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第4章 ホルムス共和国
救出計画
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ここは首都アグトリアにある果てなき絶望のアジト、スリラとモニカが話し合っていた。
スリラがモニカに言った。
「貴方は情に厚い人なのか?失敗した奴は切り捨てると思っていたんたが?」
するとモニカがスリラに言った。
「ええもちろん私はそういう人間よ。人助けなんてする訳ないじゃない?」
スリラがモニカに尋ねた。
「だったらなぜレイドスを助けろなんて言うんだ?」
モニカがスリラに言った。
「ああそれはね、レイドスの父親よ。実はね、レイドスはジフロル盗賊団の首領エアルド・ジフロルの息子なのよ。」
スリラがモニカに尋ねた。
「そうなのか?なぜ知ってるんだ?」
するとモニカがスリラに言った。
「詐欺師とって情報はとても重要なのよ。だから自前の情報網を有して、色々な情報を手に入れられるように常に心掛けてるわ。だから会う前からレイドスの名前は知ってたわ。何せジフロル盗賊団の首領の息子ですからね。」
スリラがモニカに尋ねた。
「じゃあ俺達がここに来た時には、俺達が何者なのかすでに分かってたのか?」
モニカがスリラに言った。
「もちろんよ。そうでなかったら声を掛けたりしないわ。」
スリラがモニカに尋ねた。
「だがそれでなぜレイドスを助けるという判断になるんだ?」
モニカがスリラに言った。
「ああそれはね。ジフロル盗賊団の首領エアルドは義賊なのよ。とても義理がたい人間なの。」
するとスリラがモニカに尋ねた。
「つまり盗賊団の首領エアルドに恩を売ろうって事か?」
モニカがスリラに言った。
「ええ、そういうこと。エアルドはお金じゃ動かないから、恩を売れる機会があればどんどん売りたい訳。義理固い男だから恩を売っておけば、こちらの頼みを断わらないわ。」
スリラがモニカに言った。
「恐い人だ。貴方だけは敵に回したくないな。」
モニカがスリラに答えた。
「どうもありがとう。あっそれと別にモニカで構わないわよ。もうスリラも果てなき絶望の一員なんだから。」
スリラがモニカに答えた。
「そうか、分かった。」
モニカがスリラに言った。
「じゃあ早速だけど、救出計画を立てましょうか?」
スリラがモニカに尋ねた。
「モニカはアグトリア大神殿の中の構造を知ってるのか?」
モニカがスリラに言った。
「ええ、大体はね。地下牢への入口は一つだけ大神殿の一階からしか行けないわ。今日行った西礼拝堂の横に大きな扉があったでしょ。あの奥に階段があってあそこから地下牢に降りられるようになってるの。」
スリラはモニカに尋ねた。
「地下牢の鍵は誰が持っているんだ?」
モニカはスリラに答えた。
「地下牢の看守が持ってるはずよ。」
モニカがスリラに尋ねた。
「どう?やってくれる?」
するとスリラがモニカに尋ねた。
「協力者もいるモニカがやった方がいいと思うが?」
するとモニカがスリラに言った。
「さっきも話したでしょ?私は血生臭い仕事は好きじゃないの。」
スリラはモニカに尋ねた。
「僧兵の協力者はこの救出に手を貸してくれるのか?」
モニカがスリラに言った。
「いえ、協力はしないわ。あくまでスリラあなただけで実行するのよ。」
スリラがモニカに尋ねた。
「協力者の手助けもなく、アグトリア大神殿の地下牢からレイドスを助け出せと言うのか?いくらなんでも無謀すぎるだろう?」
モニカがスリラに言った。
「まあ普通なら無理ね。でもスリラ?一つ忘れてないかしら?」
スリラが何かに気づいたようだった、そしてモニカに答えた。
「なるほどそういう事か。」
するとスリラが考え込んだ。
しばらくの沈黙の後でモニカに言った。
「救出は可能だと思う。俺にやらせてくれ。」
モニカがスリラに言った。
