最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

信用

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古森照之(こもりてるゆき)は情報棟裏で学生自治会長の土背蔵(どせくら)と言い合いをしていた。

土背蔵(どせくら)会長は照之(てるゆき)に言った。

「上に立つ人間には表の顔と裏の顔が必要だ。俺はその両方をしっかり使い分けれるのさ。」

照之は土背蔵(どせくら)会長に言った。

「そう言えば土背蔵(どせくら)お前の父親は大企業の社長だったな?自分についてこれば将来は約束されてるぞ。とでも言ってラグビー部の部長を誘い駒として使ってるってところか。」

するとラグビー部部長が照之に言った。

「おいおい固い友情で結ばれていると言ってくれ。」

そう言うとラグビー部部長が左手を上げた。

すると情報棟の裏から更にがたいの良いラグビー部部員が三人やって来た。

そしてラグビー部員達が照之を取り囲んだ。

土背蔵(どせくら)会長が照之に言った。

「みんな俺のピンチに駆けつけたくれたんだ。素晴らしい仲間達だろ?さあこれで分かっただろう?古森(こもり)ビジネスコンテストの出場を辞退しろ。そうすればお前はこれからも平穏な大学生活が送れる。なっいい話だろう?」

照之が土背蔵会長に言った。

「そんなに、優勝したかったのならなぜ俺がビジネスコンテストに参加する前に脅しをかけなかった?優勝できるとたかをくくって、俺の事は引き立て役だと思い込んで何もしなかったんだろ?だが予想外に俺が最終選考まで残ってしまった。だから土背蔵(どせくら)焦ったお前は慌てて俺に脅しをかけにきた。違うか?」

土背蔵(どせくら)会長が照之に言った。

「ああそうだ。古森(こもり)てめえが最終選考に残ったせいで手間がふえちまったんだ。だから古森(こもり)てめえがビジネスコンテストを辞退してもらないと困るのさ。まあこの状況では辞退しますと答えるしかないだろうがな。」

土背蔵(どせくら)会長はラグビー部員達を見回した。

ラグビー部員達は依然として照之を取り囲んでおり、さらに照之を睨みつけた。

すると照之が土背蔵(どせくら)会長に答えた。

「なるほどな、分かった。土背蔵、お前想像以上にアホだな!」

土背蔵会長が照之に言った。

「古森(こもり)この状況が分かってないのか?よくそんな事が言えるな?」

照之が自治会長に答えた。

「お前こそこの場所がどこか分かってるか?この場所は正門近くなんだぞ。正門には警部室もある。乱闘騒ぎにでもなれば警備員がすぐに駆けつけてくるぞ。」

すると土背蔵会長が照之に言った。

「さっきの話聞いてなかったのか?俺には絶大な信用があるんだよ。お前なんかよりはるかにな。」

すると照之は突然ひょうきんな声で言った。

「カラーンカラーン!カラーンカラーン!」

あっけにとられた自治会長が照之に尋ねた。

「一体お前何やってんだ?」

そして今度は真顔で自治会長に言った。

「土背蔵(どせくら)の頭の中身は空っぽ!空っぽ!空っぽ!」

土背蔵会長は自分が馬鹿にされている事に気づいて、顔を歪ませた。

だが照之は構わずにひょうきんな声で言った。

「カラーンカラーン!カラーンカラーン!」

そして照之が土背蔵会長に再び真顔でかつ大声で言った。

「土背蔵(どせくら)の頭の中身は空っぽ!空っぽ!空っぽ!」

再び照之がひょうきんな声で言った。

「カラーンカラーン!カラーンカラーン!」

怒りに震えていた土背蔵会長がついにぶちギレして照之に殴りかかった。
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