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一方その頃マリーはグスタリア公爵領の中にあるミハエルの屋敷に身を寄せていた。
貴賓室の中で私とミハエルは楽しく雑談をしていました。
ミハエルが私に言いました。
「こうやって毎日マリーと過ごせるなんてまるで夢のようだ。できればマリー専用の屋敷も用意したかったんだが申し訳ない。」
私がミハエルに言いました。
「いえ、こうして私専用の部屋を用意して頂いただけで本当に感謝していますよ。」
ミハエルが私に言いました。
「そう言ってくれると助かる。最も俺としてはマリーと一緒の屋敷に住める方が断然うれしいけどな。」
「でもいいんですか?私を匿ってしまうとお触れに背いてしまうのでは?」
「そもそもフォルドの出したお触れなど気にする必要がありません。なにせ国王様が出された触れではないのですから。」
「ですが公爵家のみなさんにご迷惑がかかってしまうかもしれません。」
「迷惑だなんてとんでもない、マリーと一緒にいられて俺にとっては最高の幸せだ。どう考えてもフェルドとスザンヌの方が悪い。マリーは全く悪くないんだ。そんな事を気にしなくていいから。」
「ですがいずれは王家から私を追放するように言われるかもしれませんよ。」
「その時はマリーと一緒にベネルバ公国なりルイス騎士団領なりに逃げればいいでしょう。」
「ミハエル??私のためにすべてを投げ出して頂けるんですか?」
「何を言ってるんです。俺にとってはマリーこそが全てなんだ。マリーの隣がこの大陸で一番の居場所なんだ。それ以外の事なんてどうでもいい。全くフェルドのやつめ、マリーと一緒に歩んでいけるなど最高の栄誉であるはずなのに、それを自ら捨ててしまうとは愚かすぎて理解できない。」
ミハエルは昔から私への好意を隠す事なくストレートに伝えてきます。
私がフェルドと婚約してた時は私に気を使って黙っていてくれたんですけど。
いやもうそこまではっきり言われるとやっぱり恥ずかしいんですよ。
ミハエルの事を必要以上に意識しちゃいますしね。
もしフェルドと婚約しなかったら、ミハエルと多分婚約したでしょうね。
そうなったら私は幸せになれたのかな?
ミハエルはいつも私が一番だと言ってくれるし、私もミハエルとならいつまでも一緒にいたいなあって思ってしまう事が多々あるんですよね。
ミハエルとか、いいですね。ミハエルとなら幸せになれる気がします。
私がそんな事を考えているとミハエルが私に尋ねてきました。
「うん?マリー??顔が赤いがどうかしたか??」
私は急に恥ずかしくなってミハエルに答えました。
「あっいえ、なんでもありません。」
ミハエルに声を掛けられてドキドキしてしまいました。
すると突然貴賓室に公爵家の兵士が一人慌てた様子で入ってきた。
「ミハエル様!!大変です。」
ミハエルがその兵士に尋ねました。
「どうした??」
兵士がミハエルに答えました。
「国境に張られていた結界が消えてしまい魔物が境界を越えてなだれ込んで来ております。」
ミハエルが驚いて言いました。
「なんだって??」
「どうやらマリーの心配していた通りになりそうだな。」
「ええ、こうならない方が良かったんですが。」
「すまないが、すぐに兵士全員を屋敷の前に集めてくれ。」
私たちはこの事態を予測しており、事前に色々と準備を行っていたのです。
すぐに公爵家に仕える騎士や兵士達が屋敷の前に集まりました。
ミハエルが全員に向けて言いました。
「国境を守っていた結界が昨夜消えてしまったらしい。魔物達が国境線を越えて続々入り込んできている。これより我々はただちに出撃して国境線まで魔物を押し返す。」
だが兵士達は困惑するのだった。
「魔物を押し返すなんて俺たちにできるのか?」
「分からんが、魔物ってかなり強いと聞くしな。」
ミハエルが困惑する兵士達に言った。
「大丈夫だ、マリーがベリスの加護をたくさん用意してくれた。これがあれば百人力だ。これをかざせば魔物の方がこれを恐れて逃げていくはずだ。」
これを聞いた兵士達は安堵するのだった。
「ベリスの加護があればどうにかできそうだな。」
「ああ俺もなんとかなりそうな気がしてきた。」
兵士の一人がミハエルに尋ねた。
