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第4章 ホルムス共和国
盗賊団
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今はパルゲア歴752年6月28日午前11時過ぎ。
首都アグトリアにある寂れた民家の中で二人の男が話し合っていた。
体格のいい若い男が隣の男に尋ねた。
「なあスリラ、ここでいいんだよな?」
スリラと呼ばれた細身の若い男が答えた。
「ああ、たぶんここでいいはずだ。」
すると壁から誰とも分からぬ声が聞こえてきた。
「盗人共、早く出ていけ!」
二人はびっくりしてこの部屋の壁を見回した。
すると隣の部屋へ通じる扉の斜め上の壁の所に、大きな穴が空いているのを見つけた。
どうやら隣の部屋から誰かが話しかけたようだった。
すぐに二人は扉を開けようとしたが、鍵がかかっており開けられなかった。
再び隣の部屋から大きな声が響いた。
「おい盗人共!この家にはもう金目の物も食料も無いぞ!」
するとスリラが壁越しに答えた。
「勘違いしないでくれ!俺らは盗人じゃない。」
隣の部屋から誰とも分からぬ声が響いた。
「はあ?なら何だ?私はお前らなんか知らない。言っとくがその扉を開けようとしても無駄だ。何重にも鍵をかけてあるからな!」
壁越しに体格のいい若い男が言った。
「信じてくれ!俺らは盗人じゃない。俺はレイドスっていう。」
すると隣の部屋から大声が響いた。
「それがどうした?名前なんて名乗らなくていいから、はやく外に出てけ!」
だがレイドスは構わずに大声で言った。
「ここに果てなき絶望の関係者がいるって聞いてやってきたんだ!俺は果てなき絶望に入りたいんだ!」
すると壁の向こうの人物は沈黙した。
沈黙の後再び隣の部屋から声が響いた。
「誰から果てなき絶望の事を聞いた?風の噂で聞いたなんて言うなよ!一般人が知ってるような事ではないんだ!」
するとレイドスが大きな声で言った。
「ジフロル盗賊団のボスから聞いたのさ。俺は顔は広いからな!」
隣の部屋から声が響く。
「ほうエアルドから聞いたのか?」
レイドスが自信満々に言った。
「ああそうだ、エアルドから聞いたんだ。犯罪組織果てなき絶望の事をな。」
ジフロル盗賊団はアグトリア法国でも有数の盗賊団で、大勢力を誇っていた。
隣の部屋から声が響いた。
「なるほどな。それでそっちの奴は?レイドスお前の連れか?」
レイドスが大声で言った。
「いや、スリラは連れじゃない。俺が来るより前にここにいたんだ。で話を聞いたらスリラも果てなき絶望に入りたいって言うじゃないか。それで一緒に待ってた訳よ!」
すると今度はスリラが大声で言った。
「俺はスリラという。ニーノ・グリセンから話を聞いた。荒稼ぎをしている犯罪組織があると。」
再び隣の部屋から声が聞こえてきた。
「なるほど、お前はニーノの紹介か。」
ニーノ・グリセンはグリセン盗賊団の首領であった。
そしてグリセン盗賊団もまたアグトリア法国内では有数の盗賊団であった。
少しの沈黙の後で再び隣の部屋から声が響いた。
「いいだろう、じゃあまず今から一つ仕事をしてもらう。」
レイドスが大声で尋ねた。
「どういう事だ?」
隣の部屋から声が響いた。
「仕事を見事に達成できたら、この部屋の中に入れてやろう。そして果てなき絶望にも入れてやる。」
レイドスが大声で言った。
「それ本当だな?」
隣の部屋から声が響いた。
「ああ、本当だ。それで今回の獲物だが、このアグトリア法国で最高位のソラド法王だ。」
するとスリラが大きな声で尋ねた。
「ソラド法王って確か?」
隣の部屋から声が響いた。
「確かにソラド法王なんて言うよりもこう言った方がわかりやすかったか。」
