ぶ。
「やっぱり盛り上がるパーティ・チューンを作りたいよね! カラダ桜が満開するような!」
「カラダ桜って何だよ、健康に良い色なのか、ちょっと風邪っぽい色なのか分かんないわ」
「まあ健康だね! 色!」
「何だよ最後に追加した色という台詞。浮いているんだよ」
そんないつもの意味の無い会話を、俺とアタルで積み重ねていると、紗栄子が喋り出した。
「パーティ・チューンは必然的にアガるからダンシング・ナイト!」
「おっ、おぅ……」
なんとなく同意してみたが、イマイチ分からない。
ここはちゃんと言うか。
「紗栄子、普通に喋ってくれないか、何でそんな変な言い回しをするんだ?」
「変じゃない! 全く事変じゃない!」
紗栄子はそう言って首をブンブン横に振った。
いやでも、
「特に俺に対してそれが顕著に出るじゃないか、正直よく分かんないんだがっ」
「ショータは分かんなくていいのっ! テストで0点とってなさい!」
プリプリと怒っているように紗栄子がそう言うと、アタルが
「でもカラダのテストは百点満開だねっ、花見カラダ見、万々歳だね」
「いやアタルも意味分かんなくなってる!」
この二人と会話するのは大変だな……。
俺は話を本筋に戻して、
「とにかくパーティ・チューンは決定として、あとはどうする? メッセージ性強いヤツも作っておくか」
すると、アタルも同調するように、頷きながら、
「メッセージ性はそうだね、紗栄子ちゃんは寿司だよね?」
「まあそういう感じでやっていく、ゴーイング・マイウェイ」
紗栄子の台詞をしっかり聞いてからアタルが、
「じゃあ健康がテーマがいいんじゃないかなぁ」
そもそも俺、寿司が健康食だとも思わないんだけどな。
野菜とかのほうが健康食っぽいけども。
まあそれ言い出したら、変なカラダで言う世界平和って何、って話だからまあいいか。
そんなことを考えていると、紗栄子が言った。
「アタルくん、ショータ、私、健康でいいと思う! 人間の元気の素だから!」
それを聞いて、俺は言う。
「まあそんなに曲数もできないだろうし、新曲はこの二曲でいいか」
俺は早速スマホを取り出して、曲作りアプリを起動し、イメージでコードを割り振り始めた。
そのタイミングでアタルは立ち上がり、何だろうと思うと、
「ちょっとお手洗いに行ってきます!」
と言って、水兵さんの敬礼のようなポーズをして、そのポーズのまま走り出した。
いや腕は普通に振って走れよ。
敬礼のようなポーズで動き出したら逆に失礼だろ。
さて、俺と紗栄子と二人っきりになってしまった。
ちょっと気まずいなぁ。
「ショータ?」
何故かちょっと甘ったるい声で俺に話し掛けてきた紗栄子。
一体どうしたのだろうか。
「ん、何だよ」
「久しぶりだね、五十億年ぶりくらい? こうやって二人で会話するの」
「地球が始まっているのか始まっていないかも分からないほど前じゃないだろ」
何かあって俺の名前を呼んだんだろうけども、その後は妙にモジモジしているだけでなかなか話そうとしない。
言いにくいことでもあるのだろうか。
それこそこんな状況じゃ気まずいので、俺が会話を振ることにした。
「紗栄子ってラップ好きだったんだ、意外だな」
「あっ、えっと、うん、ちょっと勉強したんだ……大学院で研究みたいな感じ」
「まだ大学院の全貌見えていないだろ、小学五年生なんだから。お父さん元気? 紗栄子の寿司屋のお父さん、だいぶヨボヨボだけども」
「うん、お父さんは物心ついた頃からヨボヨボだけども、昔の写真をお母さんから見せてもらったら、その時から既にヨボヨボだから大丈夫」
筋金入りのヨボヨボなんだ。
まあ実際まだ若いだろうから、それでももうヨボヨボなんだから、そうか。
……相変わらず紗栄子はモジモジしていて、何なら顔が赤いくらいだ。
「何か、風邪引いてるのか? 疲れているなら休んだほういいぞ」
そう俺が言うと今度は耳まで真っ赤にして、こう言った。
「赤く、なってる? 作りたてのリンゴ飴くらい、赤い?」
「作りたてでも赤さは変わらないが、すごく赤いぞ」
何でこんなに赤いんだろう、と思いつつ、俺はアタルが早く来ないかなと待っていると、紗栄子はポツリとこう呟いた。
「そっか、やっぱり、そうだよね……ショータだもん……」
そう言いながら俯いた。
でも何だか笑っているみたいだ。
何だろう、すごく気味が悪い。
早くアタル帰ってこないかな、と思ったその時だった。
「あのショータ!」
急に焦っている様に、俺の肩を掴んだ紗栄子。
俺はつい『わっ』と驚いた時に上げる声を漏らした。
俺は『わっ』とか『うっ』とか言いがちだな。
「私! あのね! いつも変な言い回ししてゴメン!」
掴んだ肩をバッと離しながら、そう言った紗栄子。
いや。
「……そんなことかよ、急にそんなことを謝ったのかよ」
でも何か怖いことじゃなくて、ホッとしていると、
「ショータの前では今までずっと素直になれなかったけども!」
……えっ?
