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第3章 逃亡生活
地下迷宮への誘い
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僕らはリリィに事情を聞いていた。
リリィが語り始めた。
「私はオーエンさんに相談をしていたんです。」
バルガスがリリィに尋ねる。
「相談っていうのは?差し支えなければ教えてくれるかい?」
リリィは頷くと、バルガスに答えた。
「私はマルディーヤで言われた事を、考えていたんです。生まれ育った国を見捨てて、逃げてきたのは間違いだったのかなって。」
バルガスはリリィに答えた。
「それは仕方ない事だ。アグトリアの今の状況を考えれば当然の判断だと思う。少なくともリリィさんが気にやむ事じゃ無いさ。オーエンも俺と同じ事を言ったんじゃないか?」
リリィはバルガスに話しかけた。
「オーエンさんも、そんなの気にしなくていいって言ってくれました。それで相談に乗って貰っていた場所が、地下迷宮へと続く階段だったんです。」
僕はリリィに尋ねた。
「えっ?なんでそんな場所にいたの?」
リリィが僕に答えた。
「最初は玄関ホールに行ったんですが、他の人達が使っていたんです。次は食堂に行ったんですが、ここも他の人達が使っていて、そしたらオーエンさんが最奥の階段なら、誰もいないだろうって言ってくれて向かったんです。」
僕達は相づちをしながら、リリィの話を聞いていた。
リリィが更に話を続ける。
「それで自分の部屋に戻ろうとした時に、うっかり転んでしまいまったんです。その時に母から貰ったブレスレットを失くしてしまいまして、すぐに探したんですけど見つからなかったんです。」
リリィが話を続けた。
「それで見つけるのを諦めて、私とオーエンさんは部屋に戻って来たんです。その後少し経って部屋から外を覗いたら、バルガスさんが走っていくのが見えてこっちに来たんです。」
バルガスはリリィに話した。
「リリィさん、詳しく教えてくれて助かったよ。オーエンの事は、俺達に任せて部屋に戻った方がいい。」
リリィは少し考えてから僕達に頭を下げると、部屋へと戻って行った。
僕はバルガスに尋ねた。
「ねえ、もしかしてオーエンは?」
バルガスが答える。
「ああ、恐らくいや間違いなく、地下迷宮に降りたんだろう。オーエンの奴、あの子の事が気になってたみたいだからな。」
僕はバルガスに言った。
「やっぱり、そうだよね。でどうする?」
バルガスが僕に答えた。
「まずは騎士達に相談するべきだな。」
僕達は騎士達が使っている部屋の前まで来て、扉をノックした。
すると騎士が二人廊下に出てきて、僕達に話しかけた。
「おい、明日の朝も早い、早く寝た方がいいぞ。」
バルガスが騎士に答えた。
「そうしたい所なんですが、問題が起こっちまったんです。」
騎士が聞き返した。
「問題とは?」
バルガスが、少し間を置いた後に騎士に言った。
「オーエンの奴が地下迷宮に下りちまったんです。」
騎士達が驚きながら答えた。
「何だと?地下迷宮に降りたのか!」
バルガスがオーエンの変わりに騎士達に謝った。
「オーエンがご迷惑をかけ、申し訳ないです。」
騎士達はどうするかを話し合った。
「どうする?通常なら我々が地下迷宮に降りて捜索するべきだろうが。」
「まあ本来ならそうすべきだろうな。だが場所が不味い。我々が地下迷宮に降りれば、彼らを余計に刺激してしまうだろう。」
「では放置するか?」
「それも無理だ。我々には彼らを引率している責任があるんだ。放置など論外だ。」
騎士達の議論は行き詰まっていた。
するとバルガスが騎士に願い出た。
「俺に地下迷宮へ行かせて貰えませんか?あんな奴でも俺の大切な弟なんです。」
騎士達が再び相談を始めた。
「どうする?」
「本来なら民間人を、危険な目に合わせる訳にはいかないが、今回は仕方ないだろう。」
