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第5章 アグトリア動乱
反逆者
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7月28日の午前7時になろうとしていた。
バトロア教区の北にはトリガード教区があった。
トリガード教区はアグトリア法国の中では三番目に大きな教区であった。
ここはアグトリア法国のトリガード教区の中にあるトリガードという町の中である。
トリガードの町の北側にトリガード宮殿があり、南側が市街地となっていた。
トリガード宮殿は大理石で造られた三階建ての建物だった。
トリガード宮殿の中は壮麗な装飾が壁や天井に施されていた。
そのトリガート宮殿の中央にある謁見の間で男達が会話をしていた。
その内の一人はドロメ団長に謀叛を起こしたヌエドであった。
ヌエドはバルメ村の村長と話をしていた。
ヌエドは中肉中背で黒い髪の男だった。
バルメ村の村長がヌエドに言った。
「この度のヌエド様の挙兵は大変喜ばしい事と考えております。ヌエド様にこのトリガードを治めていただければもうドロメに怯える必要も無くなるのですから。」
ヌエドが村長に言った。
「うむ安心してほしい、この身にかえてもドロメを討ち果たすつもりだ。」
村長がヌエドに言った。
「はい、我々もヌエド様へのできうる限りの協力をさせて頂きます。我が村でもドロメと戦う兵士を集めております。集まり次第このトリガード宮殿に向かわせます。」
ヌエドが村長に言った。
「村長殿、恩にきる。」
村長がヌエドに言った。
「ヌエド様、それではこれで失礼します。」
村長はそう言うと謁見の間より出ていった。
入れ違いに謁見の間に別の中年の男が入ってきた。
その男がヌエドに言った。
「ヌエド様、只今戻りました。」
入ってきた男はヌエドの側近であるマグリオであった。
ヌエドがマグリオに言った。
「おお、マグリオ戻ったか。それでどうだった?」
マグリオがヌエドに言った。
「マリネ村、リプール村の村人達はヌエド様の挙兵を大変喜んでおりました。おかげでマリネ村、リプール村の全面協力を取りつけるの事ができました。」
ヌエドがマグリオに言った。
「それは吉報だ。こちらもバルメ村の協力を取りつけた所だ。」
マグリオがヌエドに言った。
「これでトリガード東部の支持はとりつけましたな。ところでヌエド様?ジフロル様には使者を送られましたか?」
ヌエドがマグリオに言った。
「ああ、先ほど使者を送ったところだ。しかし偽善者共、・・いやジフロル殿はいきなり使者を送った我々と共闘してくれるだろうか?」
マグリオがヌエドに言った。
「恐らく協力して頂けるでしょう。今、ヌエド様はドロメに反旗を翻しております。そしてジフロル様はバトロアでドロメと敵対しております。ヌエド様とジフロル様はドロメという共通の敵を抱えている訳です。それ故にジフロル様にとってもヌエド様と手を組むのは有益なのです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「しかし、ジフロル殿に加勢してもらうと、後々高くつくのではないか?トリガードの一部をよこせと言ってくるかもしれないぞ?」
マグリオがヌエドに言った。
「ジフロル様は、信義を重んじるお方と聞いております。その心配は不要でしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「そうか、ならいいが。」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様、ドロメの討った後も大事でございますが、まずはドロメを討つ事を最優先になさいませ。此度はドロメを討つ絶好の機会でございます。」
ヌエドがマグリオに言った。
「ああ、ドロメがバトロアに全軍を引き連れて行ったおかげでトリガードは空っぽだった。そしてドロメはバトロアでジフロル殿に大敗した。おまけにトリガードの留守居を任されたのは我々だ。確かに謀反を起こす絶好の機会だったな。」
ヌエドが言った。
「今まであんな野郎に我慢して頭を下げ続けてきたのも無駄ではなかったな!」
すると謁見の間にヌエドの部下が慌てて入ってきた。
「ヌエド様!!大変です!!」
ヌエドが入ってきた部下に尋ねた。
「どうした??慌てて?」
部下がヌエドに言った。
「ドロメです!!ドロメが戻ってきました!!」
ヌエドが部下に聞き返した。
「何だと!!本当か??」
部下がヌエドに言った。
「はい。先ほどラリーア砦のケイス様より急使が参りました。7月27日の早朝、ラリーア砦にドロメ盗賊軍が襲来、至急ラリーア砦に援軍を送ってほしいとの事です。」
ヌエドが部下に言った。
「そうか、分かった!」
そしてその部下が謁見の間から出ていった。
マグリオがヌエドに言った。
「ドロメの奴め、やはり未練がましくトリガードに戻ってまいりましたな。」
ヌエドがマグリオに尋ねた。