「私! ショータのこと好き! 大好き!」
……え……。
「ラップだって、ショータがアタルくんとユニットを組んだから一生懸命勉強したんだ! 最近はちょっと一人でいろいろメモして考えたりしていたんだ!」
……嘘だ……。
「ラップできれば共通点できるかなと思って! だから! あの! 私と付き合って下さい!」
……俺の相方のアタルが、お手洗いに行っている間に、告白だと……!
なんてファンキーなヤツなんだ! というかっ! えっ? 告白? 俺に? 嘘っ!
「いやいやいや! 俺に告白なんてなんでだよ!」
「いやだってずっと子供の頃から好きだったし!」
「そんなん……全然分かんなかった……」
「私もショータの前だと変な言い回ししちゃって、ゴメンなさい」
いや変な言い回しのほうが何か嫌だろ。
でも照れ隠しみたいなもんだったようだ。
う~、何か俺まで顔赤くなっていないか、大丈夫か……。
「あの、いきなり、そう言われても俺、分かんないからさ、とりあえず、改めて友達からってことでいいか?」
もしかしたら逃げかもしれないけども、今はこう言うしか方法が見つからなかった。
紗栄子が俺のこと好き? いややっぱり全然考えられないわ。
でも俺は別に紗栄子のこと嫌いではないし、変な言い回しが苦手だったけども、理由も種明かしされたし。
だから、一旦、これで、収まってくれ。
紗栄子はちょっと考えるような顔をしたが、すぐに笑顔になって俺の目を見ながら、
「分かった! まずは友達から! 改めてよろしくね!」
そう言って手を出したので、俺は恥ずかしさを抑え、握手することにした。
その手はとても温かくて柔らかくて、今の紗栄子の表情そのものだった……その時!
急に強く手を握られて、
「毎日よろしくね」
そう言って怪しく笑った紗栄子。
いや”毎日よろしくね”ってどういう意味だ。
その強い握りも、今の紗栄子の不気味な表情そのものな感じで、ちょっと怖くなった。
一体”毎日よろしくね”って、本当にどういう意味なんだ。
そんなこんなでアタルが戻ってきて、すぐに、
「めっちゃ長いオシッコが出たー!」
オシッコは長さじゃないし、女子がいる前でそんな発言をするな。
アタルは続ける。
「カラダも有難うって感じの気分になったし、完全無欠状態、もはや完全無料だね!」
いやもう全然意味が分からない。
アタルが戻ってくるとすぐに紗栄子は手を離し、そしてこんなことを言った。
「パーティ・チューンと健康テーマにした曲と、あと、好きなことをテーマにした曲も作らない?」
好きなこと、って、それ、好きな人じゃ……と思った時、俺は急に心臓がバクバクいい始めた。
いやいやいや、そんなこと恥ずかしいよ、恥ずかしいよ、紗栄子。
でも何故か、ちょっと聞きたい俺もいて……。
何だ俺! 急にどうした俺!
アタルは俺の気も知らず、大きな声で叫んだ。
「いいね! 僕もカラダ以外に好きなこともあるんだよなぁ!」
「じゃあ決まりね! じゃあその三曲は私も参加するから!」
そう言って俺のほうを見た紗栄子は、ウィンクをしてきた。
いや、何か、すごいな……急にすごいビッグ・ウェーブだな。
これから俺はどうなってしまうのだろうか。
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