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第5章 アグトリア動乱
バトロア教区
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今日はパルゲア歴752年7月10日である。
ここはアグトリア法国の首都にあるアグトリア大神殿の中央礼拝堂である。
そこで司教達が集まり話し合いをしていた。
トロイズ司教がやって来たバローネ司祭に尋ねた。
「バローネ司祭、遠路遥々ご苦労だった。それで火急の用件とは一体何かな?」
バローネ司祭がトロイズ司教に答えた。
「この度は謁見をお許し頂きありがとうございます。実はわが教区にドロメ盗賊団が大挙して侵攻してきたのです。」
するとトロイズ司教が驚いてバローネ司祭に尋ねた。
「何?ドロメ盗賊団がバトロワ教区に侵攻してきたのか?」
バトロワ教区にはバトロワ鉱山という魔法石を採掘している鉱山があった。
バローネ司祭がトロイズ司教に答えた。
「はっ、バトロワ教区の責任者であるガイコ司教様が僧兵達と共にバトロワ鉱山近郊にて防衛戦を行っております。ですが敵は多勢にて我が方が苦戦を強いられております。なにとぞご加勢をお願いします。」
だが司教達は口をつぐんでしまった。
そして重苦しい雰囲気の中でトロイズ司教がバローネ司祭に言った。
「すまないバローネ司祭、援軍を出す事はできないのだ。」
バローネ司祭がトロイズ司教に言った。
「ガイコ司教様をお見捨てにされるおつもりですか?」
トロイズ司教が申し訳なさそうにバローネ司祭に言った。
「本当に申し訳ない。私とてアグトリア僧兵を動かしてでもガルコ司教を助けたい。」
バローネ司祭がトロイズ司教に言った。
「それならば、どうかご加勢を!」
トロイズ司教がバローネ司祭に言った。
「それができぬのだ。」
バローネ司祭がトロイズ司教に尋ねた。
「なぜですか?その理由を教えてください。」
するとボルギ司教がバローネ司祭に言った。
「国庫の金がもうほとんど無いのだ。新たに軍事行動をしようにもお金が無ければどうしようもない。」
バローネ司祭がボルギ司教に尋ねた。
「なぜお金が無いのです?」
ボルギ司教がバローネ司祭に答えた。
「ソラド法王様(アホ勇者)がまた詐欺師達に騙されて金を巻き上げられたのだ。」
バローネ司祭がボルギ司教に大声で言った。
「なんですか?それは?そんなアホな理由でガイコ司教様を見殺しにしようというのですか?」
すると司教達は再び口をつぐんだ。
しばらくの沈黙の後トロイズ司教が他の司教達に言った。
「どうだろう?ガイコ司教にバトロワ教区を放棄させては?」
ボルギ司教がトロイズ司教に言った。
「何を言っているんだ?バトロワ鉱山は我が国にとって貴重な収入源だ。絶対死守しなければならない。」
トロイズ司教がボルギ司教に言った。
「もちろんその事は承知している。だがガイコ司教は得がたい人物だ。」
するとボルギ司教がトロイズ司教に反論した。
「ただでさえアグトリア法国の財政は逼迫しているんだ。この上バトロワ鉱山まで失えばこの先更に苦しくなるぞ!」
今度はトロイズ司教がボルギ司教に反論した。
「鉱山はまた取り返す事ができる。だがボルギ司教を失ったら取り返す事はできない。彼はこのアグトリア法国に必要不可欠な男だ。死なせる訳にはいかない。今すぐにバトロワ教区の放棄の勅書を発するべきだろう。」
すると司教の一人のグリロ司教がトロイズ司教の前に出た。
グリロ司教は小柄で細身の年配の男性司教だった。
グリロ司教がトロイズ司教に言った。
「だがトロイズ司教、勅書を発する権限があるのは法王様、枢機卿様そして大司教だけだ。この場にはそのどなたもいらっしゃらない。勅書を発するのは無理であろう?」
