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固まるリゼラ
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リゼラがその担当者に尋ねた。
「あのう??これは何ですか??」
その担当者がリゼラに言いました。
「その魔法石にはまだ恩恵が付与されておらぬのだ。さあ早く始めてくれ。」
リゼラは再び固まってしまうのでした。
そして何もできないまま再びその担当者に尋ねたのでした。
「あのう??恩恵の付与というのは何ですか??」
その担当者がリゼラに言いました。
「リゼラ殿はさっきから何を言っておるのだ?魔法石はただ採掘された状態では魔法を引き出す事はできん。魔法石に女神イリエス様からの恩恵の付与がされて魔法石として使用できるのだ。それ故に魔法石への恩恵の付与は聖女が起こす最大の奇跡と呼ばれておるのだろうが。リゼラ殿がアニア様よりもすごい聖女であるというのなら、当然魔法石に恩恵を付与する事もできるのであろう??ふざけてないで早く始めてくれ。」
リゼラは驚いた様子でその担当者に尋ねました。
「魔法石ってそのままじゃ使えないんですか?聖女が魔法石を使えるようにしていたんですか?」
その担当者がリゼラに尋ねました。
「リゼラ殿?冗談抜きで知らなかったのか??」
リゼラは笑顔で言いました。
「はい、全然知りませんでした。」
その担当者が呆れた様子でリゼラに言いました。
「はあー。これはもう試す必要はなさそうだな。魔法石の恩恵の付与は聖女の中で最重要の仕事だ。リゼラ殿は聖女見習いであるにも関わらず、それを知らなかったというのは現時点で聖女になる資格があるとは到底思えぬ。」
「もう一度やらせてください。」
別の国の担当者が言った。
「不要であろう。あまり言いたくはないがリゼラ殿は性格にも問題があると聞いている。聖堂の者達から聞いた話ではリゼラ殿は自分勝手でわがままな性格だと聞いたぞ。」
リゼラが尋ねました。
「聖堂長様がそんな事を言われたんですか?」
「いや聖堂長は君の事を真面目な人間だと言っていたよ。だが同じ聖堂のシスター達に話を聞いたら君の評判は最悪だったよ。君は聖堂長がいる前でしか掃除や礼拝などをしていなかったそうじゃないか。聖堂長がいない所では聖女見習いがやるべき聖堂の仕事を全て他の人間に押し付けていたというではないか。心当たりがあるだろう??」
リゼラは返答に困ってしまうのでした。
「そ、それは??」
担当者がリゼラに言いました。
「聖女というのは能力だけの問題ではないのだ。人としても優れていなければな。アニア様は真面目で気配りができる人間だ。誰にでも分け隔てなく接する事ができてまさしく聖女の地位にふさわしいと言えるだろう。だがリゼラ殿は人によって態度を変える。そんな者を聖女にする事などとてもではないができん。リゼラ殿?聖女になりたいと思うならばまずアニア様を見習って人としての魅力を磨かれるべきであろう。」
リゼラが残念そうに言いました。
「そんなー。」
一方の国王達はポカーンとしていました。
一体何の話をしているんだという顔でした。
「あのう??これは何ですか??」
その担当者がリゼラに言いました。
「その魔法石にはまだ恩恵が付与されておらぬのだ。さあ早く始めてくれ。」
リゼラは再び固まってしまうのでした。
そして何もできないまま再びその担当者に尋ねたのでした。
「あのう??恩恵の付与というのは何ですか??」
その担当者がリゼラに言いました。
「リゼラ殿はさっきから何を言っておるのだ?魔法石はただ採掘された状態では魔法を引き出す事はできん。魔法石に女神イリエス様からの恩恵の付与がされて魔法石として使用できるのだ。それ故に魔法石への恩恵の付与は聖女が起こす最大の奇跡と呼ばれておるのだろうが。リゼラ殿がアニア様よりもすごい聖女であるというのなら、当然魔法石に恩恵を付与する事もできるのであろう??ふざけてないで早く始めてくれ。」
リゼラは驚いた様子でその担当者に尋ねました。
「魔法石ってそのままじゃ使えないんですか?聖女が魔法石を使えるようにしていたんですか?」
その担当者がリゼラに尋ねました。
「リゼラ殿?冗談抜きで知らなかったのか??」
リゼラは笑顔で言いました。
「はい、全然知りませんでした。」
その担当者が呆れた様子でリゼラに言いました。
「はあー。これはもう試す必要はなさそうだな。魔法石の恩恵の付与は聖女の中で最重要の仕事だ。リゼラ殿は聖女見習いであるにも関わらず、それを知らなかったというのは現時点で聖女になる資格があるとは到底思えぬ。」
「もう一度やらせてください。」
別の国の担当者が言った。
「不要であろう。あまり言いたくはないがリゼラ殿は性格にも問題があると聞いている。聖堂の者達から聞いた話ではリゼラ殿は自分勝手でわがままな性格だと聞いたぞ。」
リゼラが尋ねました。
「聖堂長様がそんな事を言われたんですか?」
「いや聖堂長は君の事を真面目な人間だと言っていたよ。だが同じ聖堂のシスター達に話を聞いたら君の評判は最悪だったよ。君は聖堂長がいる前でしか掃除や礼拝などをしていなかったそうじゃないか。聖堂長がいない所では聖女見習いがやるべき聖堂の仕事を全て他の人間に押し付けていたというではないか。心当たりがあるだろう??」
リゼラは返答に困ってしまうのでした。
「そ、それは??」
担当者がリゼラに言いました。
「聖女というのは能力だけの問題ではないのだ。人としても優れていなければな。アニア様は真面目で気配りができる人間だ。誰にでも分け隔てなく接する事ができてまさしく聖女の地位にふさわしいと言えるだろう。だがリゼラ殿は人によって態度を変える。そんな者を聖女にする事などとてもではないができん。リゼラ殿?聖女になりたいと思うならばまずアニア様を見習って人としての魅力を磨かれるべきであろう。」
リゼラが残念そうに言いました。
「そんなー。」
一方の国王達はポカーンとしていました。
一体何の話をしているんだという顔でした。
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