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第3章 逃亡生活
輸出用倉庫
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追加業務に参加する少し前に、僕はバルガスからアイデアを聞いていた。
バルガスが、僕に言った。
「なら追加業務に参加したらどうだ?」
僕が、バルガスに尋ねた。
「バルガスどういう事?」
バルガスが、逆に僕に尋ねてきた。
「さっきの倉庫を覚えてるか?」
僕が、バルガスに言った。
「あの国境の壁に埋まってる倉庫の事?」
バルガスが、僕に答えた。
「ああ、あの倉庫は、ホルムス共和国への輸出用倉庫なんだ。」
僕は、バルガスに聞いた。
「輸出用の小麦を貯蔵しておく倉庫って事?」
バルガスが僕に言った。
「いやそうじゃなくて、直接輸出に使われるんだ。」
僕は、バルガスに尋ねた。
「それってどういう事?」
バルガスが、僕に答えた。
「つまりだ。あそこが普通の倉庫なら荷下ろしするのはおかしいだろ。緊急調達が入ってるなら、急いで輸出しなけりゃいけないんだぞ。それなら普通国境ゲートに運ぶだろう?」
僕は頷きながら、バルガスの話を聞いた。
バルガスは、話を続ける。
「でも小麦の麻袋はあの倉庫に運んだ。つまりあの倉庫を使って輸出が行われている。あの倉庫の奥側は見えにくいが大きな扉があって、ホルムス共和国側から開けられるようになっている。」
あー、なるほどな。
小麦や米みたいに毎日大量に輸出する物を、いちいち国境ゲートを通していたら効率が悪い。
だから小麦専門の輸出ゲートを作って、効率化を図った訳か。
倉庫に小麦の積み込みが完了したら、共和国側に合図を送り、共和国側が扉を開けて小麦の搬出を行う。
おそらく国境ゲートを通るのは書類だけといった所か。
僕は、ようやくバルガスの言いたい事を理解した。
「その輸出用の倉庫に侵入できれば、ホルムス共和国に行けるって訳だね。」
バルガスが、僕に答える。
「ああ今回は緊急調達分の納品だから、今回の追加業務の場所も恐らくあの倉庫だろう。だから荷下ろしの作業員としてなら、簡単にあの倉庫に潜り込める。」
僕はバルガスに、一つの懸念を感じ聞いてみた。
「でもそれだと行きと帰りで作業員の人数が変わってしまうから、後で騎士達が怪しむんじゃない?」
バルガスは、僕に答えた。
「いや、多分それは大丈夫だ。今回は追加の業務で人数も多く、おまけに短時間の作業だ。いちいち一人一人の顔なんて覚えてないさ。今回の担当の騎士は、俺達を引率してきた騎士とは違う騎士らしいしな。」
僕は、バルガスに言った。
「だけどそうなると参加者を確認する方法があるんじゃない?」
バルガスは僕に言った。
「ああ、だから参加者には用紙に名前を書かせて、名簿を作るのさ。」
僕は、バルガスに答えた。
「つまりその用紙に名前さえ書かなければ、まず発覚はしないって事だね。」
バルガスは、僕に答えた。
「ああ、あとは皆の眼を盗んで倉庫の中に隠れる必要があるが、そこは俺が上手くやらせて貰う。」
僕はバルガスに一つ疑問に思い尋ねた。
「でも作業完了後に騎士達が、倉庫の中を確認するんじゃない?」
バルガスが僕に言った。
「ああ騎士達が、確認するだろうな。」
僕は、再度バルガスに尋ねた。
「えっ?流石に人が隠れてたらバレるんじゃないの?」
バルガスが、僕に答えた。
「ああ、人ならバレちまうだろうな。」
うん?人なら?それはもしかして?