トロイズ司教がグリロ司教に答えた。
「いえ、緊急時に限り司教三人以上の合意で勅書を発する事ができたはずです。」
グリロ司教がトロイズ司教に言った。
「確かに今まで司教権限で勅書を発した例は2つある。だがそのどちらもこのアグトリア法国を揺るがす事態であった。だが今回は果たしてそのような事態か?一司教の問題では無いか?」
するとトロイズ司教がグリロ司教に言った。
「グリロ司教、今の発言はあんまりでしょう。今この時もガイコ司教は苦しい状況で戦っているんです。それにグリロ司教とてガイコ司教の人となりはご存じでしょう?」
グリロ司教がトロイズ司教に答えた。
「それは分かっている。だがなトロイズ司教、そなたは手順や慣例を軽視しすぎだ。我ら司教が率先して手順を守られば、下じもに対して示しがつかんだろう。」
するとトロイズ司教がグリロ司教とボルギ司教に言った。
「分かりましたグリロ司教、ボルギ司教。では貴殿方の主張通りガイコ司教を見殺しにするとしましょう。」
グリロ司教がトロイズ司教に答えた。
「嫌味な言い方をするな。分かっている。ガイコ司教を見捨てる訳にはいかん。我らで勅書を発するとしよう。」
続いてボルギ司教がトロイズ司教に言った。
「全くそんな言い方をされたら反対できないだろう。仕方ない、今回だけは認よう。」
こうして話は纏まり勅書が発せられる運びとなった。
勅書の手続きを完了させたトロイズ司教がグリロ司教に言った。
「賛成ならば、反対のような意見を言わないで頂けますかなグリロ司教?」
グリロ司教がトロイズ司教に言った。
「そなたに釘を刺しておきたかっただけだ。」
勅書を待っていたバローネ司祭にトロイズ司教が言った。
「待たせたなバローネ司祭、すぐにこの勅書をガイコ司教に渡してくれ。」
バローネ司祭がトロイズ司教に言った。
「トロイズ司教様、ありがとうございます。」
バローネ司祭は勅書を受けとるとすぐにバトロワ教区へと戻っていった。
ここはアグトリア法国の首都にあるアグトリア大神殿の中央礼拝堂である。
そこで司教達が集まり話し合いをしていた。
トロイズ司教がやって来たバローネ司祭に尋ねた。
「バローネ司祭、遠路遥々ご苦労だった。それで火急の用件とは一体何かな?」
バローネ司祭がトロイズ司教に答えた。
「この度は謁見をお許し頂きありがとうございます。実はわが教区にドロメ盗賊団が大挙して侵攻してきたのです。」
するとトロイズ司教が驚いてバローネ司祭に尋ねた。
「何?ドロメ盗賊団がバトロワ教区に侵攻してきたのか?」
バトロワ教区にはバトロワ鉱山という魔法石を採掘している鉱山があった。
バローネ司祭がトロイズ司教に答えた。
「はっ、バトロワ教区の責任者であるガイコ司教様が僧兵達と共にバトロワ鉱山近郊にて防衛戦を行っております。ですが敵は多勢にて我が方が苦戦を強いられております。なにとぞご加勢をお願いします。」
だが司教達は口をつぐんでしまった。
そして重苦しい雰囲気の中でトロイズ司教がバローネ司祭に言った。
「すまないバローネ司祭、援軍を出す事はできないのだ。」
バローネ司祭がトロイズ司教に言った。
「ガイコ司教様をお見捨てにされるおつもりですか?」
トロイズ司教が申し訳なさそうにバローネ司祭に言った。
「本当に申し訳ない。私とてアグトリア僧兵を動かしてでもガルコ司教を助けたい。」
バローネ司祭がトロイズ司教に言った。
「それならば、どうかご加勢を!」
トロイズ司教がバローネ司祭に言った。
「それができぬのだ。」
バローネ司祭がトロイズ司教に尋ねた。
「なぜですか?その理由を教えてください。」
するとボルギ司教がバローネ司祭に言った。
「国庫の金がもうほとんど無いのだ。新たに軍事行動をしようにもお金が無ければどうしようもない。」
