(完結)お荷物聖女と言われ追放されましたが、真のお荷物は追放した王太子達だったようです

しまうま弁当

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優秀なアニア

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パルシス伯爵が国王に言いました。

「お待ちください国王様?これは我々だけの責任ではありません。国王様だって大賛成されたんですから当然責任はあるでしょう!!」

国王がパルシス伯爵に言いました。

「うるさい、全部お前達の責任だ。ワシはお前達に騙されただけなんだ。」

パルシス伯爵が国王に言いました。

「ふざけないでください!!!ちゃんとアニアを追放していいかとお尋ねしましたよね?国王様も大賛成されていたではありませんか?我々とて国王様が反対されたら、アニアを追放などしませんでしたよ。」

バイルが国王に言いました。

「そうです。父上がいいと言ったからアニアを追放したんです。だから俺もリゼルも悪くありません。悪いのは全て父上です。」

国王が3人に言いました。

「ええい!!やかましい!!魔法石の常識すら知らなかったお前達が偉そうに口答えするんじゃない!!リヒテル王国のお荷物揃いのくせに大口ばかり叩きおって!!少しは責任を感じたらどうなんだ?」

パルシス伯爵が国王に言いました。

「魔法石の常識を知らなかったのは国王様も同じでしょうが!!自分の出した決断の責任も取らないとは、ほとほと呆れるわ。国王の方がよほど王国のお荷物でしょうが!!」

「王国のお荷物なのはお前たちだ!!」

「いいやお荷物なのは国王だ!!」

外交交渉の場であるにも関わらず、国王と王太子やパルシス伯爵達は大喧嘩を始めたのだった。

この様子を他の国の担当者は呆れて見ているのだった。

「見苦しい限りだな。仮にも交渉の場だぞ。もう少し場所を弁えたらどうなのだ?」

「大方、アニア様が調整役を果たされていたのではないか?」

「なるほど、アニア様がいなくなりこの醜態というわけですか。」

「思い返してみれば交渉窓口はいつもアニア様でしたな。まったくつくづく愚かな連中ですな。」

「そういえばクライン殿はどうされたのだろうな?」

「そうですな、いつもなら真っ先にいらっしゃるのに。」

すると会場に何人かが顔を下に向けた状態で入ってきたのでした。

その中の一人はクラインでした。

クラインがベスタール帝国の担当者として会場にやってきたのだった。

クラインが他の国の担当者に言いました。

「みなさま?会議に遅れてしまい、申し訳ございません。」

他の国の担当者がクラインに言いました。

「別に問題ありませんでしたよ。リヒテル王国の国王達が醜態をさらしただけでしたからな。アニア様を追放してしまったらしいのです。」

クラインが他の国の担当者に言いました。

「実はその事で皆さまにお話しがございます。」
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