最強勇者の物語2

第４章 ホルムス共和国

昼時

僕はフルディク工業での初面接を終えて、レフティオに戻ってきた。

今回の面接結果は郵送で送られてくるらしい。

僕は、アイオンズさんに挨拶をして帰路についた。

朝来たときと同じルートで、レフティオ駅まで戻ってきた。

レフティオ駅に戻った時には、もうすぐ午後一時になろうとしていた。

そういえば、今日は朝から何も食べて無かった。

ダーグ専門店モンバールに行って、ダーグを食べに行こう。

僕はそう思ってモンバールへと向かった。

途中でグルエル専門店のルーチェも覗いてみたが、昼時と重なってもの凄く混んでいた。

店の外にまで待っているお客がいた。

モンバールの方は大丈夫かな？

僕はモンバールへと向かった。

やはり昼時というだけあってモンバールの駐車場にも、かなりの蒸気自動車が停まっていた。

僕はモンバールの店内に入った。

予想通りかなり混んでおり、モンバールの店内もほぼ満席だった。

僕は順番待ちを覚悟したが、幸いにもカウンター席が数席空いており、僕はそのカウンター席に案内された。

僕は注文を聞きに来た男性店員に尋ねた。

「すいません、大盛りのダーグってありますか？」

男性店員が、僕に言った。

「はい、ございます。大盛りダーグ一つで宜しいですか？」

僕は男性店員に言った。

「はい、大盛りダーグを一つお願いします。」

男性店員が僕に言った。

「大盛りダーグ一つですね。ではしばらくお待ちください。」

男性店員はそう言うと、奥の厨房へと入っていった。

僕は店内を見渡した。

主婦の人達や、年配の人達と色々な人達がいたが、昼食を食べに来たビジネスマンが多かった。

そうしていると、僕の後ろのテーブル席から大きな話し声が聞こえてきた。

静かに振り向くと、30代くらいの男性三人が食事をしていた。

恐らく昼食を食べに来ているのだろう。

あまり凝視する訳にもいかないので、僕はすぐに前を向いた。

一人の中年男性が大きな声で言った。

「まったく、やってらんないぜ！」

すると隣に座っていた男性が答えた。

「どうしたんだトレヴァー？」

トレヴァーと呼ばれた男性が答えた。

「どうしたもこうしたもねーよ、ジョセフ！仕事なんかやってられるか！」

もう一人の男性もトレヴァーに声をかける。

「トレヴァーお前が仕事で愚痴なんて珍しいな。」

トレヴァーは話しかけてきた男性に答えた。

「愚痴も言いたくなるさ、ルーク！」

ジョセフはトレヴァーに尋ねた。

「だから何があったんだ？トレヴァー？」

トレヴァーはジョセフに答えた。

「うちの部署に新人が配属されてきたんだよ。」

ジョセフはトレヴァーに尋ねた。

「それで？」

トレヴァーはジョセフに言った。

「そいつときたら挨拶はろくにしない。伝票の処理も遅いときたもんだ。ろくに仕事ができない奴なんだよ。その上こっちが仕事を教えてやってるのに、感謝どころか文句ばっかり言ってくる。それぐらい知ってますってな。」

するとルークがトレヴァーに言った。

「なんだ何を言い出すかと思えば。新人に仕事を教えるのも仕事のうちじゃないのか？」

トレヴァーがルークに言った。

「ルーク俺だってな、普通の新人ならもちろん多目にみるさ。」

するとジョセフがトレヴァーに尋ねた。

「なあもしかしてその新人って？」

トレヴァーがジョセフに言った。

「ああそうだよ！魔導師様だ！」