227 / 265
第5章 アグトリア動乱
バトロアの戦い
しおりを挟む
7月23日午前4時ドロメ盗賊団は予定地点に到着し布陣を完了していた。
そしてバトロワ鉱山西側の丘陵地帯に布陣していたジフロル軍と対峙していた。
ドロメ盗賊軍が布陣している所には、黄色の盗賊旗がいたる所に掲げられていた。
ドロメ盗賊軍の中央部隊五千人はドロメ団長が自ら指揮をした。
ドロメ盗賊軍の右翼部隊二千人は千人斬りのグロッケンが率いていた。
ドロメ盗賊軍の主力は左翼に展開していた。
左翼部隊は前衛に鉄槌のガブロが三千人を率いていた。
そしてその後ろに今回の作戦の発案者であるロイが左翼部隊の本隊六千人を率いていた。
ロイは左翼部隊の指揮を任されており、ガブロもロイの指揮下に入っていた。
一方のジフロル軍は丘陵地帯に陣地を張り、ドロメ盗賊団の襲来に備えていた。
ジフロル軍の陣地には、木の枝をモチーフにしたジフロル盗賊団の緑の盗賊旗が至るところに掲げられていた。
ジフロル軍の中央部隊はジフロル団長が四千人を率いて守っていた。
左翼部隊を指揮していたのはジフロル団長の腹心であるバルムスで二千人を率いて守っていた。
そして右翼部隊を指揮していたのが黒仮面のアルガスで三千人を率いて守っていた。
午前5時夜明けとなり周囲が明るくなった。
だがすぐに戦闘は始まらず、しばらくの間両軍のにらみ合いが続いた。
ドロメ盗賊軍の先陣は千人斬りのグロッケンに任されていた。
その千人斬りのグロッケンが部下の盗賊に嘆いていた。
「ああ、全く!先陣とはついてなねーな。」
ドロッケンの側にいた部下の盗賊が尋ねた。
「なんでそんなに嫌そうなんすか?てっきりグロッケン様は先陣を切れて嬉しいだろうと思ってましたが?」
グロッケンが部下の盗賊に言った。
「いいか俺は人を斬りまくって千人斬りのグロッケンと呼ばれるようになったんだ!」
部下の盗賊が答えた。
「はい存じてます。」
グロッケンが部下に言った。
「いいか、俺はただ人を斬りたいんじゃない。無抵抗の奴らを斬り殺したいんだ!戦意のある奴らを斬っても何も楽しくない。ドロメ様ですら俺を戦闘狂と勘違いしてるからな。」
部下が反応に困り言った。
「は、はあ。」
グロッケンが部下に言った。
「俺にとっては無抵抗の人間を斬り殺す事こそ最大の快楽なんだ。あと逃げてく連中を後ろからなで斬りにしていくのも悪くない。ただなそんな重要な事を誰も理解してくれねえ。」
部下がグロッケンに言った。
「であればドロメ様にちゃんと伝えてはどうでしょうか?」
グロッケンが部下に答えた。
「いや俺が戦闘狂って方がみんなびびって逃げてくからな。より虐殺が楽しめる訳よ!だからドロメ様には黙ってるのさ!」
再び部下が返答に窮して黙ってしまった。
グロッケンがたるそうに言った。
「さてと、ドロメ様の命令だ。いつまでもにらみ合ってても仕方ねえ、そろそろ仕事を始めるとするか!」
グロッケンが少し間を置いてそして大声を張り上げた。
「野郎共進め!!!偽善者共を叩き潰せ!!」
グロッケンの部隊の盗賊達が声をあげた。
「おおー!!」
午前7時より少し前にグロッケンの号令によりドロメ盗賊軍の右翼部隊が前進を始めた。
軽装備のドロメ盗賊軍の盗賊達がジフロル軍が陣どる丘を奪おうと坂に近づいてきた。
これをジフロル軍の左翼部隊を任されていたバルムスは丘の上の陣地から観察していた。
バルムスの部下が尋ねた。
「攻撃命令はまだ出さないのですか?」
バルムスが部下に言った。
「まだだ!もっと引き付けるんだ!」
バルムスは攻撃を始めるタイミングを伺っていた。
ドロメ盗賊軍が弓矢の射程に入るのを待っていたのだ。
そしてドロメ盗賊軍の盗賊達が坂の下までわらわらとやって来て、坂を上り始めた。
そしてバルムスが号令を出す。
「今だ!放て!!」
バルムスの号令を待っていたと言わんばかりに、ジフロル軍は丘の上からたくさんの弓矢を射かけた。
何人ものドロメ盗賊軍の盗賊が身体中に弓矢を浴びて倒れていった。
ドロメ盗賊軍の盗賊の一人が大声をあげる。
「弓矢ごときで怯むな!!偽善者共を倒せ!!」
他の盗賊達がおおー!と声をあげた。
そして丘を大挙して上り始めた。
丘の上にいたジフロル軍のバルムスが大声で言った。
「かかれ!!敵を陣地に近づけるな!!」
ジフロル軍の盗賊達が坂を駆け下ってドロメ盗賊軍に応戦した。
坂の下では両軍の激しい白兵戦が始まった。
そしてバトロワ鉱山西側の丘陵地帯に布陣していたジフロル軍と対峙していた。
ドロメ盗賊軍が布陣している所には、黄色の盗賊旗がいたる所に掲げられていた。
ドロメ盗賊軍の中央部隊五千人はドロメ団長が自ら指揮をした。
ドロメ盗賊軍の右翼部隊二千人は千人斬りのグロッケンが率いていた。
ドロメ盗賊軍の主力は左翼に展開していた。
左翼部隊は前衛に鉄槌のガブロが三千人を率いていた。
そしてその後ろに今回の作戦の発案者であるロイが左翼部隊の本隊六千人を率いていた。
