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7話 ギルドマスター
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「リール叔父さん、200倍ってそれで商会のお金もつの?」
「持たないな、100ある商会のうちすでに破産した商会が40を超えている。」
「半分近くの商会が潰れてしまったのか。大きな商会が肩代わりしてやる事はできんかったのか?」
「可能ではありましたがそれはしませんでした。大きな商会といっても結局は市民が間接的に負担しているだけですからな。」
「どういう事じゃ?」
「商会というのは各商人の集合体なのです。商会が負担して終わりではないのです。商会の運営は商人が納める分担金によって成り立っています。大きな商会とて基本それは同じです。ですから商会の負担はそれぞれの商人が間接的に負担する事と同じなのです。」
「そっか、グリンダムの人達のほとんどは商いで生計を立ててるもんね。グリンダムの町のほとんどの人達が商人だからみんなどこかの商会に所属してるんだったね。」
「ああ」
「でもそれだったら意味ないんじゃないのか?」
それだと結局直接ラズバーに金を払うか間接的にラズバーに金を払うかの違いでしかないと思った。
「いえ個人に莫大な請求がいくよりは、みんなで負担した方が公平ではありますし、破産者も大幅に減らす事ができました。」
「じゃがそれでは根本的な解決にはなっておらんな。」
「だったら冒険者ギルドに頼まなければいいんじゃないの。」
「もう冒険者ギルドに依頼を出す出さないの問題ではないって事なんだろう。ギルドへの依頼という形式をとっているだけで実態はラズバーの野郎がグリンダムの人々から無理矢理お金を巻き上げているんだ!!!」
「今やラズバーが実質的にこのグリンダムを支配しているというわけじゃな。」
「歯がゆいのですがその通りなのです。我々にはラズバーが要求する法外なクエスト依頼料を支払うしかありませんでした。それを拒否する事など我々にはできませんでした。ですがそれで終わりではありませんでした。ラズバーは我々に反抗する力がないと分かると公然と凶悪犯罪を起こすようになったのです。」
「凶悪犯罪?」
「ラズバーの奴はほぼ毎日グリンダムの町中で平然と強盗や殺人を行っているのです。最初こそ気に入らない人間だけでしたが、日に日にエスカレートしていき今では娯楽として殺人を楽しんでいるのです。グリンダムでは毎日ラズバーによって何人も殺されています。」
「そんな事をしてるならギルドマスターを解任させればいいんじゃないかな。」
「冒険者ギルドは中立組織なんだ。嫌だからといってギルドマスターを首にしたりはできない。それを決める事ができるのは冒険者達だけなんだ。」
「だが冒険者ギルドには犯罪者だと所属できなかったはずだ。凶悪犯罪を起こしているのなら、ラズバーの奴を逮捕してしまえば奴は罪人となり自動的に冒険者ギルドから罷免できたんじゃないのか。」
「ええダグルス市長もそう考え衛兵隊と共同でラズバーの逮捕状を発行したのです。」
「そういえばリール副市長、ダグルス市長はどうしたのじゃ?どこにも姿が見えぬが。」
すると言いにくそうにリール副市長が小さな声で言った。
「それが、ダグルス市長は殺されました。」
「こ、殺されたじゃと?」
「殺されたとか穏やかじゃないな。詳しく教えてくれないか。」
「はい、あれは1か月ほど前の事になります。ダグルス市長はラズバーを逮捕するため衛兵隊20人と共にラズバーの宮殿に向かったのですが、そのまま行方不明になりました。そしてそれから2日後、衛兵隊20人とダグルス市長の遺体がグリーロ川で発見されました。」
「なんという事じゃ。」
「ダグルス市長は誰に殺されたんだ?まあ聞くまでもないだろうが。」
だがリール副市長は黙り込んでしまうのだった。
団長も気になったようで言葉に詰まったリール副市長に尋ねた。
「どうしたのじゃなぜ黙る?ラズバーが犯人ではないのか?」
「実はミリアがダグルス市長を殺した犯人として捕まってしまっているのです。」
「なっ!お姉ちゃんが!!」
「なぜここでミリアの名前が出てくるのじゃ。」
ナタリーも団長もすごく驚いているように見えた。
俺自身も驚いていた。
ミリア・レスハートという人物を俺も知っていたからだ。
なにせミリア・レスハートはナタリーのお姉さんなんだから。
仲のいい姉妹のようで俺もミリアさんには何度か会っていたからだ。
「リール叔父様、お姉ちゃんが犯人ってどういう事ですか!!」
「すまない、ナタリー!!こんな事になってしまって!!」