「しかし、ドロメの野郎、なんでこんなに早く戻ってこれたんだ?バトロアでジフロル殿と対峙しているはずだろう?」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様、恐らく二正面作戦という事でしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「どういう事だ?」
マグリオがヌエドに言った。
「バトロアに相応の戦力を残した上で、残りの戦力をつれてトリガードに戻ってきたのでしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「なるほどな。」
そしてヌエドがマグリオに言った。
「ただちにケイスの救援に向かおうと思うが、マグリオどう思う?」
マグリオがヌエドに言った。
「ええ、私も救援に向かうべきと考えます。」
ヌエドがマグリオに尋ねた。
「そうか、それでどれくらいの兵が集まった?」
マグリオがヌエドに言った。
「およそ、二千ほどです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「二千か、ドロメと対峙するには少々心もとないな。」
マグリオがヌエドに言った。
「仕方ありません、まだ味方を集めている最中です。」
ヌエドは少し考えた後で指示を出した。
「よし皆をここに集めてくれ!」
すぐに謁見の間にヌエドの部下達が集められた。
ヌエドが部下達に言った。
「ドロメがラリーア砦に襲来した。」
部下達が言った。
「何ですと?」
「もう来たのか?」
ヌエドが言った。
「ミレピオ!」
ヌエドの部下のミレピオがヌエドの前に出てきた。
ミレピオがヌエドに言った。
「はっ!ヌエド様!」
ヌエドがミレピオに言った。
「ミレピオ、トリガードに残り、後からやって来る兵士達を取りまとめてくれ。集まりしだい、その者達を連れてラリーアまで出陣せよ!良いな?」
ミレピオがヌエドに言った。
「はっ!承知しました。」
そしてミレピオが後ろに下がった。
ヌエドが大声で言った。
「ダルム!」
ヌエドの部下の一人であるダルムがヌエドの前に出た。
「はっ!」
ヌエドがダルムに言った。
「ダルム、例の策を使う時がくるかもしれん。悪いが工事を急いでくれ。」
ダルムがヌエドに言った。
「はっ!心得ました。」
ヌエドが大声で指示を出した。
「他の者達は俺と共に出陣しケイスの救援に向かう!!良いな!!」
ヌエドの部下達がヌエドに言った。
「はっ!!」
ヌエドが大声で部下達に言った。
「では準備に取り掛かってくれ!」
そしてヌエドと部下達はすぐに出陣準備を始めた。
ヌエド達は28日の午前10時には準備を完了させてトリガードより出陣していった。
そしてヌエド軍は28日の午後3時頃にはグリーロ川を越えてビヘイブ村まで進んでいた。
だがビヘイブ村にやってきたヌエドの元に凶報がもたらされていた。
ヌエドが伝令に聞き返した。
「何だと!!ラリーア砦が失陥しただと!!本当か?」
伝令がヌエドに言った。
「はっ!本当でございます。」
これにはマグリオも驚いて言った。
「いくら何でもはやすぎるぞ!!」
ヌエドが伝令に尋ねた。
「ケイスはどうなった?」
伝令がヌエドに言った。
「ケイス様は戦死された模様です。砦の守備兵五百人もことごとくが戦死か逃亡の模様です。」
ラリーア砦は堅牢な砦であったが、ドロメ盗賊軍は絶え間なく猛攻を加え続けて28日の正午にはラリーア砦を攻め落としていた。
マグリオが大声をあげた。
「くそ!!何という事だ!!」
更にヌエドが大声で言った。
「おのれ、ドロメめ!!よくもケイスを!!!」
するとマグリオが伝令に尋ねた。
「それでその後のドロメの動きは?」
伝令がマグリオに言った。
「ドロメの先鋒グロッケンはすでにハーベルト村まで進出しております。」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様!ラリーア砦が失陥した今、もはやラリーアでの迎撃は意味がありません。ここはワイツ砦まで後退するしかないでしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「トリガード西部をドロメにくれてやれというのか?」
マグリオがヌエドに言った。
「はい、その通りです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「くそ!!ケイスを死なせた上に、ドロメにトリガードの西側を返す事になるとはな!」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様!我々の目的はドロメを討ち果たす事でございます。トリガードを死守する事ではありません。トリガードを奪取したのもドロメを追い詰めるためでございます。」
マグリオが話を続けた。
「一旦全軍をグリーロ川の東岸まで後退させて、グリーロ川沿いに防衛線を敷き直した方が宜しいかと。川を挟んでの防衛であればドロメも攻めにくいはずです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「ああ、そうだな!分かった!」
ヌエドは指示を出した。
「グリーロ川より西側は全て放棄する。ただちにグリーロ川の東側まで後退せよ!」
