最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

アホ勇者3

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この触れを見た人々全てが困惑していた。

「一体何を考えてるんだ?あのアホ勇者は!」

「何にも考えて無いんだろうあのアホ!もう怒りを通り越して笑えてくる。」

「収入の十割ってなんだ!うちらに死ねって、言ってるようなもんじゃないか!」

「この百億万年の刑って何?」

「ああそれは死刑って事だよ。」

「そんな!嘘でしょ!」

この触れを見た皆が激怒している中、一人の男が近づいてきた。

アホ勇者その人である。

だが群衆は、誰一人として気づかなかった。

そしてアホ勇者が大声をあげる。

「おい!この国の哀れな民ども!お触れは見たか!嬉しさのあまりに泣くなよ!」

群衆は驚いて振り返った。

そしてアホ勇者と叫びそうになった。

「あっ!!」

みんながアホ勇者と叫びそうになり、慌てて口を閉じた。

だがアホ勇者はしかっり聞いており、今にもキレそうな顔で言った。

「あっ?あっ、なんだ?」

みんなが押し黙った。

アホ勇者なんて言ったら、殺されてしまう。

すると一人の男が群衆の前に出て、声を出した。

「皆は、あっ!と素晴らしい勇者様と言うとしたのでございます。」

みんなは顔を見合わせた。

いくら勇者がアホと言っても、そんな言い訳が通用する訳がない。

ここにいるアホ勇者以外の者達は、そう思っていた。

だが。

「そうか!そうだったのか!そうに決まってるよな!」

アホ勇者はすっかりこの嘘に騙され、すぐに笑顔になった。

この勇者ただのアホではない。

アホの中のアホである。

群衆の一人が意を決して勇気を出し、アホ勇者に尋ねた。

「偉大なる勇者様、税金が十割になったら、私達は食料すら買えなくなります。どうすれば?」

するとアホ勇者は、笑顔で答えた。

「ああそれなら考えてる。心配するな!」

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