「それじゃあお願いするわ。何か必要な物があるなら言って、用意しておくわ。」
スリラがモニカに言った。
「一つ用意して欲しい物がある。」
スリラがモニカに言った。
「貴方は情に厚い人なのか?失敗した奴は切り捨てると思っていたんたが?」
するとモニカがスリラに言った。
「ええもちろん私はそういう人間よ。人助けなんてする訳ないじゃない?」
スリラがモニカに尋ねた。
「だったらなぜレイドスを助けろなんて言うんだ?」
モニカがスリラに言った。
「ああそれはね、レイドスの父親よ。実はね、レイドスはジフロル盗賊団の首領エアルド・ジフロルの息子なのよ。」
スリラがモニカに尋ねた。
「そうなのか?なぜ知ってるんだ?」
するとモニカがスリラに言った。
「詐欺師とって情報はとても重要なのよ。だから自前の情報網を有して、色々な情報を手に入れられるように常に心掛けてるわ。だから会う前からレイドスの名前は知ってたわ。何せジフロル盗賊団の首領の息子ですからね。」
スリラがモニカに尋ねた。
「じゃあ俺達がここに来た時には、俺達が何者なのかすでに分かってたのか?」
モニカがスリラに言った。
「もちろんよ。そうでなかったら声を掛けたりしないわ。」
スリラがモニカに尋ねた。
「だがそれでなぜレイドスを助けるという判断になるんだ?」
モニカがスリラに言った。
「ああそれはね。ジフロル盗賊団の首領エアルドは義賊なのよ。とても義理がたい人間なの。」
するとスリラがモニカに尋ねた。
「つまり盗賊団の首領エアルドに恩を売ろうって事か?」
モニカがスリラに言った。
「ええ、そういうこと。エアルドはお金じゃ動かないから、恩を売れる機会があればどんどん売りたい訳。義理固い男だから恩を売っておけば、こちらの頼みを断わらないわ。」
スリラがモニカに言った。
「恐い人だ。貴方だけは敵に回したくないな。」
モニカがスリラに答えた。
「どうもありがとう。あっそれと別にモニカで構わないわよ。もうスリラも果てなき絶望の一員なんだから。」
スリラがモニカに答えた。
「そうか、分かった。」
モニカがスリラに言った。
「じゃあ早速だけど、救出計画を立てましょうか?」
スリラがモニカに尋ねた。
「モニカはアグトリア大神殿の中の構造を知ってるのか?」
モニカがスリラに言った。
「ええ、大体はね。地下牢への入口は一つだけ大神殿の一階からしか行けないわ。今日行った西礼拝堂の横に大きな扉があったでしょ。あの奥に階段があってあそこから地下牢に降りられるようになってるの。」
スリラはモニカに尋ねた。
「地下牢の鍵は誰が持っているんだ?」
モニカはスリラに答えた。
「地下牢の看守が持ってるはずよ。」
モニカがスリラに尋ねた。
「どう?やってくれる?」
するとスリラがモニカに尋ねた。
「協力者もいるモニカがやった方がいいと思うが?」
するとモニカがスリラに言った。
「さっきも話したでしょ?私は血生臭い仕事は好きじゃないの。」
スリラはモニカに尋ねた。
「僧兵の協力者はこの救出に手を貸してくれるのか?」
モニカがスリラに言った。
「いえ、協力はしないわ。あくまでスリラあなただけで実行するのよ。」
スリラがモニカに尋ねた。
「協力者の手助けもなく、アグトリア大神殿の地下牢からレイドスを助け出せと言うのか?いくらなんでも無謀すぎるだろう?」
モニカがスリラに言った。
「まあ普通なら無理ね。でもスリラ?一つ忘れてないかしら?」
スリラが何かに気づいたようだった、そしてモニカに答えた。
「なるほどそういう事か。」
するとスリラが考え込んだ。
しばらくの沈黙の後でモニカに言った。
「救出は可能だと思う。俺にやらせてくれ。」
モニカがスリラに言った。
「それじゃあお願いするわ。何か必要な物があるなら言って、用意しておくわ。」
スリラがモニカに言った。
「一つ用意して欲しい物がある。」
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