リール副市長がナタリーに平謝りをするのだった。
「リール叔父さん、詳しい話を聞かせてください。」
「俺も聞きたいです。教えてください。」
「ダグラス市長が殺された次の日、ラズバーがこの市庁舎にやってきてこう宣言した。ダグラス市長と衛兵隊20人を殺した犯人はミリアだと。さらにミリアが合計で7220件の凶悪犯罪を起こしたと宣言した。」
「お姉ちゃんがそんな事をするわけない。お姉ちゃんはとってもやさしい人だってわかってるでしょ。」
「ナタリー、もちろん分かっている。ダグルス市長は強力な雷の魔法で殺されたようだった。攻撃魔法を使う事ができないミリアにはそもそも犯行が不可能なんだ。私はラズバーにその事を説明したがラズバーの奴はミリアを凶悪犯だと言い張って全く聞き入れなかった。」
「ラズバーの野郎、しらじらしい事をしやがって。なんでミリアさんがそんな事をしなきゃならないんだ。状況的にラズバーがやったに決まってるじゃないか。電撃魔法はラズバーの野郎が大好きな魔法だしな。あらかたダグルス市長に逮捕されてギルドマスターをクビになるのを恐れて衛兵隊もろとも電撃魔法で殺してしまったって所だろう。」
そしてラズバーは自分が犯したたくさんの凶悪犯罪の罪を、ミリアさんになすりつけやがったという事だ。
ラズバーは本当にクズ野郎だと再び怒りがこみ上げてきた。
「うむ、ジャンに同感じゃな。恐らくラズバーの仕業と考えて間違いなかろう。」
「ミリアさんは今どこに?」
「ラズバーはミリアを凶悪犯としてラズバーの大宮殿に監禁している。」
「その大宮殿というのは。」
「ここから南にいった場所にレスタ森林という所があります。そこにある小高い丘の上にラズバーは大宮殿を建てているのです。」
「そういえばラズバー以外の冒険者の協力をとりつけようとはしなかったのかのう?」
「冒険者ギルドに所属するラズバー以外の冒険者への協力をとりつけようともしましたがダメでした。グリンダムの冒険者達もラズバーをとても恐れているようでなかなか協力してもらえないのです。」
「ギルドに所属している冒険者達もラズーバを恐れているのじゃな。となると本当に打つ手なしじゃな。このグリンダムはラズバーの好き放題されてしまうのも納得じゃ。」
すると市庁舎の職員が慌てて市長室へと入ってきた。
「リール副市長大変です。ラズバーの大行列がこちらに向かっています。」
リール副市長はこの報告を聞いて驚いたのだった。
「なんだと、ラズバーの奴もう戻ってきたのか。」
「持たないな、100ある商会のうちすでに破産した商会が40を超えている。」
「半分近くの商会が潰れてしまったのか。大きな商会が肩代わりしてやる事はできんかったのか?」
「可能ではありましたがそれはしませんでした。大きな商会といっても結局は市民が間接的に負担しているだけですからな。」
「どういう事じゃ?」
「商会というのは各商人の集合体なのです。商会が負担して終わりではないのです。商会の運営は商人が納める分担金によって成り立っています。大きな商会とて基本それは同じです。ですから商会の負担はそれぞれの商人が間接的に負担する事と同じなのです。」
「そっか、グリンダムの人達のほとんどは商いで生計を立ててるもんね。グリンダムの町のほとんどの人達が商人だからみんなどこかの商会に所属してるんだったね。」
「ああ」
「でもそれだったら意味ないんじゃないのか?」
それだと結局直接ラズバーに金を払うか間接的にラズバーに金を払うかの違いでしかないと思った。
「いえ個人に莫大な請求がいくよりは、みんなで負担した方が公平ではありますし、破産者も大幅に減らす事ができました。」
「じゃがそれでは根本的な解決にはなっておらんな。」
「だったら冒険者ギルドに頼まなければいいんじゃないの。」
「もう冒険者ギルドに依頼を出す出さないの問題ではないって事なんだろう。ギルドへの依頼という形式をとっているだけで実態はラズバーの野郎がグリンダムの人々から無理矢理お金を巻き上げているんだ!!!」
「今やラズバーが実質的にこのグリンダムを支配しているというわけじゃな。」
「歯がゆいのですがその通りなのです。我々にはラズバーが要求する法外なクエスト依頼料を支払うしかありませんでした。それを拒否する事など我々にはできませんでした。ですがそれで終わりではありませんでした。ラズバーは我々に反抗する力がないと分かると公然と凶悪犯罪を起こすようになったのです。」
「凶悪犯罪?」
「ラズバーの奴はほぼ毎日グリンダムの町中で平然と強盗や殺人を行っているのです。最初こそ気に入らない人間だけでしたが、日に日にエスカレートしていき今では娯楽として殺人を楽しんでいるのです。グリンダムでは毎日ラズバーによって何人も殺されています。」
