最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

作戦会議

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その次の日の正午、ルンパイヤと前騎士団長ゴルドーはグルエル王国騎士団を伴ってバングル王国に帰還した。

その後すぐにバングルに残っていたバングル騎士団と合流を果たした。

アホ勇者に悟られないよう、王宮から遠く離れた場所から越境した。

国境近くの村に、村人達の許可をもらい、本部を設置した。

怪しまれないようグルエル王国騎士団の者達は、村人に変装したり、屋内に隠れたりした。

村長宅にて今後のアホ勇者討伐について、作戦会議が行われた。

作戦会議にはグルエル王国騎士団と、バングル王国騎士団そして、周りの村の村人達も参加した。

作戦指揮を任されたゴルドーが、皆に尋ねた。

「知りたいのはアホ勇者のいる場所と行動パターン、そしてアホ勇者が動かせる人数だ。」

若いのバングル王国騎士が、ゴルドーに答えた。

「アホ勇者は大半の時間をバングル王宮の大広間で過ごします。大体午前十時過ぎに起きて、大体は昼から大宴会をしています。外に出かける場合もありますが、ただその場合でも、午後一時過ぎまではバングル王宮の大広間にいます。深夜近くのになってから寝ます。」

ゴルドーが、その騎士に答えた。

「そうかバングル王宮の大広間か。となるとバングル王宮に出入りできる者で、協力者が必要だな。」

若い騎士が、ゴルドーに答えた。

「いえ、王宮での協力者はすでに確保しています。アホ勇者の行動も逐一把握できています。」

ゴルドーが、感心して若い騎士に答えた。

「ほう仕事が早いな。」

若い騎士はゴルドーに、アホ勇者の王宮に潜入してくれた、女性達について話した。

するとゴルドーは、感心して騎士に答えた。

「ほう。何と勇気ある者達だ。必ず助けてやらねばな!」

ゴルドーが続けて皆に尋ねた。

「アホ勇者は、どのくらいの人数を動かせる?」

グルエル王国の騎士の一人が、ゴルドーに答える。

「アホ勇者を慕う者などこの国にはほとんどおりません。王宮の者達ですら、ほとんどの者が、アホ勇者を嫌っております。ですのでアホ勇者の側近を入れても十人ぐらいかと。」

ゴルドーは、答えてくた騎士に言った。

「一方こちらは、バングル王国とグルエル王国の両騎士団合わせて、千五百人を越える数だ。数的有利は確保できそうだな。とても参考になった。礼を言うぞ。」

これらの情報を元に、アホ勇者討伐の作戦が練られた。

そして作戦会議の結果、明日の正午に、アホ勇者討伐作戦が決行される事が決まった。

その夜、前騎士団長ゴルドーとルンパイアが話し込んでいた。

ルンパイアがゴルドーに尋ねた。

「アホ勇者の討伐が成功したら、私が国王になるのだな?」

ゴルドーが、ルンパイアに答えた。

「はい、恐らくそうなるでしょう。」

ルンパイアが、ゴルドーに話した。

「私は不安なのだ。私にはダグドのような才能は無い。私が国王になってしまったら、アホ勇者のように民達を苦しめてしまうのではないかと?」

するとゴルドーが、ルンパイアに言った。

「ルンパイア様、これから大変厳しい事を申したいのですが宜しいでしょうか?」

ルンパイアは、ゴルドーに答えた。

「ああ勿論、言いたい事を言ってくれゴルドー。」

ゴルドーはルンパイアに言った。

「確かにルンパイア様はバングル王国を動かしていく程の才能は無いでしょう。ですがあのアホ勇者と違い、ルンパイア様は御自身の事を的確に理解していらっしゃいます。そこがアホ勇者とは決定的に違います。」

ルンパイアは、ゴルドーに答える。

「だがそれでも、私もアホ勇者の二の舞になるのではないか?」

ゴルドーは続けて、ルンパイアに言った。

「ルンパイア様、国中から才ある者を探して登用し、任せるのです。そして要らぬ口出しをせぬ事です。そうすれば、国を治めていく事ができます。」

ルンパイアが、ゴルドーに言った。

「分かった。私が国王になったら、是非そうさせてもらおう。礼を言うぞゴルドー。」

ゴルドーはルンパイアに答えた。

「ですがまずはあのアホ勇者を、倒さねばなりません。」

ルンパイアがゴルドーに言った。

「大事な時に時間を取らせてすまなかったな、ゴルドー。」

ゴルドーは構いませんとルンパイアに答えた。

その後、ゴルドーとルンパイアも村の建物の中に入っていった。

そしてその日の夜はふけていった。

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