最強勇者の物語2

第４章 ホルムス共和国

ロシェラ百貨店

僕は、政府庁舎に向かって進んでいた。

しかし、少し進んだ所で一つの懸念を考え始めていた。

今のままだとアグトリアからの避難民を装って申請したら、怪しまれないか？

恐らく申請をすれば詳しく事情を聞かれるだろう。

ただ今の僕はアグトリア法国の知識がほとんど無い。

まあ向こう側も詳細な事までは確認できないだろうが、地名ぐらいは分かるだろう。

やはり出身地が言えないと怪しまれるかもしれない。

アグトリア法国の地名を、少し覚えた方がいいかもな。

よし本屋に行って、アグトリア法国の地図を買おう。

とはいえまだ午前九時を回ったばかりだし、開店してる店はどのくらいあるかな。

それにここは首都のど真ん中だ。

恐らくテナントとかで入っているだろう。

そうなるとデパートとか探した方がいいかもな。

僕はそう思いデパートを探した。

流石に首都のど真ん中だけあって、デパートらしき建物はすぐに見つかった。

ちょうど僕が歩いていた反対側に百貨店らしき建物があった。

建物の看板にはロシェラ百貨店と書かれていた。

十階建てでコンクリート造りの白い建物だった。

かなり広い建物のようで、端から端までかなり距離があった。

屋上から垂れ幕が下げられていた。

ロシェラセールと書かれていた。

何かのセールの知らせのようだ。

僕は早速近くの点灯機(信号機)が変わるのを待って、向こう側の歩道に向かった。

僕は一階にあるロシェラ百貨店の入口をくぐった。

入口は自動ドアになっており、開ける必要は無かった。

どうやら僕が入った所が正面入口だったようだ。

建物内はとても明るく、清潔であった。

また天井までの高さも五メートルぐらいあり、とても広く感じられた。

建物の中央付近は広場のようになっており、椅子と机が置かれた休憩スペースが設けられていた。

二階と三階は建物の中心部分が吹き抜けとなっており、すごい開放感が出ていた。

その中央付近に上へ向かうエスカレーターが設置されていた。

エスカレーターで上の階に上がっていく人達が、吹き抜けのおかげでよく見えた。

このロシェラ百貨店は一階から三階部分は、飲食店や食料品や雑貨や衣服等、各種専門店が入っていた。

百貨店というよりは、モールのような感じだった。

正面入口の近くに百貨店の案内所があったので、早速案内所の女性スタッフに尋ねた。

「すいません、本屋ってこの百貨店に入ってますか？」

案内所の女性スタッフが答えた。

「はい五階までこの先のエスカレーターで上がって頂けば、リーズ書店があります。」

僕は案内所の女性スタッフに答えた。

「どうもありがとうございます。」

僕は案内所の女性スタッフに礼を言って、エスカレーターで上の階に上がっていった。


四階より上の階は単一の売り場になっており、四階から十階は百貨店のようだった。

吹き抜けも四階より上の階は無かった。

僕はエスカレーターで五階まで上がってきた。

僕はリーズ書店に到着した。

五階フロアの全てがリーズ書店となっており、ワンフロア全てが本屋であった。

たくさんの本棚が並べられており、その中にたくさんの本が納められていた。