ヌエドの部下達がヌエドに言った。
「はっ!」
そしてヌエドの部隊は慌ててワイツ砦まで退却していった。
一方のドロメ盗賊軍はヌエドが放棄したトリガードの西部を再占領した。
バトロア教区の北にはトリガード教区があった。
トリガード教区はアグトリア法国の中では三番目に大きな教区であった。
ここはアグトリア法国のトリガード教区の中にあるトリガードという町の中である。
トリガードの町の北側にトリガード宮殿があり、南側が市街地となっていた。
トリガード宮殿は大理石で造られた三階建ての建物だった。
トリガード宮殿の中は壮麗な装飾が壁や天井に施されていた。
そのトリガート宮殿の中央にある謁見の間で男達が会話をしていた。
その内の一人はドロメ団長に謀叛を起こしたヌエドであった。
ヌエドはバルメ村の村長と話をしていた。
ヌエドは中肉中背で黒い髪の男だった。
バルメ村の村長がヌエドに言った。
「この度のヌエド様の挙兵は大変喜ばしい事と考えております。ヌエド様にこのトリガードを治めていただければもうドロメに怯える必要も無くなるのですから。」
ヌエドが村長に言った。
「うむ安心してほしい、この身にかえてもドロメを討ち果たすつもりだ。」
村長がヌエドに言った。
「はい、我々もヌエド様へのできうる限りの協力をさせて頂きます。我が村でもドロメと戦う兵士を集めております。集まり次第このトリガード宮殿に向かわせます。」
ヌエドが村長に言った。
「村長殿、恩にきる。」
村長がヌエドに言った。
「ヌエド様、それではこれで失礼します。」
村長はそう言うと謁見の間より出ていった。
入れ違いに謁見の間に別の中年の男が入ってきた。
その男がヌエドに言った。
「ヌエド様、只今戻りました。」
入ってきた男はヌエドの側近であるマグリオであった。
ヌエドがマグリオに言った。
「おお、マグリオ戻ったか。それでどうだった?」
マグリオがヌエドに言った。
「マリネ村、リプール村の村人達はヌエド様の挙兵を大変喜んでおりました。おかげでマリネ村、リプール村の全面協力を取りつけるの事ができました。」
ヌエドがマグリオに言った。
「それは吉報だ。こちらもバルメ村の協力を取りつけた所だ。」
マグリオがヌエドに言った。
「これでトリガード東部の支持はとりつけましたな。ところでヌエド様?ジフロル様には使者を送られましたか?」
ヌエドがマグリオに言った。
「ああ、先ほど使者を送ったところだ。しかし偽善者共、・・いやジフロル殿はいきなり使者を送った我々と共闘してくれるだろうか?」
マグリオがヌエドに言った。
「恐らく協力して頂けるでしょう。今、ヌエド様はドロメに反旗を翻しております。そしてジフロル様はバトロアでドロメと敵対しております。ヌエド様とジフロル様はドロメという共通の敵を抱えている訳です。それ故にジフロル様にとってもヌエド様と手を組むのは有益なのです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「しかし、ジフロル殿に加勢してもらうと、後々高くつくのではないか?トリガードの一部をよこせと言ってくるかもしれないぞ?」
マグリオがヌエドに言った。
「ジフロル様は、信義を重んじるお方と聞いております。その心配は不要でしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「そうか、ならいいが。」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様、ドロメの討った後も大事でございますが、まずはドロメを討つ事を最優先になさいませ。此度はドロメを討つ絶好の機会でございます。」
ヌエドがマグリオに言った。
「ああ、ドロメがバトロアに全軍を引き連れて行ったおかげでトリガードは空っぽだった。そしてドロメはバトロアでジフロル殿に大敗した。おまけにトリガードの留守居を任されたのは我々だ。確かに謀反を起こす絶好の機会だったな。」
ヌエドが言った。
「今まであんな野郎に我慢して頭を下げ続けてきたのも無駄ではなかったな!」
すると謁見の間にヌエドの部下が慌てて入ってきた。
「ヌエド様!!大変です!!」
ヌエドが入ってきた部下に尋ねた。
「どうした??慌てて?」
部下がヌエドに言った。
「ドロメです!!ドロメが戻ってきました!!」
ヌエドが部下に聞き返した。
「何だと!!本当か??」
部下がヌエドに言った。
「はい。先ほどラリーア砦のケイス様より急使が参りました。7月27日の早朝、ラリーア砦にドロメ盗賊軍が襲来、至急ラリーア砦に援軍を送ってほしいとの事です。」
ヌエドが部下に言った。
「そうか、分かった!」
そしてその部下が謁見の間から出ていった。
マグリオがヌエドに言った。
「ドロメの奴め、やはり未練がましくトリガードに戻ってまいりましたな。」
ヌエドがマグリオに尋ねた。
「しかし、ドロメの野郎、なんでこんなに早く戻ってこれたんだ?バトロアでジフロル殿と対峙しているはずだろう?」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様、恐らく二正面作戦という事でしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「どういう事だ?」