「そんな事をしてるならギルドマスターを解任させればいいんじゃないかな。」
「冒険者ギルドは中立組織なんだ。嫌だからといってギルドマスターを首にしたりはできない。それを決める事ができるのは冒険者達だけなんだ。」
「だが冒険者ギルドには犯罪者だと所属できなかったはずだ。凶悪犯罪を起こしているのなら、ラズバーの奴を逮捕してしまえば奴は罪人となり自動的に冒険者ギルドから罷免できたんじゃないのか。」
「ええダグルス市長もそう考え衛兵隊と共同でラズバーの逮捕状を発行したのです。」
「そういえばリール副市長、ダグルス市長はどうしたのじゃ?どこにも姿が見えぬが。」
すると言いにくそうにリール副市長が小さな声で言った。
「それが、ダグルス市長は殺されました。」
「こ、殺されたじゃと?」
「殺されたとか穏やかじゃないな。詳しく教えてくれないか。」
「はい、あれは1か月ほど前の事になります。ダグルス市長はラズバーを逮捕するため衛兵隊20人と共にラズバーの宮殿に向かったのですが、そのまま行方不明になりました。そしてそれから2日後、衛兵隊20人とダグルス市長の遺体がグリーロ川で発見されました。」
「なんという事じゃ。」
「ダグルス市長は誰に殺されたんだ?まあ聞くまでもないだろうが。」
だがリール副市長は黙り込んでしまうのだった。
団長も気になったようで言葉に詰まったリール副市長に尋ねた。
「どうしたのじゃなぜ黙る?ラズバーが犯人ではないのか?」
「実はミリアがダグルス市長を殺した犯人として捕まってしまっているのです。」
「なっ!お姉ちゃんが!!」
「なぜここでミリアの名前が出てくるのじゃ。」
ナタリーも団長もすごく驚いているように見えた。
俺自身も驚いていた。
ミリア・レスハートという人物を俺も知っていたからだ。
なにせミリア・レスハートはナタリーのお姉さんなんだから。
仲のいい姉妹のようで俺もミリアさんには何度か会っていたからだ。
「リール叔父様、お姉ちゃんが犯人ってどういう事ですか!!」
「すまない、ナタリー!!こんな事になってしまって!!」
リール副市長がナタリーに平謝りをするのだった。
「リール叔父さん、詳しい話を聞かせてください。」
「俺も聞きたいです。教えてください。」
「ダグラス市長が殺された次の日、ラズバーがこの市庁舎にやってきてこう宣言した。ダグラス市長と衛兵隊20人を殺した犯人はミリアだと。さらにミリアが合計で7220件の凶悪犯罪を起こしたと宣言した。」
「お姉ちゃんがそんな事をするわけない。お姉ちゃんはとってもやさしい人だってわかってるでしょ。」
「ナタリー、もちろん分かっている。ダグルス市長は強力な雷の魔法で殺されたようだった。攻撃魔法を使う事ができないミリアにはそもそも犯行が不可能なんだ。私はラズバーにその事を説明したがラズバーの奴はミリアを凶悪犯だと言い張って全く聞き入れなかった。」
「ラズバーの野郎、しらじらしい事をしやがって。なんでミリアさんがそんな事をしなきゃならないんだ。状況的にラズバーがやったに決まってるじゃないか。電撃魔法はラズバーの野郎が大好きな魔法だしな。あらかたダグルス市長に逮捕されてギルドマスターをクビになるのを恐れて衛兵隊もろとも電撃魔法で殺してしまったって所だろう。」
そしてラズバーは自分が犯したたくさんの凶悪犯罪の罪を、ミリアさんになすりつけやがったという事だ。
ラズバーは本当にクズ野郎だと再び怒りがこみ上げてきた。
「うむ、ジャンに同感じゃな。恐らくラズバーの仕業と考えて間違いなかろう。」
「ミリアさんは今どこに?」
「ラズバーはミリアを凶悪犯としてラズバーの大宮殿に監禁している。」
「その大宮殿というのは。」
「ここから南にいった場所にレスタ森林という所があります。そこにある小高い丘の上にラズバーは大宮殿を建てているのです。」
「そういえばラズバー以外の冒険者の協力をとりつけようとはしなかったのかのう?」
「冒険者ギルドに所属するラズバー以外の冒険者への協力をとりつけようともしましたがダメでした。グリンダムの冒険者達もラズバーをとても恐れているようでなかなか協力してもらえないのです。」
「ギルドに所属している冒険者達もラズーバを恐れているのじゃな。となると本当に打つ手なしじゃな。このグリンダムはラズバーの好き放題されてしまうのも納得じゃ。」
すると市庁舎の職員が慌てて市長室へと入ってきた。
「リール副市長大変です。ラズバーの大行列がこちらに向かっています。」
リール副市長はこの報告を聞いて驚いたのだった。
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