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第5章 アグトリア動乱
疲労
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一方こちらはロイが率いる別動隊である。
別動隊はジフロル軍に発見されないように、灯りもつけずにバトロア鉱山の南側を大きく迂回してミルゲ砦に向けて進軍を続けていた。
そして7月25日の夜明けを迎えた。
別動隊はミルゲ砦の南側まで進軍して、そこで一旦停止していた。
ロイの陣地ではロイが部下達と話し合っていた。
ロイの部下がロイに尋ねた。
「てっきりカスパー様の作戦でいくものと思ってたんですが?」
ロイがその部下に言った。
「カスパーの策は穴だらけだ。ドロメ様もそれに気づかれたんだろう。」
その部下がロイに尋ねた。
「それで今回の極秘作戦という訳ですか?」
ロイがその部下に言った。
「そういう事だ。勝利は我々の手にかかっている。ヘマをするなよ。」
部下がロイに言った。
「はっ!」
ロイが部下達に言った。
「よしそれじゃあ、ガブロをここに呼べ!」
だが部下達は誰も動こうとはしなかった。
ロイは少し怒りながら部下達に言った。
「どうしたんだ?早く呼びに行け!」
すると部下の一人が言いにくそうにロイに言った。
「ガブロ様は気性が激しいお方です。一人で呼びに行くのが怖いのです。」
ロイが呆れたように言った。
「ったく、ならお前ら全員で呼びに行ってこい!」
するとロイの部下達は、陣地の外に出てガブロを呼びに行った。
ロイは誰もいなくなった陣地で呆れていた。
「ったくどいつもこいつも使えねーな!!全く!俺の足ばっかり引っ張りやがって!!」
ロイはその後に激昂していた。
「くそ、それもこれも全てカスパーのせいだ!!あの野郎いつも俺の邪魔ばかりしやがって!!つくづく腹立たしい奴だ!!だが見ていろ今回はテメーの思い通りにさせない!!俺の必勝の策で偽善者共を殲滅してやる。そして俺こそがドロメ様随一の参謀だという事を証明してやる。勝ちさえすればドロメ様も認めてくださるはずだ!」
すると誰かが陣地に近づいて来た。
それを見たロイは慌てて腰を掛けた。
ロイの部下達がガブロを連れてきたのだった。
「ロイ様、ガブロ様をお連れしました。」
ロイの部下がそういうなりガブロがロイを怒鳴りつけた。
「おい!!!ロイ!!一体何の用だ!!??」
するとロイがガブロに言った。
「ドロメ様の指示を伝えようと思ってな。」
ガブロがロイに尋ねた。
「ドロメ様の指示だと?」
ロイがガブロに言った。
「ドロメ様の指示はミルゲ砦の攻撃及び奪取だ。」
ガブロがロイに言った。
「おい!ロイ!!俺が先に攻撃する!今度こそ偽善者共の頭を叩き割ってやる!!!」
ロイがガブロに言った。
「先鋒を譲れって事か?ただお前の部隊だけでは少々荷が重いんじゃないか?」
ガブロがロイに言った。
「てめえが何と言おうが俺が先鋒だ!!」
ロイがガブロに言った。
「違う、お前の部隊では数が少ないだろうという事だ。俺の部隊から千人ほど連れてって構わん。もちろん先鋒はガブロに譲ろう。」
ガブロがロイに言った。
「当たり前だ。このガブロ様が偽善者共の砦なんぞ簡単に落としてやる!!」
ロイがガブロに言った。
「俺の部隊は後方の備えとしてここに残ろう。ただし攻撃タイミングはこちらから使者を出す。それまでは絶対に攻撃するなよ。」
ガブロが大声でロイに言った。
「ロイ!!てめえも偉くなったな?!!このガブロ様にそんな口を叩くとはな!!」
ロイがガブロに言った。
「おいおい、勘違いするな!これもドロメ様の命令なんだよ!」
するとガブロがロイに言った。
「ちっ!それもドロメ様の指示かよ!!分かったよ!!」
ロイがガブロに言った。
「いいか、こっちが使者を送るまで絶対に攻撃をするなよ!!」
ガブロがロイに大声で答えた。
「分かったって言ってるだろうが!!!」
怒りながら、ガブロは陣地から出ていった。
午前5時過ぎガブロが二千五百人を率いて先に出発した。
そしてロイは再び部下達を集めて指示を出した。
「よしこっちもすぐに出発するぞ!」
ロイの部下が尋ねた。
「ロイ様、それはどういう事ですか?我々は後方の備えとしてここに残るのでは?」
ロイが部下に言った。
「ああ、あれは嘘だ。あいつは能なしだからな。あれこれ説明したって分かりゃしない。」
部下がロイに尋ねた。
「つまりガブロ様に嘘をつかれたんですか?」