「ミハエル様??ベレスのお守りを事前に用意されていたのですか?」
ミハエルがその兵士に言った。
「ああ、マリーが必要になると言ってくれてな。マリーと一緒に昨日のうちに作っておいたんだ。」
ミハエルが私に言いました。
「なあマリー??」
私がミハエルに言いました。
「はい、昨日は手伝ってくれてありがとうございます。」
ミハエルが私に言いました。
「なんの、マリーと一緒にいられてとても楽しかったのでこちらこそありがとうだ。」
私がミハエルに言いました。
「ミハエル、私は救護所を設置して、ケガをした方々の治療をしたいと思います。」
ミハエルが大きな声で指示を出しました。
「分かった。白魔導士及び救護隊はこれ以後マリーの指示に従ってくれ。」
並んでいる白魔導士達がこれに答える。
「はっ!」
ミハエルが私にやさしく言ってくれました。
「マリー分かっているとは思うが、くれぐれも無理はしないでおくれよ。マリーに何かあったら、俺はもう生きていけないからな。」
私がミハエルに言いました。
「大げさですよ。ミハエル。ではお願いします。」
ミハエルが私に言いました。
「それじゃあ行ってくる。」
ミハエル率いる公爵軍はすぐに出撃した。
マリーの事前準備とミハエルの迅速で勇敢な指揮と行動により、魔物を国境線まで押し返すことに成功し、その間に逃げ遅れていた人々を避難させて治癒する事ができたのだった。
さらにはミハエルの公爵軍が魔物達を抑え込んでいる間に、マリーが公爵領の国境線に再び結界を張ることにも成功してしまうのだった。
その後で混乱する各諸侯の救援に向かったのだった。
国境を接する各諸侯も王家同様に結界が突然消滅したせいで混乱状態にあったが、マリーとミハエルは国境を接する諸侯の協力要請に応える形で、同じように魔物を国境まで押し返す事に加えて、国境の結界を再構築まで行っていったのだった。
そして1週間も経たないうちに魔物を全ての国境線から押し返して、国境の全域の結界を張る事に成功してしまうのだった。
この勇敢で適切な行動にマリーとミハエルの評価はさらに上がり、一方でフェルド王太子とスザンヌの評判は地に落ちたのだった。
貴族の間でもマリーとミハエルの支持が絶大なものとなり、マリーの大聖女としての人気は大きく上がったのだった。
貴賓室の中で私とミハエルは楽しく雑談をしていました。
ミハエルが私に言いました。
「こうやって毎日マリーと過ごせるなんてまるで夢のようだ。できればマリー専用の屋敷も用意したかったんだが申し訳ない。」
私がミハエルに言いました。
「いえ、こうして私専用の部屋を用意して頂いただけで本当に感謝していますよ。」
ミハエルが私に言いました。
「そう言ってくれると助かる。最も俺としてはマリーと一緒の屋敷に住める方が断然うれしいけどな。」
「でもいいんですか?私を匿ってしまうとお触れに背いてしまうのでは?」
「そもそもフォルドの出したお触れなど気にする必要がありません。なにせ国王様が出された触れではないのですから。」
「ですが公爵家のみなさんにご迷惑がかかってしまうかもしれません。」
「迷惑だなんてとんでもない、マリーと一緒にいられて俺にとっては最高の幸せだ。どう考えてもフェルドとスザンヌの方が悪い。マリーは全く悪くないんだ。そんな事を気にしなくていいから。」
「ですがいずれは王家から私を追放するように言われるかもしれませんよ。」
「その時はマリーと一緒にベネルバ公国なりルイス騎士団領なりに逃げればいいでしょう。」
「ミハエル??私のためにすべてを投げ出して頂けるんですか?」
「何を言ってるんです。俺にとってはマリーこそが全てなんだ。マリーの隣がこの大陸で一番の居場所なんだ。それ以外の事なんてどうでもいい。全くフェルドのやつめ、マリーと一緒に歩んでいけるなど最高の栄誉であるはずなのに、それを自ら捨ててしまうとは愚かすぎて理解できない。」
ミハエルは昔から私への好意を隠す事なくストレートに伝えてきます。
私がフェルドと婚約してた時は私に気を使って黙っていてくれたんですけど。
いやもうそこまではっきり言われるとやっぱり恥ずかしいんですよ。
ミハエルの事を必要以上に意識しちゃいますしね。
もしフェルドと婚約しなかったら、ミハエルと多分婚約したでしょうね。
そうなったら私は幸せになれたのかな?
