(完結)大聖女を頑張っていた私が悪役令嬢であると勝手に決めつけられて婚約破棄されてしまいました。その子に任せたらあなたの人生は終わりですよ。

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
4 / 9

04

しおりを挟む
数日後正式に大聖女の地位を与えられ、治癒院(ちゆいん)で大聖女の仕事を始めたスザンヌであったが、すぐに王妃セリーナからお叱りを受ける事になってしまうのでした。

「スザンヌさん??これはどういう事ですか??」

スザンヌが王妃セリーナに応えました。

「何の事ですか?」

王妃がスザンヌに言った。

「もうすぐ夕方ですよ??なのになぜ誰の治癒も終わっていないのですか?」

王妃はそう言って周りを見渡しました。

治癒院にはすごい行列ができており、たくさんの人々が治癒が始まるのを待っていたのだった。

「スザンヌさん??あなた??今まで何をしていたの??」

するとスザンヌは悪びれる様子もなくこう王妃に言ったのでした。

「もちろん、ボケーとしてましたよ。」

王妃がスザンヌに尋ねました。

「なぜ治癒院の中にみなさんを入れてあげないんです。ケガを直してあげないとダメでしょう??」

スザンヌが王妃に言った。

「え~??だってこんな汚い奴らの傷を治すなんて嫌ですよ。それにここには私のお気に入りの服も持って来てるから汚されたら嫌なんですよ。」

王妃がスザンヌに言った。

「そんな事を言ってる場合じゃないでしょ。」

すると治癒院のスタッフが慌てて中に入って来た。

「大変です。セリーナ様!!順番を待っていたお婆さんが倒れました。」

王妃が治癒院のスタッフに言った。

「すぐに治癒院の中に運んでください。それと体調の悪そうな人をすぐに中に入れてあげてください。」

スザンヌは朝から治癒院の業務をほぼ放棄していたので、そとには体調の悪そうな人々がたくさんいた。

そして中に入って来た一人の老婆が体調の悪さからふらついてスザンヌの服を汚してしまったのだった。

するとスザンヌが大声でその老婆に言いました。

「このババア!!!よくも私のお気に入りの服を!!!汚してくれたわね!!!」

王妃がスザンヌに言います。

「あなたが傷を治さなかったから、こんな事になってるんでしょう?この方を責めるなんて筋違いにもほどがあります!!!」

「このババアが悪いですよ!!!私の大事な服を汚して!!!」

みかねた治癒院のスタッフがさきほどの老婆を別の部屋に連れていったのでした。

王妃がスザンヌに言いました。

「スザンヌさんあなた??大聖女の仕事をなんだと思ってるんですか?」

スザンヌが王妃に言いました。

「寝転がっているだけで、大聖女様、大聖女様とチヤホヤしてもらええるすばらしい仕事でしょ?」

「そんな訳ないでしょう!!!大聖女というのは治療院で人々の傷を癒して、結界を張って、みなさんに加護を与える大変な仕事なんですよ!!」

「えー??そんなのめんどくさいですよ??そうだ王妃様いまから聖女の仕事はここで寝転がって外の薄汚い連中に崇めさせるっていうのに変更しませんか?ナイスでグッドですよね?」

「そんなのダメに決まってるでしょ。」

「いいアイデアだと思ったのに。」

「もういいです。スザンヌさんあなたはマレルの村にいって結界を見張ってきてください。」

スザンヌは王妃にそう言われると渋々外に出ていったのでした。

「なんて子なの。」

ですが問題はそれだけで終わりませんでした。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

理不尽な理由で婚約者から断罪されることを知ったので、ささやかな抵抗をしてみた結果……。

水上
恋愛
バーンズ学園に通う伯爵令嬢である私、マリア・マクベインはある日、とあるトラブルに巻き込まれた。 その際、婚約者である伯爵令息スティーヴ・バークが、理不尽な理由で私のことを断罪するつもりだということを知った。 そこで、ささやかな抵抗をすることにしたのだけれど、その結果……。