ロイが部下に言った。
「ああ、そうだ!ミルゲ砦を攻めるのなんてあの脳なしにやらせておけばいい。ドロメ様の名前を出しておけば疑わないさ。それにあの脳なしのせいで前回俺が負けたんだ。今回は俺の勝利の為にこき使ってやるだけだ!」
部下がロイに尋ねた。
「では本当のドロメ様の命令は何なんです?」
ロイが部下に言った。
「ミルゲ平原に移動して、偽善者共を迎え撃つ準備をしろだ。分かったらすぐに出発するぞ!」
ロイの部下達が答えた。
「はっ!」
そしてロイの部下達が皆に伝えに言った。
もちろんドロメ団長はそのような指示は出しておらず、全てロイの独断であった。
すぐにロイも二千人を率いて、ミルゲ平原へと向かった。
午前6時、ロイの部隊はミルゲ平原に到着した。
ロイの部下がロイに報告した。
「ロイ様、ドルーゴの奴が遅れているようです。」
ロイが連れてきた部下の一人のドルーゴが遅れているという報告だった。
ロイが部下に聞き返す。
「何だと?他の奴らはちゃんと来ているか?」
部下がロイに言った。
「はっ!他の者達は全員到着しております。」
部下がロイに言った。
「ならいい、ったく大事な時にドルーゴの奴め!」
そしてロイが部下に指示を出した。
「ではこれより休息を取る。全員に休めと伝えてこい!」
部下がロイに尋ねた。
「休息ですか?」
ロイが部下に言った。
「そうだ!休息を取る。夜中ずっと行軍してきて、みな疲れている。我々の目的はミルゲ砦の攻略じゃない、偽善者共を挟撃する事だ。ドロメ様の本隊がやってくるまで我々だけで持ちこたえねばならん。疲労困憊した者達で偽善者共の攻勢を凌ぐなど不可能だ。だからまず休息を取るんだ。」
部下がロイに尋ねた。
「ですが休息中に偽善者共が攻撃を仕掛けてくる事はないでしょうか?」
ロイが部下に言った。
「だから、ガブロにこちらの指示があるまで攻撃するなと命令を出しておいたんだ!偽善者共はミルゲ砦が陥落した後にしか攻めてこないからな!」
部下がロイに言った。
「なるほど、ガブロ様へのあの指示は休息時間を確保する為だったのですね。」
ロイが部下に言った。
「そういう事だ。さあ早く全員に休めと伝えてこい。」
部下がロイに答えた。
「はっ!」
ロイの部下達が他の者達に命令を伝えに行った。
休息をせよという命令が全員に伝えられて、ロイの部隊は休息に入った。
別動隊はジフロル軍に発見されないように、灯りもつけずにバトロア鉱山の南側を大きく迂回してミルゲ砦に向けて進軍を続けていた。
そして7月25日の夜明けを迎えた。
別動隊はミルゲ砦の南側まで進軍して、そこで一旦停止していた。
ロイの陣地ではロイが部下達と話し合っていた。
ロイの部下がロイに尋ねた。
「てっきりカスパー様の作戦でいくものと思ってたんですが?」
ロイがその部下に言った。
「カスパーの策は穴だらけだ。ドロメ様もそれに気づかれたんだろう。」
その部下がロイに尋ねた。
「それで今回の極秘作戦という訳ですか?」
ロイがその部下に言った。
「そういう事だ。勝利は我々の手にかかっている。ヘマをするなよ。」
部下がロイに言った。
「はっ!」
ロイが部下達に言った。
「よしそれじゃあ、ガブロをここに呼べ!」
だが部下達は誰も動こうとはしなかった。
ロイは少し怒りながら部下達に言った。
「どうしたんだ?早く呼びに行け!」
すると部下の一人が言いにくそうにロイに言った。
「ガブロ様は気性が激しいお方です。一人で呼びに行くのが怖いのです。」
ロイが呆れたように言った。
「ったく、ならお前ら全員で呼びに行ってこい!」
するとロイの部下達は、陣地の外に出てガブロを呼びに行った。
ロイは誰もいなくなった陣地で呆れていた。
「ったくどいつもこいつも使えねーな!!全く!俺の足ばっかり引っ張りやがって!!」
ロイはその後に激昂していた。
「くそ、それもこれも全てカスパーのせいだ!!あの野郎いつも俺の邪魔ばかりしやがって!!つくづく腹立たしい奴だ!!だが見ていろ今回はテメーの思い通りにさせない!!俺の必勝の策で偽善者共を殲滅してやる。そして俺こそがドロメ様随一の参謀だという事を証明してやる。勝ちさえすればドロメ様も認めてくださるはずだ!」
すると誰かが陣地に近づいて来た。
それを見たロイは慌てて腰を掛けた。
ロイの部下達がガブロを連れてきたのだった。
「ロイ様、ガブロ様をお連れしました。」
ロイの部下がそういうなりガブロがロイを怒鳴りつけた。
「おい!!!ロイ!!一体何の用だ!!??」
するとロイがガブロに言った。