隣の部屋から大声が響いた。
「異世界よりやって来たアホ勇者!」
首都アグトリアにある寂れた民家の中で二人の男が話し合っていた。
体格のいい若い男が隣の男に尋ねた。
「なあスリラ、ここでいいんだよな?」
スリラと呼ばれた細身の若い男が答えた。
「ああ、たぶんここでいいはずだ。」
すると壁から誰とも分からぬ声が聞こえてきた。
「盗人共、早く出ていけ!」
二人はびっくりしてこの部屋の壁を見回した。
すると隣の部屋へ通じる扉の斜め上の壁の所に、大きな穴が空いているのを見つけた。
どうやら隣の部屋から誰かが話しかけたようだった。
すぐに二人は扉を開けようとしたが、鍵がかかっており開けられなかった。
再び隣の部屋から大きな声が響いた。
「おい盗人共!この家にはもう金目の物も食料も無いぞ!」
するとスリラが壁越しに答えた。
「勘違いしないでくれ!俺らは盗人じゃない。」
隣の部屋から誰とも分からぬ声が響いた。
「はあ?なら何だ?私はお前らなんか知らない。言っとくがその扉を開けようとしても無駄だ。何重にも鍵をかけてあるからな!」
壁越しに体格のいい若い男が言った。
「信じてくれ!俺らは盗人じゃない。俺はレイドスっていう。」
すると隣の部屋から大声が響いた。
「それがどうした?名前なんて名乗らなくていいから、はやく外に出てけ!」
だがレイドスは構わずに大声で言った。
「ここに果てなき絶望の関係者がいるって聞いてやってきたんだ!俺は果てなき絶望に入りたいんだ!」
すると壁の向こうの人物は沈黙した。
沈黙の後再び隣の部屋から声が響いた。
「誰から果てなき絶望の事を聞いた?風の噂で聞いたなんて言うなよ!一般人が知ってるような事ではないんだ!」
するとレイドスが大きな声で言った。
「ジフロル盗賊団のボスから聞いたのさ。俺は顔は広いからな!」
隣の部屋から声が響く。
「ほうエアルドから聞いたのか?」
レイドスが自信満々に言った。
「ああそうだ、エアルドから聞いたんだ。犯罪組織果てなき絶望の事をな。」
ジフロル盗賊団はアグトリア法国でも有数の盗賊団で、大勢力を誇っていた。
隣の部屋から声が響いた。
「なるほどな。それでそっちの奴は?レイドスお前の連れか?」
レイドスが大声で言った。
「いや、スリラは連れじゃない。俺が来るより前にここにいたんだ。で話を聞いたらスリラも果てなき絶望に入りたいって言うじゃないか。それで一緒に待ってた訳よ!」
すると今度はスリラが大声で言った。
「俺はスリラという。ニーノ・グリセンから話を聞いた。荒稼ぎをしている犯罪組織があると。」
再び隣の部屋から声が聞こえてきた。
「なるほど、お前はニーノの紹介か。」
ニーノ・グリセンはグリセン盗賊団の首領であった。
そしてグリセン盗賊団もまたアグトリア法国内では有数の盗賊団であった。
少しの沈黙の後で再び隣の部屋から声が響いた。
「いいだろう、じゃあまず今から一つ仕事をしてもらう。」
レイドスが大声で尋ねた。
「どういう事だ?」
隣の部屋から声が響いた。
「仕事を見事に達成できたら、この部屋の中に入れてやろう。そして果てなき絶望にも入れてやる。」
レイドスが大声で言った。
「それ本当だな?」
隣の部屋から声が響いた。
「ああ、本当だ。それで今回の獲物だが、このアグトリア法国で最高位のソラド法王だ。」
するとスリラが大きな声で尋ねた。
「ソラド法王って確か?」
隣の部屋から声が響いた。
「確かにソラド法王なんて言うよりもこう言った方がわかりやすかったか。」
隣の部屋から大声が響いた。
「異世界よりやって来たアホ勇者!」
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