最強勇者の物語2

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
112 / 265
第4章 ホルムス共和国

エマ・バルドー

しおりを挟む
僕はオルランドさんの後ろについて、レフティオの町を歩いていた。

何でもオルランドさんの知り合いの大家さんを、紹介してもらえるそうだ。

そして三階建ての新しいレンガ造りの建物の前まで、やってきた。

赤いレンガ造りの三階建ての建物で、ベランダは三階部分だけついていた。

先ほどの公営アパートと同じくらいの大きさの建物だ。

多分横幅は二十五メートルぐらいだろう。

しかしこの建物だけで敷地のほとんどを占めており、庭や駐車スペースといったものが無さそうだった。

この建物のすぐ両隣には、隣の家の壁が建っていた。

そして一階左端の所に、建物の中に入れる出入口があった。

するとその出入口から一人の女性が出てきた。

年配の女性で、茶色の洋服とスカートを着た女性が出てきた。

そしてオルランドさんを見つけるなり、オルランドさんに話しかけてきた。

「おや、オルランド?どうかしたかい?」

するとオルランドさんがその年配の女性に答えた。

「バルドーさん、こんにちは。実は入居を希望する方がいらっしゃいまして。」

バルドーさんと思われる年配の女性が、オルランドさんに言った。

「そうかい、それでわざわざ連れてきてくれたのかい?そいつは悪かったね。それで入居したいってのはその後ろの人かい?」


オルランドさんが、バルドーさんに答えた。

「はい、そうです。」

そして僕はバルドーさんに言った。

「はい部屋を探しています、ロベルト・ソルディと言います。よろしくお願いします。」

バルドーさんは僕に答えてくれた。

「私は、エマ・バルドーだよ。このアパートグランディールの大家をやってる。」

僕はバルドーさんに尋ねた。

「あの駐車場は無いんですよね?」

バルドーさんは僕に言った。

「ああ、無いよ。もし駐車場が必要なら他を当たっとくれ。」

僕はバルドーさんに言った。

「あっいえ車は持ってないんで、それは問題無いんです。ただなんで駐車場が無いんですか?」

バルドーさんは僕に言った。

「それは、この土地しか手に入らなかったからだよ。贅沢を言えばもっと広い土地が欲しかったんだけど、好条件の土地が売りに出る事は少ないからね。」


バルドーさんは、話を続けた。


「まあこのレフティオ駅周辺の土地なら、立地的には悪くないからね。多少狭くても、立地を考えたら充分妥協できると思ってこの土地を買ったのさ。そしてアパートグランディールを建てた。それだけだよ。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

婚約破棄からの断罪カウンター

F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。 理論ではなく力押しのカウンター攻撃 効果は抜群か…? (すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

処理中です...