バローネ司祭がボルギ司教に尋ねた。
「なぜお金が無いのです?」
ボルギ司教がバローネ司祭に答えた。
「ソラド法王様(アホ勇者)がまた詐欺師達に騙されて金を巻き上げられたのだ。」
バローネ司祭がボルギ司教に大声で言った。
「なんですか?それは?そんなアホな理由でガイコ司教様を見殺しにしようというのですか?」
すると司教達は再び口をつぐんだ。
しばらくの沈黙の後トロイズ司教が他の司教達に言った。
「どうだろう?ガイコ司教にバトロワ教区を放棄させては?」
ボルギ司教がトロイズ司教に言った。
「何を言っているんだ?バトロワ鉱山は我が国にとって貴重な収入源だ。絶対死守しなければならない。」
トロイズ司教がボルギ司教に言った。
「もちろんその事は承知している。だがガイコ司教は得がたい人物だ。」
するとボルギ司教がトロイズ司教に反論した。
「ただでさえアグトリア法国の財政は逼迫しているんだ。この上バトロワ鉱山まで失えばこの先更に苦しくなるぞ!」
今度はトロイズ司教がボルギ司教に反論した。
「鉱山はまた取り返す事ができる。だがボルギ司教を失ったら取り返す事はできない。彼はこのアグトリア法国に必要不可欠な男だ。死なせる訳にはいかない。今すぐにバトロワ教区の放棄の勅書を発するべきだろう。」
すると司教の一人のグリロ司教がトロイズ司教の前に出た。
グリロ司教は小柄で細身の年配の男性司教だった。
グリロ司教がトロイズ司教に言った。
「だがトロイズ司教、勅書を発する権限があるのは法王様、枢機卿様そして大司教だけだ。この場にはそのどなたもいらっしゃらない。勅書を発するのは無理であろう?」
トロイズ司教がグリロ司教に答えた。
「いえ、緊急時に限り司教三人以上の合意で勅書を発する事ができたはずです。」
グリロ司教がトロイズ司教に言った。
「確かに今まで司教権限で勅書を発した例は2つある。だがそのどちらもこのアグトリア法国を揺るがす事態であった。だが今回は果たしてそのような事態か?一司教の問題では無いか?」
するとトロイズ司教がグリロ司教に言った。
「グリロ司教、今の発言はあんまりでしょう。今この時もガイコ司教は苦しい状況で戦っているんです。それにグリロ司教とてガイコ司教の人となりはご存じでしょう?」
グリロ司教がトロイズ司教に答えた。
「それは分かっている。だがなトロイズ司教、そなたは手順や慣例を軽視しすぎだ。我ら司教が率先して手順を守られば、下じもに対して示しがつかんだろう。」
するとトロイズ司教がグリロ司教とボルギ司教に言った。
「分かりましたグリロ司教、ボルギ司教。では貴殿方の主張通りガイコ司教を見殺しにするとしましょう。」
グリロ司教がトロイズ司教に答えた。
「嫌味な言い方をするな。分かっている。ガイコ司教を見捨てる訳にはいかん。我らで勅書を発するとしよう。」
続いてボルギ司教がトロイズ司教に言った。
「全くそんな言い方をされたら反対できないだろう。仕方ない、今回だけは認よう。」
こうして話は纏まり勅書が発せられる運びとなった。
勅書の手続きを完了させたトロイズ司教がグリロ司教に言った。
「賛成ならば、反対のような意見を言わないで頂けますかなグリロ司教?」
グリロ司教がトロイズ司教に言った。
「そなたに釘を刺しておきたかっただけだ。」
勅書を待っていたバローネ司祭にトロイズ司教が言った。
「待たせたなバローネ司祭、すぐにこの勅書をガイコ司教に渡してくれ。」
バローネ司祭がトロイズ司教に言った。
「トロイズ司教様、ありがとうございます。」
バローネ司祭は勅書を受けとるとすぐにバトロワ教区へと戻っていった。
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