最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

学ばない

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パルゲア歴752年6月28日午後七時頃。

アグトリア大神殿の中央礼拝堂にソラド法王と司教達が言い合いをしていた。

ソラド法王は金色の綺麗な装飾が施されたローブを纏っていた。

そして司教の一人であるボルギ司教がソラド法王に言った。

「ソラド法王様いい加減にしてください!なんで金庫の中のお金を全て渡してしまったんですか?」

するとソラド法王がボルギ司教に答えた。

「みんなすごく困ってたから渡したんだ。」

ボルギ司教がソラド法王に尋ねた。

「どう困っていたんです?」

ソラド法王がボルギ司教に言った。

「最初の彼はお母さんが道端で転んで調子が悪くなったんだって。それでいい薬を買うのに50億トリム必要だったんだって、だから渡したんだ50億トリム!」

ボルギ司教が呆れてソラド法王に答えた。

「要するにまた詐欺師に騙されてお金を巻き上げられたんですね?はあー。」

するとソラド法王がボルギ司教に答えた。

「違うよ!彼は詐欺師じゃないよ。彼は薬を買うために50億トリム必要だったんだ。」

これを聞いたボルギ司教はソラド法王に大声で言った。

「そんなもん嘘に決まってるでしょうが!!一体何回騙されたら分かるんですか?」

するとソラド法王がボルギ司教に答えた。

「そんな事ないよ!彼は本当に困ってたんだ。」

ボルギ司教がソラド法王に言った。

「ソラド法王様、貴方はこのアグトリア法国で最高位にあられるんです。もっと見識を深めてください。この世界は善良な人間ばかりではないのです。人を疑う事も時に必要なのです。」

ソラド法王はボルギ司教に言った。

「なんでそんな悲しい事を言うんだ?僕は勇者なんだ。みんなを信じなくちゃいけないんだ。」

ボルギ司教がソラド法王に大声で言った。

「詐欺師は信じなくていいんです!」

するとドレスタル枢機卿が中央礼拝堂の中に入ってきた。

ソラド法王がドレスタル枢機卿に言った。

「ちょうどいい所に来た。ダリオ、君からも言ってあげて。」

するとドレスタル枢機卿は申し訳なさそうにソラド法王に言った。

「法王様申し訳ありません。50億トリムを渡した男の捜索を致しました。そしたらあの男、酒場で豪遊していて女の子達に金をばらまいてました。とてもじゃありませんが、母親の体調が悪いとは思えません。」

トロイズ司教がドレスタル枢機卿に尋ねた。

「枢機卿様、それでどうされました?」

ドレスタル枢機卿がトロイズ司教に答えた。

「その男の所持金を没収しました。そして逮捕して地下牢に放り込んでおきました。」

トロイズ司教はドレスタル枢機卿に答えた。

「そうですか、それを聞いて安心しました。これで明日の支給分の費用くらいは賄えますな。ありがとうございます、枢機卿様。」

だがソラド法王がドレスタル枢機卿に言った。

「ダリオ、なんでそんなひどい事をするんだ?それじゃ彼のお母さんが死んじゃうよ!」

ドレスタル枢機卿が低い声でゆっくりソラド法王に話した。

「いいですか、法王様、あの男は法王様を騙してお金をむしり取ったんですよ。」

ソラド法王がドレスタル枢機卿に答えた。

「そんな事ない。」

ドレスタル枢機卿がソラド法王に言った。

「そうなんです。母親を治したいのなら、普通ならポーションをくれというはずです。ポーションは万能薬です。大半のケガや体調不良は直ります。それに母親の体調不良が本当なら、お金の用意が出来たならすぐに治療薬を買いに行くはずです。酒場で豪遊するなんてあり得ないです。」

だがソラド法王がドレスタル枢機卿に言った。

「きっと酒場で豪遊した後で、お母さんの所に行くつもりだったんだよ。なのになのにダリオまで!!」

ソラド法王はそう言うと中央礼拝堂から出ていった。

このソラド法王は、異世界よりやって来た勇者である。

時空の女神リーシャによってこの異世界に送られたのだ。

地球での名前は空良戸翔風(そらどなびき)であった。
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