最強勇者の物語

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
55 / 70
2章 目を覚ましたらそこは異世界でした

人質

しおりを挟む
ウォルター団長や騎士達に気付かれてしまった。

クロエが狼狽しながらごめんなさいと何度も謝ってくれた。

僕は仕方ないよと言って落ち着かせた。

一方外では騎士団が僕達を見つけるべく家捜しをしていた。

そしてついに見つかってしまった。

騎士達が家の外から大きな声で僕達に言った。

「おい大人しく出てこい!この家の中に隠れているだろう!」

この家は騎士団に囲まれた。

騎士達が更に大きな声で叫んだ。

「出てこなければ家ごと焼き払うぞ!」

しかたがない外に出よう。

三人を中に残し僕だけ外に出た。

外では騎士達が剣を構えていた。

騎士の一人が剣を構えながら僕に聞いてきた。

「うん?貴様一人か?」

僕は騎士に答えた。

「ああそうだ。」

だが騎士の一人が僕にこう言った。

「嘘をつくな、さっき聞こえたのは女の声だった。」

そして他の騎士が大きな声で言った。

「おい!まだ中に隠れているんだろう!出てこないなら今からこの家に火をかけるぞ、それでもいいのか?」

これを聞いたクロエ達も、観念して外に出てきた。

ウォルター団長が、ガウス村長に問いただす。

「さっきお父様と聞こえたな。ガウスお前に娘がいたとはな。」

ガウス村長は押し黙っている。

ウォルター団長は僕に向かって振り向いた。

騎士達も僕に剣を向ける。

ウェルター団長が僕に言った。

「おいお前今すぐ剣を捨てろ!」

この状況では仕方ない。僕は剣を捨てた。

ウェルター団長が僕に尋ねた。

「そうだ、それでいい。お前もこの村の人間か?」

僕はウェルター団長に答えた。

「違う僕は旅人だ。隣の国から来た。」

ウェルター団長が僕に言った。

「なんだよそ者か、部外者なら黙って見ていろ。」

僕は地面に座った。

するとウォルター団長は再びガウス村長に向き直り、ガウス村長に話しかけた。

「人にいう事をきかす方法でいい方法があるんだ。知っているか?それは人質だ。」

ガウス村長がウェルター団長の意図を察して焦っていた。

そしてウェルター団長に言った。

「よせあの子は関係ない。」

ウェルター団長が大きな声で言った。

「おいガウスの娘、名乗り出ろ!父親が殺されたくなければな。」

クロエが立ち上がり名乗り出た。

「私です!」

僕は大きな声でクロエに言った。

「だめだ、クロエ!」

ウォルター団長は叫んだ。

「そうか貴様か。ガウスが殺されたくなければこっちに来い。」

クロエは頷いて言った。

「分かりました。」

クロエはうなずくとウォルター団長の方へ歩いていった。

僕は再び大声でクロエに言った。

「行っては駄目だ。」

ウェルター団長が、クロエに大声で言った。

「さっさと来るんだ!」

そしてクロエはウォルター団長のもとに行ってしまった。

しかしウォルター団長は少し考え込んだ後で、ローラとティアに言い放った。

「いや待て、そちらの二人もこちらに来てもらおうか!」

クロエが慌ててウェルター団長に言った。

「ガウス村長の娘は私一人です。」

ウェルター団長が大きな声で言った。

「お前が本物を庇ってる可能性もあるからな。早く残りの二人も来い。」

ローラとティアも顔をこわばらせながら、ウォルター団長の元に歩いていってしまった。

僕は立ち上がると我を忘れて三人の元に駆け寄り、ウォルター団長の前に立ち塞がった。

僕はウェルター団長に尋ねた。

「武器を持たぬ者達に剣を振りかざすのがこの国の騎士団のやり方なのか?」


ウォルター団長が僕に叫んだ。

「部外者は引っ込んでいろ、これは我が国の問題だ。」

「多和田さん。」

クロエ、ローラ、ティアが心配そうに後ろからこちらを見ていた。

僕は三人に言った。

「大丈夫すぐに終わるから。ちょっと待ってて。」

僕はウェルター団長に言った。

「僕は確かによそ者だけど、無関係って訳ではないんだよ。」

僕はメニュー画面を開いた。

そして様々な画面を見せた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。 自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。 28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。 いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して! この世界は無い物ばかり。 現代知識を使い生産チートを目指します。 ※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。

なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。 しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。 探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。 だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。 ――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。 Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。 Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。 それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。 失意の内に意識を失った一馬の脳裏に ――チュートリアルが完了しました。 と、いうシステムメッセージが流れる。 それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!

処理中です...