(完結)お荷物聖女と言われ追放されましたが、真のお荷物は追放した王太子達だったようです

しまうま弁当

文字の大きさ
13 / 25

一方のバイル王太子達は01

しおりを挟む
一方その頃 リヒテル王国の王宮の大広間ではバイル王太子や国王やリゼル達が話をしていました。

バイルが国王に尋ねた。

「父上??アニアが使っていた屋敷に置いてあった大量の魔法石はなんだったのでしょうか?」

国王が怒った様子でバイルに言った。

「分からんが、あのアニアがきっとアホな事をしていたのだろうよ。置いてあった魔法石は全部商人達に渡しておいた。ふん!!お荷物聖女のアニアめ、よくもお荷物聖女の分際でこの余を騙してくれたものだ。全くとんでもない量の魔法石を屋敷に持ち込みおって。最後までお荷物な女だったな。」

パルシス伯爵が国王に言った。

「国王様、不出来な娘で申し訳ございません。」

バイルが国王に言った。

「父上?今はあのお荷物聖女のアニアがいなくなった事を喜びましょう。」

国王がバイルに言った。

「それもそうだな。ではこれから宴を始めるとしよう。」

バイルが国王に尋ねた。

「宴?」

国王がバイルに言った。

「バイルとリゼラの婚約とリゼラの聖女への就任を祝して宴を用意したのだ。」

パルシス伯爵が国王に言った。

「国王様、まだリゼラは聖女になっておりませんが?」

国王がパルシス伯爵に言った。

「前祝いだ。リゼラが聖女になれるに決まっているからな。だから前祝いで盛大に祝う事に決めたのだ。」

パルシス伯爵が国王に言った。

「おお!国王様ありがとうございます。」

国王が使用人達に言った。

「よし宴の始まりじゃ。すぐにここに料理を持て。」

しかしその国王の命令が実行される事はありませんでした。

しばらくして使用人たちが大広間に謝りにやってきた。

「国王様、申し訳ありません。少々調理に手間取っておりまして。」

国王は使用人達を責め立てました。

「なんだと?なんでさっさと料理を運んでこんのだ。」

使用人が国王に言いました。

「国王様?突然宴を始めると言われても料理がすぐにできる訳ではありません。下準備などの都合もありますので前もって知らせて頂かないと。」

国王が使用人に言いました。

「うるさい、そんなもんパッパッとできるだろうが。余に仕える使用人ならそれぐらいやれ。」

バイルの父親であるリヒテル国王はバイルと同等かそれ以上に頭が残念な人物でした。

パルシス伯爵が国王に言った。

「国王様?別に構いません、少しぐらいでしたら待ちます。じきに料理が出てくるでしょう。」

だがどれだけ待っても料理がリゼル達が待つ大広間に運ばれてくる事はありませんでした。

バイルが国王に言った。

「父上、おなかが減りました。」

リゼラがおなかを空かしながらバイルに言いました。

「バイル様、おなかが減りました。」

国王が激怒しながら使用人達に言いました。

「ふざけるな!!一体いつまで待たせるつもりだ!!」

使用人の一人が国王に言った。

「申し訳ございません。それが調理に取りかかろうとしたのですが、調理用の魔道具が一斉に故障してしまいまして。」

国王がその使用人に言いました。

「魔道具ぐらいちゃんと準備しておけ!!全く!!いつになったら料理が食えるんだ??」

使用人が国王に言いました。

「国王様、申し訳ありませんが、調理用の魔道具が使えないとなると、薪を大量に調達せねばなりませんので今回の宴は諦めてもらえませんでしょうか?」

国王が怒りながら使用人に言いました。

「宴を諦めろだと??そんな事できるわけないだろうが!!」

その使用人が国王に言いました。

「それでしたら国王様??簡素な料理でしたらすぐに準備できますが??」

国王が激怒して使用人に言ました。

「ふざけるな国王である余が粗末な料理を食べろとでも言う気か!!」

バイルもその使用人に言いました。

「父上の言う通り。王族である俺達は着る物を住む場所も食べる物も全てが最上級でなければならないんだ。下民が食べるような粗末な料理を食べる事なんて断じてあり得ない!!」

国王は最上級の料理をすぐに作るように使用人達に命令したが、だが結局国王とバイルとリゼラ達は何も食べる事ができずに国際会議が開かれるトロイラント公国に出発する羽目になったのだった。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約破棄をされ、父に追放まで言われた私は、むしろ喜んで出て行きます! ~家を出る時に一緒に来てくれた執事の溺愛が始まりました~

ゆうき
恋愛
男爵家の次女として生まれたシエルは、姉と妹に比べて平凡だからという理由で、父親や姉妹からバカにされ、虐げられる生活を送っていた。 そんな生活に嫌気がさしたシエルは、とある計画を考えつく。それは、婚約者に社交界で婚約を破棄してもらい、その責任を取って家を出て、自由を手に入れるというものだった。 シエルの専属の執事であるラルフや、幼い頃から実の兄のように親しくしてくれていた婚約者の協力の元、シエルは無事に婚約を破棄され、父親に見捨てられて家を出ることになった。 ラルフも一緒に来てくれることとなり、これで念願の自由を手に入れたシエル。しかし、シエルにはどこにも行くあてはなかった。 それをラルフに伝えると、隣の国にあるラルフの故郷に行こうと提案される。 それを承諾したシエルは、これからの自由で幸せな日々を手に入れられると胸を躍らせていたが、その幸せは家族によって邪魔をされてしまう。 なんと、家族はシエルとラルフを広大な湖に捨て、自らの手を汚さずに二人を亡き者にしようとしていた―― ☆誤字脱字が多いですが、見つけ次第直しますのでご了承ください☆ ☆全文字はだいたい14万文字になっています☆ ☆完結まで予約済みなので、エタることはありません!☆

