竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当

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21話 討伐依頼

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俺とソフィアに連れられて小さな建物の中にやってきていた。

「なあソフィア、ここはどこなんだ?」

「旧冒険者ギルドらしいです。手狭になってかなり前に今の場所に移動したらしいですよ。」

俺は冒険者ギルドへの申し込み用紙を記入してソフィアに渡した。

「ソフィアこれでいいか?」

ソフィアが用紙を確認してくれた。

「はい、ありがとうございます。これで冒険者登録は完了しました。」

「そうかこれで完了なんだな。」

「はい、ただまだやりたい事があるんで。」

「まだやりたい事?」

ソフィアが顔を赤くしていたのだった。

「今私とジャン様の二人っきりです。ジャン様との愛を育みたいんです。」

するとソフィアは俺に唇を近づけきたのだった。

だが次の瞬間、部屋の扉が乱暴に開けられると、ナタリーの声が響き渡ったのだった。

「もう、ソフィアさん!なにをしようとしてるの!」

「な、ナタリーさん!!なんでここが分かったんですか?」

「それは私がジャンの居場所をドラゴンスキルの竜の眼で探したから。私は探知系が得意だから。」

ソフィアがなぜか残念そうな顔をしていた。

「そんなー。」

「ソフィアさん、諦めてください。」

「もう分かりました、今日は諦めますよ。」

「そういえばマリーヌちゃん、なんで今日は私についてきたの?」

「ソフィアさんがジャンさんに一人で会おうとしてるって気がついたからソフィアさんと一緒に行動してたんです。」

「マリーヌちゃんはお見通だったのね。」

「はい。」

俺はなぜみんながこんな会話をしているのか分からなかった。

「なあせっかくだしこのまま依頼をやっていかないか?」

「ああ確かにここから近いですしね。」

「あーでも装備の準備ができてないか。」

「それなら大丈夫です。新しい装備を昨日整えておいたんで。」

「私も大丈夫です。いつでもジャン様とパーティーが組めるように準備を整えてますんで。」

「ミーシャは装備とか大丈夫か?」

「私もいつでも任務に入れるように装備は整えて動いてるから。そういうジャンはどうなの?」

「俺の方も問題はない。」

「それじゃあこのままクエストに参加しちゃいましょうか。」

「ああ、頼む。」

「ねえ、何のクエストに参加するの?」

「旧ラズバー大宮殿に巣くってる魔物達の討伐だ。」

「はい、ラズバーが使役していた魔物達です。今はもう命令させる事はできないようですが、コボルト、オーク、オーガ、トロール達が旧ラズバー大宮殿には巣くってしまっていますからね。これを討伐する依頼になります。まあ旧ラズバー大宮殿の周りにはジャン様が強力な結界を張ってくれているので、いますぐどうこうという事ではないのですけどね。」

「いくら結界で封じているとはいえ、あれだけの数の魔物共を放置はさすがにできないだろう。あの魔物達を討伐しなければ真の意味でグリンダムの平穏を取り戻せたとは言えないしな。」

「そういう事なのね。」

「ええ?大宮殿の強力な結界ってジャンさんが張ったものなんですか?」

「ああそうだよ。」

「す、すごい、さすがジャンさんです。」

「そうか?」

「あんなすごい結界を張れちゃうなんて、絶対にジャンさんはすごいと思います!!」

「ああ、ありがとうマリーヌ。」

「それじゃあこのまま大宮殿へと向かいますね。」

俺達は旧ラズバー大宮殿へと移動を始めたのだった。

「ソフィアさん、この討伐依頼は何ランクなるんですか?」

「Bランクの依頼になります。ただし5人以上でのパーティー参加が条件です。魔物自体が強いわけではないのでBランクとさせてもらいました。」

「5人以上なのはなぜですか?」

「強い魔物ではありませんが数が凄まじいですからね。ですので5人以上のパーティーとさせてもらいました。」

「ソフィア、それにマリーヌもよろしくな。」

「はい、ジャン様と一緒のパーティーに入れてとても嬉しいです。」

「ジャンさんと一緒のパーティーなんて夢のようです。私がんばりますね。」

「あでも、ナタリーやミーシャは冒険者登録まだしてないんじゃないのか?」

「大丈夫、私もナタリーも冒険者登録はすでに済ませてるから。」

「よし、それなら旧ラズバー大宮殿の魔物討伐を始めるとするか。この結界を超えた先には魔物達がウジャウジャいるはずだ。気を引き締めていこうぜ。」

四人が一斉に頷いた。

そして俺達は結界を超えて旧ラズバー大宮殿の敷地内へとやってきたのだった。

旧ラズバー大宮殿の敷地内はすごい数の魔物で溢れていたのだった。

結界を超えた俺達はさっそくコボルトの大群に囲まれたのだった。

「さあ早速お出ましだぞ。」

「コボルトが500いや多分800はいるかな。」

「どうしようジャン、コボルト達に囲まれちゃってるよ?」

「分かってるよ。」

コボルト達は俺達を囲みおえると、戦闘態勢をとって今にも襲い掛かろうとしていた。

俺はすぐに上級魔法の広域防御魔法であるパーフェクトウォールを唱えた。

「全ての刃をその加護によって守りたまえ!!パーフェクトウォール!!」

物理攻撃を一定時間だけ全て遮断できる聖なるバリアが俺とソフィアとマリーヌとナタリーとミーシャを包みこんだのだった。

そしてコボルト達は一斉に俺達に襲い掛かろうとしたが、コボルト達は俺のパーフェクトウォールの効果で俺達に近づく事すらできなかった。

「それじゃあコボルト共、一気に片づけてやるよ。」

俺は超級魔法のグランドボルケーノの詠唱を始めた。

「今この地にある全ての物を灼熱の赤き炎で埋め尽くせ!!グランドボルケーノ!!」

俺の周囲はすさまじい高温となり、俺の前に特大の灼熱の炎の柱が現れるとそれはすぐに渦を巻いていった。そしてその灼熱の炎の渦がコボルト達を次々に飲み込んでいったのだった。そしてその場にいたコボルト達が全て俺のグランドボルケーノの炎に飲み込まれたのだった。

俺達はコボルトを倒したのだった。

「これでよしっと。」

「すごい、さすがジャン様です。あれだけのコボルト達を一瞬で片づけてしまうなんて。」

「本当です。ジャンさんのグランドボルケーノすごかったです。ジャンさんはやっぱり強いです。」

「そこまですごかったか?」

「はい、とってもすごかったです。ジャン様に惚れ直しました。」

「よしそれじゃあ、この調子でどんどん倒していこう!!」
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