「ドロメ様の指示を伝えようと思ってな。」
ガブロがロイに尋ねた。
「ドロメ様の指示だと?」
ロイがガブロに言った。
「ドロメ様の指示はミルゲ砦の攻撃及び奪取だ。」
ガブロがロイに言った。
「おい!ロイ!!俺が先に攻撃する!今度こそ偽善者共の頭を叩き割ってやる!!!」
ロイがガブロに言った。
「先鋒を譲れって事か?ただお前の部隊だけでは少々荷が重いんじゃないか?」
ガブロがロイに言った。
「てめえが何と言おうが俺が先鋒だ!!」
ロイがガブロに言った。
「違う、お前の部隊では数が少ないだろうという事だ。俺の部隊から千人ほど連れてって構わん。もちろん先鋒はガブロに譲ろう。」
ガブロがロイに言った。
「当たり前だ。このガブロ様が偽善者共の砦なんぞ簡単に落としてやる!!」
ロイがガブロに言った。
「俺の部隊は後方の備えとしてここに残ろう。ただし攻撃タイミングはこちらから使者を出す。それまでは絶対に攻撃するなよ。」
ガブロが大声でロイに言った。
「ロイ!!てめえも偉くなったな?!!このガブロ様にそんな口を叩くとはな!!」
ロイがガブロに言った。
「おいおい、勘違いするな!これもドロメ様の命令なんだよ!」
するとガブロがロイに言った。
「ちっ!それもドロメ様の指示かよ!!分かったよ!!」
ロイがガブロに言った。
「いいか、こっちが使者を送るまで絶対に攻撃をするなよ!!」
ガブロがロイに大声で答えた。
「分かったって言ってるだろうが!!!」
怒りながら、ガブロは陣地から出ていった。
午前5時過ぎガブロが二千五百人を率いて先に出発した。
そしてロイは再び部下達を集めて指示を出した。
「よしこっちもすぐに出発するぞ!」
ロイの部下が尋ねた。
「ロイ様、それはどういう事ですか?我々は後方の備えとしてここに残るのでは?」
ロイが部下に言った。
「ああ、あれは嘘だ。あいつは能なしだからな。あれこれ説明したって分かりゃしない。」
部下がロイに尋ねた。
「つまりガブロ様に嘘をつかれたんですか?」
ロイが部下に言った。
「ああ、そうだ!ミルゲ砦を攻めるのなんてあの脳なしにやらせておけばいい。ドロメ様の名前を出しておけば疑わないさ。それにあの脳なしのせいで前回俺が負けたんだ。今回は俺の勝利の為にこき使ってやるだけだ!」
部下がロイに尋ねた。
「では本当のドロメ様の命令は何なんです?」
ロイが部下に言った。
「ミルゲ平原に移動して、偽善者共を迎え撃つ準備をしろだ。分かったらすぐに出発するぞ!」
ロイの部下達が答えた。
「はっ!」
そしてロイの部下達が皆に伝えに言った。
もちろんドロメ団長はそのような指示は出しておらず、全てロイの独断であった。
すぐにロイも二千人を率いて、ミルゲ平原へと向かった。
午前6時、ロイの部隊はミルゲ平原に到着した。
ロイの部下がロイに報告した。
「ロイ様、ドルーゴの奴が遅れているようです。」
ロイが連れてきた部下の一人のドルーゴが遅れているという報告だった。
ロイが部下に聞き返す。
「何だと?他の奴らはちゃんと来ているか?」
部下がロイに言った。
「はっ!他の者達は全員到着しております。」
部下がロイに言った。
「ならいい、ったく大事な時にドルーゴの奴め!」
そしてロイが部下に指示を出した。
「ではこれより休息を取る。全員に休めと伝えてこい!」
部下がロイに尋ねた。
「休息ですか?」
ロイが部下に言った。
「そうだ!休息を取る。夜中ずっと行軍してきて、みな疲れている。我々の目的はミルゲ砦の攻略じゃない、偽善者共を挟撃する事だ。ドロメ様の本隊がやってくるまで我々だけで持ちこたえねばならん。疲労困憊した者達で偽善者共の攻勢を凌ぐなど不可能だ。だからまず休息を取るんだ。」
部下がロイに尋ねた。
「ですが休息中に偽善者共が攻撃を仕掛けてくる事はないでしょうか?」
ロイが部下に言った。
「だから、ガブロにこちらの指示があるまで攻撃するなと命令を出しておいたんだ!偽善者共はミルゲ砦が陥落した後にしか攻めてこないからな!」
部下がロイに言った。
「なるほど、ガブロ様へのあの指示は休息時間を確保する為だったのですね。」
ロイが部下に言った。
「そういう事だ。さあ早く全員に休めと伝えてこい。」
部下がロイに答えた。
「はっ!」
ロイの部下達が他の者達に命令を伝えに行った。
休息をせよという命令が全員に伝えられて、ロイの部隊は休息に入った。
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