漫才のネタ探し

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
1 / 1

ネタ探し

しおりを挟む
場所は放課後の教室。

コトネとミキがお笑いコンテストで披露するネタを考えていた。

コトネ「ミキ!!今年の文化祭のお笑いコンテストは私達が優勝するわよ!!」

ミキ「うちの文化祭のお笑いコンテストはレベルが高いから、優勝は厳しいと思うよ?」

ミキ「まあ手堅くいくなら、有名な一発ギャグで笑いを取るのが無難でしょ?」

コトネ「ダメよ!有名どころは他のチームも使ってくるわ。」

ミキ「それはそうなんだけど、無名のギャグをやっても引かれるだけよ。」

コトネ「それで考えたんだけど、ダジャレでいかない?」

ミキ「ダジャレか?うーん、止めといた方がいいんじゃない?」

コトネ「どうして?」

ミキ「ダジャレで笑わせるってのはかなり難しいわよ?ダジャレは使われ過ぎてて、みんな飽きちゃてるから。布団がふっ飛んだとかじゃ誰も笑わないでしょ?」

コトネ「ああ、そういう事ね。それなら大丈夫よ?全く新しいタイプのダジャレを考えてきたから!!」

ミキ「へえー、全く新しいタイプのダジャレ?どんなの?言ってみてよ?」

コトネ「椅子が言った、いすはいーす!!」

ミキ「はあっ??」

ミキ「椅子が言った、いすはいーす??何それ??」

コトネ「ダジャレよ、ダジャレに決まってるでしょ?」

ミキ「いや全然意味が分かんないだけど?」

コトネ「だから椅子が言ったのよ?」

ミキ「椅子ってあの座る椅子の事?」

コトネ「そうその座る椅子が椅子はいーすって言ったのよ!!」

ミキ「だから意味が全然理解できないんだけど??そもそも座る椅子がなんで喋るのよ??」

コトネ「人口知能を持ったハイテク椅子なの。」

ミキ「その人口知能を持ったハイテク椅子が椅子はいーすって言った訳?」

コトネ「そうよ椅子はいーす、つまり椅子は要らないです。って言った訳よ?」

ミキ「一体それってどんな状況よ?」

コトネ「人口知能を持ったハイテク椅子達が椅子取りゲームをやろうとして、椅子を並べてる時の会話よ。椅子はまだいるか?椅子はいーす、椅子は要らないってね?」

コトネ「どうこのダジャレは?」

ミキはこれを聞いて頭を抱えていた。

ミキ「あのさ?そのギャグを聞いた人達がその事を理解できると思ってるの?」

コトネ「当たり前でしょ?みんな創造力が豊かだから簡単に理解してくれるわ!!」

ミキ「そんもん分かる訳ないでしょうが!!!人口知能を持ったハイテク椅子達が喋ってる様子??そんなの頭に浮かばないわよ!!説明を聞いたって訳分かんないのに!!」

コトネ「えーっ?だめ?必死で考えたのに?」

ミキ「だめに決まってるでしょうが!!そんなん発表したら、みんなドン引きするだけよ!」

コトネ「じゃあこんなんはどう?カレーはかれーがカレーはカレー!!」

ミキ「はあっ??」

コトネ「どうこれなら理解できるでしょう?!!」

ミキ「あー、もうなんか頭が痛くなってきた。」

ミキ「まあ確かにカレーはかれーの所は分かるわ。カレーは辛いって意味でしょう?だけどその後のカレーはカレーってどういう事よ?」

コトネ「辛いと言ったカレーが哲学に目覚めのよ!カレーが自分自身を見つめ直して悟ったのよ!!カレーはカレーでしかないってね?」

ミキ「我思う故に我ありみたいな事?」

コトネ「そうそう、そういう事よ。」

ミキ「だ!か!ら!!そんなもん分かる訳ないでしょうが!!もう訳分かんない事ばっかり言って!!みんなドン引きするだけって言ってるでしょ!!」

コトネ「もうミキ?さっきからひどいわよ?はあっ??とか訳分かんないとか?こっちは一生懸命ダジャレを考えているのよ?」

ミキ「当然の反応でしょうが!!」

コトネ「そうかしら?これってお笑い界がひっくり返る大発見じゃない?このダジャレがお笑い界を世界を変えるかもしれないのよ?もし私達が世界が変わる瞬間に立ち会っていたらどうするつもりなの?」

ミキ「そんな心配しなくていいから!!そんなギャグで世界が変わる訳ないでしょ!!」

ミキ「あのさ!!ダジャレって言うのは同じゴロになるように上手く言葉を使う所が面白いのよ!!コトネのは同じ言葉をただ繰り返してるだけじゃない!!!イスイス、カレーカレー言ってるだけでしょうが!!そんなんだったら私でも言えるわよ。」

ミキ「パスタが言ったパスタはパスタとかね。」

コトネ「あっ!!そのダジャレ良くない?そのダジャレでみんなを爆笑させて優勝を狙いましょう?」

ミキ「だ!か!ら!狙える訳ないでしょうが!!ダジャレになってないって言ってるでしょ!!!」

コトネ「えっ?じゃあどうするの?」

ミキ「有名どころの一発ギャグにしましょう。それが無難よ。」

コトネ「そんなー!!」

ミキ「みんながドン引きするよりマシでしょう?」

コトネ「はあー、そうね。分かったわ。ねえ?ミキ?」

ミキ「何?」

コトネ「お笑いって難しいわね。」

ミキ「本当にお笑いは難しいわ。」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛する貴方の心から消えた私は…

矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。 周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。  …彼は絶対に生きている。 そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。 だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。 「すまない、君を愛せない」 そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。 *設定はゆるいです。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

別に要りませんけど?

ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」 そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。 「……別に要りませんけど?」 ※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。 ※なろうでも掲載中

処理中です...