「そうだな、この状況では仕方ないな。」
騎士達は相談を終えると、バルガスの地下迷宮行きを認めてくれた。
リリィが語り始めた。
「私はオーエンさんに相談をしていたんです。」
バルガスがリリィに尋ねる。
「相談っていうのは?差し支えなければ教えてくれるかい?」
リリィは頷くと、バルガスに答えた。
「私はマルディーヤで言われた事を、考えていたんです。生まれ育った国を見捨てて、逃げてきたのは間違いだったのかなって。」
バルガスはリリィに答えた。
「それは仕方ない事だ。アグトリアの今の状況を考えれば当然の判断だと思う。少なくともリリィさんが気にやむ事じゃ無いさ。オーエンも俺と同じ事を言ったんじゃないか?」
リリィはバルガスに話しかけた。
「オーエンさんも、そんなの気にしなくていいって言ってくれました。それで相談に乗って貰っていた場所が、地下迷宮へと続く階段だったんです。」
僕はリリィに尋ねた。
「えっ?なんでそんな場所にいたの?」
リリィが僕に答えた。
「最初は玄関ホールに行ったんですが、他の人達が使っていたんです。次は食堂に行ったんですが、ここも他の人達が使っていて、そしたらオーエンさんが最奥の階段なら、誰もいないだろうって言ってくれて向かったんです。」
僕達は相づちをしながら、リリィの話を聞いていた。
リリィが更に話を続ける。
「それで自分の部屋に戻ろうとした時に、うっかり転んでしまいまったんです。その時に母から貰ったブレスレットを失くしてしまいまして、すぐに探したんですけど見つからなかったんです。」
リリィが話を続けた。
「それで見つけるのを諦めて、私とオーエンさんは部屋に戻って来たんです。その後少し経って部屋から外を覗いたら、バルガスさんが走っていくのが見えてこっちに来たんです。」
バルガスはリリィに話した。
「リリィさん、詳しく教えてくれて助かったよ。オーエンの事は、俺達に任せて部屋に戻った方がいい。」
リリィは少し考えてから僕達に頭を下げると、部屋へと戻って行った。
僕はバルガスに尋ねた。
「ねえ、もしかしてオーエンは?」
バルガスが答える。
「ああ、恐らくいや間違いなく、地下迷宮に降りたんだろう。オーエンの奴、あの子の事が気になってたみたいだからな。」
僕はバルガスに言った。
「やっぱり、そうだよね。でどうする?」
バルガスが僕に答えた。
「まずは騎士達に相談するべきだな。」
僕達は騎士達が使っている部屋の前まで来て、扉をノックした。
すると騎士が二人廊下に出てきて、僕達に話しかけた。
「おい、明日の朝も早い、早く寝た方がいいぞ。」
バルガスが騎士に答えた。
「そうしたい所なんですが、問題が起こっちまったんです。」
騎士が聞き返した。
「問題とは?」
バルガスが、少し間を置いた後に騎士に言った。
「オーエンの奴が地下迷宮に下りちまったんです。」
騎士達が驚きながら答えた。
「何だと?地下迷宮に降りたのか!」
バルガスがオーエンの変わりに騎士達に謝った。
「オーエンがご迷惑をかけ、申し訳ないです。」
騎士達はどうするかを話し合った。
「どうする?通常なら我々が地下迷宮に降りて捜索するべきだろうが。」
「まあ本来ならそうすべきだろうな。だが場所が不味い。我々が地下迷宮に降りれば、彼らを余計に刺激してしまうだろう。」
「では放置するか?」
「それも無理だ。我々には彼らを引率している責任があるんだ。放置など論外だ。」
騎士達の議論は行き詰まっていた。
するとバルガスが騎士に願い出た。
「俺に地下迷宮へ行かせて貰えませんか?あんな奴でも俺の大切な弟なんです。」
騎士達が再び相談を始めた。
「どうする?」
「本来なら民間人を、危険な目に合わせる訳にはいかないが、今回は仕方ないだろう。」
「そうだな、この状況では仕方ないな。」
騎士達は相談を終えると、バルガスの地下迷宮行きを認めてくれた。
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