(完結)婚約破棄されたのになぜか私のファンクラブが結成されました。なお王子様が私のファンクラブ会長を務められています

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
11 / 16

11

しおりを挟む
私はエミリアが主催したお茶会に出席して以降の数日間はずっと王城に匿われていました。

そして王城にいる時は私は大広間にいました。

ファンクラブの皆さんや近衛騎士の方々に警護してもらっていました。

私は戻ってきたドルチェス王子様に尋ねました。

「ドルチェス王子様!!昨日うちのお屋敷をチャールズとセシルに襲撃されたというのは本当なのですか?」

ドルチェス王子様が私に言いました。

「はい、あと少しでチャールズを捕縛できたのですが、セシルの邪魔が入り逃げられてしまいました。」

ドルガーが私に言いました。

「チャールズとセシルはお嬢様を誘拐しようとしておりました。エルカリア伯爵様共々王城に移られて正解でした。」

するとドルチェス王子様が私に言いました。

「現在王国の重要拠点が相次いで襲撃されております。明け方にフレスタ離宮とタルタリス公爵邸が襲撃を受けました。どちらも襲撃者の人数は二人だけだったそうです。おそらくチャールズとセシルだと思われます。」

すると衛兵が大広間に入ってきました。

「ドルチェス王子様、失礼致します。」

ドルチェス王子様が尋ねられました。

「どうした??」

衛兵がドルチェス王子様に報告しました。

「ミリア大聖堂が襲撃を受けました。多数の負傷者がでているもようです。」

「襲撃者の人数は?」

「はっ!!襲撃者は二人だったようです。そのうちの一人が大聖堂の中で「ゴブリンイカ女出てきなさい」と大声で叫びまわっていたもよう。」

「間違いなくチャールズとセシルだな。」

「分かった、報告ご苦労だった。」

衛兵は報告を終えると大広間の外に出ていきました。

カーバルド様がドルチェス王子様に言いました。

「この分だとじきに王城にも襲撃を仕掛けてきそうだな。」

私は少し心配になったのでドルチェス王子様に尋ねました。

「大丈夫でしょうか?」

するとドルチェス王子様が私に言いました。

「現在この王城にはリンゼ様を守るべくリンゼ様熱烈ファンクラブの会員と衛兵と近衛騎士合わせて5000名が臨戦態勢に入っております。さらに一気にこの大広間のある4階まであがってこられないように中央階段の封鎖作業を行っております。ですのでリンゼ様どうかご安心を。」

カーバルド様も笑顔で私に言ってくれました。

「その通りでございます。チャールズとセシルが王城にやって来るというのならふん捕まえてここに連れてきます!!リンゼ様を泣かせた事を後悔させてやりますよ。」

ドルガーが私に言ってくれました。

「お嬢様を泣かせておいて、報いを受けないなどそんなことはあってはなりません!!必ずやお嬢様を泣かせた報いをチャールズとセシルにくれてやります。」

私は皆さんにお礼を言いました。

「ありがとうございます。みなさんがいてくれて本当に頼もしいです。」

ファンクラブの皆さんが笑顔で言ってくれました。

「何の、リンゼ様の笑顔が私の全てなのです!!当然の事をしているだけです。」

「その通りです。これ以上リンゼ様を泣かせさせる訳にはいきません!!」

「リンゼ様の未来のために全力を尽くすのは当然です。」

するとドルチェス王子様が高らかに宣言しました。

「リンゼ熱烈ファンクラブ会員の諸君!!今リンゼ様の笑顔がまた奪われようとしている。こんな非道を許していいのか!!!ダメだ!!リンゼ様の笑顔は絶対守らなければならない。そうだろう、みんな!!!」

