最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

年齢詐称

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僕はこのホルムス共和国本庁舎に来る前に、一つの準備をしていた。

ロシェラ百貨店の二階ある、雑貨専門店トレポートという店に行ってある物を探した。

雑貨屋専門トレポートは、食品や衣料品や食器や家具等、生活に必要な商品を幅広く扱っている店だった。

店内は広く沢山の商品が並んでいた。

そしてイベント用品のコーナーには、演劇衣装や着ぐるみ等の商品が並べられていた。

僕はその中からカツラ(頭に被る)を探して購入したのだ。

ただのカツラでは無い。白髪のカツラを買ったのだ。

そう年齢をごまかそうという訳だ。

お爺さんに変装すれば周囲の目を欺けるのではないか?

僕は、そう考えた。

そして年齢を二十歳ぐらい上にさばを読んだ。

いや年齢を上に申告するんだから、この場合は逆さばになるか。


そして出入国管理部で、お爺さんに成り済まして避難民申請を行ったという訳だ。

僕は出入国管理部の椅子に腰をかけて、判断が出るのを待っていた。

とはいえ、やはり避難民に認定してもらうのは難しいのだろうか?

そんな事を考えている間に、午後一時になろうとしていた。

するとウルエル次長がカウンターまでやって来て、僕に言った。

「ソルディさん、こちらに来て頂けますか?」

僕はウルエル次長の近くに行った。

ウルエル次長が続けて僕に言った。

「ではこちらが避難民認定証明書となります。」

僕はウルエル次長に言った。

「認定して貰えたんですか?ありがとうございます。」

正直あまり期待していなかったので、嬉しかった。

僕はウルエル次長から避難民認定証明書を受け取った。

ウルエル次長が僕に言った。


「一年後にまた状況確認の為にこちらにお越しください。住所が決まりましたら、出入国管理部まで郵便で構いませんので報告をお願いします。そしてこれが支援金になります。」


そう言うとウルエル次長は一枚の紙を僕にくれた。

僕はその紙を見てみた。

紙の上の方に支払地レクール銀行エルスタ支店と書かれていた。

紙の下の方に拠出者法務省出入国管理部と書かれていた。

中央部には15万ルーンと書かれていた。

これって小切手(金銭の受渡し方法の一つで銀行に持って行く事で金銭を受取る事ができる)だ。

僕は驚いてウルエル次長に尋ねた。

「あのなぜ小切手を頂けるんですか?」

ウルエル次長は僕に言った。

「それは支援金として避難民認定を受けた方にお渡ししています。」

僕はウルエル次長に言った。

「ここまでしてもらっていいんですか?」

ウルエル次長は僕に言った。

「避難民の方がこちらで生活基盤を作る前に、お金が無くなってしまえば、犯罪に走る可能性が高くなります。それであれば予め支援金を渡して、じっくり生活基盤を作ってもらう方が我々は良いと考えております。もしありがたいと思って頂けたのなら、勤勉に働いて頂き、しっかり納税の方をお願いします。」

なるほど道理だな。

では有り難く貰っておこう。

僕は再びウルエル次長に礼を言った。
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