最強勇者の物語2

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
163 / 265
第4章 ホルムス共和国

喝采

しおりを挟む
ソルト村の村人達がアミラの家の前に集まっていた。

勇者が現れたという話をスコットさんから聞きつけたらしく、村中の人達が集まったようだった。

俺とアミラは家の外に出て、村人達の前に立った。

そして俺は村人達に自己紹介をした。

「俺は異世界からやってきた影橋陸夜だ。そして俺は勇者だ。」

するとアミラが村人達に言った。

「この方こそ、私達を救ってくれる勇者様です。光の鍵盤もお持ちでした。」

村人の一人がアミラに尋ねた。

「おおアミラそれは本当なんだな?」

アミラが村人の一人に答えた。

「はい、間違いありません。私はこの目で光の鍵盤を見せてもらいました。」

すると別の村人がアミラに尋ねた。

「ええ、あの伝承に出てくる光の鍵盤をか?そいつはすげえな!」

そして村人の一人が俺に尋ねてきた。

「勇者様私らにも光の鍵盤を見せて頂けませんか?」

俺は村人に答えた。

「もちろんいいぞ!」

俺はメニュー画面を開いて村人達に見せた。

するとメニュー画面を見た村人達はみんなが感動していた。

村人達は口々に言った。

「これが本物の光の鍵盤だべか。すごいべ。」

「伝承は本当にだったんだな。ついに勇者様が現れたんだ!」

「この勇者様が俺達を救ってくるんだ!俺達の英雄だ!」

「間違いなく勇者様だ!」

そして村人達から勇者の俺に割れんばかりの拍手が起こった。

そしてその後、村人の間で勇者様コールが沸き起こった。

「勇者様!勇者様!勇者様!勇者様!」

拍手さらには勇者様コールで俺はとても嬉しかった。

俺はとても気分が良くここは本当にいい世界だと感じた。

誰もが俺に優しいし、誰もが俺を敬う。

リーシャには感謝しないとな!

すると騎士姿の男二人が村の中央にむかって歩いてきた。

そしてその騎士二人は俺の前までやってきた。

騎士の一人がこの状況を見て言った。

「村人共が騒いでいると聞いて来てみたら、一体なんだ?この騒ぎは?お前ら勝手に騒ぎ立てるな。はやく自分の家に戻れ!」

もう一人の騎士が大きな声で村人達に言った。

「そうだ、村人共さっさと自分の家に戻れ!さもなければどうなるか分かってるな?」

だがいくら待っても村人達は誰一人戻ろうとはしなかった。

騎士の一人が激怒しながら村人に言った。

「お前らなんで家に戻らんのだ!そんなに牢屋に放り込んでほしいのか!」

俺はその騎士の前に立って大声で言った。

「おいお前らこそ、さっさとこの村から出てけよ!」

騎士の一人が俺に言った。

「なんだと?村人ごときが偉そうに。」

すると他の騎士がその騎士を手で止めて言った。

「待て、こいつが勇者じゃないのか?村人共もさっきまで勇者様とか言ってただろ?」

その騎士が隣の騎士に答えた。

「そういやさっき屋敷に大怪我して帰ってきた奴がいたな。確か勇者にやられたとか言ってたが。まさかこいつが??」

隣の騎士が俺に尋ねた。

「お前が勇者か?」

俺はその騎士に答えた。

「そうだ、俺が勇者だ。だったらどうする?」

すると騎士が手を上げて俺に言った。

「どうもしないさ、ならお前の言うとおり我々はここから立ち去らせてもらう。」

意外にも騎士達は大人しく出て行こうとした。

そして騎士達は村の外へと向かって歩いていった。

すると村人達が口々に叫んだ。

「男爵の子分ども、とっと出てけ!」

「いいぞ、勇者様!!」

そして少し遠ざかった所で先ほどの騎士が大きな声で言った。

「村人共!!こんな事をしてただで済むと思うなよ!!ビード男爵様が手ずからお前らを殺してくださるだろうよ!覚悟しておくんだな!そうそうそれとアミラお前が屋敷に来なかった事、ビード男爵様は激怒しておられたぞ!」

騎士はそう言い残すと、村の外へと出て行った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

婚約破棄からの断罪カウンター

F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。 理論ではなく力押しのカウンター攻撃 効果は抜群か…? (すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

異世界に飛ばされたら守護霊として八百万の神々も何故か付いてきた。

いけお
ファンタジー
仕事からの帰宅途中に突如足元に出来た穴に落ちて目が覚めるとそこは異世界でした。 元の世界に戻れないと言うので諦めて細々と身の丈に合った生活をして過ごそうと思っていたのに心配性な方々が守護霊として付いてきた所為で静かな暮らしになりそうもありません。 登場してくる神の性格などでツッコミや苦情等出るかと思いますが、こんな神様達が居たっていいじゃないかと大目に見てください。 追記 小説家になろう  ツギクル  でも投稿しております。

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】

雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。  そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!  気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?  するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。  だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──  でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...