聖女アマリア ~喜んで、婚約破棄を承ります。

青の雀
恋愛
公爵令嬢アマリアは、15歳の誕生日の翌日、前世の記憶を思い出す。 婚約者である王太子エドモンドから、18歳の学園の卒業パーティで王太子妃の座を狙った男爵令嬢リリカからの告発を真に受け、冤罪で断罪、婚約破棄され公開処刑されてしまう記憶であった。 王太子エドモンドと学園から逃げるため、留学することに。隣国へ留学したアマリアは、聖女に認定され、覚醒する。そこで隣国の皇太子から求婚されるが、アマリアには、エドモンドという婚約者がいるため、返事に窮す。

召喚聖女に嫌われた召喚娘

ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。 どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。

「僕より強い奴は気に入らない」と殿下に言われて力を抑えていたら婚約破棄されました。そろそろ本気出してもよろしいですよね?

今川幸乃
恋愛
ライツ王国の聖女イレーネは「もっといい聖女を見つけた」と言われ、王太子のボルグに聖女を解任されて婚約も破棄されてしまう。 しかしイレーネの力が弱かったのは依然王子が「僕より強い奴は気に入らない」と言ったせいで力を抑えていたせいであった。 その後賊に襲われたイレーネは辺境伯の嫡子オーウェンに助けられ、辺境伯の館に迎えられて伯爵一族並みの厚遇を受ける。 一方ボルグは当初は新しく迎えた聖女レイシャとしばらくは楽しく過ごすが、イレーネの加護を失った王国には綻びが出始め、隣国オーランド帝国の影が忍び寄るのであった。

【完結】女王と婚約破棄して義妹を選んだ公爵には、痛い目を見てもらいます。女王の私は田舎でのんびりするので、よろしくお願いしますね。

五月ふう
恋愛
「シアラ。お前とは婚約破棄させてもらう。」 オークリィ公爵がシアラ女王に婚約破棄を要求したのは、結婚式の一週間前のことだった。 シアラからオークリィを奪ったのは、妹のボニー。彼女はシアラが苦しんでいる姿を見て、楽しそうに笑う。 ここは南の小国ルカドル国。シアラは御年25歳。 彼女には前世の記憶があった。 (どうなってるのよ?!)   ルカドル国は現在、崩壊の危機にある。女王にも関わらず、彼女に使える使用人は二人だけ。賃金が払えないからと、他のものは皆解雇されていた。 (貧乏女王に転生するなんて、、、。) 婚約破棄された女王シアラは、頭を抱えた。前世で散々な目にあった彼女は、今回こそは幸せになりたいと強く望んでいる。 (ひどすぎるよ、、、神様。金髪碧眼の、誰からも愛されるお姫様に転生させてって言ったじゃないですか、、、。) 幸せになれなかった前世の分を取り返すため、女王シアラは全力でのんびりしようと心に決めた。 最低な元婚約者も、継妹も知ったこっちゃない。 (もう婚約破棄なんてされずに、幸せに過ごすんだーー。)

婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

ゆうゆう
恋愛
貴様とは婚約破棄だ! 追放され馬車で国外れの修道院に送られるはずが…

〖完結〗役立たずの聖女なので、あなた達を救うつもりはありません。

藍川みいな
恋愛
ある日私は、銀貨一枚でスコフィールド伯爵に買われた。母は私を、喜んで売り飛ばした。 伯爵は私を養子にし、仕えている公爵のご子息の治療をするように命じた。私には不思議な力があり、それは聖女の力だった。 セイバン公爵家のご子息であるオルガ様は、魔物に負わされた傷がもとでずっと寝たきり。 そんなオルガ様の傷の治療をしたことで、セイバン公爵に息子と結婚して欲しいと言われ、私は婚約者となったのだが……オルガ様は、他の令嬢に心を奪われ、婚約破棄をされてしまった。彼の傷は、完治していないのに…… 婚約破棄をされた私は、役立たずだと言われ、スコフィールド伯爵に邸を追い出される。 そんな私を、必要だと言ってくれる方に出会い、聖女の力がどんどん強くなって行く。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

婚約破棄はまだですか?─豊穣をもたらす伝説の公爵令嬢に転生したけど、王太子がなかなか婚約破棄してこない

nanahi
恋愛
火事のあと、私は王太子の婚約者:シンシア・ウォーレンに転生した。王国に豊穣をもたらすという伝説の黒髪黒眼の公爵令嬢だ。王太子は婚約者の私がいながら、男爵令嬢ケリーを愛していた。「王太子から婚約破棄されるパターンね」…私はつらい前世から解放された喜びから、破棄を進んで受け入れようと自由に振る舞っていた。ところが王太子はなかなか破棄を告げてこなくて…?

処理中です...