ドルチェス王子様が大きな声で言いました。

「リンゼ様熱烈ファンクラブ鉄の掟第1条!!!リンゼ様の笑顔が俺達の幸せ!!!」

私のファンクラブの人達が大きな声で言います。

「リンゼ様熱烈ファンクラブ鉄の掟第1条!!!リンゼ様の笑顔が俺達の幸せ!!!」

ドルチェス王子様が大きな声で言いました。

「リンゼ様熱烈ファンクラブ鉄の掟第2条!!!いついかなる時もリンゼ様の笑顔を優先する!!俺たちの都合など2の次だ!!」

私のファンクラブの人達が大きな声で言います。

「リンゼ様熱烈ファンクラブ鉄の掟第2条!!!いついかなる時もリンゼ様の笑顔を優先する!!俺たちの都合など2の次だ!!」

ドルチェス王子様が大きな声で言いました。

「リンゼ様熱烈ファンクラブ鉄の掟第3条!!!リンゼ様を泣かせる奴は絶対に許さない!!」

私のファンクラブの人達が大きな声で言います。

「リンゼ様熱烈ファンクラブ鉄の掟第3条!!!リンゼ様を泣かせる奴は絶対に許さない!!」

ドルチェス王子様が言いました。

「リンゼ様の笑顔は絶対に守るぞ!!」

私のファンクラブの人達がそれに答えました。

「おう!!」

すると大広間にドゴーン!!と大きな爆音が鳴り響いた。

少しして大広間に騎士が慌てて入ってきました。

ドルチェス王子に報告をします。

「申し上げます!!!襲撃者によって城門が突破されました。現在正面ロビーにて城内に侵入した襲撃者と衛兵達が交戦中。」

すると大広間に男女の声が響き渡りました。

「ゴブリンイカ女出てきなさい!!!」

「ゴブリンイカ女出てこい!!」

ドルチェス王子様が騎士達に指示を出します。

「中央階段の封鎖を急げ!!」

「はっ!!!」

近衛騎士達が急いで中央階段封鎖のために走っていかれました。

ドルチェス王子様が悩まれていました。

「とはいえセシルの魔法攻撃はやはり厄介だな。こうも簡単に王城に張られている防御結界や城門を突破してくるとは。」

私はある考えが閃いたのでドルチェス王子様にお伝えする事にしました。

「ドルチェス王子様!!一つ提案がございます!!魔法を封じる事ができるクワイトの魔法でセシルの魔法を封じてはどうでしょうか?」

ドルチェス王子様が私に言いました。

「いい手とは思いますが魔法のサイレンスは相手の至近距離で発動しないと効果を発揮しません。セシルが我々を簡単には近づけさせてくれるとは思えません。」

私がドルチェス王子様に言いました。

「ですので宮廷魔導士の方々で一斉に魔法を跳ね返すリフレクションを何重にも発動してもらうのです。そうすればセシルの魔法を跳ね返しながらならば近づく事ができると思います。その後でサイレンスを使えばセシルを捕まえることができるのではないですか?」

