キャッシュバック拒否でクビ!世界樹を育てて英雄に!世界を救ってしまった俺に美少女の大聖女と大賢者が押しかけてきて嫁にしてくれと頼まれました。

しまうま弁当

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それは何の前触れをなく突き付けられた。

「ヨロズ!!お前は今日限りでクビだ。」

俺の名前はヨロズ今年で18になる。

俺は冒険者ギルド協会で働いており、今日もミルスターの冒険者ギルドの仕事を一生懸命に頑張っていた。

そこに突然ギルド長がやってきて俺にこう言ったのだった。

俺は訳が分からずにギルド長に聞き返した。

「ちょっと待ってください。クビってどういう事ですか??」

このギルド長の名前はフレイドといい、他の町の冒険者ギルドから赴任してきたばかりの上司であった。

ふんずりかえったギルド長が大声で俺に言った。

「どういう事だと??お前がクビになるのはいたって当然だ。理由は二つもある。」

「まず一つめだ。ヨロズ!!今月のお前の給料はどうした??」

「えっ??いや貯金してありますけど。それが何か??」

「だからだ??」

「はあっ??」

「給料をこのギルド長たるフレイド様にキャッシュバックしなかった。それがお前がクビになる一つ目の理由だ!!!」

「ええっ??なんですかそれ??なんで俺の給料をギルド長に渡さなきゃならないんですか?」

「みんな私に給料の半分以上をキャッシュバックしてくれている。お前はそれをしなかった。我が身かわいさに給料を全て独占した。」

「別に人のお金を使い込んだわけじゃないでしょ!!!自分の給料どう使おうが自分の勝手でしょう。」

「それが自分勝手だと言うのだ。お前の給料はお前の物ではないのだ。」

「つまりギルド長におとなしく搾取(さくしゅ)されろと??そういう事ですか??」

「これは搾取(さくしゅ)ではない!!!キャッシュバックだ!!払ったお金が戻って来れば嬉しいだろう!!表現は正しくしろ!!」

「キャッシュバックされるのはあんただけだろうが!!俺にとっては搾取(さくしゅ)に代わりないだろうが!!ギルド長にはちゃんと着任祝いを渡したじゃないですか??」

「そうだお前が渡したその着任祝いが二つ目の理由だ。」

「えっ??渡した着任祝いが二つ目の理由なんですか??」

「ポーションの詰め合わせセットですよ。贈り物としては一般的だと思うんですけど??」

「あんな安物なんぞ贈り物のうちに入らんわ!!!ポーションなんてしけたもんじゃなくてエリクサーの詰め合わせぐらい渡さんか!!」

「エリクサー詰め合わせなんて給料4カ月分ですよ。渡せる訳ないでしょう??」

「お前以外はちゃんと渡しているぞ!!!こんなしけた安物を寄こすのはお前ぐらいだ。これがお前がクビになる二つ目の理由だ。分かったか??」

「ちょっと待ってください!!それでクビってどういう事ですか??どっちも仕事と全然関係ないじゃないですか!!依頼をヘマしたからとか勤務態度が悪いとかそういう理由じゃないんですか??」

「どこぞの馬の骨が出した依頼なんざどうでもいいわ!!!お前の勤務態度もどうでもいい!!いいかこのギルドで一番重要な事は私に尽くす事だ!!!その他の事などの二の次でいいんだ!!!仕事というのはこのギルド長たるフレイド様に尽くす事だ!!分かったか!!!」

「全くこんな安物を送るなど正気を疑うぞ。こんなもの、こうだ!!!」

ギルド長はそういうと俺がプレゼントとして渡したポーションの詰め合わせを地面に投げつけて叩き割ったのだった。

そして足で粉々になるまで何度も踏みつけられた。

ギルド長は構わずに大声で怒鳴り散らす。

「ふむ、お前のような無能にはがっかりしたぞ!!理由が分かったら、とっとと失せろ!!!」

「いいか!!お前は仕事一つろくにこなせないゴミカスなんだよ。仕事をなめてるんじゃねえぞ!!!ふざけんな!!」

最後にギルド長にそういわれてギルドを追い出されました。

俺は唖然としつつもギルド長への怒りをすぐに沸かせずにはいられなかった。

「何なんだよ!!!あの野郎!!!ふざけやがって!!」

だがすぐにこの先の不安感にさいなまれて落ち込んでしまうのだった。

「ギルドをクビになってしまった。はあー、明日からどうしよう??」

「ふうとりあえず家に帰るか。」

とりあえず俺は家に帰る事にした。

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