マグリオがヌエドに言った。
「バトロアに相応の戦力を残した上で、残りの戦力をつれてトリガードに戻ってきたのでしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「なるほどな。」
そしてヌエドがマグリオに言った。
「ただちにケイスの救援に向かおうと思うが、マグリオどう思う?」
マグリオがヌエドに言った。
「ええ、私も救援に向かうべきと考えます。」
ヌエドがマグリオに尋ねた。
「そうか、それでどれくらいの兵が集まった?」
マグリオがヌエドに言った。
「およそ、二千ほどです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「二千か、ドロメと対峙するには少々心もとないな。」
マグリオがヌエドに言った。
「仕方ありません、まだ味方を集めている最中です。」
ヌエドは少し考えた後で指示を出した。
「よし皆をここに集めてくれ!」
すぐに謁見の間にヌエドの部下達が集められた。
ヌエドが部下達に言った。
「ドロメがラリーア砦に襲来した。」
部下達が言った。
「何ですと?」
「もう来たのか?」
ヌエドが言った。
「ミレピオ!」
ヌエドの部下のミレピオがヌエドの前に出てきた。
ミレピオがヌエドに言った。
「はっ!ヌエド様!」
ヌエドがミレピオに言った。
「ミレピオ、トリガードに残り、後からやって来る兵士達を取りまとめてくれ。集まりしだい、その者達を連れてラリーアまで出陣せよ!良いな?」
ミレピオがヌエドに言った。
「はっ!承知しました。」
そしてミレピオが後ろに下がった。
ヌエドが大声で言った。
「ダルム!」
ヌエドの部下の一人であるダルムがヌエドの前に出た。
「はっ!」
ヌエドがダルムに言った。
「ダルム、例の策を使う時がくるかもしれん。悪いが工事を急いでくれ。」
ダルムがヌエドに言った。
「はっ!心得ました。」
ヌエドが大声で指示を出した。
「他の者達は俺と共に出陣しケイスの救援に向かう!!良いな!!」
ヌエドの部下達がヌエドに言った。
「はっ!!」
ヌエドが大声で部下達に言った。
「では準備に取り掛かってくれ!」
そしてヌエドと部下達はすぐに出陣準備を始めた。
ヌエド達は28日の午前10時には準備を完了させてトリガードより出陣していった。
そしてヌエド軍は28日の午後3時頃にはグリーロ川を越えてビヘイブ村まで進んでいた。
だがビヘイブ村にやってきたヌエドの元に凶報がもたらされていた。
ヌエドが伝令に聞き返した。
「何だと!!ラリーア砦が失陥しただと!!本当か?」
伝令がヌエドに言った。
「はっ!本当でございます。」
これにはマグリオも驚いて言った。
「いくら何でもはやすぎるぞ!!」
ヌエドが伝令に尋ねた。
「ケイスはどうなった?」
伝令がヌエドに言った。
「ケイス様は戦死された模様です。砦の守備兵五百人もことごとくが戦死か逃亡の模様です。」
ラリーア砦は堅牢な砦であったが、ドロメ盗賊軍は絶え間なく猛攻を加え続けて28日の正午にはラリーア砦を攻め落としていた。
マグリオが大声をあげた。
「くそ!!何という事だ!!」
更にヌエドが大声で言った。
「おのれ、ドロメめ!!よくもケイスを!!!」
するとマグリオが伝令に尋ねた。
「それでその後のドロメの動きは?」
伝令がマグリオに言った。
「ドロメの先鋒グロッケンはすでにハーベルト村まで進出しております。」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様!ラリーア砦が失陥した今、もはやラリーアでの迎撃は意味がありません。ここはワイツ砦まで後退するしかないでしょう。」
ヌエドがマグリオに言った。
「トリガード西部をドロメにくれてやれというのか?」
マグリオがヌエドに言った。
「はい、その通りです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「くそ!!ケイスを死なせた上に、ドロメにトリガードの西側を返す事になるとはな!」
マグリオがヌエドに言った。
「ヌエド様!我々の目的はドロメを討ち果たす事でございます。トリガードを死守する事ではありません。トリガードを奪取したのもドロメを追い詰めるためでございます。」
マグリオが話を続けた。
「一旦全軍をグリーロ川の東岸まで後退させて、グリーロ川沿いに防衛線を敷き直した方が宜しいかと。川を挟んでの防衛であればドロメも攻めにくいはずです。」
ヌエドがマグリオに言った。
「ああ、そうだな!分かった!」
ヌエドは指示を出した。
「グリーロ川より西側は全て放棄する。ただちにグリーロ川の東側まで後退せよ!」
ヌエドの部下達がヌエドに言った。
「はっ!」
そしてヌエドの部隊は慌ててワイツ砦まで退却していった。
一方のドロメ盗賊軍はヌエドが放棄したトリガードの西部を再占領した。
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