ドルチェス王子様が私に言いました。

「なるほど、魔法を跳ね返すリフレクションなら距離を縮める事も可能かもしれませんね。さすがはリンゼ様ですね。」

ドルガーやカーバルド様も私を褒めてくれました。

「素晴らしいアイデアです。さすがはお嬢様です。」

「リンゼ様はお優しいだけではなく聡明でもあられるのですね。さすがでございます。」

ドルチェス王子が言いました。

「ではすぐに宮廷魔導士長ミーレウス様に話をしてきましょう。」

すると女性の声が響いてきました。

「その必要はありません。ドルチェス王子様。」

ドルチェス王子様が声がした方を振り返って言いました。

「ミーレウス魔導士長。」

セシルの母であるミーレウス宮廷魔導士長が大広間に入ってきたのでした。

するとミーレウス様が私に言いました。

「リンゼさん、この度はセシルがとんだご迷惑をおかけしました。」

ミーレウス様は私に深々と頭を下げてくれました。

「いえ、頭を上げてください。ミレーウス様に何かされたわけではありませんから。」

ミーレウス様が私に言いました。

「リンゼさん、ありがとうございます。」

ミーレウス様がドルチェス王子様に言いました。

「お話はすいませんが伺わせていただきました。私もとてもいい手だと思います。きっとセシルを無力化して捕まえる事ができるでしょう。」

ドルチェス王子様がミーレウス様に尋ねました。

「ミーレウス魔導士長?自分の娘と戦う事になりますが。職務の遂行は可能ですか?」

ミーレウス様がドルチェス王子様に言いました。

「はい。今は宮廷魔導士長としての職務を全うするだけです。それにリネアス子爵家の者が起こした不始末は同じリネアス子爵家の者が始末をつけなければなりません。」

ドルチェス王子様がミーレウス様に言いました。

「分かりました。ではミーレウス魔導士長??準備をお願い致します。」

ミーレウス様がドルチェス王子様に言いました。

「すぐに取り掛かります。」

するとカーバルド様がドルチェス王子様に尋ねました。

「チャールズの対応はいかがいたします?」

ドルチェス王子様がカーバルド様に言いました。

「チャールズの脅威度はセシルほどではないとはいえ放置はするわけにはいかないな。」

カーバルド様がドルチェス王子様に言いました。

「ではドルチェス王子様、私がチャールズの愚か者をふん捕まえてまいります。」

ドルチェス王子様がカーバルド様に言いました。

「ではカバールト頼んだぞ、リンゼ様の笑顔を必ず守るぞ!!」

カーバルド様がドルチェス王子様に返します。

「もちろんです。」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

【完結】双子の妹にはめられて力を失った廃棄予定の聖女は、王太子殿下に求婚される~聖女から王妃への転職はありでしょうか?~

美杉。祝、サレ妻コミカライズ化
恋愛
 聖女イリーナ、聖女エレーネ。  二人の双子の姉妹は王都を守護する聖女として仕えてきた。  しかし王都に厄災が降り注ぎ、守りの大魔方陣を使わなくてはいけないことに。  この大魔方陣を使えば自身の魔力は尽きてしまう。  そのため、もう二度と聖女には戻れない。  その役割に選ばれたのは妹のエレーネだった。  ただエレーネは魔力こそ多いものの体が弱く、とても耐えられないと姉に懇願する。  するとイリーナは妹を不憫に思い、自らが変わり出る。  力のないイリーナは厄災の前線で傷つきながらもその力を発動する。  ボロボロになったイリーナを見下げ、ただエレーネは微笑んだ。  自ら滅びてくれてありがとうと――  この物語はフィクションであり、ご都合主義な場合がございます。  完結マークがついているものは、完結済ですので安心してお読みください。  また、高評価いただけましたら長編に切り替える場合もございます。  その際は本編追加等にて、告知させていただきますのでその際はよろしくお願いいたします。

毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。

克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。

【完結】仕事を放棄した結果、私は幸せになれました。

キーノ
恋愛
 わたくしは乙女ゲームの悪役令嬢みたいですわ。悪役令嬢に転生したと言った方がラノベあるある的に良いでしょうか。  ですが、ゲーム内でヒロイン達が語られる用な悪事を働いたことなどありません。王子に嫉妬? そのような無駄な事に時間をかまけている時間はわたくしにはありませんでしたのに。  だってわたくし、週4回は王太子妃教育に王妃教育、週3回で王妃様とのお茶会。お茶会や教育が終わったら王太子妃の公務、王子殿下がサボっているお陰で回ってくる公務に、王子の管轄する領の嘆願書の整頓やら収益やら税の計算やらで、わたくし、ちっとも自由時間がありませんでしたのよ。  こんなに忙しい私が、最後は冤罪にて処刑ですって? 学園にすら通えて無いのに、すべてのルートで私は処刑されてしまうと解った今、わたくしは全ての仕事を放棄して、冤罪で処刑されるその時まで、押しと穏やかに過ごしますわ。 ※さくっと読める悪役令嬢モノです。 2月14~15日に全話、投稿完了。 感想、誤字、脱字など受け付けます。  沢山のエールにお気に入り登録、ありがとうございます。現在執筆中の新作の励みになります。初期作品のほうも見てもらえて感無量です! 恋愛23位にまで上げて頂き、感謝いたします。

婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。

国樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。 声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。 愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。 古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。 よくある感じのざまぁ物語です。 ふんわり設定。ゆるーくお読みください。

いつの間にかの王太子妃候補

しろねこ。
恋愛
婚約者のいる王太子に恋をしてしまった。 遠くから見つめるだけ――それだけで良かったのに。 王太子の従者から渡されたのは、彼とのやり取りを行うための通信石。 「エリック様があなたとの意見交換をしたいそうです。誤解なさらずに、これは成績上位者だけと渡されるものです。ですがこの事は内密に……」 話す内容は他国の情勢や文化についてなど勉強についてだ。 話せるだけで十分幸せだった。 それなのに、いつの間にか王太子妃候補に上がってる。 あれ? わたくしが王太子妃候補? 婚約者は? こちらで書かれているキャラは他作品でも出ています(*´ω`*) アナザーワールド的に見てもらえれば嬉しいです。 短編です、ハピエンです(強調) 小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿してます。

くだらない冤罪で投獄されたので呪うことにしました。

音爽(ネソウ)
恋愛
<良くある話ですが凄くバカで下品な話です。> 婚約者と友人に裏切られた、伯爵令嬢。 冤罪で投獄された恨みを晴らしましょう。 「ごめんなさい?私がかけた呪いはとけませんよ」

この国では魔力を譲渡できる

ととせ
恋愛
「シエラお姉様、わたしに魔力をくださいな」  無邪気な笑顔でそうおねだりするのは、腹違いの妹シャーリだ。  五歳で母を亡くしたシエラ・グラッド公爵令嬢は、義理の妹であるシャーリにねだられ魔力を譲渡してしまう。魔力を失ったシエラは周囲から「シエラの方が庶子では?」と疑いの目を向けられ、学園だけでなく社交会からも遠ざけられていた。婚約者のロルフ第二王子からも蔑まれる日々だが、公爵令嬢らしく堂々と生きていた。

処理中です...