最強勇者の物語2

第４章 ホルムス共和国

通信魔法

その後屋上での作業が始まった。

そして夕方となり今日の作業が終わった。

それから皆が帰り支度を始めた。

ボルアがソルディとオークスに挨拶をした。

「それじゃあソルディさん、オークス君、先に失礼するよ。」

ソルディとオークスはボルアにお疲れ様ですと返答をした。

するとオークスがソルディに言った。

「ソルディさん、少しいいですか？」

ソルディがオークスに答えた。

「はいオークスさん何でしょうか？」

オークスがソルディに言った。

「基礎研修の時の交通費申請まだされてませんよね？研修時の交通費も申請してもらえばちゃんと支給しますよ。」

ソルディがオークスに言った。

「そうなんですか？研修時の交通費は出ないもんだと思ってました。」

オークスさんがソルディに言った。

「研修時でも交通費は支給対象になります。日々の交通費申請もめんどくさいとは思いますが、ちゃんとお願いします。支給は次月の給料日に合わせて支給します。あともうご存じと思いますが給料の支給は事務所にて行います。ただし支給日にこれられる場合は午後５時以降に事務所に取りに来てください。」

ソルディがオークスに尋ねた。

「午後５時からしか駄目なんですか？お金の用意が間に合わないんですか？」

オークスがソルディに答えた。

「いえお金は前日までに用意できるんです。実は支給日の午前4時半に給料を取りに来る人がいたんですよ。ですが大半の方は夕方以降に取りにくるんです。給料支給のためだけに午前４時から午後10時まで事務所を開けておくのは大変なので、今は当日の午後５時以降にさせてもらってます。」

ソルディがオークスに尋ねた。

「それなら業務開始の午前8時から渡せばいいのでは？」

オークスがソルディに答えた。

「ソルディさん、そうすると仕事をほっぽり出して給料を取りに来る人が出てくるかもしれませんよ？」

ソルディがオークスに言った。

「あっ、なるほど。」

オークスがソルディに言った。

「支払日以降は事務所が空いている時間であればいつ給料を取りに来てもらっても構いません。ただし仕事をほっぽり出して取りにくるのは止めてくださいね。」

するとピローン、ピローン、ピローンという音が響いた。

オークスがソルディに言った。

「ソルディさん、ちょっと失礼します。」

そしてオークスが詠唱を始めた。

「今この時縁と縁心と心を結ばん、リタラキー。」

オークスが詠唱を終えると、青い光のようなものがソルディ達の前に現れて数メートルの高さに登って止まった。

実はオークスは優秀な魔導師であった。

通信魔法が入ったのでオークスが詠唱したのだった。

そして少し経って聞き覚えのある声が周りに響いた。

「オークス君、お疲れ様。今日の作業はもう終わったかの？」

するとオークスが大きな声で言った。

「お疲れ様です。社長！今日の作業は20分前に終了しました。」

どうやら声の主はサランジ社長のようだった。

「そうか、それじゃあソルディさんはまだおるかの？いたら呼んで欲しいんじゃが。」

ソルディは呼ばれたので大きな声で言った。

「サランジ社長、ちょうどオークスさんの近くにいます。」

サランジ社長の声が聞こえてきた。

「おうそうじゃったか？どうじゃソルディさん、仕事は慣れてきたかの？」

ソルディは大きな声で言った。

「いえ、まだまだ駄目です。」

サランジ社長の声が響いた。

「まあじっくり腰を据えてやってくれればいいからの。それで明日なんじゃがワシに付き合ってくれんかの？」

するとオークスが大きな声で言った。

「明日は大統領官邸に招待されてましたよね？ソルディさんを付き添いにという事ですか？」

サランジ社長の声が響いた。

「ああ、ソルディさんに付き添いを頼もうと思っての。」