最強勇者の物語2

第３章 逃亡生活

テレイヤ城

僕達は急ぎドレーヌ川の土手を目指して進んでいた。

急に周りに大きな音が鳴り響いた。

ブーブー、ブーブーと大きな警報音のようにも聞こえた。

音が鳴る方を見ると、高台に鉄塔のような建物が建っており、そこから警報音が出ていた。

僕達は一旦停止した。

騎士達は慌てていた。騎士達は話し合いを始めた。

騎士の一人が他の騎士に話しかける。

「どうする？」

話しかけられた騎士が答える。

「まだドレーヌ川の土手までは距離がある。もう間に合わん！」

「ではひとまず避難用の高台に向かうか？」

「いや避難用の高台ではこの人数は厳しいだろう。多分上流で大雨が降ったせいで、緊急放流になったんだろう。こういう場合は高くてなおかつ、それなりの広さがある場所に逃げるべきだ。」

「つまりテレイヤ城に避難しようという訳だな。それは駄目だ。あそこはまずい。」

「分かっているが、この事態では仕方ないだろう。他に場所が無い。」

「うーん、そうだな仕方ないか。すぐに向かおう。」

どうやら騎士達の相談は終わったらしく、騎士達はこちらに向き直した。

大きな警報音は依然鳴り響いていた。

僕達に騎士の一人が大声で話しかけた。

「我々はこれよりあの小高い山の上にあるテレイヤ城へと向かう。」

僕が尋ねた。

「さっきから鳴っているこの音は何ですか？」

騎士が大声で答えた。

「この音は川の上流にあるダムで、緊急放流が行われる時に鳴る警告音だ。ダムに貯めていた水を一気に流しますという訳だ。恐らく上流で大雨が降っているのだろう。」

ええっ？それじゃここにいたらヤバいのでは？

騎士が大声をはりあげた。

「もうすぐここに大量の水が押し寄せてくる！急ぎテレイヤ城へ向かうぞ！急げ！」

僕達は慌ててテレイヤ城に向かった！