【完結】婚約破棄されたので国を滅ぼします

雪井しい
恋愛
「エスメラルダ・ログネンコ。お前との婚約破棄を破棄させてもらう」王太子アルノーは公衆の面前で公爵家令嬢であるエスメラルダとの婚約を破棄することと、彼女の今までの悪行を糾弾した。エスメラルダとの婚約破棄によってこの国が滅ぶということをしらないまま。 【全3話完結しました】 ※カクヨムでも公開中

敵対勢力の私は、悪役令嬢を全力で応援している。

マイネ
恋愛
 最近、第一皇子殿下が婚約者の公爵令嬢を蔑ろにして、男爵令嬢と大変親しい仲だとの噂が流れている。  どうやら第一皇子殿下は、婚約者の公爵令嬢を断罪し、男爵令嬢を断罪した令嬢の公爵家に、養子縁組させた上で、男爵令嬢と婚姻しようとしている様だ。  しかし、断罪される公爵令嬢は事態を静観しておりました。  この状況は、1人のご令嬢にとっては、大変望ましくない状況でした。そんなご令嬢のお話です。

侯爵令嬢が婚約破棄されて、祖父の傭兵団長が激怒した。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 侯爵令嬢が無双をする話です。

【完結】マザコンな婚約者はいりません

たなまき
恋愛
伯爵令嬢シェリーは、婚約者である侯爵子息デューイと、その母親である侯爵夫人に長年虐げられてきた。 貴族学校に通うシェリーは、昼時の食堂でデューイに婚約破棄を告げられる。 その内容は、シェリーは自分の婚約者にふさわしくない、あらたな婚約者に子爵令嬢ヴィオラをむかえるというものだった。 デューイはヴィオラこそが次期侯爵夫人にふさわしいと言うが、その発言にシェリーは疑問を覚える。 デューイは侯爵家の跡継ぎではない。シェリーの家へ婿入りするための婚約だったはずだ。 だが、話を聞かないデューイにその発言の真意を確認することはできなかった。 婚約破棄によって、シェリーは人生に希望を抱きはじめる。 周囲の人々との関係にも変化があらわれる。 他サイトでも掲載しています。

婚約破棄から聖女~今さら戻れと言われても後の祭りです

青の雀
恋愛
第1話 婚約破棄された伯爵令嬢は、領地に帰り聖女の力を発揮する。聖女を嫁に欲しい破棄した侯爵、王家が縁談を申し込むも拒否される。地団太を踏むも後の祭りです。

婚約破棄された元貴族令嬢、今更何を言われても戻りません

法華
恋愛
元貴族令嬢のアメリアは、ドーチェスター伯爵に婚約破棄され、辺境の地で使用人のジェイコブとともに穏やかな暮らしを送っていた。しかしそんな日々のさなか、突然伯爵から復縁を迫る手紙が送られてきて――? 今更何を言われたって、私は今の暮らしを気に入っているんです。戻る気なんかさらさらありません! ※一日一話更新、5話ほどで完結予定

【完結】「第一王子に婚約破棄されましたが平気です。私を大切にしてくださる男爵様に一途に愛されて幸せに暮らしますので」

まほりろ
恋愛
学園の食堂で第一王子に冤罪をかけられ、婚約破棄と国外追放を命じられた。 食堂にはクラスメイトも生徒会の仲間も先生もいた。 だが面倒なことに関わりたくないのか、皆見てみぬふりをしている。 誰か……誰か一人でもいい、私の味方になってくれたら……。 そんなとき颯爽?と私の前に現れたのは、ボサボサ頭に瓶底眼鏡のひょろひょろの男爵だった。 彼が私を守ってくれるの? ※ヒーローは最初弱くてかっこ悪いですが、回を重ねるごとに強くかっこよくなっていきます。 ※ざまぁ有り、死ネタ有り ※他サイトにも投稿予定。 「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」

処理中です...