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次の日私はロイズ伯爵邸へとやってきていました。

私の親友であるソフィアにお茶会に誘われていたからでした。

この日はもう一人の親友であるリーゼと共にレイス伯爵邸の庭園で美しい花々を眺めながら、雑談に花を咲かせていました。

二人とは貴族学院時代からの知り合いで嫁いでからも変わらずに仲良くしており、二人とはよくこうしてお茶会を催していました。

そして話題はあの人(ユーゲルス)の事になりました。

リーゼが私に言います。

「やっぱりさ、アイツとは絶対に別れた方がいいよ。」

ソフィアもうんうんと頷きながら言いました。

「同感、アイツは本当にヤバいわよ。」

私は言葉を濁しながら二人に言います。

「うん、あの人は厳しいからね。」

リーゼが私に言います。

「厳しいとかそういうレベルじゃないでしょ?文字通り雷を落とされたんでしょ?」

私がリーゼに言います。

「うん、このまえまたそれで倒れちゃって。」

ソフィアも私に言います。

「電撃を妻に食らわせる男なんてヤバすぎるって。」

リーゼが私に言います。

「だってレイラ全然悪くないでしょ?」

ソフィアも私に言います。

「そうだよ、アイツがいきなりレイラを王宮に呼びつけておいて自分は呼びつけた事をすかっり忘れてそのまま屋敷に帰っちゃったんでしょ。それなのにアイツは屋敷で自分が帰った時になぜ出迎えをしないんだって激高してレイラに電撃食わされたんでしょ?」

リーゼが言いました。

「自分が命令を出しといてそれを忘れたうえに、逆上してレイラに電撃浴びせるとかヤバいとしか言えないわ。」

ソフィアが言いました。

「本当よね。なんであんなのが公爵やってるんだろう。」

私がソフィアに言いました。

「ユーゲルスの父親である前ルイホルム子爵であるマルタス様が魔道具の開発者だってのが大きいかな?ユーゲルスが子爵から公爵にあがれたのもマルタス様の功績があるからだと思うし。」

リーゼが私に言いました。

「昔は魔力を測ったり魔法を覚えたりするのはとても大変だったらしからね。今でこそ魔法はありふれたものになってるけど。」

ソフィアが私に尋ねました。

「だったらマルタス様の爵位をあげてあげれば良かったのに。」

私がソフィアに言いました。

「マルタス様は公爵の爵位を貰う前に亡くなってしまったのよ。それで代わりにユーゲルスを子爵から公爵に上げてもらったってわけ?」

リーゼが私に言いました。

「アイツの御父上であるマルタス様がすごいのであってアイツ自身はクズよクズ。私さアイツと3年の時にクラスが一緒だったじゃない、本当に最低の奴だったわよ。すぐにキレるし、ほぼ毎日大声で怒鳴り散らして暴れ回ってたわ。同じクラスだった1年間は本当に地獄としか言いようがなかったわ。」

ソフィアがリーゼに言いました。

「ああそう言えばよく愚痴を言ってたね。」

「よくレイラがあんなのと一緒にいれらると思うのよね。」

私がリーゼに言いました。

「あの人から縁談の申し込みがあったの。」

リーゼが私に尋ねました。

「でも男爵様からは止められなかったの?」

リーゼのいう男爵様というのは我が父のボルス男爵の事です。

私はボルス男爵家の娘であり、あの人が私の18の時に縁談の申し込みをしてきてそのまま結婚したんです。

私がリーゼに言います。

「お父様からは止められたわ。ボルス男爵家の事なんて考えなくていいから。とにかくアイツだけはやめとけって。でもお父様のお役に立ちたかっし、あの人もみんなが言うほど悪い人だと思えなかったから。」

「でも違ったでしょ?」

「うん、リーゼが忠告してくれた通りだった。」

リーゼが私に言いました。

「だから言ったでしょ。アイツだけはやめとけって。」

私がリーゼに返します。

「うん、ごめんね。再三忠告してくれたのに。」

リーゼが私に言いました。

「いやそんな事は別にいいのよ。問題はこれからどうするかよ。あんな奴のそばにいたらレイラあいつに何されるか分かったもんじゃないでしょ。今晩にでも逃げた方がいいと思うわ。」




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