最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

賃貸契約

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僕は買い物袋を手から下げながら、アパートグランディールに歩いて戻った。

アパートグランディールの玄関で、バルドーさんが話しかけてきた。

「おや戻ったのかい。住民登録はできたのかい?」

僕はバルドーさんに答えた。

「はい、ちゃんとできました。」

バルドーさんが僕に言った。

「そうかい、それは良かった。それと契約書の準備ができたよ。」

僕はバルドーさんに言った。

「そうですか、じゃあ正式な契約をお願いします。」

バルドーさんは僕に言った。

「分かった、それじゃ306号室に来ておくれ。その方が説明もしやすいし、そのまま部屋を引き渡せるからね。」

僕はバルドーさんに答えた。

「分かりました。」

僕はバルドーさんの後について行った。

バルドーさんは複数枚の紙とペンを持っていた。

おそらくあれが契約書だろう。

僕達は306号室の前にやってきた。

バルドーさんは鍵を使って、306号室の扉を開けた。

僕はバルドーさんに尋ねた。

「僕が出かけた後、鍵を閉めててくれたんですか?」

バルドーさんが僕に答えた。

「当たり前だろう。これから貸す部屋だからね。あんたが出かけたあとちゃんと鍵をかけといたよ。」

そうなのか。やはり大家さんだけあってしっかりした人だ。

そしてバルドーさんは、306号室の中に入っていった。

僕もそれに続いた。

バルドーさんが、306号室の魔導灯のスイッチを入れた。

部屋が魔導灯で照らされ少し明るくなった。

ただまだ昼間だったのでそれなりに明るかったが。

バルドーさんは持ってきた紙を床に並べた。

僕も床に腰をおろした。

そしてバルドーさんが僕に話し始めた。

「じゃあもう一度契約内容を説明するよ。すでに説明した事もあるだろうけど、聞いておくれ。」

バルドーさんは話を続けた。

「まず貸すのはこの部屋、レフティオ町ベルダ2の10 アパートグランディール306号室だよ。家賃は1ヶ月3万ルーンになる。そして契約時に保証金として6万ルーンを別にもらう。」

バルドーさんは僕に話を続けた。

「そしてこの部屋の設備としては、お手洗いとお風呂とミニキッチンだ。あと一階のダイニングキッチンも共有部分として使っても構わない。ただし使う場合は必ず私に言うんだよ。勝手に使う事は禁止だからね。」

バルドーさんは僕に尋ねた。

「ここまでで何か聞きたい事はあるかい?」

僕はバルドーさんに答えた。

「大丈夫です、続けてください。」

するとバルドーさんは続けた。

「注意事項として、当然だけど、このグランディールには他の部屋の借り主達もいる。真夜中に大声を出したり、大きな音を出すのは禁止だよ。隣人とのいざこざも起こさない事。そして部屋の設備を大切に使う事。家賃は前月末までに支払う事。あと部屋を他の人に貸したり、この部屋で商売をするのも禁止だよ。」

バルドーさんは僕に続けて言った。

「契約期間は一年間とするよ。その後は一年ごとに更新って形だ。退去する場合はその期日から二週間前までに言っておくれ。そして禁止事項に違反した場合は、ここから問答無用で退去してもらう。説明はこんな所だ。何か聞きたい事はあるかい?」

まあ当たり前の事ばかりだな。

ただ一つ気になるのはこれだな。

僕はバルドーさんに尋ねた。

「えっと保証金はどうなるんですか?」

バルドーさんが僕に答えた。

「保証金は家賃が未払いになった時の為にもらってる。だから家賃の未納がなければ、ちゃんと返却させてもらうよ。良識的に部屋を使ってくれれば、退去する時か更新時に全額返金するよ。」

そうかまさに保証金なんだな。

バルドーさんが再度僕に尋ねた。

「他に聞きたい事はあるかい?」

僕はバルドーさんに答えた。

「いえ、大丈夫です。」

バルドーさんが僕に言った。

「それじゃ賃貸契約書に必要事項を記入しとくれ。」

バルドーさんはそう言うと、床に置かれた賃貸契約書二枚を僕の方に差し出した。

僕はミミザリ書店で買ったペンを取り出して、必要事項の記入をしていった。

僕は記入をしていったが、契約日時の所でペンが止まった。

日時の欄には何と書けばいいんだ?

さっきと一緒でいいのかな?

僕はバルドーさんに尋ねた。

「すいません。契約日時の所は何と書けばいいんですか?」

バルドーさんが僕に答えてくれた。

「パルゲア歴752年5月20日午後1時20分でいいよ。」

僕はバルドーさんに、教えてもらった通りに契約日時の欄に記入した。

必要事項の記入が終わった。

そして僕は、賃貸契約書の一番上にある署名欄にサインをした。

そしてバルドーさんに、記入が完了した賃貸契約書二枚を返した。

バルドーさんが記入内容を確認する。

そしてバルドーさんが僕に言った。

「よしこれで大丈夫だよ。それじゃあ9万ルーン出してくれるかい。」

僕は袋から9万ルーンを取り出した。

そして僕はバルドーさんに9万ルーンを渡した。

バルドーさんは僕から9万ルーンを受け取り金額を確認した。

そのあと一枚の紙にペンで記入すると、サインをした。

そしてバルドーさんは僕にその紙を渡して僕に言った。

「確かに9万ルーン受け取ったよ。これは領収書だ。」

僕はバルドーさんからもらった領収書をみた。

紙には領収書と書かれており、9万ルーンという文字とバルドーさんのサインが書かれていた。

僕は領収書を袋にしまった。

そしてバルドーさんが僕に言った。

「これで契約は完了だ。それじゃあこれがこの部屋の鍵だよ。」

そう言うとバルドーさんは306号室の鍵を僕に渡してくれた。

さらにバルドーさんが僕に言った。

「それと賃貸契約書の一枚はあんたが持っておくんだよ。」

そう言うと、バルドーさんが賃貸契約書の一枚をくれた。

バルドーさんはそう言うと306号室から出ていった。

こうして僕は賃貸契約を完了した。
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