ミハエルはいつも私が一番だと言ってくれるし、私もミハエルとならいつまでも一緒にいたいなあって思ってしまう事が多々あるんですよね。
ミハエルとか、いいですね。ミハエルとなら幸せになれる気がします。
私がそんな事を考えているとミハエルが私に尋ねてきました。
「うん?マリー??顔が赤いがどうかしたか??」
私は急に恥ずかしくなってミハエルに答えました。
「あっいえ、なんでもありません。」
ミハエルに声を掛けられてドキドキしてしまいました。
すると突然貴賓室に公爵家の兵士が一人慌てた様子で入ってきた。
「ミハエル様!!大変です。」
ミハエルがその兵士に尋ねました。
「どうした??」
兵士がミハエルに答えました。
「国境に張られていた結界が消えてしまい魔物が境界を越えてなだれ込んで来ております。」
ミハエルが驚いて言いました。
「なんだって??」
「どうやらマリーの心配していた通りになりそうだな。」
「ええ、こうならない方が良かったんですが。」
「すまないが、すぐに兵士全員を屋敷の前に集めてくれ。」
私たちはこの事態を予測しており、事前に色々と準備を行っていたのです。
すぐに公爵家に仕える騎士や兵士達が屋敷の前に集まりました。
ミハエルが全員に向けて言いました。
「国境を守っていた結界が昨夜消えてしまったらしい。魔物達が国境線を越えて続々入り込んできている。これより我々はただちに出撃して国境線まで魔物を押し返す。」
だが兵士達は困惑するのだった。
「魔物を押し返すなんて俺たちにできるのか?」
「分からんが、魔物ってかなり強いと聞くしな。」
ミハエルが困惑する兵士達に言った。
「大丈夫だ、マリーがベリスの加護をたくさん用意してくれた。これがあれば百人力だ。これをかざせば魔物の方がこれを恐れて逃げていくはずだ。」
これを聞いた兵士達は安堵するのだった。
「ベリスの加護があればどうにかできそうだな。」
「ああ俺もなんとかなりそうな気がしてきた。」
兵士の一人がミハエルに尋ねた。
「ミハエル様??ベレスのお守りを事前に用意されていたのですか?」
ミハエルがその兵士に言った。
「ああ、マリーが必要になると言ってくれてな。マリーと一緒に昨日のうちに作っておいたんだ。」
ミハエルが私に言いました。
「なあマリー??」
私がミハエルに言いました。
「はい、昨日は手伝ってくれてありがとうございます。」
ミハエルが私に言いました。
「なんの、マリーと一緒にいられてとても楽しかったのでこちらこそありがとうだ。」
私がミハエルに言いました。
「ミハエル、私は救護所を設置して、ケガをした方々の治療をしたいと思います。」
ミハエルが大きな声で指示を出しました。
「分かった。白魔導士及び救護隊はこれ以後マリーの指示に従ってくれ。」
並んでいる白魔導士達がこれに答える。
「はっ!」
ミハエルが私にやさしく言ってくれました。
「マリー分かっているとは思うが、くれぐれも無理はしないでおくれよ。マリーに何かあったら、俺はもう生きていけないからな。」
私がミハエルに言いました。
「大げさですよ。ミハエル。ではお願いします。」
ミハエルが私に言いました。
「それじゃあ行ってくる。」
ミハエル率いる公爵軍はすぐに出撃した。
マリーの事前準備とミハエルの迅速で勇敢な指揮と行動により、魔物を国境線まで押し返すことに成功し、その間に逃げ遅れていた人々を避難させて治癒する事ができたのだった。
さらにはミハエルの公爵軍が魔物達を抑え込んでいる間に、マリーが公爵領の国境線に再び結界を張ることにも成功してしまうのだった。
その後で混乱する各諸侯の救援に向かったのだった。
国境を接する各諸侯も王家同様に結界が突然消滅したせいで混乱状態にあったが、マリーとミハエルは国境を接する諸侯の協力要請に応える形で、同じように魔物を国境まで押し返す事に加えて、国境の結界を再構築まで行っていったのだった。
そして1週間も経たないうちに魔物を全ての国境線から押し返して、国境の全域の結界を張る事に成功してしまうのだった。
この勇敢で適切な行動にマリーとミハエルの評価はさらに上がり、一方でフェルド王太子とスザンヌの評判は地に落ちたのだった。
貴族の間でもマリーとミハエルの支持が絶大なものとなり、マリーの大聖女としての人気は大きく上がったのだった。
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