僕はバルガスに言った。
「もしかして、麻袋に化けろって事?」
バルガスが、僕に答えた。
「ああ、そうだ。それなら薄暗いから気づかないはずだ。」
バルガスの作戦はこうだ。
まずカルヤーンの町で、麻袋を数枚用意しておく。
それから追加業務に参加して、共に輸出用倉庫に向かう。
その後、騎士達の隙を見てバルガスと共に小麦の麻袋が積まれている場所に、人一人が座れる空間を確保する。
そして運び込み作業が完了した時に、僕が事前に用意した穴を開けた麻袋を全身に被る。
この間はバルガスが、騎士達の注意を惹き付ける。
そして空けといたスペースに全身麻袋を着た僕が座る。
僕は麻袋に化けて、騎士の確認をやり過ごすという物だった。
僕はバルガスに尋ねた。
「そこまでしてくれるのは、嬉しいんだけど、本当にいいの?」
バルガスが答えた。
「オーエンの事では本当に世話になったからな。これぐらいはやらせてくれ。」
僕はそれはバルガスが、いたからこそ出来た事だと思った。
だけど今回は、その好意に甘えようと考えた。
僕はバルガスに言った。
「短い間だったけど、会えて本当に良かったよ。色々とありがとう。」
バルガスが僕に言った。
「こちらこそだ。それじゃ決行って事でいいのか?」
僕は、バルガスに言った。
「是非お願いするよ。」
その後、目論見通り事が運んで、バルガスの助けもあり無事に輸出用倉庫に潜入する事が出来た。
バルガスが、僕に言った。
「なら追加業務に参加したらどうだ?」
僕が、バルガスに尋ねた。
「バルガスどういう事?」
バルガスが、逆に僕に尋ねてきた。
「さっきの倉庫を覚えてるか?」
僕が、バルガスに言った。
「あの国境の壁に埋まってる倉庫の事?」
バルガスが、僕に答えた。
「ああ、あの倉庫は、ホルムス共和国への輸出用倉庫なんだ。」
僕は、バルガスに聞いた。
「輸出用の小麦を貯蔵しておく倉庫って事?」
バルガスが僕に言った。
「いやそうじゃなくて、直接輸出に使われるんだ。」
僕は、バルガスに尋ねた。
「それってどういう事?」
バルガスが、僕に答えた。
「つまりだ。あそこが普通の倉庫なら荷下ろしするのはおかしいだろ。緊急調達が入ってるなら、急いで輸出しなけりゃいけないんだぞ。それなら普通国境ゲートに運ぶだろう?」
僕は頷きながら、バルガスの話を聞いた。
バルガスは、話を続ける。
「でも小麦の麻袋はあの倉庫に運んだ。つまりあの倉庫を使って輸出が行われている。あの倉庫の奥側は見えにくいが大きな扉があって、ホルムス共和国側から開けられるようになっている。」
あー、なるほどな。
小麦や米みたいに毎日大量に輸出する物を、いちいち国境ゲートを通していたら効率が悪い。
だから小麦専門の輸出ゲートを作って、効率化を図った訳か。
倉庫に小麦の積み込みが完了したら、共和国側に合図を送り、共和国側が扉を開けて小麦の搬出を行う。
おそらく国境ゲートを通るのは書類だけといった所か。
僕は、ようやくバルガスの言いたい事を理解した。
「その輸出用の倉庫に侵入できれば、ホルムス共和国に行けるって訳だね。」
バルガスが、僕に答える。
「ああ今回は緊急調達分の納品だから、今回の追加業務の場所も恐らくあの倉庫だろう。だから荷下ろしの作業員としてなら、簡単にあの倉庫に潜り込める。」
僕はバルガスに、一つの懸念を感じ聞いてみた。
「でもそれだと行きと帰りで作業員の人数が変わってしまうから、後で騎士達が怪しむんじゃない?」
バルガスは、僕に答えた。
「いや、多分それは大丈夫だ。今回は追加の業務で人数も多く、おまけに短時間の作業だ。いちいち一人一人の顔なんて覚えてないさ。今回の担当の騎士は、俺達を引率してきた騎士とは違う騎士らしいしな。」
僕は、バルガスに言った。
「だけどそうなると参加者を確認する方法があるんじゃない?」
バルガスは僕に言った。
「ああ、だから参加者には用紙に名前を書かせて、名簿を作るのさ。」
僕は、バルガスに答えた。
「つまりその用紙に名前さえ書かなければ、まず発覚はしないって事だね。」
バルガスは、僕に答えた。
「ああ、あとは皆の眼を盗んで倉庫の中に隠れる必要があるが、そこは俺が上手くやらせて貰う。」
僕はバルガスに一つ疑問に思い尋ねた。
「でも作業完了後に騎士達が、倉庫の中を確認するんじゃない?」
バルガスが僕に言った。
「ああ騎士達が、確認するだろうな。」
僕は、再度バルガスに尋ねた。
「えっ?流石に人が隠れてたらバレるんじゃないの?」
バルガスが、僕に答えた。
「ああ、人ならバレちまうだろうな。」
うん?人なら?それはもしかして?
僕はバルガスに言った。
「もしかして、麻袋に化けろって事?」
バルガスが、僕に答えた。
「ああ、そうだ。それなら薄暗いから気づかないはずだ。」
バルガスの作戦はこうだ。
まずカルヤーンの町で、麻袋を数枚用意しておく。
それから追加業務に参加して、共に輸出用倉庫に向かう。
その後、騎士達の隙を見てバルガスと共に小麦の麻袋が積まれている場所に、人一人が座れる空間を確保する。
そして運び込み作業が完了した時に、僕が事前に用意した穴を開けた麻袋を全身に被る。
この間はバルガスが、騎士達の注意を惹き付ける。
そして空けといたスペースに全身麻袋を着た僕が座る。
僕は麻袋に化けて、騎士の確認をやり過ごすという物だった。
僕はバルガスに尋ねた。
「そこまでしてくれるのは、嬉しいんだけど、本当にいいの?」
バルガスが答えた。
「オーエンの事では本当に世話になったからな。これぐらいはやらせてくれ。」
僕はそれはバルガスが、いたからこそ出来た事だと思った。
だけど今回は、その好意に甘えようと考えた。
僕はバルガスに言った。
「短い間だったけど、会えて本当に良かったよ。色々とありがとう。」
バルガスが僕に言った。
「こちらこそだ。それじゃ決行って事でいいのか?」
僕は、バルガスに言った。
「是非お願いするよ。」
その後、目論見通り事が運んで、バルガスの助けもあり無事に輸出用倉庫に潜入する事が出来た。
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