ロイは左翼部隊の指揮を任されており、ガブロもロイの指揮下に入っていた。
一方のジフロル軍は丘陵地帯に陣地を張り、ドロメ盗賊団の襲来に備えていた。
ジフロル軍の陣地には、木の枝をモチーフにしたジフロル盗賊団の緑の盗賊旗が至るところに掲げられていた。
ジフロル軍の中央部隊はジフロル団長が四千人を率いて守っていた。
左翼部隊を指揮していたのはジフロル団長の腹心であるバルムスで二千人を率いて守っていた。
そして右翼部隊を指揮していたのが黒仮面のアルガスで三千人を率いて守っていた。
午前5時夜明けとなり周囲が明るくなった。
だがすぐに戦闘は始まらず、しばらくの間両軍のにらみ合いが続いた。
ドロメ盗賊軍の先陣は千人斬りのグロッケンに任されていた。
その千人斬りのグロッケンが部下の盗賊に嘆いていた。
「ああ、全く!先陣とはついてなねーな。」
ドロッケンの側にいた部下の盗賊が尋ねた。
「なんでそんなに嫌そうなんすか?てっきりグロッケン様は先陣を切れて嬉しいだろうと思ってましたが?」
グロッケンが部下の盗賊に言った。
「いいか俺は人を斬りまくって千人斬りのグロッケンと呼ばれるようになったんだ!」
部下の盗賊が答えた。
「はい存じてます。」
グロッケンが部下に言った。
「いいか、俺はただ人を斬りたいんじゃない。無抵抗の奴らを斬り殺したいんだ!戦意のある奴らを斬っても何も楽しくない。ドロメ様ですら俺を戦闘狂と勘違いしてるからな。」
部下が反応に困り言った。
「は、はあ。」
グロッケンが部下に言った。
「俺にとっては無抵抗の人間を斬り殺す事こそ最大の快楽なんだ。あと逃げてく連中を後ろからなで斬りにしていくのも悪くない。ただなそんな重要な事を誰も理解してくれねえ。」
部下がグロッケンに言った。
「であればドロメ様にちゃんと伝えてはどうでしょうか?」
グロッケンが部下に答えた。
「いや俺が戦闘狂って方がみんなびびって逃げてくからな。より虐殺が楽しめる訳よ!だからドロメ様には黙ってるのさ!」
再び部下が返答に窮して黙ってしまった。
グロッケンがたるそうに言った。
「さてと、ドロメ様の命令だ。いつまでもにらみ合ってても仕方ねえ、そろそろ仕事を始めるとするか!」
グロッケンが少し間を置いてそして大声を張り上げた。
「野郎共進め!!!偽善者共を叩き潰せ!!」
グロッケンの部隊の盗賊達が声をあげた。
「おおー!!」
午前7時より少し前にグロッケンの号令によりドロメ盗賊軍の右翼部隊が前進を始めた。
軽装備のドロメ盗賊軍の盗賊達がジフロル軍が陣どる丘を奪おうと坂に近づいてきた。
これをジフロル軍の左翼部隊を任されていたバルムスは丘の上の陣地から観察していた。
バルムスの部下が尋ねた。
「攻撃命令はまだ出さないのですか?」
バルムスが部下に言った。
「まだだ!もっと引き付けるんだ!」
バルムスは攻撃を始めるタイミングを伺っていた。
ドロメ盗賊軍が弓矢の射程に入るのを待っていたのだ。
そしてドロメ盗賊軍の盗賊達が坂の下までわらわらとやって来て、坂を上り始めた。
そしてバルムスが号令を出す。
「今だ!放て!!」
バルムスの号令を待っていたと言わんばかりに、ジフロル軍は丘の上からたくさんの弓矢を射かけた。
何人ものドロメ盗賊軍の盗賊が身体中に弓矢を浴びて倒れていった。
ドロメ盗賊軍の盗賊の一人が大声をあげる。
「弓矢ごときで怯むな!!偽善者共を倒せ!!」
他の盗賊達がおおー!と声をあげた。
そして丘を大挙して上り始めた。
丘の上にいたジフロル軍のバルムスが大声で言った。
「かかれ!!敵を陣地に近づけるな!!」
ジフロル軍の盗賊達が坂を駆け下ってドロメ盗賊軍に応戦した。
坂の下では両軍の激しい白兵戦が始まった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
ヒロインは始まる前に退場していました
サクラ
ファンタジー
とある乙女ゲームの世界で目覚めたのは、原作を知らない一人の少女。
産まれた時点で本来あるべき道筋を外れてしまっていた彼女は、知らない世界でどう生き抜くのか。
母の愛情、突然の別れ、事故からの死亡扱いで目覚めた場所はゴミ捨て場、
捨てる神あれば拾う神あり?
人の温かさに触れて成長する少女に再び訪れる試練。
そして、本来のヒロインが現れない世界ではどんな未来が訪れるのか。
主人公が7歳になる頃までは平和、ホノボノが続きます。
ダークファンタジーになる予定でしたが、主人公ヴィオの天真爛漫キャラに ダーク要素は少なめとなっております。
同作品を『小説を読もう』『カクヨム』でも配信中。カクヨム先行となっております。
追いつくまで しばらくの間 0時、12時の一日2話更新予定
作者 非常に豆腐マインドですので、悪意あるコメントは削除しますので悪しからず。

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる