最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第5章 アグトリア動乱

ドロメ様

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ドロメ団長がカスパーに言った。

「カスパー、それはどういう意味だ??」

カスパーがドロメ団長に言った。

「その二人を始末するのを少し待って頂きたいのです。その二人に名誉挽回の機会を与えてはどうでしょうか?」

ドロメ団長がカスパーに怒鳴った。

「何を言っておる?このドロメ様に恥をかかせた奴を殺すのは当然だろうが!!」

するとグロッケンがカスパーを見ながら言った。

「なるほどな。そういやカスパーお前も命令違反をしてたもんな。こいつらが処断されたら、次は自分の番だから庇ってるって訳か?」

カスパーがグロッケンに言った。

「否定はしません。」

するとドロメ団長がカスパーに言った。

「二人の処刑が終わったら、次はお前の番だ。カスパー!」

するとカスパーがドロメ団長に言った。

「ドロメ様どうかお待ちください。」

ドロメ団長がカスパーに言った。

「安心しろ!お前は牢屋に放り込むだけだ!!」

グロッケンがドロメ団長に尋ねた。

「えっ?ドロメ様、カスパーは殺さないんですか?」

ドロメ団長がグロッケンに言った。

「ああ、カスパーはまた必要になるかもしれん。頭の回る男だからな!!」

カスパーがドロメ団長に言った。

「ドロメ様、お願いでございます。どうか我々にもう一度チャンスを頂けませんか?」

ドロメ団長がカスパーに怒鳴った。

「くどい!!このドロメ様の命令をきかない奴、恥をかかせた奴!処断されて当然よ!」

カスパーがドロメ団長に言った。

「ではドロメ様一つお伺いしても宜しいですか?」

ドロメ団長がカスパーに言った。

「なんだ?」

カスパーがドロメ団長に尋ねた。

「ドロメ様はこのまま偽善者共と講和をなさるおつもりですか?」

ドロメ団長が激怒してカスパーに答えた。

「偽善者共とお手てを繋ぐだと?!!そんな事する訳ないだろうが!!!」

カスパーがドロメ団長に尋ねた。

「つまりドロメ様は偽善者共とまだ戦うおつもりなのですね?」

ドロメ団長がカスパーに怒鳴った。

「当たり前だろうが!!」

カスパーがドロメ団長に言った。

「であれば我々を処断するのは得策ではありません。」

するとグロッケンが納得したようにカスパーに言った。

「なるほど、偽善者共と戦いにはまだ自分達が必要だ。だから処罰しないでくれって事か?」

カスパーがグロッケンに答えた。

「その通りです。」

するとドロメ団長が少し笑いながらカスパーに言った。

「ほう、カスパー?偽善者共とお手てを繋ぐなら自分達は処断されても構わないのか?」

カスパーがドロメ団長に言った。

「いえ、それだけでは不充分です。もう一つの問題に対処できません。」

ドロメ団長がカスパーに尋ねた。

「もう一つ?」

カスパーがドロメ団長に言った。

「今回の敗北で今まで上辺だけ従っていた連中が、反乱を起こす可能性がございます。ドロメ様の留守中にトリガードが奪われるやもしれません。」

ドロメ団長が驚いてカスパーに聞き返した。

「何だと?!!留守居に置いてきたヌエドが反乱を起こすと言うのか?!!」

カスパーはドロメ団長に言った。

「まだ反乱起きた訳ではありませんので、名前を出すのは避けさせてもらいます。ですが今我らは全軍をバトロワ村に集結させています。現在、本拠地であるトリガードはがら空きなのです。そして今回の敗戦の報を聞いて上辺だけ従っていた者達が好機到来と見てドロメ様に反旗を翻す可能性は十分にございます。もし我らを排除してしまったら、その時どうなりましょうか?」

ドロメ団長は考え始めた。

そしてしばらく考えた後で、ドロメ団長が言った。

「ふむ、いいだろう。カスパー、ロイ、ガブロもう一回チャンスをやる!今回のヘマを必ず取り戻せ!良いな!!」

ロイとガブロがドロメ団長に言った。

「ドロメ様おりがとうございます。」

「今度こそは必ず。」

カスパーもドロメ団長に言った。

「ドロメ様ありがとうございます。」

ドロメ団長がカスパーに言った。

「おい!カスパー!このドロメ盗賊団で一番大事なものは何だ?」

カスパーがドロメ団長に言った。

「はっ、もちろんドロメ様の意向でございます。」

ドロメ団長がカスパーに尋ねた。

「このドロメ盗賊団で一番偉いのはだれだ?」

カスパーがドロメ団長に答えた。

「それは勿論ドロメ様でございます。」

ドロメ団長がカスパーに言った。

「うむ、カスパーいついかなる時もその事絶対に忘れるな!!良いな?!」

カスパーがドロメ団長に答えた。

「はっ!!」
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